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おせん

第7話(08/06/03)

 今回はいろいろなエピソードをあっちゃこっちゃから持ってきたなぁという感じがあった
のと、なんていうか、塩麹のエピソードをちょっと前面に出し過ぎたんでは…?という
感じがしました。でも全体的に悪くなかったです。

 さてさて。お店でハンバーグ食べてるおせんさんと江崎。
 500円引き券がテーブルに載ってるんだけど、それってことは元の価格いくらよ。
2000円くらいするんでしょうか?800円くらいの価格で500円引きだったらいくらなんでも
損だしねぇ。
 ともかくおいしそうなふっくらハンバーグでした。
 で、留さんも一緒になって食べてた。

 でもっていつもの風景の板場に、江崎がてぇへんだーと入って来た。
 何かと思えば、みそやら置いてあるところに、「4/18 さわるな ちよ」と書いたカメが
置いてある。
 大女将のですか。
 開けるのにギャーギャー騒ぎつつも開けてみれば中身は塩麹。
 んーなんか突然突拍子もなく出てきたって感じですけど。
 まあいいや。
 この塩麹のエピソードは3巻収録。ぬかづけに飽きた人は塩麹さんを作ってみてもいいん
ではないでしょうか。

 ともあれこの塩麹で新しい料理を、と考えるおせんさん。
 一方で留さんは江崎に声をかけていました。
 包丁の腕がどっちが上かとか言ってるし。
 なんかここにきて気づいたんだけど、確かに江崎すんごい態度でかくなってますよね。
腕がどうであろうと、一番あとに入ったのは自分なんだから、ちゃんと敬語使うか、それなりの
態度はあってよさそうなものなのに、いつの間にかため口っぽくなってるし。
 これはいけないでしょう。
 
 ここで留さん、こんにゃくに海苔をのせてそれを包丁で切ってみるのですが…ダメダメ。
 ちなみに江崎も出来ないらしい。
 じゃあトントンじゃん…。
 このエピソードは6巻収録。とろろメシの時の、まぐろの切り方のエピソードとともに出て
きます。こっちはこっちでいい話です。

 んで留さんは江崎と同じってんでくやしくて飲みに行ったわけですが、その小料理屋で、
自分が一升庵の板前であることをあっさり言ってる。
 んー、同業者の前で軽々しく、それも一流料理店であればなおさら、そゆことを簡単に
言ってしまうのは、私はどうかと思います。
 お世辞で「そりゃあすごいですね」と言ってもらえたとしても相手は内心面白くないと思うし、
失礼だと思うんですよ。
 いうなればトヨタの社員がホンダとかダイハツに行って「私はトヨタに勤めてるんですけどね」
って言うようなものかと。別にホンダやダイハツが劣るというのではないですが、いい気持ちは
しないでしょうし、「一流メーカーといっても無神経な人間なんだな」と思うだけ。これと同じです。
 
 一方で塩麹の漬物とかがまかないで大人気。なんだか面白くない顔をしている留さん。
 まーた昨日の小料理屋にいったら、大将が病気でダウンしてしまって女将さんがてんてこまい。
見てられなくなって留さんは手伝ってあげるんですね。
 こういう、人を助けるつもりで手伝うのはいいと思うんだけど…この後がいけなかったな。
 一升庵の板前だってんで客が、一升庵の料理を要求してくるんですよ。
 留さんはここで要求にこたえるべきじゃなかった。少なくとも自分が一升庵の板前だって
知られてしまっているのだから。
 ところが「大したことねーんだろうな。実は雑用じゃねーの」みたいなことを言われてカチンと
きて、腕をふるってしまうわけですよ。
 あーあ。
 このエピソードは10巻収録。原作だと健坊さんがやっちゃってます。

 まあ腕が悪いわけじゃない、簡単なものを作って出すわけですから客は大喜び。
 ドラマはここで終わってよかったなぁ。原作の方だと、ありあわせのパック食材で一升庵の
料理を作って出して「大したことないな、一升庵も」と客が出てくるのを清さんが聞いてしまい
ますからね。そういう風に名を貶めたわけではないからいいんだけど…。
 たまたま飲みに来ていた珍品堂が、留さんが一升庵板前として腕をふるっているのを見かけて
しまう。
 この人ほんっとこれまでにも余計なことしかしてきてないから、まーたひっかきまわさなきゃ
いいけど…。っていうか原作と違ってトラブルメーカー的立ち回りなんですね、この人は。
 
 ともあれ留さん、腕を振るったはいいが、自分の腕はまだまだだ、と自覚はしている様子。
後悔するくらいならしなきゃいいのに。
 また手伝ってと言う女将に、これっきりでと店を出ていきました。

 さぁ翌朝。
 塩麹の案をと言われて留さん、卵とか豆腐を提案しているのですが、江崎には地味だとか
言われてました。
 あんたほんっとうに失礼な奴だね、江崎。
 そこにやってきた珍品堂、おせんさんと清さんに昨日のことをばらしてしまいます。
 留さんは自分で言おうとしてたのにね。
 全然空気読めないというか余計な人だなぁ。

 怒る清さん。
 江崎は「大したことしてないじゃないですか」ととりなしますが。
「半人前の腕で一升庵の料理作って出すことが大したことじゃないだと?」と逆に怒られる
始末。当たり前だ。江崎は何考えてんだかー。
 看板しょってハンパな仕事したってことはそれが、そこの評価につながってしまうわけで。
どれだけその本人が半人前であろうともお客さんはそう見ちゃくれない。だからこそ清さんは
怒ったわけですけど。

 留は恥ずかしいものは出してないと言いますが、清さん、刺身を切ってみろといいます。
 留さんが切ったもの、清さんが切ったもの。
 さすがにおせんさんには違いが一目でわかったみたいです。
 包丁の線がなっちゃいないんだって。
「悪気がなくても一升庵の名で出せば大変なことになる」、清さんのお言葉ごもっともです。
 前に一升庵二号店の話があったけど、あれと根幹は同じじゃないのかなと思います。
 おせんさんあっての一升庵だから、例え清さんくらいの腕であっても、よそで「一升庵として」
包丁を振るったとしても多分それは一升庵の本当の味ではないと。
 それを軽々しく名前背負ってやったから清さんは怒ってるんでしょう。
 珍品堂は「なんか責任感じるんだけど」とか言ってるけど、当たり前です。

 そゆわけで、こっぴどく怒られた留さんなのですが。
 慰める江崎がこれまた、「他の店で作るのはそんなにダメかなぁ」ってぜんっぜんわかってねぇ。
 あんたこれまで一升庵の何を見てきたんだ…。
 
 そういうわけで留さん、おせんさんのところに、一升庵を辞めると言いにいきました。
 けじめつけるにはこれしかないと。
 ところが意外なことにおせんさんは「仕方ないでしょうね。今まで長いことお世話になりました」
みたいなことを言って頭を下げるんですよ。
 多分留さんの中には、引きとめてもらえるだろう、そうしたら残る口実ができるみたいな、甘い
計算があったのではないかと思います。
 だからこそ逆におせんさんは引き止めなかったのでしょう。
 今引きとめたら何が悪かったのかを自分で考えることが出来ないだろうから。

 翌日江崎の報告に清さんはビックリ。
 清さんは言い聞かすより自分で気づくのを待つタイプだから、その前に辞めてしまったことに
びっくりしたのかも知れないですね。
 江崎は江崎でおせんさんのこと冷たいとか文句言ってるし。
 お前が辞めた時も引き止めなかったじゃん。塩麹のことしか考えてないって批判できる立場
かっての…。久しぶりに江崎が全開で鬱陶しいです(笑)。
 ただ、そんな文句をぶりぶり言っていた江崎は、シズさんに呼び止められました。
「あんたが今一番必死になんなきゃいけないのは、ハンパもんのあんたの腕じゃないのかい」と。
 人の心配しているヒマがあったら自分のこと心配しろってやつですよね。

 さてさて。看板料理にしたいものの、なかなかいい食材が見つからず、悩む一升庵の人たち。
 そんな中おせんさんは、塩麹のカメを持ってどこかに行きます。
 行った先は…留さんがアルバイトしている店。
 そこでおせんさんは留さんに、何をつけたらいいかを相談します。
 留さんは一生懸命考えて、肉はどうかと提案するんですな。
 豚肉などはどうかと。
 そのあと炭火焼したらいいかも、と。

 きっとみんな喜ぶだろうなぁとにこにこしている留さんに、おせんさんはまた海苔をのせた
コンニャクを切ってみるように言います。
 これがまた、綺麗にスッパリいけるわけですよ。
 そういうわけでおせんさん、「では今度の日曜日、塩麹漬けを作って食わせてやってくだせぇ」
と頼んで去っていきました。
 おせんさんはおせんさんでちゃんと留さんのことを考えてたんですね。
 一方で清さんに、新しい料理考えたんで日曜日に来て下さいと約束取り付けた。
 清さんはドラマでは通いの料理人設定なんですねぇ。

 そういうわけで日曜日。
 誰もいない板場に留さんの姿がありました。
 やってきた江崎に「今日は精魂こめて皆にうまいもん食わせてやるから待ってろ」と告げて
料理にかかる留さん。
 ここの料理のシーンなんですが、ほとんどセリフもない、ただ黙々と料理過程を映している
だけなんだけど、ふと気づくと見入ってて、なんかうまいこと作ってあるなぁと感心しました。

 出来上がった料理をおせんさんが持ってきて、座敷に通された清さんがまず一口。
 食べたとたんに顔色が変わりました。
 ものすごくうまかったらしいです。ああ食べてみたいなぁ。
 でおせんさん、これを考えて作ってくれたのは留さんなんです、と障子を開けてみせた。
 まっすぐな心根で作った料理だから清さんの心に届かないはずがない、おせんさんもちゃんと
そこらを分かってるから今日は戻ってくることについて清さんにとりなしている。
 というわけで清さんも戻ってくることを承諾し、一件落着。
 ふすま挟んで隣の部屋には江崎らがハラハラして待ってたのが良かったです。
 もしも清さんが承知しなかったら、自分達からもお願いするつもりだったというから、やさしい
人達ですね。
 そういうわけで看板料理完成だ、と喜ぶ江崎ですが。
「看板料理はお客さんが作るもんでしょ」とたしなめられてガックリ。
 確かにいくら店側が「これが看板料理」といったとこで、お客さんがおいしいと認めなければ
看板にはならないのだし。
 そんなわけで留さん、まーた海苔こんにゃくを切ってみせるのですがなぜかグニャグニャ。
 一からやり直しですな。

 見栄や名誉で包丁握ったって、それが料理に出りゃうまいもくそもないもんです。
 次回は神輿の話ですかー。でもお米礼讃の話も出てくるような感じでしたね。私は
こっちの方が好きだな。
 お米さんはえらいっ!



<本日のお品書き>
・豚肉の塩麹漬け
<本日の一升庵>
「看板料理はお客さんが作るもんでしょ」
 
 


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