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おせん

最終話(08/06/24)

 さてさて本日最終回。時間延長もなしで極めて地味!この扱いはどういうことだい。

 まま、気を取り直しまして。
 おやっさんの本枯で料理をして、矢田の舌に訴えてみると決意したおせんさん。
 シズさんが矢田に手紙を届けるんですが、社長が「面白そう。いいんじゃない」とOKしたので
一升庵にご招待決定。
 料理はおせんさん自ら。
 というか「OK牧場」って古いな、おせんさん…。

 先週で矢田が持っていた木片のようなものが何かわかりました。
 鰹節を削っていくと最後どうしようもなく小さくなってかけなくなるのですが、それを子供に
やっておやつがわりにしゃぶらせておくらしい。それだそうです。
 
 一升庵に矢田と社長がきまして、契約書をみたらばヤマジョウの署名捺印がないと
怒ってる。
 おやっさんはしれっと、まずはメシ食ってからだと言います。
 まー、料理食わせて懐柔しようって魂胆だろと、矢田は皮肉言う言う。
 でも土佐の鰹丼うまそうだったなぁ…。
 途中で、本枯節の一番だしで茶漬けに。いいなぁー。
 そして矢田、何かに気づいたのか茶漬けをかっこんでいます。

 その味は自分の父が作った本枯節でしか出せない味であったから。

 それを見ておやっさんは満足そうに言います。
 わしゃずっと藤坂の背を見てやってきた。
 味を覚えてる者がいないからお前に食ってみてほしかった。
 そうか、追いつけたかの、と。

 そうしておやっさんは、年に500本でいいから本枯節を作らせてくれと頼み込みますが、
まーだ矢田ははねのける。
 そんな時おせんさんが静かに言いました。
「味というものは言葉で語りつくすことはできない、つまるところ同じものを食して舌から舌へと
受け継いでいくしかできない、そういう頼りないものです。あなたは本枯節が時代の流れに
淘汰されて消えていくと言いました。しかし時代の流れから本枯節を守るのはあなたしかいません」

 そういうわけで矢田もついに社長に頭下げて頼みこんだんですがね。
 社長は、競売なり破産なりご自由にと言って出て行った。
 こいつの舌はおかしいですよ。
 いや一升庵の料理に感心しないはずがないとかそういうんじゃなくて、根っからおかしいの。
それは後で明らかになります。

 あと…こころなしか今回OPの音楽早くないですか?いつもよりテンポ早いような気がした。

 それから少しして矢田は会社を辞め、おやっさんの本枯を守るためにヤマジョウの再建に
奔走していました。
 手だてはいくつかあるらしい。
 それは良かった。
 まんざらおせんさんの試みも失敗したわけじゃなかったんですね。


 と安心したのも束の間なんと今度は一升庵のピンチが。
 銀行がいきなり、これまでの貸付金8000万を一括返済しろと言って来たのです。
 …なんでそんなに借金ある設定なの…?

 貸しはがしですかね。
 いやともかく、確かこういうこと出来ないはずですよね。これまで返してないならともかく、
今まで一度も滞りなく返済を行っていて問題のない相手に関してはこういうの出来ない
はずだったような。でも契約書で定めていたらわかんないなー。
 ともあれ大ピーンチ。
 と思っていたらまーたテンピュールだかなんだかの舌のおかしいシャッチョサンか。
 こいつがどうもかかわっているようです。むかつくのう。

 一方江崎は江崎で、林に呼び出されていた。
 また何か新しい手を考えてほしいらしい。
 しかし江崎の鋭い突っ込みに黙るあたり、この店も何かうしろ暗いことやって
そうですなぁ。偽装とか偽装とか偽装とか。

 んでもっておせんさん、銀行に行こうとしたら件の社長がきたよ。
 いきなり、昼間の営業して小遣い稼ぎはやらないんですねとか言ってる。
 うわぁ…そこにある壷ではったおしてぇー。
 
 社長がきたのは、この辺の再開発プロジェクトだそうで。
 平たくいや立ち退き要求ですな。
 店の経営が思わしくないんでしょうとか言うし。
 やっぱりこいつがかかわってんじゃないか。

 しかも「この店に何の価値があるのか」とか。
 お前は舌だけでなく目も腐っとる。

 こないだの料理にしても、最高級の素材使って手間暇かければうまいのは当たり前と
言います。原価100円ならすごいが、と。
 なら言いますがね。
 野菜を切るのが面倒、魚をさばくのが嫌だ、食材にお金をかけたくない、料理に時間を
かけたくないと、楽な方楽な方へ流れていったのは誰だって話でぇ。
 安くて古いもの使って手抜きで料理つくって、そんなもんがうまいと思うんだったらそんな
役に立たねぇ舌は引っこ抜いて銀紙でもつめとけ。
 つーか、そういう方向に流れていった結果、まっとうなものを作っている人がやって
いけなくなったのが今の日本なんですがね。
 皆が今からでも手間を惜しまず本枯を求めれば、簡単に手に入るものになるんだよ。
 おせんさんが言ってる、味をつなぐってのはそういうことだろうが。

 そんなおせんさんに社長は「ここは、絶滅危惧種のホッキョクグマのようなもの。絶滅
して困る人がいますか?」と。
 お前ちょっと表出ろ。
 どんな動物だって絶滅して影響が出ないなんてことはありません。
 ホッキョクグマが絶滅したら、かき氷の「しろくま」がなくなっちまうだろうがぁ!
(氷河さん目的が盛大にずれてます)
 
 あーもういちいち言うことが癇に障るやつだな!っていうか内藤さんこの手のムカツク
オヤジやらせたらうまいな。

 で、まあそんなことをぐだぐだ言っているところに、秘書みたいな人がきて、りょうくんとか
言う奴がいなくなったっていうから誰かと思ったら、社長のバカ息子らしい。
 おせんさん、人がいいもんだから皆で探しましょうとか言ってるし。
 つーか一升庵結構広いな。
 江崎が見つけたんですけど、畑を見てバカ息子、これ何とか言ってる。
 え…大根が土の中に埋まってるのが理解できないって…学校で何教わってきたんだおめーは。
 みずみずしいって表現もわからんですか。
 学校の成績がよくても人間としては可哀想な奴だな。

 食生活にも大いに問題ありそうです。
 カップの味噌汁に入ってるとかなんとか言ってる。
 おせんさんは「カッパの味噌汁に入ってるのはきゅうりでやんすよー」って。
 あんたも問題大ありだよ…。

 社長に言わせれば、忙しいから時間かけて料理は作れないが、こいつは問題なく
育ってるだってさ。
 えーっと…。
 頭の中身は育ってないように見えますけど?

 一升庵の板場です、今後どうするかを皆話し合っていました。
 みんな、一升庵と運命を共にするって。
 まあ失礼な話潰れてもすぐどっかで雇ってもらえるだろうしなぁ。
 タイタニックで、沈むまで音楽を奏でていた楽団があった、というエピソードでてきましたが、
あれは本当の話です。
 楽団というかバンドなんですが、演奏する機器を載せるはずが完成が間に合わなかった
ため、代わりにバンドが乗り込んだわけです。
 彼らは沈みゆくタイタニック号で最後まで演奏を続けました。沈没後、回収されたバンドマンの
遺体は丁重に葬られたとのことです。
 
 さてともかく、みんながあれこれ言ってる中、江崎は何か考えている様子でした。
 そんでもって林にあって、一升庵の危機を話しているのですが…。
 林はいい機会だからと江崎をスカウトするんですね。普通ならのらないところですが、
林が今やっているレストランがエンプールの系列であると聞いて江崎の顔色が変わりました。

 つーわけで江崎、突然辞める宣言。
 皆が引き留めるのも聞かずに出て行ってしまいました。
 んで、林の店で働いているのですが。
 あーやっぱ出てきました、船場吉兆ネタ。
 食材の使い回しです。
 こりゃあいけねぇや。

 一方でおせんさんが悩んでいると、大女将が戻ってまいりまして。
 久しぶりに出たと思ったらいきなり屋敷燃やそうとしやがった!
 お前は織田信長か!焼き討ちかコラ。
 とか思ったら、おせんさんに伝えたかったみたいです。
 一升庵のもてなしも味も、ここが燃えたらなくなっちまうのかい?違うだろう。一升庵は
ここ(心)にある、と。
 この場所がなくなっても皆の心の中に一升庵はあるんでしょうな。

 つーわけでさとりを開いたというか開き直ったおせんさん。
 社長とバカ息子招待して一世一代のおもてなしです。
 一升庵の料理の味を覚えておいてもらうために。

 あと、江崎がひょいっと帰ってきました。
 あの使い回しの証拠を録音して持ってきたらしいですが。
 おせんさんは、こういう形で黙らせるのはよくないって諭します。
 一升庵は最後まで一升庵らしく、そうありたいですって。
 だよなぁ、そういう手で黙らせたって、一升庵の味に納得してくれたわけじゃないしね。
 そうなると味をつなぐっていうのとは違うから。

 そういうわけでおせんさんはふろふき大根作ってます。
 あれは1巻だっけかな…ぱっかーんと箸入れると割れるやつ。ああまではいかなくても
味のしみたふろふきはうめぇもんですねぇ本当に。
 
 で。
 きたのはいいんだけどさ。
 大根食うなりさ、バカ息子さ、味しないとか言ってさ、ケチャップかけてんの、ケチャップ。
大根だけじゃなく刺身とかとろろにも。
 ケチャラーか貴様!ゆるさんぞ!刺身にはマヨネーズだ!…って土方さんが言ってました。(おい)
 ともかく、ありえんから!
 誰かこいつマジでつまみだして!いやいやいやおつまみじゃなくて外につまみだして!
 おせんさん「それじゃあ何を食べてもケチャップの味しかしませんよ」とか言うんだけど
子供は平然として「はぁ?大根は大根だし、マグロはマグロでしょ」とか言う。
 いやお前の舌が狂ってるって話してんだけど。

 おせんさん、とりあえず社長さんに言うんですね。
 一升庵はほろびゆくのかも知れない。ならば、社長さんが昔教わってきたことを子におしえて
やれと。
 味を正しく教えてやれと。
 そうでなければ一生その味を知らないからと。
「つなぐというのは、わっちにとって次の世代の人に何かを残すことです」
 
 おせんさん、バカ息子に「ケチャップ以外にもいろんな味があります。知ってた方が
いいです」と言うけど分かってるかどうか…。
 ただ、そうして食事を終えて帰る時にバカ息子秘書に「何がおいしかったですか」と
聞かれて、「うーんやっぱりケチャップかな」とか言ってるんですね。
 社長、これが何を意味するかわかりますか?

 江崎については戻りたいというのを制し、おせんさん、あの店の不正を正してあげて
下さい、と言います。そういうつなぎかたもある、と。

 そうして第1話の冒頭のようなテロップが流れます。
 ただ一つ違っていたのは。
 一升庵はまだそこにあったということ。

 こういう終わり方はいいなぁと思いました。変に社長が改心するようなシーンを入れる
のではなくて、結果どうなったかだけを見せて、「ああ思うところがあったんだなぁ」って
思わせるのはいいと思うし。

 今日も皆で食談義。
 一升庵がつなぐ味はこれからも続いていきそうです。


<本日のお品書き>
・土佐の鰹丼
<本日の一升庵>
「つなぐというのは、わっちにとって次の世代の人に何かを残すことです」



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