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--- 感染列島 ---

2/15鑑賞

 えーと、リアリティはあって面白かったです。
 まあ…失礼だけど映画で見なくてもいいかなというレベルではありました。なんていうか
面白くはあるんだけど、特にこれまでのウィルスパニックものと変わりがないなという感じが
しましたので。
 でも実際に日本で起きたらどうなるか、という考えをするには良かったかと思います。かなり
対応が後手後手なところとか、リアリティあったと思うので。

 ちなみに、マナーを呼びかけるCMでクローズゼロが使われていましたが、見ていた映画は
感染列島なんでしょうか。ウィルスが〜とか言ってたので。

 えーっと?
 物語はフィリピンでのウィルス発生から始まります。一瞬Lの映画がまた始まったかと
思ったじゃねーか!
 こっちは鳥インフルエンザが発生してるらしい。
 かなりひどいらしくて子供がヘリで運ばれたりしています。
 その中に、エイコと呼ばれるお医者さんがいました。
 どうも関係者の話によるとこの、ウィルスが蔓延している島から、結婚式に鳥を持っていくと
いって船に乗った男がいるらしい。
 つまりウィルスが町を出てしまったわけですな。おそろしやおそろしや。

 基本的に病原菌っていうのは水のある場所を越えられないとされていて、それを超えられる
ようにしてしまったのが今の交通手段の発達であり、皮肉にもそれが、一つ箇所で発生した
病気を「全世界」に流行させてしまう結果ともなったわけで。
 吸血鬼というものはこの病原菌を例えたモンスターだというのは有名な話ですが、弱点として
水を越えられないというのもここからきています。だから、世界中に吸血鬼の伝承があるわけ
ではなくて、ヨーロッパに偏っていたりするわけです。
 まあウィルスも似たようなものではありますけどね。
 
 ところで以前に生物学の偉い教授と話をしたことがあるのですが、鳥インフルエンザに感染した
渡り鳥がいたらどうなのだろうか、ということについて、野生だからそういうものは途中で死んで
たどり着けないのではとか、必ずしも発症するかわからないみたいな意見がいろいろ出まして
結局結論は出ませんでした。まあ発症すればバタバタそこらで死んでんじゃないのという、およそ
生物学者らしくない答えは出ましたが(笑)。
 
 前置きが長くなりましたがウィルス関係でやっかいなのはこの潜伏期間というやつです。
 この船に乗ったおっさん、手でおおいもせずにセキとかくしゃみしたりしてるけど、生活の中でも
平気でこういうことする人いますけど、自分が菌を撒き散らしているという自覚のない人は嫌いです。
菌やウィルスは速度は新幹線並み、周囲20メートル前後に飛び散ります。家の中でならともかく
外に出てやってるのは傷害罪とみなしてもいいくらいだ。

 3ヶ月後。なんと西暦2011年。えらい中途半端な時間設定ですな。
 定額給付金はどうなったんでしょうか。
 えーとある病院にて。
 松岡という主役の先生が男性の患者を見ています。風邪のような発熱の症状が出たらしくて、
様子をみましょうと。夫婦で来てるんですね。仲いいんだろうなぁ。

 んで、一方でデート中の中学生。
 ここで街頭テレビに、この女の子、神倉という子の家がやっている養鶏場から、鳥インフルエンザが
発生したという報道がなされます。
 鳥インフルエンザは怖いですね。人間にうつるとインフルエンザになるから。
 
 で。
 松岡のところに、昨日やってきた患者が運ばれてきます。昨日は発熱程度だったのに
今日はすごい症状になってて、インフルエンザではないということがわかってきます。
 奥さんも感染したらしいのですがまだ症状は軽く、この真鍋さんという患者は重症のようで
吐血した血を治療にあたっていた安藤がモロに浴びてしまうんですね。こういうの怖いなぁ。
 
 病院内にこの謎のウィルスが蔓延してしまったということで隔離されることになりました。
 つか全体にマスクとメガネ装備という指令が出たのですが、研修医が何も装備なしで
やってくるとか…ちょっとそれは医者としての心づもりが足らんぞー。
 ICUに真鍋さんは運ばれましたが治療のかいなく死亡。
 まあ松岡ドクターよ、気持ちはわかるけど、そろそろ諦めて次の生きている患者の治療に
当たらないと、どんどん死んでいく人がふえると思いますが。

 よく医療もののドラマで、死んだ患者に対してクールにその場を立ち去る医者を、看護師とか
新人の医者が「先生は冷たいです。患者が死んでも何も思わないんですね」みたいになじる
シーンがありますが、ちょっとどうかと思いますね。患者家族がなじるならともかく。
 もちろん現場の人たちは分かってると思いますが、患者が死んでつらくない医師・看護師なんて
いないし、そもそも死を悼んでいる時間を生きている患者さんのために使うというのが当たり前
なので、現実的なやりとりではないですよね。
 トリアージなどでもそうらしいんですが、あれは、緊急性を要する順番で色を分けているの
ですが当然、「治療してもどうにもならない」という順位もあるわけで。
 そういう人を素通りすると「なんで見てやらないんだ」と叱られることもあるそうですが、
もうちょっとトリアージに対する理解を広めることが重要かも知れませんね。
 一刻一秒を争う状況だからこそ、命に順位がついてしまうこともあるわけで。

 そういうわけで一人目の犠牲者が出ました。真鍋さん(奥さん)は、ただの風邪だと
言ったのにと松岡を強くなじっています。悲しいですね。
 同時に院内で感染する人間も出て来て、安藤も発病してしまいました。大変です。

 ワクチンはあるけれども効くかどうかわからない、タミフルが唯一の治療薬だそうです。
怖いなー。
 んでもって、今は正月休みだからいいが、これが終わると仕事が始まって一気に
広まるぞ、と指摘されています。確かにこういうのは怖いですね。

 神倉さんの家では、鳥インフルエンザが今の日本全国のウィルスを蔓延させた
原因とか言われて嫌がらせされています。
 あのさー、そういう風に安易に決めてしまうと本当の原因を特定できなくなりますよ。
常に原因究明とはフラットな状態でしないといけないんだから。
 神倉さんはけなげに学校へ行ってますが、学校でもひどい嫌がらせが。
 ああ、中学生でしたっけね。
 じゃあ知らないか。本当に鳥インフルエンザからの広まりだったら神倉さんの家族が
やられてるし、君ら安易に接触しとるが十分感染の可能性あるぞ。そんなことも知らんで
いじめなんかするな、だあほ。

 一方で松岡らは大パニックに陥っていました。
 あたり一帯で、熱のある人がどんどん来院してきて、戦場のような有様です。
 そんな中、エイコという女性が派遣されてやってきました。WHOのメディカルオフィサー
で、これからは指揮を執るらしいです。
 エイコさんは過去にもエボラとかサーズの封じ込めに成功しており、ここでも成果を
出したいと。
 まずは感染の拡大を抑えるということで、病院を隔離するといいますが、一般の
患者はどうするんだ、と院長?らは渋い顔。
 いやあんた…そんなこと言ってる場合ですか?一般の患者は医院とかその他の
とこへ振り分けるとかしろや。確かにこのあたりでは唯一の総合病院だとしても
そんなこと言って感染広げたらどうする。

 真鍋さんにエイコは話を聞きにいっていますが、松岡は「この人は旦那さんがなくなった
ばかりだからもっと優しく聴け」みたいなこと言ってますよ。いやそんな場合じゃ…。
気持ちはわかるけど。
 そんな中、安藤の容態が急変。
 家族がやってきますが、見守る中安藤も死んでいくんですね。
 なんか…なすすべもないとはまさにこのことですが、お医者さんとかだと余計に
やるせないでしょうね。
 松岡は、もっと最初の患者をよく見ていればと言っていますが、よく見ていても
その時点で発症していなければわからないと思う。そりゃアンリ呼んできてリセット
するくらいせんと…。

 松岡はエイコがやっている、患者の優先順位に文句を言っていますが逆にエイコから
「すべてに対処できないのだから現実を見ろ」と叱られる始末。
 そりゃエイコが正しいと思います。
 今は非常事態だから余計にね。
 松岡も医者ならそれくらい理解してるものと思いましたが…。

 さて、まったく収まる様子も見せず日本中に拡大する感染。
 エイコと松岡は、鳥インフルエンザが発生した神倉養鶏場に来ています。
 ここに、仁志教授という、鳥インフルエンザの権威の人が来ていて一緒に見ている
のですが、養鶏場の中がきちんと手入れされていることに感心してるんですね。
 確かに、鳥インフルに養鶏場の鳥がかかるとしたら、外部の鳥との接触が一番に
考えられるわけで、しかしここはしっかりガードされていて接触できないようになってるんですね。
 つーかそれで最後までわからなかったんですが、ここで鳥インフルが発生した原因は
なんだったんだ。
 ともかく仁志さんはここが原因ではない、と判断したようです。
 それで彼らが外に出てみると、不審な人影があると大騒ぎに。
 なぜか松岡がいきなり後を追います。あんた何やってんだ。

 で、山の中にいってみればウィルス研究者の鈴木という人間が、献体の鳥の死骸を
手に入れていたんですね。研究したいが献体が手に入らないからこういう強引な
やり方で手に入れたんだと。
 まあこのあたりは見逃してもいい気がするけど、でも気をつけないとウィルスを外に
持ち出すということでもあるから怖いですね。ヘタすると感染を広げる可能性もあるん
だし。
 ともかく彼は松岡に名刺を渡して逃げていきました。

 いろいろな調査によって、これはインフルエンザではなくて、別の病気だということが
分かってきます。致死率は60%以上。
 うーん…インフルエンザの致死率っていくつだっけ。なんか調べてみたけど新型の
情報しか出てこなかった。でも新型インフルエンザだと63%くらいだそうですよ。
うーむ…。インフルエンザの感染率でこの死亡率は確かに脅威ですね。
 エイコはWHOと通信して、各国の研究所で調べてもらえるよう頼んでいます。

 そのエイコですが、なんか院内で反発されているみたいで、看護師の鈴木が
めっちゃ勢いよくエイコにぶつかってて、転んだのを知らんふりしていくんですね。
おいおい患者さんの前でそういうことしたらダメだろ…。この看護師こわいわー。

 このあとエイコのちょっとしたエピソードが語られるのですが、まあそんなに
重要でもないかな。って言ったら悪いけど。
 昔治療に行っている場所で紛争が起きて、たくさんの子供がいる中たったひとり
だけ連れ帰ったと。その子供に、今の日本について聞かれたと。

 松岡はエイコに、この病院の医者と看護師を信じろ、と言い、エイコもそれを
受け入れて、専門治療チームを結成したいから協力してほしいと皆に頭を
下げるんですね。
 その熱意が伝わったのか、たくさんの人たちが手をあげてくれた。
 ま、そこは皆人を助けたくてこの道を選んだ人たちですからね。そこのところは
分かっていてくれたんでしょう。
 手を挙げた中には、エイコにぶつかって知らんふりをしていた鈴木さんもいました。

 感染が日本中に広まり、世界各国では、日本にやってきている自国の人たちに
退避勧告を呼びかけました。
 つーかこれで出られますか?確かこういうのの場合簡単には出られなかったと
思うけど。ウィルスを持ち帰る危険があるから。
 んで日本の各地で封じ込め命令が出されました。こういうのが出ると、被害汚染の
ひどい地域では自由に出入りができなくなります。つまり地域ごとの隔離ですね。
 つかここで日本地図で感染の拡大とか出ていましたが、山陰地方がきれいさっぱり
クリアだったのが逆に泣けてきます。それは失礼だろう!いくら砂漠と山しか
ないといっても!(お前の方が失礼だ)

 誰もいない遊園地に神倉さん来て、誰もいなーいとか言ってますけど。
 どうせならディズニーランドいけばいいのに。
 私ならUSJに行きますけどね。
 で、前にデートしていた男の子に電話かけてますが、こっちはもう避難する途中だったので
行くとかなんとかいうレベルじゃない。当たり前だ。
 つか…出られるのか?と思ってましたがやっぱり地域から移動できませんでした。
そこへ、強引にバリケードを突破した車が出て来て、みんなそこを目指して続々
車を出していくんですね。
 彼らはわかってるのかな。
 自分達がウィルスをさらに広める可能性があるということに。避難先のおじいちゃんとか
おばあちゃん、親類を死なせる可能性があるということに。

 実際にこういう隔離が起きた時必要なのはやはり、無理に突破しようとして何が起きるか
ということを周知することだと思います。
 むやみやたらに情報を伏せて「家から出ないでください。具合の悪くなった人は連絡
して下さい」といったところで、パニックは大きくなるばかりだと思うので。それこそ最近では
インターネットで情報も手に入りますしね。
 しっかしこういう時オフロード車だと無敵ですなぁ。

 大混乱の中、子どもの手を引いて歩いてくる爆笑問題田中。ええと役名は…三田さん。
奥さんの多佳子さんが松岡のいる病院で働いてる看護師らしいです。
 つーか大混乱の中で子供の手を引いていたら危ないですよ。こういう時はだっこして
ないと、大人に子供がつぶされる可能性もあるし…。
 三田さんは暴動の起きているスーパーで呆然。
 皆もう好き好きに物を持っていってるんですね。
 ああ封鎖されたら物資の問題とかあるから、必死になるのも仕方がないよなぁ。
 地震の際にはそれでも列をきちんと作って物資を「買っていた」と外国でも報道で
驚かれた日本ですが、ウィルスパニックだとどうなるんでしょうね。自衛隊の救援物資
とかがあるとわかってるなら、こんなパニックにはならないような気がします。

 三田さんは子供と一緒に多佳子さんへメールを送っていました。この子役の子、
かわいいなぁ。

 真鍋さんですが何とか回復しました。松岡に、あの時はひどいこと言って申し訳なかった
と謝っています。
 あの…話半ばで大変申し訳ないのですが。彼女の血液を調べさせてもらった方が
いいですよ。ウィルスの抗体を持ってる可能性があるから。

 さて神倉さん。
 戻って見ると父親が納谷の中で首をつって死んでいました。
 これはショックだろうなぁ…。このお父さん、責任感の強い人だったんだね。
 やってきた仁志先生が、ここの鳥インフルと今日本で流行っている病気とは関係ない
と言うけど、もう後の祭りだしなぁ…。
 つか、お父さんの足元に転がっているイスの位置があまりにも不自然なので
殺人かと思ったよ。

 病院で政府の人たちが、鳥インフルとは関係ないと発表しているのを見てショックを
受ける神倉。
 エイコも、医者仲間からどうすりゃいいんだよとか責められてるし。
 大の男が泣くな。気持ちはわかるけど。感染して死んでいく人の方がよっぽど
泣きたいわ。
 ウィルスの名前がブレイムになったとか、日本への制裁だとかアホかっちゅーねん。
こういう説が出てくるのは大体キリスト教ですよね。決めつけはよくないけど。原因不明の
病気が発生して大量の死者が出ると、神が制裁を与えたとか。
 つか中国語の記事で制裁日本って出てたけど失礼だな!

 ウィルスというのはそもそも、自分にあう宿主というものがあります。
 あっていればほとんどの場合その宿主を殺すことはありません。ウィルスはそれ自体では
生命活動ができない(というと語弊がありますが)ので、宿主に生きていてもらわないと
困るからです。
 だから、たとえばエボラとかサーズで人が死ぬ、という場合、ウィルスにとって人間が
宿主ではなかった、という風に考えるのが正解に近いかなと思います。
 えーっとちょっと名前を失念したんですが、カタツムリにとりつく寄生虫がいるんですね。
これはカタツムリの脳を支配し、目の形を劇的に変化させて、鳥に発見されやすい場所に
カタツムリが移動するよう仕組みます。でもってこのカタツムリが鳥に捕食されるのを待つ
わけです。そうして寄生虫は鳥の体内に移ります。当然カタツムリは死にますが、本来の
宿主は鳥なので寄生虫にはカタツムリの死はどうでもいいわけです。
 ウィルスも、こんな感じで大体あってるかと思うんですが。
 ウィルスが人間を大量に殺すということは、人間が攻撃されている、というのとはイコール
ではないということです。

 さてさて。
 こんなことをしている間に日本は社会基盤が崩壊してまいりました。こうなってくるともう
原始の世界に退化していくしかありませんな。
 そんな中真鍋さんがこっそりと病院を抜け出します。
 エイコや松岡は彼女が何か隠しているのでは、とにらむのですが…。

 で、真鍋さんの家に向かっているのですが…途中でエイコは感染者とぶつかってしまいます。
これかなりやばいんじゃないスか。
 というか街中で無防備で歩く2人が信じられないんですけど。
 こんだけ全国に蔓延してるのに、なぜ自分達だけは大丈夫と思えるのか。医者にあるまじき
行為ですな。

 真鍋さんの家に行くとやっぱり彼女はおりまして。
 感染源は父ではないかと言うんですね。
 お正月に父が帰ってきていたけれども、なんかせきをしてたとか。んで、一週間日本にいる
予定だったのを繰り上げて帰って行った。父は外国で医者をしてるらしいです。
 これはやばいんじゃないですかー。
 そんで、父が駅のホームで具合が悪くなって水道に血をはいてたんですが。
 なるほどここで冒頭に出てきた駅の映像の理由がわかった。
 ここから感染が一気に広まったっぽいです。
 知らなかったとはいえ、ウィルスに感染した血液を普通に掃除したことからぶわーっと
広まったんでしょうね。怖いな。

 そこから父とは連絡がつかず、どこにいったかもわからないらしいです。
 とんでもねーな。

 えーっと、エイコが調べて、真鍋父はアボンという国に行ったことがわかるんですが、
その国はWHOにも非加盟で、非協力的であるのでどうにもならないとか言ってます。
 
 でもって病院の中は相変わらず野戦病院みたいな感じで、こう手のほどこしようがない
患者から呼吸器を外して、まだ助けられる人につける、という措置をエイコが率先して
やります。
 仕方がないとはいえ、医療関係者としてはなかなかやれるもんじゃないですよね。
 本当につらいと思う。
 松岡がちゃんとエイコの気持ちを理解して手伝っているのが心強かったです。あと
鈴木さんも。
 やりたくて呼吸器を外してる人なんてどこにもいないんだから。

 松岡は意を決して、前に現れた研究者の鈴木を呼び出し、検体を渡しています。
 そして必ずウィルスを見つけろと。
 必ず見つけると鈴木は約束して帰って行きました。

 で。
 松岡、アボンに仁志先生とともに飛んでます。行動はぇぇぇー!つーかよく今の
日本から出してもらえましたね。
 ともかく、真鍋父がいたと思われる場所を探して、手帳を見つけ出しました。
そこには、ウィルスの手がかりとなるだろう場所が記されていたのです。
 ミナスという島でウィルスが流行っているらしいと。
 
 ここで仁志は、ウィルスはそんなに悪いやつですかねぇと言ってます。
 まあ言いたいことは何となくわかるんですが、宿主でない生命に宿った時それを
殺してしまうなら、やっぱり「駆逐すべき存在」という風にとられてしまうのではない
でしょうか。
 仁志先生、ガンだそうですが大丈夫ですか…。

 ミナスの島では、男が森の魔女に会ってから災いが起きたとか言われています。
 村が焼き払われていて、その奥深くの建物において、初めての生存者と出会った
というか、ウィルス感染してはいるのですがそれでも何名か生きていたというか。
WHOの人と連絡とれて何とか助けてはもらえるみたいですね。
 んで松岡は真鍋父の手帳を読んでいます。

 日本に向けて輸出するエビの養殖のためにマングローブ林を伐採してしまった
らしいんですね。
 それで材木が不足し、人々は森の奥深くへ入るようになった。その時恐らく
未知の病原菌を持って帰ってしまったんでしょう。それが次々に感染し、この島
ごと封鎖されるような事態に陥ってしまった。
 うーんなんか規模がでかくなってきたなぁ。
 ただ…ちょっと思ったのはここで真鍋父、うすうすそういうものに気づいていながら
日本へ帰っちゃったのか?ということなんですけど。
 まさに医者にあるまじき行為ではないでしょうか。
 それが数千万人レベルの感染につながっちゃったわけだからさぁ…。

 そんな中鈴木がついにウィルスの正体を突き止めました。
 さっそく発表されています。
 その一方で仁志先生は洞窟に入っていって、このウィルスの宿主がコウモリである
ことを発見しました。こっちの発見の方がすげぇや。
 ただし、仁志先生そこでウィルスに倒れてしまうんですね。
 でも仁志先生は後悔してないと思うな。生きがいを見つけ出したわけなんだし。

 感染者は250万人、死亡者が90万人ということで町には死者があふれたとかなんとか
やってますが。
 あの…火葬しないんですか?町の一角に遺体をどんどん並べていってますけど、
そんなことしたらさらに感染を増やしますよ?火葬場フル稼働で対応しなはれ。
 この時代になんちゅーことしとんねん。

 多佳子さんもウィルスに倒れ、三田さんらが会いに来ていますがあわせてもらえません。
 そんな中エイコは、長野の方へ活動場所を移すことになりました。ところが、いざ病院を
出るという時彼女自身もウィルスにおかされていることを知ります。
 こんだけやっといて松岡がまったく感染しないというのもすごいと思う。

 えーとすっかり忘れてましたが神倉さん。遊園地でウィルス発症。お前はアホか。
蔓延しとる中歩くなよ。
 んで男の子が来てますが。神倉さんがメールで呼び出したらしいです。来ちゃだめ
とか言ってるけど意味深なメール見たら来るでしょ。だーかーらー…。

 三田さんの子供さんが、メールの返事ママからこないねーとか言ってます。
 そのころ多佳子さんは死と戦っていました。
 えっと…三田さんへ。テーブルの上でキャンドルそんなに火をつけたら結構
危ないと思います。子供もいるのに…。

 神倉さんが運ばれてきて松岡はビックリ。「絶対に死なせるなよ」とか言ってます。
ここは良かったなぁ。
 その一方で、一緒に来た男の子がまったく放置されているのはどうかと思った。
彼だって感染してる可能性はあるわけで、それを病院の外でずーっと待たせるのは
ちょっとなぁ。ここは対応がずさんというか、もっと考えてほしかったな、脚本の上で。

 多佳子さんが倒れたと聞いて病院にやってきた三田さんですが、当然あわせて
もらえません。守衛さんに頼んでいる中、死の知らせが届きます。呆然とする三田さん。
そんな折、子どもの携帯にママからのメールが届くんですね。
 それは松岡が気遣って送ったメールだったんですが。このシーンはほんっとなんか
ジーンとしました。多分三田さんは誰かが気遣って送ってくれたとわかっただろうから。
 亡くなった多佳子さんの隣で、神倉さんの手当を淡々としている。すごく対象的です。

 この後神倉さんの症状が進んでいくんですが、中にあの男の子入れてもらえたのは
いいとして、かえって治療の邪魔になってたんで、失礼だけどさっさと叩き出せよって
思いましたね。何かあるごとに神倉!って揺さぶろうとしてるから引きはがす看護師とか
大変そうだったし。

 松岡のところにエイコから連絡が入るのですがそれはもう、末期症状の彼女から
でした。
 彼女は、これから最後の手段を試すというのですね。
 このウィルスから完治した人の血清を自分の体に入れると。
 その治療法を知らせるためだけに彼に連絡してきたらしい。
 でも8人のうち5人が助かったというなら結構な確率じゃないですかね…。
 「松岡君、こないだの約束は忘れて」って言ってたのが悲しかった。
(平和な状態に戻ったらエイコに会いに行く、と約束)

 松岡も神倉さんを救うために、真鍋さんに協力してもらうことにします。
 ここでエイコにすごいくってかかってた主任が、松岡から事情を聞かされて、
「キミのクビで済む問題じゃない!…私のクビをかけないとな」って言ってたのは
かっこいいと思いました。
 彼だって医者なんですね。

 神倉さんは回復に向かいました。
 それを見届けて松岡、急いでエイコのもとに向かいます。
 けれども彼女は助からなかった。
 この顔が好きだった、と言い残して。

 呆然として帰る途中、松岡は大きな木があるのに気付きます。
 
 昔大学生のころエイコに会って、彼女がどうして医者を目指しているのか聞いた時に、
病気で死んだ弟が医者になってと言ったから、と聞かされます。
 僕みたいな病気の人に明日があるよって言って欲しいからと。
 「明日地球が滅びるとも今日君はリンゴの木を植える」
 松岡は軽々しい気持ちで聞いたことを詫びようと、ベンチに座ってるエイコに
話しかけるのですが彼女は眠っていました。そこで写真を撮ったのが、映画の
最初のあたりで出てきたシーンにある写真。

 さてこの言葉、開高健さんという方の言葉だそうです。
「明日世界が滅びるとしても今日、あなたはリンゴの木を植える」
 さらにもとは、マルティン・ルーターさんという方の言葉、「明日世界が終わりになっても
私はりんごの木を植えるだろう」というものからだそうです。
 一見無駄に思えることでも信念を持って行うこと、どうせダメだろうと諦めていたら
何もできないということ、簡単なように思えて難しい言葉だと思います。

 で。
 エイコさんはそういう信念を持って常に治療にあたっていたと。
 それをやっと松岡は思い出したと。
 ここはどちらかというと、回想でぶつぶつ切るよりは、エイコのもとへ駆けつけようと
している時にまず、謝るシーンを入れておいて、エイコが死んだあとに、弟のエピソードを
知るシーンを入れるというふうに、わざと逆にして、そこから松岡の感情を盛り上げていく方が
より良かったかなという気がします。せっかくの泣き所が、ブツブツ回想で切られちゃうん
ですよね。

 ともかく、こうしてウィルスの感染は終息を経て、大きな犠牲は出しましたが徐々に
日本という国は回復に向かってきました。
 松岡も北海道かな、そこで小さな村の医者をしているみたいです。
 エンディングではその後の皆の様子が出ていました。
 
 うーん、全体的にシリアスではありましたが、結局パニック起こすだけ起こして終わり
みたいな感じだったのでやっぱり、ウィルスの対処法が分かって最後に踏ん張る人たちが
見たかったという気持ちもあります。
 あと、松岡だけがあの中でまったく感染しないというのは逆に不自然だったかなと。
 安藤役の佐藤さん友情出演らしいですが、佐藤さんらしいなとちょっと思いました。
 




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