多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→真田丸


真田丸

第11話(16/03/20)

 これは…久々にきりが台無しにしてしまった、という感じだったなぁ。
 知らなければ幸せという言葉もあります。
 利用されてても、それを本人が知らなければ、もしくは後から知らされるにしても、
ユッキーならば梅に知らせることはなかったし、梅もうすうす気づいていても言わなかった
でしょう。
 それをきりが自分の正義感のためだけに台無しにしてしなった、という感じだった。
 むしろ中盤とか見てると、きりの嫌がらせのように感じましたね。
 ラスト、悲しいシーンだったのに台無しでした。

 さて真田が沼田城を明け渡さないので、徳川家康は室賀を呼んで説得にかかった。
 これがユッキー父のようにもっと裏の裏を読める男であったならばまた違ったのでしょうが、
実直過ぎて騙されてしまうんですな。
 最初はユッキー父のことを、あれは国衆を引っ張ってきてくれた男だ、と言うも家康から、
今度作る城は真田が入るだけで国衆のことはなんも書かれてないよ、うまく利用されてるよ、と
証文を見せられ、心が揺らいでしまう。
 出浦のように、「彼がやることすべてには意味がある」と割り切れる人だったらまた別だったんで
しょうけどもねぇ。例えばこの証文が本当かどうか父に確認するとかね。
 その後「あとの話は正信に」というわけで家康は出ていく。
 ふすま自然に開いたぞ!自動ドアか!(部下だよ!)
 正信もまた老獪ですから、家康は真田家の当主がユッキー兄になったという知らせを、室賀の
口から聞きたいんだよーんとたきつけてました。
 室賀が帰っていく様子を、たまたま徳川家にきていた信尹が見かけたようですが…。

 ユッキーの方は佐助と三十郎を呼んで、梅と夫婦になることを言ってました。
 でもここで三十郎が、きりと結婚するんじゃないのとか言い出して佐助に突き飛ばされてて笑った。
 本当にこいつ鈍いな!
 あの人質事件の時に、きりがどんだけユッキーのこと罵ったかもう忘れたんか。
 あの関係で夫婦とかありえんわー…。
 梅は身分上、側室としてしか認められないけど、この後嫁をめとるつもりはないので、実質
正室のようなものだ、とユッキーは言います。
 それならいいけどねぇ…なかなかそうはいかないだろうねぇ。
 あと、側室をめとった時は祝言をあげないけど私はやろうと思っている、というユッキー。
 それからしても正室と同じ扱いのようなものだから、梅は嬉しいでしょうねぇ。
 で。
 母は納得しないだろうから、佐助と三十郎に策を考えて欲しいというわけです。

 報告されたユッキー兄はとても喜びました。
 そして「いつからだ」と聞く。
 いつからだというのは、キスした時から恋人という兄の定義らしいんですが、それはさすがに
恥ずかしかったと見えて口ごもるユッキーかわいい。
 でも、子供がもういると聞かされて、「口吸いどころではないではないか!」「やることはやってんだな」
という兄もおかしかったし、全部にほこらしく「はい」と答えるユッキーもめっちゃ笑いました。
 なんか兄、大泉さんに戻ってたぞ突っ込みが。
 
 父も喜びました。
 人質としての駒が増える、と言ってたけど、まあ側室だからしゃーないわな、どうしても
そういう扱いになるのは。
 それに梅なら頭もいいし、生き残る確率は高いでしょう。
 で、祝言の件も手放しで喜んでくれた。

 そして母です。
 案の定大反対。
 ばばさまは大いに喜んでくれました。
 ユッキーが選んだ女性なら間違いない、というわけです。
 母は、ユッキーの嫁は京から招こうとしていた、と文句ばっかり。
 ばばさまはいさめるのですが、母はさらにヒートアップし、子供がいるということは、ユッキー兄に
子供が産まれなければ、その(身分の低い側室の)子が跡継ぎになると大騒ぎ。
 ここで「もうしわけありません!」と謝るおこうさんめっちゃ笑った。母もそんなつもりで言ったんじゃ
ないでしょうが、おこうさんからしたら、ユッキーを叱る形で自分にイヤミ言われてると思ったんだろうなあ。

 その後。
 三十郎が山百合を母のところに届けてご機嫌取り。
 さらに天井裏からは佐助が良いお香をたいて準備万端。
 人をリラックスさせる効果がある香りは、確かに安心感を与えますからね。
 これでユッキーがきて話をするわけですよ。
 彼女は頭のいい女性です、と。
 ここで母、ズバッと言う。
「お前はいつも言い訳から入る。なぜ、好きな子が出来たから結婚すると言わないのです」と。
 これは確かに正論だと思いますね。
 策士策に溺れるという言葉がありますが、まさにその通りだったと思います。
 と、佐助がお香をひっくり返してしまい、アロマオイルが母の頭にしたたってしまったー!
 母、クセモノ!と長刀を天井にぶすり。
 にげろー!と叫ぶユッキー。
 いやー笑いました。
 で、実は説得に三十郎と佐助を使ったと聞いて母激怒。
 余計なことしちゃいましたね。

 父も話を聞いて、あれに小細工は通用しない、とあきれる。
 てかユッキーにとっては、「母親を説得できるようになったら一人前」かも知れない。
 世の中こういう、小細工が通用しない相手だっているのだしね。
 で、父は自分にまかせておけと言います。
 つーかそれが、まあ正攻法というか、正室はお前が選べ、側室だからいいじゃん、みたいな話
だったんだけども、その勢いで、祝言はあげないという流れになってしまう。
 これはさすがに父も本意ではなかったのか、しまったなぁって顔になってましたね。
 いつもはしれっと嘘をつく父が、家族だから弱みを見せるというか、そういう表情で良かったなぁと
思いました。

 内記はきりに、なんで梅と結婚だよと怒ってるけど、きりは梅はいい子です、とフォロー。
 こういうとこはいい子なんだけどなぁ。
 ただ、子供がもういると聞いてちょっとびっくりしてはいました。

 この後きり、梅とユッキーのとこにやってきました。
 お祝いに鯉をもってきたという。
(この時代、鯉は普通に食ってました)
 皆が鯉をさばいてるあいだ、ユッキーはきりに「そういうことになったから」と伝える。
 で、きりも大いにお祝いしてくれて、何も気づいてないユッキーは、おまえに喜んでもらえるとうれしい、と
言ってます。
 鈍感男め…!
 このあと梅がきたのへきりが「梅ちゃんって男っぽいとこあるでしょ、ユッキーは打たれ弱いところが
あるから二人はうまくいくと思います」って言い出して、おいおいケチつけてんのかって思ったけど、これは
きりなりのエールだったらしい。わかりづらい!
 耐え切れなくなったきりは飛び出して小屋の隅で泣いてるんだけど、そこへユッキー兄がやってきて、
「源次郎はいるか」と何度も聞いてて笑った。
 泣いてる理由何もきかなかったのはわざとか、天然なのか知らないけど、まったくきりの態度を気にしない
兄すっごい笑いました。
 で。
 兄が急いでやってきたのは、祝言はなしになった、という話でした。
 二人のことを祝うかわりに、祝言はあげないと、母に認めさせたんだからまあ納得しろよってこと
らしいですね。
 梅は、もともとそういう立場なのだから気にしない、と言う。
 きりはやった方がいいといい、作兵衛もやった方がいいというけど、兄が「今やらない方向で決まった
ばかりだろ!」って言ってて笑える。
 そういうわけで、その夜皆でワイワイやって、祝言の代わりにすることとなりました。
 ちなみにユッキーは生涯4人の妻をめとった、というナレのネタバレが。
 早いよ!
 
 そうして、真田の城となる上田城が完成しましたよ!
 やったね!
 国衆が祝いにきたりしたんですが、信尹から情報を得ていた父、室賀の動きが気になる、と言う。
 徳川に頻繁に会いにいっているようだから、少し確認してみよう、隠すようなら怪しいというわけです。
 というわけで室賀と話をする父ですが。
 いきなり兄に話ふってきて笑った。
 「この信幸が、聞きたいことがあるそうだが」って。
 ひどいムチャぶりだ!
 中の人が大泉洋と知ってのことか!
 …ともかく。
 兄頑張って考えたのが、「肌綺麗ですね」だった。
 ええー…。
 つまりそこから、肌ツヤがいい、うなぎは肌にいいらしいが、浜松のうなぎなんかいいらしい、というわけで
浜松にいきました?という強引な展開だった。
 室賀は、浜松なんぞここ10年いったことない、と帰っていきました。
 というわけで出浦は、こりゃ徳川と示し合わせてんなーと。

 室賀は正信に、やはり父を殺すことはできないというけど、正信は「徳川が室賀の後ろ盾になるからさー」と
うまくおだてていました。
 いよいよ室賀が徳川と通じていることが明らかになり、出浦は、今の室賀に攻める力はない、おそらく暗殺で
来るだろう、と父に言う。
 となれば、逆に仕留めるしかないと。
 その場をどうやって設けるか。
 それで思いついたのが、ユッキーの祝言の場でした。
 兄はひどいと怒るけども、出浦は、「相手はお前の父を殺しにくるんだぞ」と言う。
 兄は祝言の場を血で汚すのですかと。
 せめてことが済むまでユッキーの耳には入れずにいたい、という兄。
 その思いは多分父も一緒だったんだと思います。
 それをきりがすべて台無しにした、というわけですよ…。

 祝言をあげられることになり、喜んでいるユッキー。
 支度をしているとこをこっそりのぞきにきて、きりに叱られてて笑った。
 でも、きりがいきなり眉毛太くしましょうとか言い出して、ドリフかよって思ったんだけど、これはさすがに
梅が止めました。
 私の旦那様なんだから余計なことしないで、と。
 当たり前ですわな。
 他の女がちょくちょく手を出してきて気分のいいはずがない。
 きりの気持ちを知ってるだけにね。

 兄はその頃おこうさんに、酒の席が始まったら絶対にユッキーを広間から出さないでくれ、と
頼みます。
 優しいですねぇ。
 でも頼む人が違ったかもしれない…(笑)。
 
 酒の席も盛り上がり、父、内記、兄はこっそり抜けました。
 父は室賀を誘って囲碁を始める。
 あとそれをこっそり狙っていた徳川の手のものと思われる刺客二人は、出浦がしとめた。
 さすが忍びですなぁ。
 ここめっちゃかっこよかった。
 囲碁の場では、次の間にこっそりというわけでもないけど、兄が控えておりまして。
 出浦と内記は、かけじくの裏側に潜んで様子をうかがう。
 緊張感あふれるシーンです。
 ところがここに、きりがやってくるんですよ。
 いたたまれなくなって抜けてきたのはわかるけど、上司ばっかりがいるところにきて、立ち去れと
言われても立ち去らないこの女何なんだと思いました。
 会社で例えるなら、普通の社員が、社長以下幹部がずらっと深刻な話をしているとこにやってきて、
「あっちへいってなさい」と言われても平然と居座るか、って話ですよ。
 まあきりの年齢設定が低いから空気読めなくても仕方ないとは思うけど、武家の娘にしては
そういう礼儀作法なってなさすぎだろと。

 ユッキーはそのころ、兄どこにいったかなーと広間を出て行こうとしたので、ここでおこうさんの
出番ですよ。
 やべえ!
 踊りを披露するだけで死にそうだこの人!
 別の意味でヒヤヒヤする!

 一方で室賀と父。
 ずばっと父は、おまえが連れてきた二人は既に始末したから、徳川に送り届けると言っていた。
 さらに、自分の部下になったら暗殺しようとしたことも許すよというけど。
 室賀は囲碁の最後の手をさして「自分の勝ちだ」と言い、懐の短刀を出して立ち上がった。
 なんつーか…。
 「今までお前は囲碁でわしに勝ったことがなかろう」って室賀言ってたけど、もしここで父が勝って
いたらあるいは、というのはあったんでしょうかね。
 そうして帰ると見せかけて父を暗殺しようとしたので、出浦がクナイでひるませ、兄が斬るんですが。
 立ち去らなかったのできりは目の前でこれを見るわけですよ。
 きりに迫ったので内記がトドメをさすわけですが。
 ここできり、いきなりユッキーと梅を呼びにいって引っ張ってきた。
 これがいらんことするなあって思った。

 室賀はもうすべてを悟って、わざと小刀を出して置いていき、後ろから突然刺せたものを
わざわざ声をかけている。
 死ぬ覚悟はあったのだろうなと。
 それをきりがすべて台無しに。
 
 きりにしてみれば、「あんたらの祝言は利用されてんのよ、いいのこれで。ひどい人たち!」と
言いたいんでしょう。
 でも、兄や父は隠そうとしてくれていた。
 利用はするけど、それでは可哀想だから秘密裏にやろうとしていた。
 その配慮を台無しにしたのはきりです。
 梅ちゃんがかわいそうって、こいつが言えたもんじゃないですよ。
 何考えてんだこいつ。
 きりさえ黙っていたらうまくいったのに。

 出浦が「室賀は徳川にそそのかされ、父を殺そうとしたから討ち取った」と言う。
 ユッキーは頭いいからそれで、自分らが利用されたのだと悟ったでしょうな。
 でも、梅も頭いいから、責めることはしないと思います。
 それを1人、きりがわあわあ言ってさぁ…台無しだよ。

 ユッキーは兄に、事をばらされても怒りがわかなかった、策を見抜けなかったのが悔しかった、
梅のために怒り泣いたのは私ではなかった、と言ってますが。
 つまり、ユッキー自身も、「敵を排除するためにこういうやり方は仕方がない」と受け入れた自分が
許せなかったんでしょうね。それはそれでわかるんだけど。
 でも、きりは梅のために泣いてくれた、じゃなくてあれはただの自己満足ですよ。
 あんたら裏でこんなことやってるわよ、私が知らせてあげたわよ、的な。
 だからきりは好きになれない。
 これ本当に側室になるんだったら、性格をもっと変えて欲しいです。

 兄がユッキーを「前に進んでいくしかないんだ」と励ましていたのが、いいお兄さんだなあと思いました。
 とても、泣いてるきりに「源次郎はどこだ」と聞き続けた人だとは思えない(笑)。


 次回第12話。
 「世の中とはまこと広いものだ…そう思わぬか?」



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