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イーグル・アイ

10/26鑑賞

 ぶっちゃけネタばらししてしまうと、「「アイ、ロボット」のヴィキがもっと賢かったら」バージョン
だと思って下さい。
 つーかなんていうの、これはすごくできのいい推理小説だ、ってな感じでした。
 伏線は最初からばらまかれて全部回収されるし、ズバリ犯人だってまんま最初から
提示されてるし、と思って。
 しかももう、あぶなっかしくてマジこええんスよ。そのあたりはおいおい。
 あ、それからこれ、パンフレットは未読のままで見た方が面白いと思います。

 物語はこれは中東かな?
 どう見てもこの始まり方はインディ・ジョーンズと同じじゃねーかよみたいな感じで、
ジープが道をずーっと走っているところからです。
 これを見ていたアメリカ軍が、標的発見とか言うてます。
 彼らは、テロリストを監視していたんだけど、どうもここにやってきたのがこの目的の
テロリストじゃないのかって感じで、リモコンヘリを飛ばして確認したり。
 しかしコンピューターは、その指名手配されているテロリストと、そこに現れている
人物との適合率は51%であるため、本人とは証明できないとして、攻撃の中止勧告を
出します。
 ところがどっこいアメリカさんてのは「間違っってたらごめんネ☆」というお国ですから、
国防長官はどうか、と言ったのですが大統領は電話で「殺っちゃエ★」と発言。
 と言うわけでミサイルは発射されました。
 どうせこんなこと、アメリカさんは「些細なミスだし!」とかで忘れてしまうんでしょうなぁ。

 一方でこんなことがあったとは知らない、主人公のジェリー・ショー。しがないコピー屋の
店員なんですが、ある時アパートに帰ると実家から電話が。
 ここで明確には示されないのですが(これがポイント←つーか私が気付かなかっただけか?)
兄であるところのイーサンが亡くなったと聞かされショック。
 実家に戻ったのはいいんだけどここで、父親との確執がわかるわけなんですね。
 兄は空軍の広報長をするくらい優秀な人物。かたやジェリーは、大学を勝手にやめて
コピー屋で働いている。
 ただ…これ父親も悪いわなあ。葬儀の翌日?か知りませんが、学校に戻れとかなんとか
いきなり言われても「こんな時に」って反発するのは当たり前だし。

 そういうわけでまあ、兄からジェリーにあてたのか、この辺は見ててよくわからなかったん
だけども、1000ドルの受領証を持って彼はATMへ。

 一方でもう一人の主人公となるレイチェルは、出かける前だというのに車のカギが見当たらなくて
大騒ぎ。冷蔵庫に入ってるって…お前はサザエさんか。
 置き場所決めておかないとダメでしょ。こいつ絶対テレビのリモコンとかもよくなくすタイプだぞ!

 ともかく、レイチェルは自慢の息子サムをケネディセンターへ送り出していました。なんか祝祭の
演奏するらしいです。
 うん、列車に乗り込んだのはいいけどね、サム君のトランペット置き引きされてるからね。
 誰か荷物くらい見とけやぁぁぁ!

 そんでジェリーはATMに立ち寄って、多分振り込まれた1000ドルを確認しようと思ったん
だと思うのですが、75万ドルのお金が残高にあるのを見てびっくり仰天。思わずおろしてます。
何しとんんんん!おろしちゃダメだろ!
 しかも焦って帰宅したら、大家さんに荷物が届いたから部屋の中に入れといたよと言われ
ました。オイオイどんだけ自由なんだこの大家さん。勝手に入ったらダメっしょ。
 ともあれ気が動転しまくりのジェリー。そして部屋は荷物に占領されまくり。
 こらーこまったね。
 恐る恐る開けてみると、武器ばっかり。いやあんた何バカ正直に開けてまわってんですか。
返品できなくなるだろうがぁ!
 全部確認してるヒマあったらとっとと警察呼べよ…。

 そこにかかってきたナゾの電話。
 彼が出ると、「FBIが来るから30秒以内に逃げなさい」と言われてます。
 ええ、普通こういうのって、ワケわかんなくてもとりあえず逃げるとか、何とかしたり
したくなるもんじゃないですか。
 ジェリー、こいつバカだから「いたずらか」とか「切るぞ」とか怒鳴りまくってて、30秒経過
してとっ捕まってんですよ、FBIに。
 いきなり物語終了させる気か、お前は。

 んで捕まったジェリーですが、テロリストの疑いがかけられているわけです。
 こんな奴をどうとったらテロリストになるのかわかりませんが、まあ疑うのが仕事の
FBIですから、そう簡単には信用しません。
 ポリグラフにかければ話早いのになぁ。
 ここで登場するのがテロ対策課のトーマス・モーガン。…あれ?字幕にはトム・モーガンて
出た?
 まあいいや。トーマスの略称がトムですからね。
 つーかトムとジェリーってふざけてんのか。実際この後もトムはジェリーを追ってドタバタ劇を
繰り広げるわけですが…。なんかわかっててわざとやってるとしか…。
 ともあれモーガンは、75万ドルの送金が、海外のダミー会社からされていることや、兄の
ことを指摘し、「時期が悪かったな」と言うわけです。
 なんつか、はっきり示されたわけじゃないんだけど多分、冒頭のこととかあったりして、
報復テロとか起きてたとこなのかも知れませんね。

 で、レイチェル。夜に友達とくつろいでいたら電話で呼び出されるのですね。
 気軽に出た彼女ですが…。
 マクドナルドの街頭モニターにサムの姿が映し出され、彼を人質にとった声は、今すぐ
キーのついた車に乗り込んである場所に行けと指示をするのです。
 うむ、私ならあわてまくってエンストする自信あるな。てか彼女がミッションとオートマ両方の
免許持ってたとしても、ミッション運転できなかったらどうするつもりだったんでしょうか。
(調べた上でしょうが…) 

 そのころ何者かによって細工された、ジェリーが電話をかけることを許可するFAXが
FBIに届いておりました。
 モーガンは空軍のペレス捜査官に会うんですが、もう全部疑ってますから、イーサンも
何かしていたのを空軍が隠してるんだろうくらいにしか思ってないんですね。
 そんな中、また指令を受けたジェリーは、突っ込んできたクレーンによって何とか
脱出することに成功します。っていうか結構荒っぽいなこれ。

 ここで電光掲示板とかにも飛べ、ジェリー・ショーとかいうメッセージが出るんですが。
普通の人間にはたとえ町中をハッキングしていたとしてもこんなに早く先回りして
メッセージを出すことは難しいですよね。
 でもって、ジェリーは電車に乗るけど、指示に従わず別の電車に乗り換えたところ、
「この男はテロリスト」と乗客の携帯から流れてきた音声に、逃げだすハメに。
 つーかジェリーさぁ、状況がわからなくてむかつくのはわかるけど、声に逆らった
結果ろくなことにならないっていうのは逮捕された時点で学習できんのですか?

 反抗しまくったあげく、絶体絶命の状況におしやられて、なんとかジェリーは、レイチェルの
車に乗って脱出…の前にだから、車に乗ってスタートもさせずに言い争うのやめてくれ。
後ろからバンバン撃たれてますがな。
 よくもまあ「声」もこんな2人選ぼうと思いましたね。
(もちろん理由があるわけですが)

 んでここから地獄のカーチェイスが始まります。地獄のといったのは、あわてて逃げてる
あまりレイチェルがばしばしエンストってか、変な感じに車発進させててこわいのと、
運転が危なっかしいということです。
 そらーもう。
 見てる方も何がなんだかわかんないけど、運転してる方も何がなんだかわかってない。
これは怖いっすよー!

 まあ声のサポートがなければ大変なことになっていたでしょうね。
 逃走経路の信号はばんばん青に変わり、湊に逃げ込めばクレーンがパトカーの邪魔をする。
ここは見てて結構おもしろかったです。いやもうすげぇよ!って感じで。
 あのクレーン、トランスフォームすんじゃね?
 (それ、シャイア・ラブーフの別作品)

 んで、なんか強制的にゴミのコンテナー船に乗せられた2人はさらに移動。
 つか女側はまだ身元割れてないみたいですが、ジェリーは帰る場所明らかにもうなくなり
ましたよね。
 FBIに身元ばれまくってるし。

 その一方で、メリーランドではとある爆発物がいくつか、勝手に発送先が帰られました。
 おいおいおい…完全機械管理って怖いな。
 その一つが楽器店に届けられ、そこの店長がなんとあの、サムのトランペットを盗んだ
張本人だったわけで。トランペットに爆発物をしかけています。
 なんとなーくつながってまいりましたね。

 声の指示に従って果てなき道を歩いてた二人のところに、車を届けにきた楽器店オーナー。
しかし彼は、届けたらおしまいとばかりに逃げだします。
 「彼を追いなさい」と命令する声。
 しかし彼は立ち止らず、結果、切れて落ちてきた電線で感電死します。
 
 ここは後になって思ったのですが、声はつまり不要になった彼を始末するためにわざと、
逃げるのを分かっていてジェリーらに追いかけさせたのではと思うのですよ。

 ともかく、これがただのゲームじゃないことはよくわかったとは思うんですが、もうね、
車中でもね、ジェリーとレイチェルは険悪な雰囲気ですよ。

 一方でペレスは、イーサンの部屋から秘密のルーターを見つけました。それをつないで
パソコンをネットに接続すると、なんとペンタゴンに。
 彼は何かの重大な役目を負っていたようです。
 
 次にジェリーとレイチェルが指示されたのは、とある輸送車からブリーフケースを奪うこと。
その中身が何かもわからないまま必死こいて奪って彼らは逃走。
 声に手配されていた日本の観光バスに乗って逃げました。いやなんかコニチワとか、乗ってる
観光客の日本語もおかしいから!

 そっから飛行機に乗るように指示されるのですが、待っていた空港でついにモーガンが
2人を見つけておっかけっこ。
 ここはなかなか面白かったです。
 で、モーガンの銃を手にしたジェリーが、彼に銃を向けるのですが、ジェリーは撃たなかった。
恐らくここでモーガンは、これまでのデータと合わせて、ジェリーはテロリストじゃなくて何かの
使命をおってるのではないか、と推測したんじゃないかなーと思うんですが。

 ここの、飛行機に乗るまでの間に、服を着替えるよう指示されて、声の正体が、とある
電器店のモニター展示場に来れば会えるとか言われて行ってみたらなぜか二人の個人情報
すべてを知り尽くしていたりと、核心に迫るような展開があって面白かったです。

 その一方でペレスは、国防長官に招かれて秘密の部屋へ。
 アメリカのすべての知能をつかさどるともいうべきコンピュータ、「イーグル・アイ」こと
アリアと出会います。
 すんごいねぇ。
 っていうかちょっと考えるともう「こいつ犯人じゃね?」ってわかりますよね。
 ただわかったとしても、それでもこっから先の展開がなかなか読めなくて面白かった。
 そしてペレスは、イーサンがミニットマン、つまり、このコンピュータ・アリアのもとで働いて
いた、重要な人間であったことを知らされます。
 ところが彼が死ぬ日、彼は任務終了時間より3分も早く席を離れた。彼の行動としては
明らかに異常だ、という仲間らの指摘があり、ペレスはこれを調べることにするのです。

 そんで、奪ったブリーフケースの中身は、飛行機てか軍の輸送機なんですが、その
コンテナーに乗っても死なないための、強心剤でした。
 …用意がいいというか、タイマーこれあけるためのもので起爆装置とか爆弾じゃない
じゃんとかふざけんなよとか、見てる方もいろんなこと思ったと思うのですが、声はくそ真面目に、
早く打つよう指示。
 というわけでジェリーとレイチェルのパッドトリップ開始。
 まあ途中から寝てたから大丈夫みたいですけど。

 ペレスは、イーサンが死んだ夜のビデオログを見ます。
 仲間が指摘したのは、3分早く離れたことと、ログアウトもしてないということ。
 セキュリティ上こういうのはあり得ないということで、さらにログを見ていた彼らは、イーサンが
すぐ立ち去ろうとせず、携帯で何かのモールス信号を送っていることに気付きます。
 そして、その秘密に気づいたアリアもまた、ログが破損したといってそのビデオログを消去
してしまいました。
 2人はアリアの死角に入り、そこにある、イーサンが信号で示した「消火器」を探ります。そこには
マイクロチップが。
 つーかおめーら会話しながらだからしっかり音声拾われてるじゃねーかよ!何が死角だよ。
全然意味ねーよ!

 ペレスは急いでモーガンに、イーサンは敵ではなかったこと、アリアこそが何か企んで
いることを話しますが、つーかだからお前はさー…。
 ペンタゴンの中で当然アリアの監視下ですから、この携帯は妨害されて、話せなくなって
しまいます。
 ペレス、キミはさっきまでアリアが危険だと理解してたんじゃなかったのか。

 で、ペレスは重大な話なのでと、電波などが一切遮断される場所にて、秘密を見つけた
仲間と、国防長官とで話を始めます。もう筆談しろよおめーら。それか糸電話。
 アリアはあの手この手で情報の傍受を試み、ついに彼女の秘密に感づいたことをつかんで
しまうわけですね。
 ここらはハラハラしたなー。
 そんで部屋を出たペレスと仲間は大変な目にあい、長官は部屋に閉じ込められてしまいます。
しかし監視モニターもアリアに細工されているから気がつかない。
 よくルパンとかが使う手ですな。
 違うのは、そこに悪意があるかないかだ。

 イーサンがあの夜アリアに命じたのは、つまり政府が暴走してしまった時にアリアがそれを
阻止する権限、ギロチン計画というものがあるのですが、それの音声ロックをかけたわけ
なんですな。
 おかげでアリアはそれを執行できなくなり、イーサンを邪魔ものと判断して殺したと。
 はーい、なんとなーく見えてまいりましたね。
 イーサンはジェリーの、「双子の兄」であるわけです。

 長官を殺さなかったのは、唯一冒頭の爆撃に対してためらっていたことと(コンピュータを
信じて)、次の大統領に彼がふさわしいとアリアが判断したからでした。

 こっから怒涛の展開です。
 というかまだ展開があるのですごいが疲れる(笑)。

 アリアのもとにやってきたジェリーは、これが最後の仕事と言われて言われるままに、
音声ロックを解除します。これによってアリアはギロチン計画を開始、政府の要人を暗殺する
作戦に出ます。
 でもってジェリーをレイチェルに殺させようとしたのですが失敗に終わり、かけ込んできた
モーガン達にジェリーは取り押さえられます。しかし彼女の姿はなく…?
 つかここでまたジェリー音声ロックかけてやればよかったのに…。そうしたら殺せなく
なるんだから。
 やっぱり考えが足りないというか…。

 レイチェルは議員の一人に案内されて彼の事務所へ。そしていろいろと準備して、大統領が
今夜出る、ケネディ・センターへ向かうように指示されます。
 彼女が着替えた胸元には、もう一つ別のところに送られて宝石に加工されていた爆発物が。
アリアはなんだかんだいって彼女も始末する気まんまんですね。

 一方でジェリーはモーガンと話して、彼も一流の捜査官なわけですからもう事情を大体
飲みこんでいて彼を車に乗せて走り始めるのですね。
 ここらあたりはかっこよかったぁー。
 ところが、計画に気付いたアリアが追手を差し向けます。
 つかジェリーさん…。
 盗聴される可能性があるものは捨てた方がいいっていうけど、監視カメラの存在を
忘れちゃダメだ!行くなら地下とかにしないと…。

 ここはモーガンの活躍がかっこよかったですねー。
 残念なことに彼はこれで命を落とすのですが、命を賭して追手と相討ちっていうのは
めちゃくちゃかっこよかった。
 …まあ冷静に考えれば追手といっても軍の持ち物であり、アリアには痛くもなんとも
ないわけですが…。

 モーガンから、身分証明書と、「ポタス・トリプル・ワン」という言葉を伝えろと託されて
ジェリーはセンターへ向かいます。
 この言葉は警備のえらい人に伝える、「大統領の危機」という言葉なんだそうです。
 っていうか。
 ジェリー1回しか使ってませんでしたよ?
 結局警備の人も動かなかったし。
 モーガンの気づかい台無しですやん!

 えー一方でペレスは、アリアの人工頭脳のもとみたいなんを頑張って引き抜いてました。

 で。
 ケネディセンターにやってきたのはいいんですが、ジェリー。
 もっと騒げばいいのに、自分一人でなんとかしようとするから結局、サムの演奏を止めるのに
自分が天井に向けて銃をぶっ放すということになり、それはそれでいいのですが、警備の
連中に撃たれたし。
 なんていうか…最後くらいかっこよくというか、これはこれでかっこいいことはかっこいいん
ですけど、もうちょっと他に華麗な止め方なかったのかみたいな…。
 「ポタス・トリプル・ワン」どうなったんよ。

 というわけで、なんかもう後半レイチェル関係ねーじゃんみたいな展開になりましたが、
無事誤解もとけ、ジェリーは政府から表彰されました。
 でもって、サムの誕生日祝いを持ってレイチェルのもとへ。
 この辺は、コンテナの中の会話が伏線になっていますので要チェック!

 人工頭脳が暴走する話は何度も作られていますが、とどのつまり、理論的に地球の将来を
守るための環境保護プログラムだのを人間が作れば、多分そのプログラムは人間を排除する
方向にしか向かわないだろうな、という話ですな。
 
 人間が作り上げたものが、人間を不要と判断する。
 皮肉な結末ばっかりですなぁ。



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