多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→GOEMON


GOEMON

5/17鑑賞

 えーハッキリ言わせていただきますと。
 久々に駄作を見た。

 いやこう言うと誤解がありますが、演技よし設定よし迫力十分て感じで、それぞれは
ものすごくよかったんですよ。もー前半は絶対DVD買おう、いやいやもう1回見にこようと
思ってたんだから。
 問題は話だよ。なんだよこの「そして誰もいなくなった」的な展開は。後半が特にダメ。
前半の明るくコミカルで、五右衛門らしい展開が急転して、ダークでシリアスで救いようの
ない話になっていくんですよ。
 もう結末見て「ああこりゃ私はダメな話だな」と。
 キャラクターの大胆なアレンジは成功してたと思うのに、何で最後だけ歴史につじつま
あわせちゃうんだ。
 そういうわけで見どころは前半だと思います。

 さて時は1582年。信長が本能寺の変で死んだ頃から始まります。
 豊臣秀吉が一応政権を取り、世の中は一時の平和に酔いしれていた。
 そんな中に一人の泥棒あり。名を石川五右衛門と言った。

 町は花火が上がってんですけど、これどこのディズニーランド?っていうくらい派手です。
最初から歴史考証無視です。
 ラクダもおるし、ブラジルから来たんか?ってダンサーおるし…。
 んでゴエモンは金庫破り中。
 つーかお前顔隠しのつもりだと思うけど化粧濃いな!
 アイメイクに失敗したIKKOみたいだよ!

 紀伊國屋文左衛門の屋敷に目つき悪いやつきたけど…。
 明智光秀が預けたものがあるはずだ、それを没収する!とか。
 ひとしくんボッシュートですか?
 つーか馬車から下りてきたの、先日ヴァルハラから手を引くことになった四宮蓮君じゃ
ないですか!今度はこっちに就職ですか!
 つーか紀伊國屋文左衛門の時代が100年くらいずれとるわボケェ!
 時代考証しないのならまるっきりべつの人間にせんかい!
 しょっぱなから突っ込みすぎて疲れたよ!

 四宮蓮は誰だっけ…ええと、石田三成だそうです。
 うん、どう見ても悪役だなこれ!まゆげないし!書いとけ、いいから書いとけ三成!
 ゴルゴ13くらいのぶっといの書いとけ!それで生え際はごまかせる!

 で、その三成を案内して文左衛門は蔵に行くわけですが。
 とっくにゴエモンに破られていた。

 ゴエモンはゴエモンで、さくっと立ち去ろうとしたら、警備の兵がいるど真ん中に出てしまい、
通路の地図を作った佐助をめっちゃ怒ってます。
 いやそこはカンで逃げ切ろうよ!

 んで、花火に見とれる街の中では、小平太とかいうガキがスリをやってんですが、これが
たまたま役人を狙っちまってとっ捕まってしまう。
 …役人というか…ゴロツキの間違いだろ…。
 というのか前世も役人だったんだね、片桐…!(BOSSで片桐演じてる人です)
 この役人、ムダにかっこいいんだよなあ。もっと活躍させてれば面白かったのに。
 
 ゴエモンは逃げきって観衆の前に姿を現し、金をばらまきながら「絶景絶景!」と
言ってますよ。
 まいてるの小判かぁ…頭に当たったらかなり痛そうだな…。
 いやまあだからといって餅をまかれても、それはそれでどういうリアクションしたらいいか
困りますが。

 盗んだものの中に、ヘンテコな箱があったので彼はそれを投げ捨てます。それは
たまたま、役人にとっ捕まっていた小平太を救う結果になり、彼は箱を拾い上げた
のですが…。

 で。
 これはナニ?クラブ?みたいなところでゴエモンがきれいなねぇちゃん躍らせて
両方にも侍らせて酒を飲んでる。
 モテモテですなぁ。
 つーかおーい木元もいるよー!木元というよりミサミサ!?暗殺の機会を狙って
おられるんですね、新世界の神こと月に頼まれて!(違います)
 戸田さんこういう役もできるようになったんだなぁ。

 箱がないということがわかり、「才蔵」って三成が言ったら上からばびゅーんと忍者が
下りて来て、必殺仕事人みたいにして文左衛門を殺しましたですよ。
 お前は仕事人の見過ぎだ。(時代的に仕事人の方が後じゃ)
 三成は、目的のものがないとみるや、才蔵に、この家の人間皆殺しを命じてさっさと立ち去る。 
 つか才蔵ってことは霧隠のか。うん、まあかっこよくていいんじゃないですかね。

 ここから少し過去の映像になります。
 ゴエモンの過去なわけですが、父親が目の前で切腹し、母は残り、彼は乳母に
連れられて逃げたという過去があった。
 この過去はあえて、どこの誰だったかというのは明かされないみたいです。それは
それでいいと思う。
 ゴエモンという人間は今を生きている、ということなわけだし。

 朝になって水をかぶってるゴエモンですが、ここで佐助出てきます。ええ…佐助……。
いや正直…この扱いはひどい…。架空か実在かはまだ別れるとこらしいですが、もう
少しさぁ…ライバルの霧隠才蔵があんだけかっこいいだけに、この扱いはひどいとしか。
 いいとこ一つもないんだよ、話の中で。ばしっとゴエモンを助けて活躍するとかさ。

 キャラ設定を大胆アレンジはいいんだけどさ、アレンジしすぎて、そのキャラのファンが
がっかりすることのないように活躍の場はきちんと作ってほしいと思う。そういうのも
セオリーって言うかアレンジの王道だと思うよ。これじゃああまりにも佐助が可哀想すぎる。
無能ですよマジに。

 昨日忍び込んだところに石田三成が探している箱があり、それに心当たりがあった
ゴエモンは興味を持つわけですが、三成が才蔵を動かしたから危ない、やめた方がいい
という佐助の言葉に表情が動く。
 才蔵は有名な忍だそうです。
 …忍べてない、有名である時点で忍べてない!

 三成は秀吉に会いにいってます。
 秀吉はキリシタンの宣教師とあって、オルゴールもらたーとか言ってますよ。だからなんだよ!
全部歯をもぎ取ってスカスカにしてやろうかそのオルゴール!

 ともかく彼は三成のこのところの動きに気づいてるようです。さすが、一筋縄ではいかんのー
というかさすが洋服のセンス悪いだけあるわ!(センス関係ねー)
 で、なおもネチネチネチネチとお前はハジメちゃんを目の前にした明智さんですかぁ!?みたいな
イヤミを言っていた秀吉ですが、茶々が来たと聞いてとんでいきました。
 助かってよかったねーと三成に言いに来たのは家康。伊武さん、そろそろ、ギャグもあるキャラ
引受ましょうよ…。ま、いいけどさ。近年、怖い役しか見てないんで…。

 この二人が、廊下に出て、立ったまま、正面を見据えて話してんですが、お前らは廊下に
立たされた小学生ですかコノヤロー。
 あと、茶々にデレデレになってる秀吉は、クラブのおねえちゃんに入れ込んで金貢いでる
おっさんみたいでした。
 ちなみに側室にしたいらしいです、秀吉。
 まあこのあたりはなんか歴史でもあるんですよね。茶々の母親であり、浅井長政の奥さんでも
あったお市の方に秀吉は気があったらしいんですが、確かこれの少し前に、嫁いだ柴田勝家の
とこで、秀吉と対立してお市は勝家と自害してますからね。それで茶々を側室として望んだと。
 つーか勝家も大変だよなぁ、夫婦喧嘩のたびに「すべて…市のせい…」とか言われて闇の
手に引き込まれそうになるんだぜ!(それBASARAの方の市設定だし!)
 実際のお市さんは、夫をよく立て、家のために尽くした、つつましい女性だったんだなぁと
いろいろ読んでて思うわけですがともあれ。
 茶々、そこは「では私のために蓬莱の玉の杖をとってきてくださいまし」と条件を出すんだ!
そして最終的には「茶々は月に帰らなければなりません」と言ってごまかすんだ!

 利休がきて「おっこれは失礼しました、出直します」って言ってるけど、これが計算づく
だったか本当にたまたまだったのか…。前者だったらちょっといいなと思いました。
 利休さんは茶々に同情的な感じらしいです。

 んで、ゴエモンの方は、町にやってきて、箱を拾った小平太を探すとか言ってます。
カンで探すらしいです。
 ムチャするなーこいつ…。
 その小平太はというと役人に見つかって絶賛大ピンチですけど。
 悲鳴を聞いてゴエモンと佐助が駆け付けると、小平太の母親が役人に切り捨てられて
いた。
 お前…これはしちゃいかんわ…。
 過去のトラウマがよみがえってゴエモンは、役人の腕を斬り落とすわけですよ。
 こういう血なまぐさいことを嫌ったゴエモンが。
 小平太にはゴエモンはこう声をかける。
「お前が弱いからだ。強ければこんなことはなかった。強くなれ。そうすりゃ何も奪われは
しない」と。
 絶対これ、過去にゴエモン自身が言われたことある言葉だよなぁ。

 で。
 箱に気づいたんだけど。
 後ろに立っている人間がいた。
 その名を霧隠才蔵と言う。

 こっからのアクションはもうおみごと。
 箱を素直に渡すフリをしてそっちに気を取られてる間に佐助が小平太を連れて逃げ、
箱はびよーんと取り戻して逃げる。
 すごいですよー。
 うん、ゴエモンね、くない投げられて「あぶねーだろ!」とか、箱でくない受け止めて
傷をつけたりね、してる場合かぁぁぁぁ!
 その箱が大事なもんなのに壊したら物語終わっちゃうだろうがぁー!
 ここのアクションはものすごくよかったです。
 
 馬で逃げていって草原に来るんだけど、おおっ「この木なんの木気になる木〜」があるよ!
つーかここCGですか?草むらがしょぼい。もうちょっと考えよう!
 でもアクション自体の見せ方はとても考えてあって良いです。
 早すぎて何が何だかわからないってことはないし、遅すぎるってこともない。ここのアクションは
ほんと、「絶品」だと思います。
 2人の会話からすると、才蔵とゴエモンは過去に因縁があるようですが…。え?才蔵と佐助が
ライバルじゃなくて才蔵とゴエモンがライバルって落ちすかまさか…。

 で、あの箱は何だとゴエモンが聞くと「開けてはならないパンドラの箱だ」と才蔵。
 …ゴエモン思い切りあけてましたけど…あけて中身からだったから投げ捨てたわけで…。
(多分そういう「開けてはならない」じゃないと思う)

 ゴエモンがピンチになった時に、またなんか忍が現れた。
 これもまた知り合いみたいで、才蔵は事情変わったと去っていきます。
 えっ川にドボーンしちゃうのかよ!そんないきなり世をはかなまんでも!って思ったら
自殺じゃなくて逃げただけだった。

 この、助けてくれた忍もふとした拍子にいなくなっておりました。

 メシを食べながら小平太を本当に連れていくつもりか、という佐助。
 ゴエモンは、足手まといが一人から二人に増えてもあまり関係ないし、とさらっと
ひどいこと言ったー!

 あと、ゴエモンの過去のことを佐助聞いてるんだけど「初体験は15!」とかうん、
ホントどうでもいいなその情報!
 んで箱をいじくっていたら突然ぱこんとふたが壊れて、中から木片が出てきた。
これがなんかの地図だったんですね。
 それで彼らは向かうことにするのですが…。
 一番後に出た佐助がお勘定請求されてて笑えました。お気の毒に!
 
 で。
 わりとあっさりと地図の場所にたどり着きまして、見つけたのは連判状?かな、でした。
 それを見たゴエモンの顔色が変わった。絶対何かあるなー。
 とそこに、現れた忍がおりまして、さっきゴエモンを助けた人だった。
 彼の名は服部半蔵。
 ニンニンでござるよ。(それ忍者ハットリくん)

 誰もが知っているが見て生き残った者はいないという忍だそうです。
 うん、じゃあ誰が一体伝えてきたんだよ。

 半蔵はその連判状を買いたいと言い、ゴエモンは驚くほどあっさりとそれを渡す。
多分彼には価値のないものだからでしょうね。
 そんでその半蔵は誰に持ち帰ったかというと、あの家康でした。なんか切り札らしいよ
これ。
 コピーしとけばよかったのに、ゴエモン。
(さすがにそこまでぶっとんだ設定にはしてないらしい…)

 佐助は、あの連判状の家紋どっかで見たなーとかゴロゴロ悩んでますが。
 
 秀吉が奥の部屋にひっこんで服脱いでたんですがこの部屋ろうそく多い!ルチア宮より
ろうそく多い!1本でも倒れたら火事になるだろうがぁ!お前んとこの城木造建築ですか
コノヤローが!ええい、火消しを呼べ火消しを!
 その、彼の部屋にやってきたのがなんとゴエモンでした。

 連判状には、明智と羽柴の家紋があり、つまりは、二人がつながっていたこと、結託して
信長を暗殺したということが判明したわけです。
 それでゴエモンは信長の敵として秀吉を殺しにきたらしい。
 ここであっさり秀吉が殺されてるあたり、絶対こいつ本物じゃねーな。
 ゴエモン逃げて、逃げ込んだ先がたまたま茶々の部屋でびっくりですよ。
 予期せぬ再会といった感じらしいです。
 つーか追手が皆ブーツ!無駄にハイクオリティだけど走りにくい!

 何とか隠れたけど、茶々のところに秀吉が駆けつけてきてびっくり。
 影武者が殺されたらしい。
 いやーマジ秀吉は実は生きていたとか、ゾンビ設定じゃなくてよかったよ…!
 で、ゴエモンはこれ誰?よくわからんけど襲われて反撃してます。
 そうして堀にドボンした彼を誰かが引き揚げてますが…こっちは才蔵かな?

 んでまたゴエモンの過去ですよ。
 乳母とともに逃げていたゴエモンは、野党に襲われるわけですが、それを救って
くれたのが、甲冑の騎士…てかあんたホントに誰だー!
 おっと彼は、ひとり護衛もつけずに山中を走ってた信長でした。
 あんたぁぁぁぁぁ!あんたこそ一人で何やってんだぁぁぁぁ!銃撃されたらどうする
つもりなんだ歴史変わっちゃうだろうが信長!
 あとその甲冑赤いな!うむ、赤い!
 赤さはどうでもいい!

 ここで、強くなれば奪われはしない、という言葉を聞かされるわけですね。
 そんで信長、ゴエモンに一緒に来るかと聞いて、かぶとを投げ渡してやってるんですが。
 来るかっていっといてこいつ馬走らせたよ!
 オニだよこいつ!
 馬全力疾走だよ!
 ゴエモン子供の足だし重いカブト持ってるし…ついてくるかどころの話じゃねーよ!

 城に戻った信長を出迎えたのは沢山の部下と広大な城でした。馬から降りる際に
あの秀吉が踏み台になってましたよ。
 そういうわけでゴエモンはここでやっかいになったのですかー。ゴエモンという名も
信長にもらったものだったんですね。
 で、半蔵に忍びとして育てられることになったんだけど、たまたま一緒に育ったのが
才蔵でした。
 やいこらそこの仮面ライダー電王よ。今度は忍ですかぁー。ゴエモンのライバルが
仮面ライダー!こりゃ無敵だ!(才蔵の青年時代役が佐藤健さん)
 
 んでゴエモン目を覚ましまして。佐助がメチャクチャ怒ってます。
 そこには才蔵もいました。
 やっぱりいい人ではあるんですね、才蔵も。

 一方で秀吉もメチャクチャ怒ってて、三成に頭突きしながらまたネチネチなんか
言うとるよ。
 やめてー!これ以上三成の生え際を後退させないでー!

 利休と茶々が話していますが、利休は信長にもつかえていて、その時に金のドクロで
茶を飲む信長の映像が出てきます。
 で。
 茶々の幼少時代が出て来て、ゴエモンが茶々を守ってんですね。幼少の茶々は、
Lの映画で真希ちゃんやった子ですね。ずーっと見守っててゴエモン役の人もかわいい
感じだなぁ。
 才蔵も誰か守ってたのかなあ。いいなあ、変身すると電王なんだぜ!

 茶々は夜ごとうなされてて、父の名を呼んでます。ああ、長政だもんなぁ…。
 ある夜のこと、変なメガネ集団が茶々を襲ってきたのでゴエモン、なんなくいなして
ました。
 それで、茶々の掛け布団を直そうとして、手が血で汚れているのに気づき、服で汚れない
ようにして直してあげてるのがかわいいなあと思いました。
 その後も茶々と話しているんですが、ゴエモンは気取られないように、ケガをしたのを
隠して淡々と話してるんですね。ゴエモンが報われなくてかわいそうだなーと思いました。
 ちなみに茶々には友達はいないが、ゴエモンには才蔵という友達がいる模様。才蔵が
茶々のお友達になってあげればトライアングルだよ!(それじゃ三角関係だろうが!)

 んで、茶々を連れ出してゴエモンは、ホタルがたくさんいる、きれいな滝に連れて来て
いるんですよ。
 いやーもうすごいですね。
 そこで茶々はもうお別れだからと、ゴエモンに扇子を渡してあげていました。えーっと、
どっか保護に出されたんだっけ、信長によって(歴史上では)。
 なるほど、ゴエモンがずっともっていた扇子は茶々からいただいたものだったんですね。

 茶々を見送った信長は、礼だと言って剣をくれるんですよ。諸刃っていうのか知りませんが
持ち手を中心に、左右に刃があるんですよ。
 こんな武器、鞘に入れられないだろうがぁ!ずっと手にもって移動しろってか!周囲
なぎ倒しちゃうでしょ!立てに持って歩いてたら木の枝にひっかかるし!

 この後、本能寺の変があり、明智光秀は連判状をどこかに隠した。そうして秀吉の裏切り
によって光秀は殺されてしまう、と。まあそんなもんだよなぁ…。

 ともかく才蔵は、三成に仕えると決め、ゴエモンはぶらり途中下車の旅…じゃなくてぶらぶら
ニート生活と。大泥棒とか言ってるけど実質無職ですよね?
 ここで信長からもらった剣をパッキーンと、どこのチューペット扱いですかぁーみたいな感じで
折って才蔵にあげてました。本当チューペットだなこれ…。
 土方と沖田だったら長い方をどちらがとるかでモメたと思います。
 
 そういうわけで才蔵とゴエモンはぐだぐだと懐かしい話をしていますが、才蔵は、今秀吉を
殺すとまた戦が起きる、とゴエモンに釘を刺しています。
 自由を謳歌するなら、回りを巻き込むなと。
 皮肉なことにゴエモンは、才蔵のこの言葉を聞き流してしまうわけですよ。
 それがどんな結末になるかも知らないで。

 才蔵は侍になるのが夢らしいのですが、それをもてねー男の説教は長くていけねぇ、
とゴエモンはからかう。けど才蔵はしれっと妻子はいるぞ、と。
 そういうわけでお互い回りくどくイヤミをチクチクやりあいつつ、もう会うことはない、今度
会ったら殺すと言って才蔵は別れました。
 妻子の話をした後「もう会うことはない」と遠い目をして言ったから、奥さんに愛想つかされて
出て行かれたのかと思ったよ、才蔵!ゴエモンに向けて言ったのかよ!

 秀吉がまた戦をしようとしていると知り、茶々は自分が秀吉をいさめると言う。
 けれども家康は、そうすれば側室にならなければいけなくなる、と言ってます。
 で。
 利休が「私が話をしてみましょう」とか言ってますが…。
 うん、どう考えても次のシーンくらいで殺されてるフラグですねコレね。言っちゃったね。

 んで秀吉は部下達に外国から買い入れた武器を見せてます。
 おーおーおー、大砲にガトリングガンですか…。
 よし、自衛隊呼んでこいや!(江口洋介さんつながりで/戦国自衛隊1549)
 んでもう一つ見せようとかいって、利休の首が出てくるわけですよ。
 いやさ、周囲に果物とか盛るのはさ、趣味わりいなって感じで済むんだけどさ。
 キウイ?か何か知らんけど手にとって利休の口らへんにグリグリやってそれを食べるって
秀吉…。それは演じてる役者さんへの嫌がらせですかコノヤロー!利休役の人は目をカッと
見開くくらいして差し上げてもいいと思います。
 つーか汚いからやめなさい秀吉。
 そういうわけで三成は「え?いたの?」的な扱いをされていました。
 新八より影薄い三成ィィィィ!だから早くあの城に帰ればよかったんだよ…長男、風として…。

 首だけ出してた利休役の方お疲れ様でした。秀吉をもし竹中直人さんがやってたら、鼻の穴に
ピーナッツ突っ込まれるくらいしてたと思います。

 佐助は士官したいとかなんか文句ブツブツ言ってますよ。
 真田幸村のところに行きたいとか。
 うんお前な、この時代だと真田信繁だからね。
 …あれぇ?猿飛佐助ってそういや真田十勇士だったんじゃ…まあこの話ではゴエモンに
ついてるっていう設定なんでしょうなぁ。そういうアレンジはいいけど、もうちょっと腕の立つ
人設定にしてあげて欲しかった。
 小平太と歩いてんだけど、気づけば小平太がいない。たまたま通りがかった役人を見つけて
しまってたわけですよ、小平太は。

 家康は茶々に連判状見せてました。いやその前に茶々の服どんな服よそれ。ハンガー
つけたままスカート着ちゃってませんか的な。
 それはそれでおいといて。
 才蔵が帰宅すると、家に三成が来てるんですよ。
 もう追い詰められて三成は策がなくなってるからなぁ。
 つーか家を知られてる時点でやばいと気づけよ才蔵。仮にも忍びなんだからさぁ。
 所帯持ってるのにそういうとこ、警戒心ないなとは思いますよ。

 ゴエモン、半蔵になんか連れてこられて、あのホタルの滝で茶々と再会。
 また扇子を渡してお別れですとか言ってる茶々。
 彼女は側室になって、秀吉を暗殺しようとしてるわけですよ。
 んで家康もきて、ゴエモンを焚きつけてる。絶対こいつは漁夫の利狙ってるしー。

 さぁさいよいよ大決戦の場ですよー。
 その前に、ゴエモンは小平太の様子がおかしいのに気づいて佐助に聞いている。
 小平太が役人を見つけて、殺したらしいんですよ。
 それで「俺は強くなった」という小平太を思わずゴエモンは殴ってる。
 お前の母はそんなこと望んじゃいない、復讐なんて望んでないと。
 でもこれ、同時に自分への言葉でもありますよね。
 …でも信長ならやれとか言いそうだけど…。「うん、いいんじゃない」的な軽いノリで。
 
 そゆわけで、秀吉と茶々の乗った船にて。
 家康が歌っております。「人生50年〜」とか。信長が昔歌ってたんですけどね。
いやー信長が扇子出した時には「吟じます!」て言われるかと思った。
(信長、ギャグキャラじゃないから!あると思います!とか言わないから)
 ほんとはこの歌を合図にゴエモンが襲撃するはずだったんですけども、彼は思い直して
立ち去った。

 で、そこに次々爆破が起きるんですよ。これは三成が仕掛けたことだった。
 才蔵が秀吉を仕事人みたいに吊り上げてて。
 えーと、茶々は才蔵にびびってますが、彼はもとから茶々のことは興味ないので
そのまま立ち去った。
 この後の、ボンボン爆発してる船の間をゆうゆうと歩く三成はかっこよかったですね。
 ギャグ映画だったらこのシーンで間違いなく三成の頭にどーんと何かぶつかったとは
思うんですが。
 才蔵が地下から出ようと扉をあけると三成がいて、ご苦労といって才蔵を撃った。
 お前最初から才蔵も片づけるつもりだったな!

 秀吉は死んだと思ってたんですが、金髪のにーちゃんが頑張っておろしてというか
落ちる形で、三成の前にドーン!とね。
 これには三成もびびる。
 あ、茶々はからくもゴエモンが助けました。もー!皆上がったり下がったり忙しいよ!
 
 秀吉がヨロヨロと立ち上がり「まだ生きてるぞ〜!」とか言うもんだからもう三成
声もでねぇ状態ですよ。
 しかし、生きていると言ったのは才蔵のことだった。
 一方で上に逃げたゴエモンと茶々ですが、秀吉が生きているのを目撃してしまった
茶々は、私は行けませんと言ってゴエモンに逃げることを命じます。

 さてさて…。
 こっからですよ。
 こっから物語どんどん暗くなります。
 私的にはDVDで見る予定の人がいたらここで終わっちゃってもいいと思うくらいです。

 怒り狂っている秀吉は才蔵をとらえて、自分を暗殺しようとした雇い主をはかせろと
言っています。
 三成にしてみれば、吐いてもらっては困るわけですから、次の手を考えないと
いけない。
 それでゴエモンは佐助が止めるのも聞かずに、才蔵を助けてしまうんですね。
 気持ちはわかるけど。
 私はこの時点で才蔵助けるならその妻子も助けとけよーってな感じでした。

 案の定、才蔵が誰かに助けられたと知った三成は、奥さんを殺させ、赤子を
連れ去るわけですよ。
 佐助の「だからいったんだ、やっかいなことになるって」というセリフはここだけで
なく後々も出てくるのですが、繰り返されるこのセリフがだんだんと重い意味を
持ち始めるわけですよ。とても効果的に使われてるなと思いますね。

 才蔵は、「これがお前の言う自由の代償だ」とゴエモンを殴ります。
 そりゃそうだわ。
 ゴエモンが勝手に首突っ込んでひっかきまわしてきてんだもんなぁ。
 でも同時に才蔵の甘さでもあったかなとは思うんですけどね。
 ゴエモン気絶してる間に、才蔵が、三成のもとへ行ったと知り驚いてます。

 つーかもうこの時点からゴエモンがどんどんヘタレになっていってしまって、最初の
登場時から見ると、どんどんつまんなくなっちゃってて、こういう話の持っていきかたが
もったいないなーと思いますね。

 ゴエモンが駆けつけてみれば、才蔵はグラグラ煮立つ釜の前にくくりつけられて
いて、それで才蔵は自分をゴエモンと名乗り、秀吉を狙ったのは平穏な世の中を
取り戻したかったとかいって、殺されていくわけですよ。
 目があったゴエモンに何か言うんだけどそれは聞こえなかった。
(のちほど「後は任せたぞ」と言ってるのがわかります。才蔵にしてみれば「あれは
そーゆー意味じゃねー!」とのちのち、地獄でゴエモンと殴り合いになったかと思いますが)

 赤子も道連れにされて、民衆は秀吉に石を投げ始める。この気持ちはわかるなぁ。
 そりゃねー、ひどすぎますよ流石に。
 …つーか後ろから投げてるやつ。明らかに届いてねーだろ。前の方にいる農民に
あたっとるがな。

 ともかく茶々もここで赤子だけでも止めればよかったのに。

 ただ私は、これもゴエモンが招いた結果だよなぁと思いながら見てました。自分が
自由に生きたいとかいって周囲を振りまわしたあげくこれだ。
 そりゃ佐助もさすがに見放しますよ。
「俺は何度もいったよな、やめろって」って。
 そうして佐助も彼のもとを去って行きました。

 ちなみに秀吉、才蔵から実は、本当の名は才蔵というのを聞かされていて、三成を
問い詰めています。
 何かの間違いですと言い訳をしていたら、ゴエモンがどーっと攻め込んできて、三成
その隙をついて逃げました。ちっ、逃げ足だけは早いやつだぜ!この後もドラマに出演
しないといけないからな!

 才蔵の部下もやってきて、一緒にゴエモンとともに戦ってますよ。
 ここらのアクションもかっこよくて良いです。
 あと敵で、金髪ブタ野郎も出てきました。(氷河さんその表現はやばいです)

 結局は、秀吉をうち取るわけですが、その前にのんびり酒を飲んで夜景みながら
語り合うシーンいるかおい!?ちょっとほのぼのしただろうが!あとその夜景、どんだけ
電気使ってんだよ!明るすぎるよこれ!ディズニーパレードでもあるんかい!

 まあ秀吉が、上の階にはグラスキャンドルをやたらおいてたりと、とにかくその手の
ものが好きな人だというのはよくわかりました。お前そんだけつけてると熱もすごいぞ。

 この後、家康と三成の軍が戦ってるんですが、三成の軍はゴキブリみたいだわ、
家康の方はスターウォーズに出てくる連中みたいだわ、一体お前らのセンスはどう
なってんだって感じでした。
 その中に、信長の甲冑を着てゴエモン乱入するんですが、三成は倒したけど、家康は
多分わざとだと思うけど、切りかかった手に持ってたのは扇子だったんですよ。
 そうして、約束しろ、これで戦いは終わりだと誓え、といってフラフラ歩いていって
しまう。扇子が届く前に、士官していた佐助に刺されてるわけですよ。ハァー!?って
感じでしたねこれは。

 結局、茶々を隠れさせているところの手前で死ぬわけですが、ホタルが飛んでいて、
絶景絶景と言いながら絶命するわけですが。
 いやーもう後半のせいでこの話台無しだなと思いましたね私は。
 面白かったという人もいるかも知れないけど、せっかく面白い設定持ってきたんだから、
最後も、絶景絶景と言いながら小判まいて暴れまわるゴエモンでしめろと思いましたね。
 ほんっともったいないなぁ…。
 ヒーローとして登場させた人をこういう形で死なせちゃならんと思うんですよ。
 「ストレンヂア」って作品みたく、やっぱり最後はいろいろなものを背負いながらも生きて
いってほしかったなと思っています。




多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→GOEMON