山陰同人誌即売会 花鳥風月

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協賛・協力

目次

  1. 人に宣伝を手伝ってもらう
  2. 協賛とは何をする人?
  3. 協力者さん
  4. 支援って?
  5. イラストなど依頼する時はしっかり確認
  6. 引き受けてもらえた時に
  7. 御礼は必ずしましょう
  8. 補足

人に宣伝を手伝ってもらう

 ご質問をいただきましたので、僭越ながら私の経験などをいろいろとご紹介します。
 前項で説明しましたとおり、協賛と協力は違います。具体的に述べると共に、依頼の方法とか、契約(ちょっと大げさですが)の仕方とかを書きたいと思います。

協賛とは何をする人?

 一番多かった質問です。協賛と言っても人それぞれの基準があるでしょうから、私自身の基準を前提にさせていただくことをご了承ください。

■宣伝を定期的に行ってくれる人
 申込用紙を配布するだけでなく、スペースに申込み〆切まで置いてくださったり、自分のサークルの通販・販売にも申込用紙を配ってくれる人とか。一回配布をお願いした人などは含まれません。

■運営を手伝ってくれる人
 これは簡単、事務作業の一部や当日のスタッフなどを分担して手伝って下さる団体ということになります。

■アドバイザー
 ずっとついて運営方法についてサポートしてくれる人とか、情報を集めたり提供してくれる人とか。いうなれば参謀でしょうか。

 ざっとこんなものかと。貴方の基準があれば教えて下さいね。
 私は正直、協賛を入れたことはないです。手が行き届かない為、中途半端になってしまうのは失礼ですから。

協力者さん

 こちらも私の主観がかなり入っていることをご了承下さいね。

■申込用紙を配布してくれる人/イベント
 配布してくれたらパンフ無料とか、割引券進呈のサービスと共に企業が募集していたりしますよね。ああいうふうに直接の報酬と引き換えに(もしくはご好意で)、数回程度申込用紙配布に協力してくださる人のことです。

■宣伝のためのイラストなどを描いてくれる人
 申込用紙・ポスター・パンフレット表紙・カットなど。協賛扱いにされる方もおられますが、それはそれで構わないと思います。私は協力者扱いかな。もちろんイラストを描くだけでなく、運営も何か関わっているなら協賛扱いですね。

■HP、SNSで宣伝してくださる人
 リンクを張ってくれたり、ツイートしてくれたりする人ですね。もし「リンク張りましたー」という書き込みやメールがあったら、一度顔を出してお礼の書き込みをしましょう。そこから広がる輪もありますよ。

■広告・チラシを出してくれる企業(と、イベント情報を掲載してくれたところ)
 広告をイベントパンフレットに出してくれる企業(もちろんお金を払って)やチラシ配布(その企業のマニュアルを、イベントで撒く)を申し込んでくれた企業、イベント情報を掲載してくれたところとなります。
 花鳥風月では広告出資の企業と、イベント開催支援してくれる企業を開催協力者としてパンフレットへ掲載しています。

支援って?

 これはその運営を助けること、の意味ですが、協賛≠支援かと思います。どちらかと言えば支援は自分より上の立場に当たる人、協賛は同程度の地位の人ということかと。印刷屋さんに何か協力費をいただいたのなら支援:○○印刷でもいいと思います。
 イベント開催支援に登録したのなら、その印刷会社さんの会社名をサイトやパンフレットへ掲載してもいいでしょう。

イラストなど依頼する時はしっかり確認

 友達どうしなら、ワイワイ騒いでいる時に「じゃあAちゃんはイラスト描いてね」「Bちゃんは宣伝担当ね」と決めてしまって、それでいいかも知れません。
 ですが、「このサークルさんに申込用紙のイラストを描いて欲しい」「知り合いがいないので協力者を募集したい」という時は、しっかり条件などを提示することが必要です。
 商法でいう「契約」を交わすのと同じことです。ここがいい加減だとのちのちモメることもあり、結果しこりを残したものとなってしまいます。

 今回はイラストを描いてもらうよう依頼することを例にします。いくら何でも知らない人にいきなり「協賛になってください」と、頼むような非常識な方はいないでしょうから(笑)。
 まず、人にお願いする時は。
 スペースに直接尋ねるよりはメールなどで問合せをするのが一番かと思います。顔をつき合わせて依頼されると、内心「困ったなぁ」と思っていても断りにくいものです。
 その分メールですと、相手は考える時間があるし、例えば答えづらいなぁと思った場合「届いていない」ことにできます。もっとも、これはいい例ではないですが。
 ツイッターのDM機能はあまり使わないほうがいいと思います。見ない方もおられるのと、大事な話をするのであればメールの方がいいからです。
 もし相手の連絡先がツイッターなどしかなければ一旦DMで問合せして、「こういう用事でお願いしたいので(自分のメアド表記)こちらまでお問合せいただくか、ご連絡のつくメールアドレスをお知らせいただけませんか」など聞いてみましょう。

 依頼する時点で条件を明確にし、郵便でやりとりするならあなたの方が返信用封筒も同封します。これは依頼書となります。
 明記しておかなければいけないのは以下の点です。
・イベントの何に使用するイラストなのか(パンフレット表紙か、申込用紙使用か)
・マンガの場合は右開き用か左開き用か(イベントパンフレットは大抵左開き/左綴じです)
・イラストのジャンル
・サイズ(B5原寸とか、投稿用でB5に縮小されますとか)
・枚数
・カラーか白黒か
・紙原稿で必要なのか、データでも良いのか
・引き受けていただいた時のお礼(1スペース無料進呈とか、200円割引券とか。万が一参加の都合が合わないなら図書カードとかでもいいのでは?もちろん原稿料でもいいかと思いますよ)
・実費の支払いはあるか否か、お礼に含まれるのか(向こうからの原稿送付料・原稿用紙代金など)
・いつまでに返事が欲しいか
・原稿の〆切
・その他注意事項など(例えばこのカップリングなのでこれ以外は描かないで欲しいとか、女の子キャラを描いて欲しいとか)

 大体これだけ明記しておき、コピーを手元に残しておけばのちのちもめることはないと思います。あ、もちろんそのサークルさんをどこで知ったかとか、どうしてもお願いしたいということを押し付けすぎないよう丁寧に書きましょう(笑)。自分の絵を褒めてもらって、イベント用にと言われれば誰だって嬉しいですし、条件に関わらず描いてもいいかなと思うものです。
 ハイになったような文章とか、やたら記号(♪とか☆とか)を使いまくるとイベントの質そのものが疑われます。また、同人便せんで依頼、なんてことは避けましょう。普通の感覚を持っているサークルさんなら「何だこいつ」と思って終わりです。

 メールで送る場合は気持ちですが、重要度を「高」にして相手が見落とさないで済むようにしてもらうのも一つの手です。
 連発するとうっとうしいので、あくまでも契約を交わしたメールのみにしておきましょう。
 本当なら郵送できっちり契約を送るのが望ましいとは思いますが。

 原稿そのものに関してはデータであればメール添付やデータファイルで送ってもらうのでもかまいませんが、紙原稿の場合は着払いで宅配便や特定記録郵便で送ってもらうなどして、相手に費用を負担させないようにしてください。

引き受けてもらえた時に

■紙原稿の場合
 印刷所によっては、原稿のサイズがまちまちだと面付け料金を請求するところもあります。最近は、そういうところは少なくなりましたが、もし貴方が〆切ギリギリのパンフ入稿になりそうであるならば(笑)、パンフレットのカット描きを依頼するサークルさんにはあらかじめ統一した原稿用紙を送ることをお勧めします。
 10枚くらい送っておけばミスをしたとしても取り返しがつきますからね。
 表紙原稿については、白黒なら同じ手が使えますが最近はカラーのところが増えていますので、サークルさんが描きやすい紙もあるでしょうし、送る必要はないでしょう。
 
 引き受けていただいた時点でお送りするのは、契約書(または契約確認書)となります。依頼内容と条件を確認のために盛り込むのを忘れないで下さい。また、「送料としてお使いください」として1000円程度の小為替も同封しましょう。何故1000円かというと宅配便の一番安いのが650円前後だから。(まさか北海道のイベントの原稿を沖縄の人に頼む人はいないと思いますが…)
 原稿は必ず「宅配便」もしくは「特定記録郵便」など追跡可能な方法で送ってもらいましょう。もしも万が一事故に遭った時の追跡が容易だからです。

 で、前の項で実費云々と書いていますが、お礼とは別に送料・原稿用紙代として少しお渡しした方がいいのではと思います。確かに微々たるものとはいえ、原稿用紙代、画材代などがかかっているわけですから。
 お礼が1スペースとかいう場合にはそれだけでかなりの金額ですから、実費を含めてもいいと思いますけどね。

■データ原稿の場合
 サイズ違いになってないか、ものすごく重いファイルになってないか、印刷所が指定している拡張子で作成されているかは確認しましょう。
 データ原稿で、ファイルをやりとりするサーバー、メール添付などで送ってもらう場合は必ず相手に届いた旨連絡しましょう。
 受け取りっぱなしはよくありません。

御礼は必ずしましょう

 イラストをこちらから依頼して書いたいただいた方はもちろん、一般的に作成募集をかけて書いてもらったなら、応募者全員に、採用の有無に関わらず応募してくださったことのお礼状を出すことは必須です。また、何らかの形で宣伝に協力してくださった方にも、簡単でも構いませんからお礼は言いましょう。
 人というものは複雑なもので(笑)、ちょっと内容に問題があったイベントだな、と思っていてもきちんと大切なことがいえる主催ならまた参加しようと思います。自分では大したことをしていないと思っていても感謝されたりすると、それだけで評価が数倍跳ね上がります。
 イベントは1人で作るものではありません。縁の下の力持ち的な方が大勢いて支えられるということを忘れないで下さいね。

補足

 何度も言っていますが、これはあくまでも一例としてですので、協賛/協力/支援の分け方に、それほど神経質になる必要はないでしょう。
 結局責任を負うのは主催であり、それを協賛に転嫁するようなことがあってはならないと思うのです。

 また、以下のような質問もありましたので、私の意見を述べておきます。
「協賛というのは、お金を出して支援することも該当するのでしょうか?カンパをしてくれと言われました」
 これについては、Noです。
 確かに企業が協賛であれば支援金を出すこともありえます。一般の催物に於いて協賛がずらずら並んでいたりしますよね。あれは、協賛として支援金を広告費代わりに出すことと同じです。名前を出すことによって宣伝になりますから。
 なので、個人と企業の立場を混同しない方がいいと思います。個人でお金を出したところであまり宣伝効果にはならないでしょうしもとより、運営資金は主催者がすべて負担するものです。
 カンパを募らなければ開催できないようなイベントには協力しない方がいいと思います。
 ただし、自分がどうしても好意でカンパをしたいというのであれば、この限りではないでしょう。
 お金のことは1人が責任を持って出すべきです。