多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→軍師官兵衛


軍師官兵衛

第40話(14/10/05)

 秀吉は前回、落書きの犯人を捜して、疑わし者き片っ端から処刑しているのを官兵衛に、
「子は祝福されて生まれてくるべき、そして秀吉が死んだ後、子の後ろ盾が必要」ととがめられ
犯人捜しを辞めました。
 しかし今回のことを見ていると、秀吉亡きあと、官兵衛をはじめとした家臣が手のひら返しを
するに十分な土台はそろっているなぁと思いました。
 結局官兵衛の言葉は秀吉には届いていなかったのだと。

 秀吉の子、捨は鶴松と名付けられ、大坂城で秀吉は皆にお披露目です。
 おねは「抱いてやってくれ」と言われて、茶々に少し遠慮しながら受け取ってた。
 この後、三成と茶々がなんか目線合わせてるからどうしたんだと思ったら三成が、
これから茶々と鶴松はここに住むから、おねは出て行けということでした。
 聚楽第に移れと。
 おねは心中いろいろあったでしょうが何も言わずに承諾。
 物わかりのいい人というか、せっかく豊臣の跡継ぎが生まれたんだから事を荒立てたく
ない、という気持ちだったんでしょうなぁ。
 秀吉自身、ここまで支えてくれた女房をこのような扱い方をする時点でもうダメだと
思うけど。
 あれだ、インディーズで頑張ってきたバンドが、メジャーデビューした途端それまで
付き合ってきた恋人と別れる、みたいな。(何その生々しい例)
 
 利休はその話を官兵衛にします。
 茶々は今や絶大な権力を手に入れ、それを支えているのは三成だと。
 秀吉はもう周りが見えてない、と利休は嘆きます。

 でもってその三成は、大名の妻子を全部上洛させると提案してました。
 要するに人質ですね。
 で、おねにとりしきらせると。
 この仕組みみたいなんは家康もやってますね。
 そういう話をしているとこへ、鶴松が笑ったと侍女が知らせていたんで、秀吉は
大喜びで飛んでいってしまうわけですよ。
 ダメだな。

 まあその上洛で、光と糸がやってきました。
 光は、秀吉のそばに仕えることになった官兵衛と会えるので大喜びでした。
 ってか熊之助生きてたわ。
 これから後かぁ…。
 つかお福さん、九州への移動が大変だから播磨に残って菩提を弔うみたいなこと
言ってたのに、さらに年取ってから京へ来るとか、結局あの話は何だったんだ。
 あと、善助が後ろでコソコソしてるなぁと思ったら、お道との再会を喜んでいて
これは面白かった。
 糸は長政と引き離される形になって不満だったらしいですが。でも冷やかされて
いて面白かったです。

 さて小田原の北条との戦いが始まります。
 そんな折、今まで影の薄かった黒子テツヤ…じゃなくて秀吉の弟が官兵衛に、
秀吉は変わってしまった、これからの豊臣家が心配である、と打ち明ける。
 三成もやってくれてるんだろうけど、動けば動くほど敵を作ると。
 それでこれからのことを官兵衛に頼む、と秀長はでっかい死亡フラグを立てるので
ありました。
 秀吉も小寺のようになりつつありますなぁ。
 周りはみんな官兵衛の大切さをわかってるけど秀吉自身が一番なんもわかっちゃ
いなかった、みたいな。

 さて、北条を攻めることになるのですが、官兵衛は珍しく「特に意見はありませーん」って
感じで。
 三成は言われたらなんか言い返してやろうみたいな気持ちだったと思うんだけど、肩透かし
喰わされたような感じでしたね。
 その後官兵衛は家康にお礼を言っていた。
 秀吉が官兵衛を警戒している、と知らせてくれたおかげで官兵衛は家督を譲って
難を逃れることが出来た、というあれですね。
 そのお礼というわけではないでしょうが官兵衛は、北条を討つのに秀吉は家康の
城を借りたいと言ってくるでしょうから、道と城を整備しておくといいと思いますよ、と
アドバイス。
 家康は大層感心し、感謝します。
 ただその様子を三成がジーっと見ていて、あーこいつまた官兵衛の言うことに反対
するつもりなんだろうなぁと思いました。
 すでに何が秀吉の役に立つか、じゃなくて官兵衛への反対ありきで文句言ってる
よなぁ三成。

 さて1590年3月1日、豊富軍は北条討伐へ向けて出陣。
 駿府城に入ることになるのですが、ここで三成が「ちょっと待った!」コールですよ。
 家康と北条は裏で手を組んでいるという噂があるから、駿府城に入ったら何されるか
わからん、素通りした方がいいだろう、と。
 それを官兵衛はばかばかしい、と吐き捨てる。
 そんな真偽の定かではない噂を信じて義理の弟(家康)を信用しないのなら、天下人
として秀吉は笑いものになる、と。
 ここ後ろで「その通り!」と賛同してた人がいたなぁ。
 んで秀吉は予定通り駿府城に入ることになるのですが。
 面白くないのは三成ですわな。
 官兵衛を呼びとめて、出る時には何も言わなかったクセに今頃余計な口出しすんなよ、
と言う。
 でもって、これからはすべて自分のやり方でやってくから!と。

 豊臣軍に取り囲まれた北条は、動きが早いのにややびっくりした様子でしたが、兵糧は
充分あるし!相手が台風18号でもひきこもってやんよ!って感じでした。
 そういうわけで秀吉、思ったより長引いたのでなんかいい策はないかなーとか言い出した。
 官兵衛は例のごとく、周りをつぶしていって小田原城を孤立させるが良いでしょう、と。
 それを誰にやらせるか、と秀吉がいったところで。
 官兵衛は飲んでいた茶を三成に渡すんですな。
 つまりお前が行けって意味ですか。
 多分そういうやり方をしたら負けず嫌いの三成は絶対やるって思ったんですかね。
 で。
 味方の士気が下がらないように酒とか配っては、と小早川が提案。
 さらに利休が、退屈を慰めるために茶々を呼んでは、鶴松はおねに見てもらえばいいでしょう、
と提案したので秀吉大喜びですよ。
 あー馬鹿だこいつ。真意わかってないな…。
 この後秀吉、上機嫌で床の間の、竹の花入れを褒めた…と思いきや、庭に投げ捨てて
もっと派手なのがいい!って。
 信長も新しいもの、派手なものは好んだけど、その一方で、わびさびを理解する頭くらいは
持ってましたけどね…。
 
 北条は豊臣軍が飲めや歌えやの騒ぎをしていると聞いてあきれています。
 で、茶々がやってきたんだけどご機嫌ナナメ。
 鶴松と引き離されたからだそうです。
 でも、おねの悪口を言ったら秀吉が、おねのことをとやかく言うのは許さんと言った。
 ここの展開、三成が官兵衛のことを言った時の展開と同じで、そういうの繰り返してやられると
ちょっとつまんないですよ。
 今の扱いはどう見てもおねをないがしろにしてるだろうと。
 もう少し考えて欲しかった。
 演出はもうちょっと凝れ。

 おねはまあ、鶴松をあやして喜んでいます。
 正室が正当な世継ぎを育てることが出来たんだから嬉しいのは当たり前ですな。
 利休が機転を利かせてくれた、と皆もほめています。
 ただおねは、誰が育てるかはどうでもいいのだと。
 天下統一されても家中の中に争いの火だねがあるのが心配と言う。
 この時秀吉がもし、家中を一つにまとめるよう努めていたら、今頃江戸時代はなかった
かもしれんなぁ…。

 北条の方は会議がまとまらない、小田原評定をやっておりました。
 そこに、豊臣軍の城が一晩にして出現したという知らせが来て大慌て。
 樹木に隠れて城を作り、それを一気に伐採するという官兵衛の案だったようです。
 宴やってると呆れてるから、森の方までは見てないわな。
 秀吉は大喜び。
 で、これからどうすると言われた官兵衛、今こそ和睦の時であると言う。
 敵の士気は下がったのだから、降伏を促すべきであると。
 ここでちょっとびっくりしたのは、秀吉は当然降伏は許さんと言うかと思いきや、
北条が和睦に応じるとは思えんが、といったことです。
 許す許さない以前に意外だったんですかね。
 ともあれ、ここは秀吉の寛大さを見せつけるべきだ、と言う官兵衛。
 家康もこの場にいるんだけど、家康の政治はこの官兵衛の態度を見習った
とこもあるのかも知れませんね。
 やみくもに敵を作るのはよくない、みたいな。
 それで、交渉に誰が行くかってなって官兵衛は当然家康しかいないでしょ、とか
いう感じだったんだけどその家康が、自分は交渉うまくないから官兵衛行ってよ、
みたいな感じになってたのメッチャ笑った。
 どうぞどうぞじゃねーか!

 ただそうして官兵衛が行くことにはなったものの、北条には何のツテもないなーと困り果てる
善助ら。
 井上も、官兵衛は都合良く使われているだけじゃないか、と言うけど官兵衛も多分
それは薄々わかってんじゃないかな。
 そういうわけでとりあえず、酒と肴をたんまり送ってみたら、粉薬とか鉄砲の玉が
送られてきた。
 おいおい、くえねーだろうが!(等価交換じゃねぇよ)
 つまりそんなもの恵んでもらうほど困ってないもんねーへへってことなんでしょうね。
 ※酒と肴はスタッフが後でおいしくいただきました。

 そのあと官兵衛、一人で交渉の場にいきました。
 ここ、第一話の映像そのまんま流してるだろ。
 官兵衛のメイクが今のと違うし、声の出し方と歩き方がまったく違うし。
 手を抜くな手を。

 中に入れてもらった官兵衛は、和議の話を北条氏政に持ちかけるも、馬鹿も休み休み
言えと言われた。
 馬鹿(休み)馬鹿(休み)
 これでいいですか?
 ただ官兵衛は、城は落とさない、その代わり何年でも囲むと言う。
 グダグダと会議ばっかして結論が出ないことも言ってるようですな。
 いずれ兵糧は絶えるし、兵は飢える、我々はそれを待つだけだ、降伏をするなら二か国の
安堵を約束するという官兵衛。
 島津の時にも秀吉はそういう寛大な対応を見せたよと言ってるけど、宇都宮の時には
ひっくり返しましたやん。
 絶対それやりそうな気がするんだよなぁ…。
 官兵衛は北条家を残すために決断を、と迫ります。
 北条家が降伏したらこの国の戦はすべて終わ…ればよかったんですけども。

 そうして小田原が開城し、すべての戦は終わったのでした。
 秀吉は喜んでいるわけですけども、三成がどうやら城攻めしくじったらしく、官兵衛の
前でそれを言うもんだから、これ絶対仕返しくるよなぁって感じだった。
 ビジネスの鉄則として、ほめる時は大勢の前でほめよ、叱る時は一対一の時に
叱れってのがありますから。

 んで、形勢が変わったとか言い出す秀吉。
 北条を許すのはやめにしたと。
 氏政は切腹させ、息子は高野山に追放、領土は家康にやるとか言い出した。
 官兵衛は話が違うとあわてるけど、最後まで抗った北条を許さないという秀吉。
 ダメですねこれ。
 三成も、家康はどうせ反抗するだろうから、遠い関東をおさめさせておくのが一番いい
とか言ってる。
 馬鹿だな、そんなことだから政とか経済の中心が関東になったんだろうがてめぇ。
 
 利休にめっちゃグチる官兵衛。
 利休も、秀吉の良いところは人の意見に耳を傾けるところだったけれども、今は
三成のせいで耳に届かない、と言う。
 三成を遠ざけて秀吉をいさめるのがいいだろうけどそれも危うい、と。
 まずい感じになってきましたね。

 仕事とかでもワンマン社長がやりがちなのが、信用できる部下一人にすべての取り次ぎを
させて、その人を通してでなければ話を聞かなくなること。
 そうなると、その人に都合のいい話しか上に上がってこなくなり、会社がいいように
牛耳られることになります。
 トップにとって大事なのは、誰からの意見も必ず聞くこと、言いやすい環境を作ること、
ですな。


 次回
 身体の老いは怖れないが、心の老いが怖ろしい。
 by中国の諺



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