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トロピック・サンダー
史上最低の作戦

12/10鑑賞

 これトム・クルーズ出てるんスね!知りませんでしたよー。
 っていうかこれは本当に一級の娯楽映画だわ。日曜の午後にダラダラしながらお菓子つまんで
見る、みたいなのが最高に似合う映画だと思います。
 年齢指定受けただけあって一部グロテスクとか下品な部分はありますが、まあ映画の安い
日に見に行けば十分満足できると思いました。
 映画のあらすじは三谷作品のマジックアワーのようなものですが、迫力やスケールは断然
こっちかと。より笑えるのは向こうですけどね。

 ちなみに冒頭流れるCMは伏線にもなるのでしっかり見ておいた方がいいかと。いちいち
注意書き入って面白いです。
 「スコーチャー5〜世界が溶ける日」はお前あれだろ、地球が静止する日のモロパクじゃねー
かよ。でも「冷蔵庫あけたの誰だ」はよかったな。
 一人で家族のすべてを演じるのはエディー・マーフィーの作品だっけ?忘れましたが、
いろいろパロが出て来て面白かった。
 この後の映画社のロゴまでやっちゃってんだもんなぁ。
 これらのCMの映画解説は公式サイトから、裏サイトとして見ることができます。そこまで
作るかよって感じですが、こういう無駄な気合いの入れ方は「踊る大捜査線」思い出して
好きです。あれも映画の中に表示されているURLへ飛ぶとちゃんとサイトがありますからね。
 
 さてさて。
 冒頭は戦争映画のロケーションから。もう主役のタグ演じるフォーリーブの役がまんまお前
シュワちゃんの「プラトーン」じゃねーかよ。ベトナムだからってそのパロ大丈夫なんか。
 まあここのシーンも大きな伏線であるので、ばかばかしいと思いながら見ておくと楽しい
ですよ。
 そんなわけで撮影がうまくいかず、新人監督はイライラ。
 ところがこの監督が「くそ!」とかいいながら振り回した手を、待機していた爆破担当スタッフの
コディが、爆破合図と勘違い。撮影用の飛行機の襲来に合わせて村を木っ端みじん。
 すがすがしいくらいにセット費用400万ドルがパー。
 タグの親友でありエージェントでもあるリックはしっかりしろと、Wiiで遊びつつ電話。お前はアホか。
いやともかく、養子のこともとかどうでもいい話をしてるし。
 ともかく映画の撮影がまったく順調でないどころか、セットを誤って爆発させたことで
プロデューサーはお怒り。
 このイヤミの言い方がものすごく面白い。まさに皮肉のオンパレードって感じで。彼はやり手
プロデューサーのレス。彼が話題になった例のカメオ出演の俳優。ええ。あの人です。お前
カメオとか言いながら最後までバリバリに目立ってんよコラ。
 原作者であるところの、フォーリープがなんかもっともらしい意見言っててそれになるほどと
うなずいて見せて「でも黙ってろ」と一喝するとこなんかメチャ笑えましたよ。
 
 そゆわけで追い詰められた新人監督は、フォーリープの意見を聞き入れて、本物のジャングルへ
俳優を置き去りにして、そこでゲリラ撮影させるということにしたんですね。
 何となく展開は読めてまいりました。
 
 ここのヘリの中のやりとりで、マグルという言葉が聞こえてあれはハリポタでの造語では?
と思ってたんだけど、調べてみたらマゴッツ(うじ虫野郎)、だった。発音近いから間違えた。
 
 えー。
 ジャングルに到着しました。
 兵士に武装してはいるものの当然武器は本物ではありません。
 台本と地図をタグに渡し新人監督歩き始めましたがいきなり地雷踏んで死にましたけど。
 どんだけ早いんだよ、リタイヤが!
 
 タグ以外のメンバーであるところの、ラザルスとかケヴィンなんかは慎重にそこらを調べて
監督はどうやら本物の死体になったらしい、と思うのですが、タグはまったく信じちゃいません
から、監督がパッと姿を隠したくらいにしか思っていません。
 ちょっとここのシーンはグロテスクな表現があるので、苦手な方は注意した方がいいかと
思います。(CMではモザイクかけられてました)
 そこらにカメラが仕掛けてあるから一時も気を抜けない!とばかりにタグらは行進開始。
大丈夫かこの人たち…。

 その一方で森の中では、アメリカ兵がきたということで攻撃しようとしていたゲリラみたいな
連中が、監督の死体(偽物だと思っている)を「俺はベッカムだ」とかいってけっちゃうダグを見て
「奴ら死を恐れちゃいない!」と勝手にびびっていたのでありました。
 でもそこで本当に襲撃になって撃ち合いになるんだけど、俳優らは撮影だと思ってるから
ひるまないし、連中は連中でそんな態度にびびっているところに、コディの仕掛けた爆薬が
勢いよく爆発。
 びっくりした連中は逃げていきました。
 俳優陣も撮影大成功と満足げ。予告に使われるぜこのシーンとか。うんまあ、誰も撮影
してないけどな!

 ジェフという喜劇役者がなんか広げて食べようとしてるんですが、これどう見ても粉で、
ゼリービーンズじゃないよなぁ。多分薬かなんかじゃないかと。
 んで、音楽が流れるのでこの間は何もなく、進んでいくという感じでしょうな。太陽にほえろの
聞き込みシーンみたいな感じだ。
 夜、演技について熱い討論をかわしてますが、そこはほれ、パロ映画だからいろんな
映画のタイトルが出て来て面白いです。
 そんでここに至ってわたくしようやく気付いたのですが。
 タグ、ナイトミュージアムの人なんですね。いやーどっかで見たことある顔の人だと。
 その討論でラザラスは、タグが前作「シンプル・ジャック」において完璧に演じ過ぎたために
アカデミー賞を逃したと指摘。まあ気持ちはわかる。
 そんな彼らの一方でコディとフォーリーフは、最初の地点にやってきて、吹っ飛んでる監督を
発見。自分達の爆破がやったのかと青くなっております。
 で、もみ合いの最中にフォーリーフの両手のフックがすっぽ抜けて実は義手のフリをしていた
ということがばれたところで、あの連中にとっ捕まりました。
 つまりフォーリーフの戦争体験は真っ赤なウソだったと。でもそれもまた一興かなぁ…。

 ラザラスはどうやらこれが本当の戦地ではないかと気づいてきており、ケヴィンに、彼が
地図を読むようにと言います。彼はまじめで、兵士の役をやるために実際に新人訓練も受けて
いて、地図読めるみたいです。すごいです。そういう、役になりきるために実際の仕事の体験を
する人ってのは多いですが、中にはなりきって戻れなくなる人もいるみたいですね。そういう
のも役者バカでいいと思うんですが。
 ともあれ、熱心なのはタグだけで、ほかは皆違和感を感じてきているということなんですね。
 一方でタグはラザラスがこの撮影に乗り気でないから気をつけろとケヴィンに忠告。彼は
板挟みで困ってしまいますなぁ。
 しかしあちらこちらと進むうち彼らは、タグが道を間違えているのではないかと指摘。
 ケヴィンが地図を見たところ確かに間違っていて、皆は引き返そうとするのですがタグは
一人で進んでいってしまいます。
 
 えー。
 勇敢に進んで行ったタグなんですが、なんでこれこの人、竹藪の中でiPod nanoで映画
見てんの?スタートレックだっけ?
 っていうか竹やぶから猛獣出てきてそれ夢中で殺してますけど。
 そこまでやってもまだ現実に気付かないのはすごいけど。
 …あれぇ。パンダいますがな。ベトナムに?…ここ中国じゃないですか?
 ともかくタグはリックに泡食って電話しますが、パンダの頭部を頭にかぶってんじゃねぇぇぇぇ!
 しかもリックはアマンダと聞き間違えてます。それブッダの一番弟子の名前だから。(それはアナンダ)
 さらにリック死体の始末の仕方とか教えてんじゃねぇよ。本気なところが怖いよ。
 そういうわけで電話中にとっ捕まったタグ。彼の運命やいかに。

 あとタグと別れた4人は、水浴びしてる牛を見つけて、それに、バテバテになっていたジェフを
乗っけて突き進んでいくのでした。
 んで進むうちに偶然集落を見つけて、それが「捕虜収容所」にそっくりで感心していたの
ですが、やはり真面目なケヴィンがおかしいことに気付きます。
 ここは本物の集落で、麻薬の栽培組織か何かであると。
 さらにまずいことに、そこへ「撮影」だと信じて疑わないタグが捕まって連れてこられており
ました。
 まあ最後まで撮影だと思ってりゃ幸せだよな…。

 拷問を受けてカットとか叫びまくっているタグですけど、ボスであるところのクソガキが、
彼がシンプル・ジャックをやった人間だと気づくんですね。
 彼らの間ではこの作品はバイブルらしい。どんだけぇ〜。←これは本当に思った。
 オスカーに匹敵する演技だった、と褒めるから解放してくれるのかと思いきや、人質にして
身代金をとると。はたしてあのレスが払ってくれると思うのか?

 リックが、タグの契約条件に含まれていた、撮影用機材が現場に持ち込まれていないと
いうことで、レスのところに抗議にやってきた時にちょうど、タグから電話がかかります。
 ところがどっこいそれは炎龍という連中からの、身代金を要求する電話。
 はっはっはー。
 俺はアジアの支配者だ、悪魔の火の雨を降らせてやるとか、国連にいって許してもらえとか
もうすがすがしいくらいすごいこと言ってます。
 ただし切った後に電話の相手を調べろと冷静なあたり、やっぱりやり手らしいところは
ありますなぁ、レス。

 んでそのタグはというと、シンプルジャックを演じさせられていました。うーん。これは
大変。でも脇役を炎龍の連中がやってるのはちょっとほのぼの。
 
 それを見て何とか救いださなければと思うラザラスら。
 いいことを思い付いたとジェフが、昔自分が出た映画から、木材と下着で発射台を作り、
発射、パラシュートで落下したことがあると提案するのですが。
 みんなシラーッとした顔して何もなかったかのように話し出すのはメチャクチャ笑いました。
 んでケヴィンが「皆原作読んでないの?台本は?」とか言うんですが、他の俳優連中
これっぽっちも読んでなかったっぽい…。お前ら俳優やめろ。

 で、レスらも電話の相手を突き止めた結果、本当の麻薬組織だということがわかります。
さてレスはどう出るのか!?
 身代金が1億ドルにあがってしまいました。
 がレスは冷静に対応。
 つまりはビタ一文も払う気がないと。
 リックが「タグを殺す気か!?」とつめよれば、「その時は記者会見で泣こう」って。
このボスおもしれーわマジに。タグは落ち目の俳優だったから見捨てたわけですね。
最後に話題になってもらう、と。
 つかレス変な踊り始めました!みんな気をつけろ!MPを吸い取られるぞ!すでに
リックはHPもガンガン削られてるけどな!
 なんかもうこの踊りはヘンでおもしろい。気が抜けるです。マスターして泥人形とか
パペットマンやってみたい。
 レスはリックに、まあ手を出すなよ、G5 AIR PLANEをやる、大金もだ、と買収に
かかってます。
 ああ、リックの目がうつろになってきたぁー!

 ジャックの演技をさせられているタグを見て、ラザラスとアルパは、彼の演技がいい
感じになったと感心してます。いやそんな場合じゃないからね?絶賛大ピンチ中だからね。
 あとタグは村の子供から、小枝で作ったオスカー像もらって感激しています。

 さて。
 いよいよタグ奪還の計画が始まりました。ラザラスが中国語を操って連中に接触
している間に、アルパとケヴィンが乗り込むというものです。ちなみにジェフは捕まえ
られたアメリカ兵役。
 ここのすったもんだはなかなかです。
 つーかラザラスがすげぇ。
 開き直った俳優ほどこぇぇ演技するものはねぇよ、という見本をみせていただきました。
つかイメージ的に「ドリフの」いかりや長介さんに似てる。
 んでアルパとかケヴィンらは、捕まえられていたコディとフォーリーフを助けるのですが
皆出会うたびに彼に「手があったのか!」とか言ってて面白かったです。そりゃあなぁ。
 爆破担当のコディがいるからすげーですよ。ニセの手榴弾にあわせて爆破とか。
 ところがタグを助け出しに行ってみるとすっかりおかしくなっていた。自分がなんかの
役になったと勘違いしちゃってんですな。
 あー撮影中、Lにはまって友達に叱られた松山ケンイチさんを思い出すなぁ(笑)。

 ジェフはあの炎龍のボスのガキと対決することになるんですが、このガキがメチャクチャ
武術強い。すごいわー。顔はかわいいんだけどねぇ。

 一方タグのあまりの変さにラザラスも引き込まれる始末。
 ケヴィンがなんとかしつつ車を奪って逃げるわけですが、ボスが持ち出してきたのが
ロケット弾。あの肩に担いで発射するダーツでかくしたようなの。
 コディは爆発物をしかけながら「今後は食事班に転向する!」とか叫んでてちょっと
面白かったです。
 でまあ、みんなは素早く降りたんだけど、タグはなんかもう役に没頭しててダメだ。
でも爆発のショックでタグに戻ってきました。
 それで脱出用のヘリに皆乗ろうとするんですがなんとタグ、あの子をおいていけない
とかいって村に戻っちゃうんですよ。養子の話はもうええー!!!!
タグ「世界に伝えてくれ!」
ラザラス「何をだ!?」
タグ「わからん!」
 お前はアホだ。

 ところが。
 あっさりタグ戻ってきました。あの子供に背中ぐさぐさやられてて笑える。
 それをほっぽり出すのと同時に、フォーリーフが爆破スイッチにパッと飛びついてセット。
橋の爆破でタグが吹っ飛んでてちょっとおもしろかった。
 んで、個々の後のやりとりは冒頭の撮影とマジそっくり。違うのは、タグの手は吹っ飛んで
おらず、足の感覚がなくなってしまっていたのは泥水に浸かっていたからという感じで。
いやー面白い。
 
 ところがまたまたボスがロケット弾を取り出してきまして。
 発射したところになんとリックが現れて撮影機材を投げ上げる。
 それが見事ヒットし、彼らは爆死をまぬがれました。なんかすげぇや!
 で、リックを回収して帰還。
 
 こうして彼らは「トロピックさんざんだー」という映画を作り、タグはオスカー賞を受賞。
ちなみに英語のタイトルは「TROPIC BLUNDER」で、THUNDERをうまくもじってたと
思います。
 レスはレスでこの映画が4億ドルの収入で大満足。ついでに部下に、手がらはお前が
一人占めしろ、と言ったあと真顔で「冗談だ。お前の仕事は豚でもできる」と付け加えて
おいて一人踊っておりました。
 このボスの踊りで終幕となるのですが、これはこれでなかなか。
 この踊りは最大のヒントともいえる。
 というかキミでこの映画終わっていいのかい、トム。

 ちなみにナイトミュージアム2が来年公開予定だそうです。
 続編に名作なしとは飽きるほど言われていますが…どうなるかなぁ。
 楽しみに待っています。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→トロピック・サンダー/史上最低の作戦