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最後の弁護人

第4話(03/02/05)

 依頼人が亡くなりました。何故そんなことになったのでしょうか。
 とりあえずこのドラマは冒頭に結末を持ってくるという、コロンボ形式にしたみたい
ですね。視聴者が気になって最後まで見てしまうという効果を狙ったものだと思われ
ますがどっこい、うちの母のように、お風呂に入ったり電話かかってきたりしているうちに
意味がわからなくなったという人もいるので、効果は薄いでしょう。

 今回の依頼人は有働が今関わっている「滝田重光殺人事件」について依頼したい
ことがあり訪れたようです。
 その殺害現場とは。
 容疑者は下川。被害者宅に鍵を外し、チェーンを切断して侵入したところを女性に
目撃されており、その中に入り物音を立ててあわてて飛び出してきたところその
女性と鉢合わせしてしまい逃走したというもののようです。容疑者の右ひざからすねに
かけて被害者のものと思われる血がついていました。
 しかしここで疑問が生じます。
 被害者が侵入の時点で生きていたとしたら、チェーンを開けられていることに対して
何かしら声を上げるなり抵抗するなりするのではないでしょうか。
 そして有働のところへやってきた依頼人は、殺害された滝田の息子でした。何故か
彼は下川が犯人ではないというのです。
 何故ならそれは自分が犯人だから。

 滝田は父親を刺した時心神喪失状態にあったようです。ただ、ここまで感触やおぼろげな
記憶が残っているのであれば、心神喪失状態であったとして無罪を勝ち取れるかどうかは
疑問です。いや勝ち取るつもりはないかも知れないのですが。
 ちなみに検察の人が言っていた、殺人事件などが起きると自分が殺したと自首してくる
人は沢山いる、というのは本当です。世の中宇宙からの電波を受ける人が多いようで、
神の声が聞こえただの先祖の声がしただの受信する人が結構います。まあ人殺しを
命じるような神様なら掃いて捨てとけと思いますけども。
 ちなみに、これらを装ってやってくる人との違いは、目を見れば一発だとのことです。
さすが刑事はプロ。騙せませんね。

 検事は「真犯人を主張しているヒマがあったらスーツでも買え。裁判官の心象も
良くなる」と鼻で馬鹿にしています。が有働は気にもとめず「そんなことはない。このスーツは
私に似合っている」と言います。まあ世の中同じスーツを何着も仕立てている人もいる
わけですし、弘法筆を選ばずということわざもあります。スーツで裁判するわけではない
ですかね。
 まあ有働の場合はちょっと洗濯しろやとは思いますが…(あれは絶対何着もあるん
じゃない、1着を着まわしてる)。
 ただし検事の言うとおり、真犯人を挙げるのはかなり難しそうです。何故なら、下川が
入るまで部屋には鍵がかかっており、チェーンもされていた。真犯人が下川が入るまで
そこにいて、騒ぎに生じて出て行ったという手垢のついたトリックもあるでしょうが、なかなか
それはそう簡単には実行できません。それよりは、真犯人を見つけさせたくない人間が
中から細工をしたと考える方が妥当ではないでしょうか…?
 ちなみに博士が「外からチェーンをかける方法はない、ムリ」とゆーておりますが、
コナンをちゃんとコミックス買って読んでる人が犯人ならできるかと。まあ下川がコナン
読んでるかどうかは疑問ですが…。

 赤倉が上のような推理を披露して得意満面になっていますが、有働にはたかれた上
鬼太郎とか言われています。どさくさにまぎれてひどいと思います。そんならお前は
ネズミ男じゃないのかとか思うんですけど。となると良子ちゃんはネコ娘、神崎さんが
砂かけバ(以下自粛)で博士が目玉親父。うーんメンバーがそろいました。今日から
ここは鬼太郎ファミリー弁護士事務所となります。

 赤倉の話を聞きながら博士が言った「案外真犯人はまだあの部屋の中にいたりしてな」
という一言から何かを思いついた有働。それは何を示すのでしょうか。
 ところで真犯人だと言う滝田は、妻の尻に敷かれなかなかつらい思いをしているようです。
義父とはいえ死んでくれてよかったというような嫁は、三行半でも突きつけてとっとと
追い出した方が身のためだと思います。もしもそういうストレスが原因で心神喪失状態
になることがあるのだとしたら、今後また同じようなことになりかねませんよ。
 しかし今回は流石の有働も打つ手なし。形勢は不利のまま。さてどうなってしまう
のでしょうか。

 四面楚歌の有働に神崎さんが資料を渡しにきました。
 殺された滝他の父の奥様は、滝田を生むと同時に亡くなっており、そのせいで被害者と
滝田の関係は微妙になったということが判明しました。それを神崎さんは自分達の
関係にたとえていいます。「妹はあなたのせいで死んだんだから」と。過去、何が
あったのか気になりますな。しかし小出しにされるのはいいんですが、そろそろ伏線を
忘れはじめてきているので次あたりではっきりさせてくれると嬉しいです。
 ちなみに資料は、滝田さんが心療内科に通っていた記録とのことです。
 
 有働は部屋にあった灰皿に注目します。何かを燃やしたあとがありました。すぐに逃走
した下川には無理であり、となると殺された滝田重光かまったく別の誰かということに
なりますね。このあたりが何かヒントになりそうです。
 そんな折、滝田が自殺を図ったという知らせが入ってきます。罪の意識に耐えかねて
というところでしょうか。それでしたら大変不謹慎な話ですが、自分が犯人だという
遺書を残していただかなければ下川さんが犯人ということになってしまいます。
まあこれが金田一なら、この遺書が偽装でやっぱり犯人は下川だったりするので
しょうが。
 警察というものはおかしなもので、どんなにありえない状況でも真犯人ですという
遺書とともに自殺を図った人がいると、それを本当として受け止めるものです。
確かに死に際にはうそを言わないというのが人間ですが、誰だったか本当に死ぬ
間際に大嘘こいて死んだ偉人もいるので、あまり信用しない方がいいと思います。

 滝田が書置きを残していました。うむ、そうこなくっちゃ。
 そこには、自分が生まれたことにより母親を死なせてしまったことの罪悪感と、
そのため父親にほめられようと頑張ってきたこと、やはりあの日自分が父親を殺して
しまったことなどがつづられていました。
 有働はつぶやきます。「子供を愛さない親なんていない」と。
 ところがここで大変な事実が発覚します。心療内科に通っていたのは滝田ではなく、
死んだ重光の方だったのです。
 つまり罪悪感に苦しんでいたのは滝田重光も同じだったということ。そしてそれは
何か大きなヒントになったのでしょうか。

 最終弁論の日です。
 有働は被告人の無罪を主張しました。
 そのトリックとは。(これ以降、金田一少年の事件簿のサントラをかけてお楽しみ
下さい。ない人は口ずさむか、あのカメラワークを思い浮かべて下さい)

 部屋を密室にしたのは、殺された被害者でした。
 最後の力を振り絞り鍵をかけ、自分の手帳から訪問者リストを燃やした。誰だか
分からなくするためです。
 というかドアノブやドアチェーンにも血がついていたと有働は言いましたが、警察は
そんなところも調べていなかったんでしょうか。刺されてからやったとしたら矛盾
しますしね…警察、もっと頑張れ。
 話がそれましたが、すべての偽装工作は父親が真犯人の息子を庇うため。
有働は滝田に語り掛けます。
 「あなたならこのスーツのよさが判ってくれると思うんだ。これはね、妻と娘が2人で
選んでくれたスーツなんですよ」と。

 例え命と引き換えになったとしても、この世の中で子供を生むことをあきらめる母親は
いません。その母親が命を張ってこの世に誕生させてくれた子供を憎む父親はいません。
子供というものは何よりも大切な宝であるべきです。
 最後の弁護人、次回は誰を助けてくれるのでしょうか。


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