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最後の弁護人

第5話(03/02/12)

 いきなり暴漢に襲われた良子。何やら依頼がらみのようですが、一体何があったのか
気になるところです。まあ男の力で、鉄パイプで力いっぱい殴ったら人間マジで死にます
のでこやつら逮捕されたら殺人未遂は間違いないでしょう。テレビに影響されて犯罪が
起きるだの日頃ワイドショーでコメンテーターに言わせておきながら、ドラマでは何の
配慮もしないとは、さすがご都合主義のテレビ局です。

 1ヶ月前のこと、ある母親が子殺しの容疑で逮捕されました。状況証拠…と言っている
からにはどうも誰かの証言や被疑者の状況だけで立件されたくさいです。
 まあやっぱり有働んとこへ依頼が来たようですが。
 母親の名前は熊川。保険金目当てに生まれたばかりの子供を海に突き落として殺害
した容疑です。それを目撃した人物もおり、これなら確かに状況証拠だけでも十分
公判を維持できるでしょう。それが本当に熊川だったのなら、という話ですが。
 ただし世論は熊川をバッシング。有働にとってもかなり苦戦を強いられそうです。

 こういった、弁護を引き受けた弁護士に対しても、世論の非難が集中することは
珍しくありません。テレビで弁護士の名前が発表されるや否や、わざわざ電話帳で
住所を調べて嫌がらせをしたり、いたずら電話をかけたりと頭が弱いとしか思えない
ことを平気でやる人間がいるものです。
 弁護士というものは、適当に論文発表してりゃ手術経験がなくても名医になれる
ような先生とよばれるバカとは違い、あまり仕事を選り好み出来ないのです。ある程度
顧客がいて定期的に相談に乗ったりしているならともかく、「こいつは悪人だから引き受け
ない」とか「負けそうだから嫌だ」と言っていると、仕事をする意志なしとして、弁護士
資格を剥奪されることがあるのです。ですから、それがどんなに悪人であろうとも
仕事として依頼を受けることがあります。もちろん、弁護士は根本的に依頼者を
無罪として仕事をこなします。
 「お前は犯罪者の味方するのか」と弁護士に見当違いのことを言っている人間は、
つまりは自分が無知と言っているようなもの、と自覚すべきでしょう。

 熊川と面会した有働。彼女が無罪である、と感じたようです。
 仕事を頻繁に休んで上司から文句を言われるほど子供の面倒をきちんと見ていた
こと、そんな母親がかなり寒い夜、海に子供を放置するわけがないこと…。そして
一番に彼女自身は何もしていないという証言。
 まあ良子とどつき漫才しあってる余裕があるくらいだから、何とかなりそうでは
ありますね。
 どうでもいいですが、車の運転中にケンカをすると、カッカして運転をミスすることが
あるので、命が惜しければ有働さんは気をつけた方がいいと思います。良子の
性格上、いつか、口で突っ込む代わりにどっかに突っ込むくらい平気でやりそうです。

 無罪を主張する割には、誰にでもくってかかる熊川。それは裁判官の心象を悪く
するだけであり、とても無罪判決を勝ち取れそうにないのですが、どういうつもりなの
でしょうか。
 裁判では児童相談所から証人も出てきてかなり不利になってきています。熊川
に子供虐待の前科があったことが明らかになりますが、熊川はその証人にも憎まれ
口をたたき、退廷処分に。ここ最近退廷処分になったといえば、某鳥の名前の宗教
団体のトップが思い出されますが、あれはもうあっちの世界にイッちゃってた人なんで
同列に扱うのはちょっと失礼でしょう。
 
 どうでもいいですが、有働の名前を覚えない検事さんは、そろそろ侮辱罪で逮捕
されてもいいと思います。異議にかこつけてかなり言いたい放題言ってますし。対
有働の裁判で連続逆転負けしているのがよっぽど気に入らないのでしょうか。
大体捜査をきちんとやりもしないで立件するからそういう目に遭うと思うんですけど。
起訴しておいて無罪判決が出る確率は0.1%くらいなので、まあある意味この検事は
ラッキーマンなのかも知れません。

 世論も敵に回っている中、不利な状況で公判は続いていきます。有働は、乳母車
を海に蹴り落としたというのがかなり気になっているようです。確かに、母親であれば
心理的に蹴り落とすなどということはしないでしょう。となると、赤ちゃんに対して何
かしら憎しみを持っていた人間、つまり犯人は別にいるという仮説が出てきます。
有働はこれを立証したいようです。
 
 そんなさなか、良子が暴漢に襲われます。こういう、自分より弱い者を襲って鬱憤を
晴らそうという人間は最低ですな。しかも武器所持ですから呆れます。
 良子を救った刑事さんから、有働の過去に同じことがあったことが判明します。
そうはいかんざきの神崎さんからも、護衛の依頼があったことから察するに、恐らく
過去のミスは奥さんのことでしょう。金田一でも美雪ちゃんが襲われる事件があり
ましたが、こういっては何ですが、正義を貫くならこういう被害はありえます。それが
現実であり、そのために戦うのをあきらめざるを得なかった人は沢山います。こんな
復讐をする人間が間違っているのはもちろんですが、警察官や検事さん、弁護士に
裁判長などはこういった被害を受けないために、家族の情報については伏せられる
ことになっています。それが今の現実社会です。

 元気になって出てきた良子に罵詈雑言を浴びせてクビにする有働。経過を考えると
本心ではないことはわかるのですが、良子はロバなので分からないみたいです。
ところが、彼女が出て行こうとした矢先、有働は大変な発見をしました。
 「憎くて蹴ったんじゃない」と。
 事件の真相が見えてきそうです。

 真相が判明しました。
 犯人は、証人として登場した児童相談所の福西。
 熊川が海へ子供を連れて行くのを目撃した福西は、こっそり後を尾行しました。
そして彼女が子供を放置するのを見、子供を抱え挙げて乳母車を蹴り落とした
のでした。
有働は、福西を未成年者略取で告発しました。

 子供を虐待することは、例え生んだ母親であっても許されることではありません。
しかしその母親が完全に育児を放棄したのではない限り、その子供を母親の手から
取り上げる権利は誰にもありません。勝手なエゴイズムで子供を奪い、あまつさえ
子供殺しの濡れ衣を着せようとする行為は、親子という関係を侮辱するものでしか
ないでしょう。
 最後の弁護人、次回は誰を助けてくれるのでしょうか。


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