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300
スリーハンドレッド

6/10鑑賞

 いやー、迫力に圧倒です。気持ちいいくらいバッサバッサと敵をなぎ倒すてのは
このことでしょうな。
 人の信念は何よりも強し、といったところでしょうか。

 劇場CMにはトランスフォーマーがお目見えしてました。昔やってたアニメの実写版かと
思ったら全然違った(笑)。
 あと、ハリポタのCMが第3弾に。長くなってました。

 さて舞台はとある赤ちゃんが生まれたことから始まります。
 スパルタの子は健康で生まれないといけないんだって。五体満足、一切の障害があっては
ならないと。うーむすがすがしいくらい優性遺伝子至上主義だな。
 立てるようになると戦士としての訓練が始まるとか。どんだけ厳しいねん。
 つかまあ厳しく育てるのはいいけどさ、18歳の成人の儀式で、狼と一対一の対決して
生きて帰ってきたものだけが認められるってさ。狼ええ迷惑ですやん。お前狼いうたら
絶滅危惧種やぞ。(どうでもいいから)
 ちなみにご存知「スパルタ教育」とはこのスパルタが元になった言葉です。だからこそ
この国の戦士たちは強かったというのもうなずける話です。

 こうして一人の王が誕生しました。その名をレオニダス。もちろん実在の人物です。
 その王に謁見を望む者あり。大国ペルシアからの使いであるといいます。
 彼は「土と水」を求めました。
 いやさ、王じゃないけどさ、回りくどくいわんとさっさと言えよ。
 要するにスパルタを支配下におくということですよ。
 もちろん突っぱねる王。
 その理由は3つ。
 1つ人より力持ち…じゃなくて。1つ、この国へ死体を持ち込み(ガイコツ)汚したこと、
2つ、妃を侮辱したこと(女に発言権があるのか、みたいなこと言ったんですね)、3つ
服従しろと民を侮辱したこと。
 いやーもうこの王、チョーかっこいい。民と同じ場に立ってるのがいい。そりゃ好かれる
わけですなぁ。
 そうして使者を穴に突き落とすわけですよ。
 スパルタ戦士の強さの秘密は仲間との結束と。
 あー使者が死者に。(山田くーん!!!!!!)

 で。
 一応ケンカ売っといてやばいと思ったんでしょうね。レオニダス王は神の神託を聞きに
いくわけですよ。まあ腐っても古代ギリシャ王国、アポロン神殿があったところですし、
この神の予言は絶対的な力を持っておりました。
 つーかこの神託を告げる娘というのが、倖田來未も真っ青なほど無意味にエロいので
何とかしてください。
 そんで占ってもらったら「戦ってはいけない、スパルタは滅びる」と。
 まあ確かに何もしなければ滅びるがな。
 王が帰っていったあと現れる影。…おいおい、ペルシアに金もらってウソの神託してん
じゃねーよコラ。崖から突き落とすぞ。
 映画ではこのように出ましたが、史実では「王が滅びるか、スパルタが滅びるか」だっけかな
そのように出たらしいです。ま、王ならどちらを選ぶかなんて明白なわけです。

 夜。
 ム、王が裸で立ってる。お前それテラスですやん。お前はヘンタイか。
 と思ったら寝室でした。なんだよビックリさせやがって。
 王やっぱ悩んでいたらしいですね。確かに自分ひとりが戦って済む問題ならいいけど、
そうもいきませんし。かといってむざむざペルシアの配下に下ることもできない。

 決意した王は戦いに赴きます。
 そこには、王のために自ら集まった戦士300人。みな跡を継ぐ息子がおり、例えば死んで
二度と戻らなくても差し支えないメンバーだということです。
 そこに通りかかったのは、セロンという議会の中心人物。見るからに悪そうな顔をしています。
そのヒゲぬくぞコラ。
 戦士が集まっているのを「戦争はよくない」と咎めますが、王は涼しい顔。
 戦争はしない、命令もしてない、散歩しにきただけ、これは俺の親衛隊。
 おーい山田君。レオニダス王に座布団2枚やって。

 で、彼らはホットゲートという場所で待ち受けるわけです。
 ここは映画では侵攻を食い止めるのに最適な場所とされていますが、史実ではここまで
条件の整った場所かどうかはわかりません。また、映画では使者がきておりましたが実際は
スパルタに使者は送られてこず、ペルシア軍の進軍を知り、ここで食い止めようとしたらしい
です。
 また、300人vs100万とされていますがこれは映画だけ。実際は6〜21万人程度だったそう
です。実際ギリシア軍もスパルタ300人のほかに何千人もいたとはいえ、これだけの兵力の
差がありながら3日間持ちこたえ玉砕しましたが、結果的にはギリシア勝利に導いたのは
すごいことだと思います。
 
 さてスパルタ軍は進むわけですが、それを密かにつけてくるものあり。なんでしょうかねぇ。
 あと戦闘がリコーダーみたいなの吹きながら進んでました。楽器だとは思うのだけど一瞬、
リコーダー両手に持って吹いてんのかと思ったよ。
 途中でアテネ軍だったかな、聞きつけて合流するのですが、スパルタ軍の人数の少なさに
驚くわけですね。
 ところがレオニダス王はニヤリと笑ってアテネ軍に「お前の職業は?」「そっちは」「お前はどうだ」
と聞いた後、自らの戦士に「お前たちの仕事はなんだ!」と問うわけです。返って来たのは
歓声。
 つまり彼はこの返事を持って自らの軍は全員「職業:戦士だ」といいたかったわけですね。
 お前ら戦争終わったら全員ニートだな。(失礼なこと言うな)

 途中彼らは、ペルシア軍の斥候によって焼き討ちにあった村を目にします。それはひどい
ものでした。おい、死体でオブジェ作るな。腐るだろうが。あとお前らの芸術性はわからん。
 どうもペルシア軍には不死軍団なるものがいるとか。アホか、そんなもんホンマにおったら
怖いわボケ。ゾンビかよ。
 ま、そんなもん実際に目で見ない限り信じそうもないです、この戦士たちは。
 
 つーか。
 次のシーンでメチャ笑ったよ!
 いや海をペルシアの船がどわーっとやってくるわけなんですが、嵐に遭遇して次々沈没。
お前らはアホだ。

 あと、まあ結局上陸してきはしたのですが、なんかこっから火のついた矢を放ったら勝手に
全滅してくれそうだなーという気もしました。チッ…。
 で、変なイスに乗った使者とかいうのがまたやってくるのですが。
 なんかスパルタの戦士たち、マントとか装備脱いで一生懸命作業してるのですよ。何を
してるのかと思ったよ。
 ここで恐らく観客も、この使者とともに彼らが何を作っているのか気づいたと思うのですよ。
 ペルシア軍兵の死体で作られた壁が、そこにあるということに。
 お前らニコやかにそんなもん積み上げてる場合かぁぁぁぁ!あまりにもなごやかすぎて
びびったよ!
 っていうか工作好きだなお前ら。
 ま、この使者もあっさり撃退して、ペルシアの王にスパルタは屈しないと告げろ、と言うた
わけですけども。

 ところでレオニダス王のところへ一人の怪しい男が現れました。
 この言葉使っていいのかな、いわゆる「せむし男」なんですが。今の言葉だと何なら使って
いいんだろ。奇形…?まあ、そういうことです。
 その男、生まれつきそういう体型であったためにスパルタの掟によって殺されるところ
だったものを、親が逃してスパルタの外で育てたと。そんでまあ王が出軍したことを知り、
自らも兵士となるべく駆けつけたんですな。
 彼はとある迂回路があるとつげ、ここをふさがなければ発見されるとまずいと王に告げます。
まあそれは用心しとくとして王は、彼に兵力にはならないということを告げるのですな。
 確かに結束上一箇所が乱れればそこを突かれる。満足に槍をふるえない者を戦力に加える
わけにはいかないのでしょう。
 ところがこの王の言葉、彼にはどう聞こえたことやら。

 さて戦いが始まりました。
 いやースパルタ強い強い。気持ちいいくらい強い。
 並み居る敵をバッタバッタ。
 ちぎっては投げちぎっては投げ、という言葉がありますが、まさしくそれです。
 しかも崖においつめて落としたり頭いい。
 ちなみに矢がものすごい数飛んできましたが、そこはそれ、カタツムリが殻に入るみたいに
盾の影に入ってやりすごしました。すげぇ!
 …ってかマント邪魔じゃないですか、逆に…。ああでも背後から矢が飛んできた時、布が
絡まって受け止めるという可能性はないともいえないけど…。まあ彼らがいいならいいか。

 一方スパルタの町。
 王に兵隊を送りたい妃は悩んでいます。すると、セロンを抱き込んで議会で有利な発言をし、
出兵させればいいと助言をもらうのですな。
 ほうほう、頑張って欲しいですね。

 業を煮やしたスパルタの王は、レオニダスと一対一で話し合うことを求めます。ほー。
 心配する戦士たちにレオニダス王、からからと笑って、「私を暗殺すれば全面戦争になる。
神に祈れ。そうなることを」
 かっちょええー!なんだよこのヒゲモジャ!ただのヒゲじゃねーよ!(失礼なことを言うなと)

 で、ペルシアの王とレオニダス王と話し合いが…おぃぃぃぃぃ!なんか変なの来ちゃったよ!
(銀魂の志村新八の口調で)
 なんだこのパンツ一丁の変態男は!パンクロックの信者かよ!警察早く逮捕しろや!
 …って思ったらペルシアの王だった。えー…数々の不謹慎な発言がありましたことをお詫び
申し上げます。
 ま、話し合い言うても上では矢がレオニダスを狙ってんだけどな。
 しっかしこのキャラきっついわー…(笑)。
 ピアスしすぎやろ。夜寝るときうるさくて大変ですやん。
 まあくだらない申し入れを受け入れるようなレオニダス王ではありませんから突っぱねて、
また戦争開始です。
 
 えー。エキストラの方に申し上げます。
 死体役で、ハエがとまっても手を動かしたりしないように。

 さてペルシア軍。500年ペルシアに仕えてきたとかいう不死の軍団を投入してきました。
おいこらそこ、うるさいからタイコ打ちながら進軍するんじゃねぇ。お前らのその仮面、
ヴィー・フォーヴェンデッタからとってきたのかよ。集団ヴィーかコラ。やんのかコラ(やめなさい)。

 つか誰だよ開戦とともにいきなり飛び蹴りしやがったスパルタの戦士は。やること大胆
だなおい。
 で、なんかでっけーのきたけど、あっさり王にやられた。ザマー。これのどこが不死だっての。
 噂に恐れるようなスパルタではなかったということですね。彼らならニンジャ軍団が現れ
ても「オラわくわくしてきたぞ!」とか余裕で言いそう。
 ああそうか、今分かったけどこいつら全員悟空なんだな。ドラゴンボールの。戦うことに
関して恐怖とかなく、常に強さを試したくてわくわくしてんだ。
 しかもここで横からアルカディア軍とかいうのが奇襲。不意を突かれた形になったペルシア軍は
またも撤退を余儀なくされました。ざまあみろ。

 次の日はサイがきました。が、やりによってあっさりやられました。え?出番こんだけ???
 いやいいけど。
 あと、ここの映像すごかった。
 槍を投げる→サイに刺さるけど突進してくる→カメラの前にスパルタの戦士の背中が映る
→邪魔だなぁと思ってたらカメラがそのまま足元に移動していって、倒れたサイが突っ込んで
くる、みたいな。流石に突っ込んできたサイは避けてました、戦士(笑)。ちょっとかわいかった。

 次はゾウでしたが、これも崖に落とされて数秒で出番終わりました。
 えー…ペルシア軍に言いたい。特に王に言いたい。お前はアホだ。

 この次の場面は、CMで散々出てきたスパルタ二人の戦士が戦う映像。最初背中を
お互い預けて戦っているのがメチャかっこいいです。
 途中スローモーションになったりして良かったなぁ。
 ところが。
 戦い終えて談笑していたところに後ろから突っ込んできたペルシア軍が。
 スパルタの戦士の首を切り落としてしまったのです。初の戦死者。
 いやこれは油断してた方が悪いでしょ…。
 ともあれそれは隊長の息子で、うっかり隊列を乱した隊長でしたが、他の戦士が
フォローしてことなきを得ました。

 さて怪しげな場所。そこをあるくあのせむし男。
 うわぁぁぁこいつ一番やっちゃなんねーことをした。
 ペルシア軍に寝返りやがったよ。
 さいっっってー!

 さてまたまたスパルタの町。
 王妃、セロンをなんとか説得しようとしますがなかなか難しく…。
 こちらもこちらで頑張って戦ってるということでしょうか。
 つか援軍の派遣は認めないというけど、勝手に行くような戦士はおらんのかいよ。
 散歩ですとか言って。

 スパルタにとってアキレス腱ともいえる迂回路、ヤギの道を知られたことがわかり、
アテネ軍は撤退するといいます。
 けれどもスパルタに撤退の文字はなし、彼らは最期まで戦い抜くことを誓います。
 そうだそうだ!敵前逃亡は士道不覚悟!新撰組はここにもいたのか。

 息子を失った隊長は、唯一の心残りがあると言います。息子を失ったことではなく、
最愛の、すばらしい、自慢の息子だと伝えられなかったと。
 そんなもんあの世に行ってから伝えてやれ。待っててくれるだろ。
 また王は、片目を失った男に、国へ勝利の物語を伝えて欲しいというわけですね。
この辺り、土方歳三を思い出します。彼もまた最後の戦いにおいて、市村鉄之助に
文などを託し、生きてこの話を広めるよう命令を出しています。ドラマでもやりましたが、
「ここに残って戦う」という彼に対しトシさんは「命令が聞かぬならこの場で斬る」と
脅しつけたとのこと。彼はどんな気持ちで送り出したのでしょうね。

 さてスパルタの町では議会が始まりましたが、やはり予測していた通りセロンは
軍の派遣を拒否したばかりか、王妃を「不貞の女」とバカにします。
 王妃はセロンを剣で殺害。ところがセロンの懐からはペルシアの貨幣が。
 セロンはペルシアから金をもらって裏切っていたわけですな。
 つーかわかったんだから早く兵を出してやれっての。

 一方スパルタ軍。
 ヤギの道かな、迂回路で待ち伏せ。
 史実では背後に回られちゃったらしいんですけどね。
 ともかく。
 レオニダス王は服従をと迫るペルシア王の前で、まずカブトをとって捨てました。
次に盾を捨て、槍も捨て、せむし男に「そこのお前、一生後悔しろ」といってなんと!
ひざまずいたのです。これにはピックリした。
 スパルタを屈服させた瞬間。
 ペルシアの王は歓喜に打ち震えるわけですな。

 あっまーい。
 スパルタ戦士の中から飛び出した男がレオニダスの隣にいたペルシア軍兵を
切捨て、そこから猛反撃ですよ。なるほど、「一生後悔しろ」だ。ここは痛快だった。
残念だったのは、レオニダス渾身の一撃のヤリが、ペルシアの王にかすり傷しか
ならんかったことだな。まあここで死んだら歴史変わってしまいますから…。
 ここの最後の戦いっぷりはまさにラストサムライ。すごかった。
 そして静かにナレーションが告げます。スパルタの戦士はヘラクレスの血筋だと。
 なるほど、強いわけだ。

 「Remember Us.」
 王が国に下した命令はこれだけ。

 ただ、最後に全滅したスパルタの死体を映すのはいらなかったかな。王に向けて
矢が降り注ぐシーンで終わっておいてよかったと思うんだけど。
 
 こうして歴史で語り継がれる「テルモピュライの戦い」は、ペルシア軍の圧倒的
勝利によって幕を閉じました。けれどもレオニダス王と300人のスパルタ戦士の
勇敢な、そして3日間ペルシア軍を足止めしたその戦いは現在にも語り継がれて
います。
 尚この戦いによって足止めされたペルシア軍に対し、アテネは戦闘態勢を
整え、サラミス沖の海戦にて勝利を収めます。
 ところがこのペルシア戦争終結後、アテネとスパルタの対立が激化、スパルタが
勝利するもののそれが結果的に弱体化を招いたのは皮肉な結果といえます。
 
 300人の戦士たち。まさに語り継がれるにふさわしい、ヘラクレスの末裔で
あったといえるでしょう。
 その魂の安らかならんことを。
 
 


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