多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→リーグ オブ レジェンド 時空を超えた戦い


リーグ オブ レジェンド 
時空を超えた戦い

10/29鑑賞

 ソロモンの秘宝を発見した冒険家、海底2万マイルをものともしない船長、ロンドンの闇を
駆け回る吸血鬼、知らないうちに背後に忍び寄る透明人間、自らの時間を肖像画に封じ
こめた不死身の男、優しき心と悪の心が同居するジキルとハイド、そして無敵の探検家
トムソーヤー。こんな軍隊がいたとしたらたちどころに、どんな国も滅ぼされてしまうで
しょう。
 ではその相手も、一癖も二癖もある超人だったとしたら?
 誰もが知らない世界大戦レベルの戦いの記録、それが今夜私たちが目にする物語でも
あるのです。

 時は19世紀。ジャックザリッパーがその凶暴な姿を垣間見せていた頃のこと。
ヨーロッパは世界大戦の危機にありました。
 その頃はまだ真新しかった戦車が次々と銀行を襲い、金を奪っていくのでした。それは
ヨーロッパ各国に及び、お互いの国を疑心暗鬼にさせるに十分だったのです。
 まあ戦車なんだから床でもモロくしとけば勝手に重量で落ちて、ロンドンの地下下水にでも
流れていってくれんじゃないかとか思うんですが。あとは金庫をこれみよがしにおいといて
実際は他のところにあるとか。こういう、力で来る奴は頭を使ったもん勝ちです。セコム
してますかー?(この時代にはありません)

 困り果てた我らが大英帝国は一計を案じます。すなわち、力で叶わなければ能力で
勝負すれば良いと。この頃のエゲレスは爆心街道まっしぐら、俺を見た奴は死ぬぜぇーと
言わんばかりに大暴れ。その頃の日本はやっと明治政府が立ち上がり、幕府軍を
叩き伏せたところでありましたので、日本の超人が今回登場して来ないのももっともでしょう。
…遠山の金さんやらネズミ小僧やら水戸黄門やら石川五右衛門が何の役に立つか、という
問題もありますが…。
 さてそんな中大英帝国のジェントルマンが訪ねたのは、遠くケニヤでのんびりと過ごして
いたクォーターメイン。クォーターメインはソロモンの秘宝探しなど数々の冒険をこなしてきた
ある意味不死身の男。惜しむらくはガタイもでかいが態度もでかい。ただ、その強さはハンパ
じゃないので(東京ドーム30個分くらい←わかんねーよ)不遜な態度も仕方がないでしょう。

 大英帝国など知らぬ存ぜぬを通すつもりだったクォーターメインも、刺客は来るわ酒場を
爆破されるわでいい加減頭にきたようで、ついに再び立ち上がります。なんだか往年の
アーサー王を髣髴とさせるくだりですが、そうでもしないと物語が始まりません。

 ジェントルマンに連れてこられた先は陰湿な建物の地下。ここで字幕では「地の底まで
行く気かい?」といってますが英語では「オーストラリアまで行くつもりか」と言ってるので
なかなか面白いです。私は意訳ではなく英語のままズバリやって欲しかったですが、
ひねりすぎてて分からないんだろうなぁ…。DVDでたらじっくり聞いてみて下さい。
 その地下の部屋は何とも奇妙なものでした。Mと名乗る人物がおり、彼と話をしている
はずなのに、クォーターメインは別の箇所からも声が聞こえるような錯覚に陥ります。
 もちろん錯覚ではありませんでした。目の前にもう1人仲間がいたのです。その名を
「透明人間」ことロドニー・スキナー。ある薬を盗み出して透明になったはいいが、元に
戻れないと知って、協力すれば解毒剤がもらえるということで仲間になったようです。
 そしてもう1人。我らがネモ船長。ネモ船長という時人は何故「我らが」をつけてしまう
のでしょうか。私だけかという気もしますがまあいいでしょう。
 信じられない思いでスキナーを見つめつつも、そこにいるのだから信じないわけには
いきません。多分ミスターマリックも生まれていないので、超魔術でないことだけは確か
です。
 もちろん私の目の前に透明人間がいるとか言われたら、問答無用で言った奴を
病院送りにします。現実とはシビアなのです。シビンではありません。

 そこへ遅れてやってきたのは美しき闇の申し子、ミナ・ハーカー。彼女の正体は?
じきに明らかになります。

 あと1人誘いたい仲間がいるということで彼らは移動します。その時代にはなかった
自動車に乗って。この自動車明らかに動力部分がでかくて乗るところがせまいという
エコロジー逆行もいいトコなんですが、むしろガソリンがなかった時代に何で動いている
のかが不思議です。やっぱり床下には奴隷が…?

 さてついた屋敷にいたのはアランドロンもびっくり。いや、デカプリオ様もびっくりの
ちょっといい男、ドリアン・グレイ。なんか名前からして臭ってきそうですが、果物の
ドリアンとはあまり関係なさそうです。
 彼を仲間に入れようとしますがなにやら気が向かない様子。まーいきなり好きな
女性がむさくるしい男どもと入ってきたら心中穏やかではないと思いますが。やっぱり
もうちょっと年齢の若い女性をはべらせるべきだったかも知れません。
 そこへ登場したのが今ヨーロッパを襲っているファントム一派。早くもかぎつけて現れた
ようですが一体彼らはどっから入ったんでしょうか?というか上から狙って下さいと
いわんばかりの家の建て方をしているドリアンのセンスもちょっと怪しいと思います。
 絶対絶命かと思われたものの、ファントム一派の1人が銃を一派に向けて発砲、
室内ではたちまち銃撃戦というか、超人vs明らかに雑魚としかいいようのない人達との
戦いが始まりました。
 まあ超人なんですから一筋縄ではいきませんが、ドリアンはこの壊された修繕費を
誰に請求すべきか悩みどころだと思います。ここはやはり日曜9時からの某法律番組
において4人の弁護士に判断してもらうべきでしょう。多分90%くらいの割合で、
「ファントムに弁償させることが出来る」という結論が出ると思います。ひょっとしたら、
丸山弁護士あたりが「いやぁおたくもねぇ、さっさと外に逃げないと!」とか言うかも
知れませんが、無視していい範囲内だと思います。
 ここでピンチに陥ったかと思われたドリアンでしたが撃たれた後は消え、でもって
お約束どおりナイフを突きつけられたミナも牙をむいて応戦。そう、彼女はロンドンの
闇に狙われて、唯一生存していた犠牲者であり同時に吸血鬼でもあったのでした。

 さあドリアンもやる気になって一行が向かいますのはベニス。ドリアン君の家から
だと4日かかるそうですが、そんなにちんたらしていたら映画が終わってしまいますので
そこはネモ船長の腕の見せ所。海中から姿を現すは、海を切り裂く大剣、ノーチラス号。
非常にデザインもよく素晴らしい船です。でもあれ横から大波受けたら簡単にひっくり
返りそうなんですが。
 あ、すっかり忘れていましたが、ファントム一味の中で彼らに銃を向けて超人の
ピンチを救ったのはトムソーヤー。ミシシッピ川を飛び回っていたいたずらっ子も今
では銃の達人です。時の流れとは残酷なものですね。(違)
 
 その前にもう1人ほど連れて行くべき人がいるようです。夜のロンドンを駆けずり回る
怪物が一匹。その名をハイド。心優しきジキル博士の中に棲む怪物です。あたしゃー
てっきりジャックザリッパーでもつれていくかと思っていたのですが、まああんなのを
船に乗せた日には、ノーチラス号がマリーセレステ号になりかねませんので、ジキルを
つれていくことにしましょう。ハイドから元に戻ったジキルはそれこそ「貧弱ーゥ!貧弱ッ!」
みたいな体型で、江頭2:50も真っ青なのですが、髪の毛では勝っていると思います。

 さあ今度こそ全員そろいました。目指すは鬼が島なわけはなくベニスです、ハイ。
ところでジキルさんに伝えたいことがあります。薬を飲んでハイドになる前に、せめて
上半身服は脱がれた方がいいと思います。毎回毎回破られる服の身にもなってください。

 船の中でも彼らは和気あいあいとはいきません。誰もが人に言えない過去を持ち、
一つの目的のためにいるとはいえ仲間でもない。
 射撃をしていたクォーターメインにトムは話しかけますが、アメリカ式の射撃ではダメ、
とけんもほろろ。確かに遠くの獲物を狙うにはヘタな鉄砲も数撃ちゃ形式のトムでは
ダメみたいです。つーか君は撃ちすぎ。
 その頃ネモ船長は船の中、操舵室に火薬が落ちているのを見つけます。誰かが
ここに入り船の秘密を記録した…。一体誰が?
 ドリアンとミナは仲良くやってるのでほっときましょう。
 そしてジキルは、薬が1本なくなっていることに気がつきます。
 誰かが意図的に何かをしている…?
 姿を見られず怪しまれずにそれらをやってのけた人物とは…?

 さてベニスにつきました。ここで会議を邪魔しようとするファントムを阻止するのが
映画の目的かと思いきや、一気に爆弾炸裂、ベニスの町が水没し始めます。まったく
何のために彼らがやってきたのか分かりません。
 しかし狭いドリアンさん家とは違ってここはベニスの街。超人達アバレまくりです。
アバーレアバレあーばれまくれーアバアバアバアバ アバレンジャー♪
 なんだかえらく外した気もしますが、爆弾によってドミノ倒しのように倒れていく
街を、先回りして崩しちまえばそこで崩壊も止まるってもんで、彼らは先回りして
いきます。車大活躍ですが、やたらでかいので逆に走りにくそうな気もします。
 ちなみに、延焼を防ぐために先回りして家屋を崩す、「破壊消防」という消火方法も
あります。彼らがとったのはこの方法ですね。まああれだ、ノーチラス号を突っ込ませれば
とっとと出来たような気もするのですが、逆にとどめを刺しかねないので賢明と
いえるでしょう。

 ところで彼らが奮闘している中、船を守っていた航海士のもとにドリアンが戻って
きました。そういえばこの人さっさと車から飛び降りていましたが、いいとこをとった
ように見せかけて実は一番得をしてないでしょうか。
 そう。
 超人の中にいたスパイ。
 それは彼だったのです。
 やはり名前が臭うと思いました。ドリアン・グレイですよ。ドリアンの臭いのする
宇宙人(違う)。

 ファントムを見つけて対峙するクォーターメイン。彼はファントムの正体を知りました。
超人たちに指示を出していたはずのM。それこそが彼の正体。驚きながら船に戻って
きた彼らの目の前に、航海士がやってきます。
 ドリアンこそが本当のスパイ。
 彼はそういい残して息を引き取りました。
 そんな彼らの目の前を、潜水艇を操縦するドリアンが笑いながら去っていきました。
あの潜水艇ははっきりいってセンス悪いと思うのですが、そんなものに乗って平気な
ドリアンの美的センスは一体…。

 悔しがる超人達。でもそこはそれ、抜け目のないスキナーがこっそり乗り込んでいました。
潜水艇の行き先をモールス信号にて伝えてきました。
 そんな中Mが残していったメッセージが届けられます。当時はCDとかなかったんで
レコードに記録されていたようですが、そんなもったいぶったメッセージを残すヒマが
あるなら紙にとっとと書いとけよとか思うのですが。
 メッセージは要約すると「お前たちは騙されたわけだが」。
 こんな一行で要約できることをぐだぐだと言ってるあたりMとドリアンはかなりアホの子
だと思います。

 ところがどっこいレコードで流すことにはいろいろ意味があったのです。
 一つは、爆弾に引火させるため。レコードが引き金となっているようです。
 もう一つはハイドを苦しませるためだとか。レコードにケモノにしか聞こえない音が入って
いたようです。でも別に今はジキルであってハイドではないので、大した効果はありません
でした。あんたがたバカね、ほほーほー。
 で、爆弾の方は確かに爆破して船は沈みかけたんですけども、そこはそれ、逃げちゃ
ダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだの碇シンジ君ことジキル氏が、ポパイを食べて
100万馬力、ポパイザセーラーマーンと大活躍でした。ポパイ知らない人には面白くも
何ともないネタでしたな…。

 んでもってまんまとしてやったりのMの思惑は外れまして、そこはそれ超人達ですから
全員無事。「ゆるっっっさんっっ」の決意を新たに、M達を追うのでした。
 ここで思ったのですが、Mってツメ甘いよね。

 Mがたどり着いた先。北極か南極か知りませんが氷に閉ざされた土地でした。タロと
ジロがいなかったので南極ではないかも知れませんが、北極グマもいなかったので
北極ではないかも知れません(どこだ)。
 そこには大きな軍事基地がありました。戻ってきたスキナーから話を聞くに、M達は
超人の秘密を盗みそれを基にした超人及びノーチラス号の発明などを行っているよう
でした。
 確かに吸血鬼は病気から生まれた伝承ですので、人工的に作ろうと思えば作れる
かも知れませんが、流石にトムソーヤとか冒険家は作るものではないと思いますが…。
あと肖像画に魂を封じ込めるというのは流石に出来ないと思います。何がしたいんだ。

 ともあれ超人達の反撃が始まりました。ここまでおちょくられて普通に壊すわけが
ありません。
 それはもうとことんです。Mさんはデコピンくらいじゃすまないよ、と…。

 スキナーは透明人間であることを利用して、各所に爆弾をしかけにいきました。
ネモ船長とジキルは、兵器を作らされている科学者達の家族の救出。クォーターメインと
トムはMの追跡。
 それぞれが奮闘する中、ミナはドリアンを追い詰めていました。彼女を不死身の
怪物にした存在。それがドリアンだったのです。
 彼の肖像画の秘密を暴き、砂に還るドリアンに彼女は言いました。「私のハートは
射止め損ねたわね」
 おーい山田くーん!!!!!

 ジキル博士からパクった薬と似た成分の薬を飲んだ男が、怪物となってハイドと
ネモ船長を追い詰めます。つーか安全性を動物実験すらされてないものをよく
飲めるなとか思いますが。この男は多分、冷蔵庫にあった麦茶を一気飲みしてから
「これめんつゆじゃん!」と吹くタイプだと思います。

 一方トム。てっきりスキナーだと思っていたらこちらも実験体の敵。しかも火炎放射器
を持った人間たちまで現れて大ピンチ。でもそこに本当のスキナーが現れて助けて
くれます。だからトムよ、鉄板仕込んだ相手に連射してもムダだと何度言ったら…。

 元に戻っちゃったジキルとネモ船長も、機転を利かせて何とかセーフ。つーかジキルは
薬のスペアくらい用意しとけ。

 一方クォーターメイン。Mことモリアーティ教授との戦いは、駆けつけたトムのピンチを
救いましたが逃げられてしまいます。そして彼自身も深手を負ってしまいました。トム、
どこまでもお荷物か…。
 とはいえ、Mを始末できるのはトムのみ。遠くに逃げるMを射止めるのは早撃ちでも
数うちでもありません。深呼吸して狙った弾は…ジャストミートォォォォォ!(ばい福澤)
 そしてクォーターメインは、これからはお前たちの時代だと言い残し、静かにその人生に
幕を下ろしたのでした…。

 ケニヤの草原。
 クォーターメインの墓を見つめる超人達。
 これから新たな航海の始まりでしょう。きっと海のどこかで「俺は海賊王になる!」と
騒いでいるゴム人間とその一行に出くわすこともあるかも知れません。
 そしてクォーターメインは…?
 アフリカが彼を死なせはしないでしょう。

 
 この映画の見所、それはズバリアクションといい男!といい女!
 あの素晴らしい名作の怪物達が好きな人は勿論、モリアーティ教授と聞いてニヤリと
した人多いはず。名探偵コナン大好き、ホームズ大好き、ロンドン大好きっ子ならもう
本当に嬉しい作品だったりします。
 DVD化が待ち遠しい作品です。
 吹き替えでもいいのですが、スパイスの効いた英語も聞くとなかなか面白いですよ。
(字幕は情報量少ないのでアレですが)
 今度はぜひ、この超人達に新撰組と戦ってもらいたいと思います(待て)。


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→リーグ オブ レジェンド 時空を超えた戦い