多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→なくもんか


なくもんか

12/13鑑賞

 こういうことを言うと怒られるかも知れませんが、喜劇にしても悲劇にしても中途半端な
印象でしたね。見た方がどちらに印象づけるか、というのを狙ったんだと思うんだけど、
特に喜劇ってほどでもないし悲劇ってほどでもなかったです。
 泣ける映画…にしてもえ?どこらへんが?って感じでしたね。
 ちょっと厳しい評価になってしまうなぁ。
 阿部サダヲさんの演技が抜群だっただけに残念。
 ああ、ハムカツはおいしそうでした。

 さてまずはテレビの取材風景から。
 善人通り商店街、と呼ばれる一角に、山ちゃんという店がありまして、そこのハムカツが
メチャクチャうまいってことで取材がきてんですけど。
 取材に来ていたのは、今一番売れている芸人、金城ブラザーズの弟、ユウスケ。
 皆にめっちゃ囲まれてますが、ハムカツの取材見に来たのかユウスケに群がってるのか
わからん連中だな。

 こっから唐突に「俺には兄がいる」という、ユウスケの視点から物語が始まります。
 両親が離婚したのはその兄が8歳の時。
 理由は父。
 見てるともうどうしようもねぇクソオヤジですわ。
 それで父親が兄を連れて出て行ったらしいのですが、その時まだこのユウスケは、母の
おなかの中にいたらしい。
 父親はそれから心を入れ替えて働く…かと思いきや、ツテを頼って行った下町の総菜屋で
上がり込んだ7時間後に売上を盗んで失踪、兄はおいてけぼりにされたらしいです。
 …いやもうなんていうかクソオヤジ以前にここまで生きてこられたことが信じられない
くらいのダメオヤジ!
 兄はぽつんと残されたんだけど、そこの総菜屋の夫婦がいい人で、なんとなくおいてあげる
ようになって、負い目を感じたか兄は一生懸命働いて、総菜屋の二代目を継いだらしいです。
 ちなみに前々からいた一人娘はてっちゃんと呼ばれてたんですが…まああれだ、継ぐには
ふさわしくない感じの子でありんして…。
 その旦那も8年前に亡くなり、てっちゃんは成人してあっさり家を出て行ってしまった、という
わけで奥さんはいるんだけど認知症らしく、二代目山ちゃんを旦那さんだと思いこんでいる
らしい。
 その山ちゃんは、自分をここまで育ててくれた商店街の人たちに恩を感じて、バカみたいに
あれこれ引き受けて働いて日々過ごしてるみたいですね。
 なんていうか度が過ぎたお人よしといやそうなんですけど。
 この腰の低さは一体何って感じです。彼は多分、振り込め詐欺にずーっと引っ掛かりそうだ。

 今度はその山ちゃんこと兄の視点から、自分には弟がいた、という話になります。
 ダメオヤジが兄を連れて出て行った直後お母さんは弟を生んだ。
 貧乏だったらしいですが、それなりに暮らしていたようです。
 ただ、小学校で給食費がなくなって先生が「とったの誰ー」と皆に目をつぶらせて言ってる
時に、この弟が隣の女の子の鞄から給食費を取ろうとして現行犯で見つかってたのはメチャクチャ
笑いました。貧乏人だから疑われる、ってセオリーじゃなくてマジに盗んでんじゃねぇよ!
 で、呼び付けられたお母さん、バイクですっ転びながら平然と職員室に入ってきたのもすごい
んですが、うちの子はそんなことする人間じゃないっていきなり食ってかかるのもすごい。
 担任に「目の前で見ました。現行犯です」って言われるとあっさり帰って行くのも面白かった。
 でも運転してる最中によそ見はいかんよお母さん。
「あ、楳図かずお」ってよそ見してる時に、赤信号の交差点に突っ込んでトラックに轢かれました…。
言っちゃ悪いがあまり死にたくない死に方だな…。
 ちなみに楳図かずおではなくてワタリ!(違うだろ)おひょいさんだったんですけど、あわてて
通報しようとして時報聞いてたのは笑った。あるよね!

 そういうわけでお母さんが死んだあと、やってたお店は当然つぶれ、弟は親類をたらい回しに
されたのですが、そうするうちに、いじめられない方法を自然に身につけていったらしいです。
それが、面白いことをして人を笑わせることだった。
 それで何となく芸人になったんですけど全然売れず、そんな時にある人物と出会ってコンビを
組んだら大当たり。それが、金城ブラザーズでした。
 本当は兄弟じゃないんだけど、大介とユウスケは兄弟ってことで売り出したみたいですね。
 エンタの神様のセット使ってやってたのがすごいですわ。
 売れに売れて今じゃレギュラー11本持ってるそうな。
 
 ということは自然に、兄と言ってる人、弟と言ってる人が誰かわかると思いますけど、冒頭の
取材のシーンを見る限りお互いに兄弟だと気づいてないみたいですね、この兄弟は。
 
 そんな中いつもの商店街にきれいなお姉ちゃんがやってきます。
 山ちゃんに「ただいま、徹子です」って言ってんだけど山ちゃんいつも通り「はい、並んで
下さいね。ハムカツはおひとり様6個までです」って対応しててしばらく経ってから「え?てっちゃん!?」
って言ってるのが面白かった。これ舞妓Haaaan!!!でもやってたやつですね。堤さんが阿部さんに
お茶かけられるんだけど普通に話しててしばらくしてから「あっつぅ!」ってやってるの。ああいうの
好きだなぁ。

 「面影あるよ、うん…ねぇよ!」ってノリツッコミしないように。
 激やせしたらしいです、てっちゃん。
 でも、お母さんのとこに行くとさすがお母さんですから徹子だってすぐわかるんですね。
 そんで皆が認知症治ったか、とか言ってます。
 近所の人達も村田英雄だのスパイダーマンだのと思われてるらしい。
 徹子は分かったけどたまたまだったらしくて、認知症はまだまだ治らず。
 はい、残念。

 山ちゃんが感動して泣いてるんだけど、ここは自分の家じゃないから泣けないと言って
飛びだしていって、神社で泣いてました。
 どうやら、小さい頃から泣くときはいつもここに来たらしいですね。
 ともかく、戻ってきたてっちゃんは、弟は見つかったか、と聞くのですが、山ちゃんはもう
諦めたといいます。
 …戸籍とか調べたら今の居場所ってわかりませんでしたっけ…?
 ああでも現住所の届け出をしてなかったら無理か。
 
 そんな中山ちゃんは、近所の弁当屋さんがケガしたってことで、宅配サービスを自分が
引き受けるんですね。
 ライバル店なのにっててっちゃんは言うけど、むしろ行列ができるくらい売れてるんだから
余裕あるなって私は見てて思いました。
 店のことを心配するてっちゃんに、山ちゃん昔はデブでどーたらこーたらって話するんだけど、
むしろデブで構わないとかデブ待ちとか、デブ連呼しすぎです。お前どんだけデブって言うんだよ。
一生分のデブ言ったよお前。
 勢いあまっててっちゃんに「結婚しよー」とか言って自分でびびる山ちゃん。

 金城ブラザーズの方は、ユウスケにピンの話が来てるらしくて、それもドラマの主役の
話らしい。
「コード・スカイ・ブルー」というらしいです。
 …まるでどっかのジャニーズ事務所のタレントが主役やったようなドラマですね!
 ユウスケは、大介抜きの仕事なんて考えられない、断ると言ってますが…。
 それぞれピンで仕事しても構わないと思うんだけどね。別に解散するわけじゃなし。
今どきのお笑い芸人だったらピンで活動するの珍しくないですし。ただし、片方だけが
異常に売れるとちょっと悲惨なことになりますが。

 山ちゃんの方はあちこち配達してまわってます。
 なんていうか…確かにお人よしだわ。
 そうして彼が配達を終えて店に帰ってくるとですね。
 奥の部屋に子供が二人座ってんですね。
 座敷童子じゃー!座敷童子様が2人もおいでになったぁぁぁぁぁ!
 
 思わず二度見する山ちゃん。
 そーっと部屋の中に入ってエアコンのスイッチ入れてるのが笑える。
 しかもそれをパッとてっちゃんが消したー!

 てっちゃんなんかいきなりレポート書いてきましたよ?
 結婚するにあたって、とか別にいらんだろ。
 資料7ページをご覧ください、とか。
 まあ要するにてっとり早く言うと、離婚歴があって子連れで整形しているということらしい
ですが、山ちゃんにとってそれは障害でもなんでもなかった、というのは素晴らしいことだと
思いました。
 指輪を親指にはめようとして慌てる山ちゃん面白い。
 というか子供がさっきから怖いんですけど!このまま呪怨の流れになりそうなくらい
あの一角空気違うんですけど!…怨念がおんねん。

 商店街は2人の結婚ということで大騒ぎ。パレードまでしちゃってすごいですなぁ。でも
これだけ祝ってもらえるってことはそんだけ、山ちゃんが好かれてるってことですよね。

 そんなある夜、山ちゃんが戸籍謄本を見てたんですけど。
 てっちゃんすばやくエアコン切りました。行動早いな。
 ともあれ山ちゃんは、自分の母親があんなダメな父と離婚してなかったことに驚いて
います。…親父の方が面倒臭がってハンコ押さなかったんじゃないの?
 で、弟が見つかったというんですね。
 それがあのユウスケだった。
 知らないとはいえ少し前に取材受けてたのにねー。

 そのユウスケの方は、受けないと言っていたドラマ主役の仕事を受けてました。ところが
テレビでは、大介が本を出版したという会見開いてたんですね。
 自分達兄弟の自伝だという。
 ニセ兄弟なわけですからでっちあげもいいとこですよ。
 まあこの業界、売れれば何でもありだからなぁ…。

 ユウスケが車で移動してるとですね。
 なんと後ろからチャリで山ちゃんがやってくる。すげぇぇぇ!スピードあげた車に難なく
追い付いてきた!怖い!
 
 山ちゃんはもうすっかり弟が見つかった嬉しさで舞い上がってんだけど、ユウスケの方は、
ファンが家族を名乗ってきてるんだと思って、けんもほろろな対応をしてるんですが。
 山ちゃんが「小さい頃の写真大事に持ってるんだぞー」って言ったから、「おお、お母さん
律儀に送ったのか?」って思ったら。
 エコー写真。
 ええ、あの腹の中に胎児がいる時に映すやつ。
 うん、山ちゃんあのね、それで本人確認できたらね、この世の中に身分証明書いらなく
なるからね?もうちょっとマシな写真持ってこようか。
 お前は天然のバカかと言いそうになりましたが山ちゃん、やっと気づいて本名を言いました。
ユウスケもそれを聞いたら流石にわかりますから、ここに至ってやっと本物の兄だと理解
するんですが。

 一つ大きな問題がありました。
 大介が本を出版したばかりだからそういうのは困ると。
 ユウスケの方は兄がいるってことは書類で知っていたけれども、今の自分があるのは
大介のおかげだからって。
 
 山ちゃん、この自伝を読んでボロ泣きしてて、てっちゃんに「よそで泣いてくれるかなー?」
って言われてたのは笑った。
 でも泣き方確かに怖いよ山ちゃん。
 犬の遠吠えだよそれ。

 自伝はたちまち映画化。
 なんか子役が生意気の上に大根だのぅ。こりゃ大変だ。
 でもすごい大ヒットしたっぽい。
 確かにこの手のは売れますからねぇ。
 なんだろうな、こう言っちゃいけないのかも知れないけど、人の不幸を見て、ああ自分の
ことじゃなくてよかったなと安心する分、泣ける、感動できるって部分もあるんじゃないのかな
と思いますよ。所詮人のことですからね。

 さてさて。
 山ちゃんの方ですが、てっちゃんから、エコ活動とかの指導が入ります。
 光熱費使いすぎと。
 まあこれは冬なのに、エアコン温度設定25度にしてて山ちゃん半そできてりゃ世話ないわ
って感じですが。
 ハムカツに使ってるラードは体に良くないから変えるとかはどうなのかなぁ。
 確かに体に良くないものもあると思いますが、それはずーっと食べて蓄積されていったら
でしょう。風味とか変わっちゃわないんですかね。
 
 んでまたてっちゃんの資料説明が始まるんだけど、山ちゃんがメチャクチャ鳥肌立てて
震えてて、「おいこいつ大丈夫か。物語半ばで死ぬんじゃないか」って思った。
 しかも、節約のために昼間は蛍光灯つけないっていったって、お店真っ暗だったら流石に
皆やってないのかと思うから、そういうとこはつけないと。
 ケチるところ間違うと大変なことになりますよ。
 前に水道代がもったいないからって、水をチョロチョロとしか出さず洗ってる人がいたんだけど、
それするとなかなか汚れが落ちなくて、余計に水使うことになるんじゃないのかな…とか思ったん
ですけどね。あと、トイレタンクの水節約しすぎて、流すのに水が足りなくて結果的に詰まって
しまったりとか。
 エコ推奨は構いませんが、節約と切り詰めるのは違うと思いますよ。

 そうしてエコエコな暮しが続いたわけですがある時てっちゃんは、山ちゃんが日曜の夜
どっかに出かけていくことに気付きます。
 日曜の夜はまるで重い荷物を背負ったかのような暗い顔で出て行くけど、明け方始発で
帰ってくる山ちゃんはそれをおろしてきたかのような感じで三倍は働くと。
 月曜の山ちゃんはすごいハイテンションだということかー!

 てっちゃんは、こっそりユウスケと会っているのではないか、と勘繰っています。
 まさかー。
 と、そこにいきなりユウスケ登場です。何しにきたんだ。

 ユウスケを中に座らせて山ちゃん、お茶を出そうとしてるんですけど、あの認知症の
お母さんが「おひるやーすみは」って歌いだして、山ちゃんに「タモさんじゃないよー」って
制止されてて笑えます。

 で、ユウスケ何かと思ったら、俺には大介兄さんしかいない、とか母が死んでからずっと
一人でたらい回しにされてきたとか重い話です。何なんだお前は。嫌がってたクセに
何をしにきたんだ。
 ああつまり、これからも売れて行くために、邪魔をしないでほしいってことらしいです。
 山ちゃんが兄だということは認めるわけにはいかないって。
 俺が受け入れられないとか結構ひどいですよコイツ。
 二度と現れるな、って言われてもにこにこ聞いてる山ちゃんが、なんていうか可哀想に
思えました。
 実の弟からこんなこと言われて、どんな気持ちで聞いてるんだろうって。

 そこにすっぱーん!と戸を開けて入ってきたのがてっちゃんでした。さすが。
 あんたは自分に酔ってるだけ、不幸なら人傷つけていいの、あんたの芸で一度も笑った
ことない、うすら寒いだけ、とめっちゃ怒ります。スッキリしました。
 で、サングラスをかけたユウスケにすかさず「毎度おなじみ流浪の番組」とか言って
また制止されるお母さん。
 ちょっと!お母さん誰か向こうに連れてって!
 
 悔しかったら笑わせてみなって言われてユウスケ、「いやもうこの人笑ってるけど」と山ちゃんに
突っ込みつつギャグやってんですが。
 なんかグダグダだー!これでよくやってこれたなっていうくらいグダグダだよユウスケ!
 確かにキミには大介兄さんが必要というのは本当のようだ!
 寒い!ここだけ氷点下の世界だ!
 てっちゃんは、ハムカツ食ってけって言って、山ちゃんに、今日だけは本気出していいからと
ラード出したりして用意させてます。
 そして仕上げに、代々受け継がれてきた秘伝のソースが…ないんですよ。
 かめの中がからっぽになっている。
 驚く2人。

 ここで衝撃の事実発覚。
 あの連れ子2人が、くさいから捨てたと、飛んでもないこと言うんですよ。
 おいおい…お前らは伝統とか歴史をなんだと思ってんだ…。
 いじめられてるとか知らんがな。いじめられてれば捨ててもいいのか。
 つーか上のガキのしずかの方、ランドセルから業務用ソース出して投げたけど、お前
ランドセルの中身それで学校いっていいのか。
 まあともかく、そんなことになってたんですが。
 ユウスケ、「うまいよこのハムカツー」って感動しながらあの業務用ソースかけて食って
ました。
「秘伝のソースがまたうまい」
「それ違う業務用」
 で、てっちゃんもかけて食べてみるとなんとこっちの方がうまかった!
 今明かされる衝撃の事実!
 秘伝のソースより業務用ソースの方がおいしい!
 なんてこったい!

 というわけであっさりふつうのソースをつけて売り出すことにした山ちゃんのハムカツ。
 いいのかそれで…。
 一人神社で、秘伝のソースが給食のソースに負けたーと嘆く山ちゃんですが。
 そこに警察官がちょっと、って来るんですね。
 わけもわからずついて行く山ちゃん。

 彼らがきたのは、以前宅配をした高齢者宅でした。
 おいおいなんか規制線張られてる上に刑事が出入りしとるぞ…。
 ここで、いつも宅配してた?とか、通帳とか印鑑の場所知ってる?とかセキュリティシステムの
設定も知ってる?とかいろいろ確認される山ちゃん。
 何もしらんと「全部ボクがやってました」と答えてた彼でしたが、そろそろ気づこうか!
 とどのつまりに合鍵も持っていた、ということで、山ちゃん、空き巣として自分が疑われて
いるのだってことに気付きました。
 しかも集まってきた人たちとかも、山ちゃんにお世話になっていながら、すごい冷たいん
ですよ。
 山ちゃんの性格考えたらそんなことする人かどうかわかるのはこの人たちだろうに、
なんでこんな肝心の時に知らんふりするんだろうって思いましたね。
 刑事も、山ちゃんの父が、店から売上を盗んで姿を消したことを指摘し、子供もそういう
ことをやる、的なことを暗に言ってるのが何とも…って感じでした。
 その中同じ商店街の仲間が「さんざん世話になった人を泥棒呼ばわりするのか、お前ら
ひどいやつだな!俺は信じるぞ!」って言ってくれたんだけど…。
 家の中からベタベタ出てきた指紋と山ちゃんの指紋が一致したという報告を聞くや否や
態度が変わって、「この腐れ外道!」と山ちゃんを殴っててヒデェ!って思いました。
 お前が一番疑ってんじゃねーか!

 後日真犯人は見つかって疑いは晴れたものの、山ちゃんが負った心の傷は深かった
らしい。当たり前ですわな。普段あれだけ人にものを頼んでおいて、いざとなったら知らん
ふりですもんね。どれだけこの商店街の人達の善人ぶりが表面的なものか、わかるって
もんでしょう。
 
 それで日曜の夜山ちゃんはまたどこかに向かいました。
 ものすごいやさぐれっぷりです。
 
 そうしてまたいつものテンションになって戻ってきた山ちゃんに、てっちゃんはいろいろ
考えを巡らせています。
 携帯電話みたいに、やる気を充電してるって考え方は面白かったなぁ。
 そういうのが本当にあれば嬉しいでしょうね。
 んでそんな考えを奥さんがしているとはつゆ知らず、携帯に出た山ちゃん。ストラップが
ちゃんと金城ブラザーズになってて、兄らしくひっそり応援してんだなぁとちょっと感心。

 着信はユウスケからで、なんといきなり親父がやってきたらしい。
 うわぁ…あのダメダメスーパーゲロンチョオヤジかよ…。
 ユウスケは親父に会ったことないから確認できない、ということで困って山ちゃんに電話を
かけてきたらしい。
 ちなみにこの後でてっちゃんが、携帯の充電器プラグを山ちゃんの尻にさしてて笑えます。
お前は何をしてんだー!
 俺、ドコモじゃないからって山ちゃん言ってたけど、auの充電器なら対応してるってことで
しょうか。(違う)

 山ちゃんはてっちゃんに、今回はいい人のままでいる自信がない、と言います。
 その理由は後でわかります。

 ユウスケと親父が山ちゃんの家にやってきまして、皆ですき焼き。
 いいなぁ…すき焼き…。
 もうこのシーンはすき焼きに目が釘付け!
 皆演技してるわりにはほとんど鍋に手をつけてなくてもったいない!私だったらセリフない
時にはバクバク食べるのに!(そしたらNG出るたびに鍋の中身が減るだろうが!)
 
 あと、山ちゃんが野菜ばかり食べてるんだけど、これはユウスケが買ってきたお肉で、
ユウスケが山ちゃんのことを兄貴と認めないから、他人が買ってきた肉だから食えない
とてっちゃんが説明してました。
 その設定、今いるかな。(東京DOGS、奏の口調で)

 ユウスケは親父に、まず謝れと言ってます。
 母親の葬式に来なかったこと、いや俺はいい、だけどに…この人には謝れ。

 兄さんと言われかけて身を乗り出す山ちゃんがちょっと哀れな感じでした。

 でも山ちゃんは、謝らなくていいって言うんですね。
 謝ったら、許す許さないの話になる。そういうの嫌だと。
 結局店に迷惑をかけたこととか、自分捨てて失踪したこととか、山ちゃんでも許せない
ことなんだと思います。

 やっとこの家の息子になれたと思ったのになんで生きてるんだよ、かーちゃん死んだぞ。
あんたも死ねよ、って山ちゃんが激しい口調で言ってて。
 ここすごいハッとなったんですが、認知症のお母さんがすかさず食器でパカーンと殴ってて
「親に向かってなんてこと言うの!」って言っててこのすかさずのツッコミはメチャクチャ
笑ったなぁ。このシーンはすごく良かった。
 あと、いつも見ていたお母さんの絵を山ちゃんがグシャッとしようとして、それをてっちゃんが
止めてたのもよかった。

 ちなみにこの日を境に、お母さんの認知症は快方に向かったそうです。
 …人間、何が幸いするかわかりませんなぁ。

 親父はユウスケの車に乗ってどっか駅かな、行くんだけど、ユウスケがお金を渡したのを
結構すんなり受けとってそのままどっかに行きました。
 なんていうか…本当に芯まで腐ったオヤジなんだなあって思いました。こういうとこの親に
生まれたら子供可哀想ですね。
 二度と現れるなというユウスケに、一度会ったことがあるとかいう親父。
 売れない芸人の時に偶然見てたらしい。だからって父親ヅラすんなって思うよ私は。
ヅラじゃない、マリオだ。あっ違った、桂だ。

 山ちゃんの方はてっちゃんが、旅行に行こうって誘ってました。そんな会話をあのいっぱしに
大人のつもりでいる、しずかが聞いていました。

 そして少しして、このクソオヤジ、またいらんことをしでかします。
 週刊誌に、あの自伝はウソ、本当の兄弟ではないとバラしたらしい。
 もうね、これ私が金城ブラザーズのマネージャーだったらね、出版社にリラックマ持って
乗り込むね!
「てめぇ今すぐ親父の連絡先いわねーとリラックマで強制的に睡眠させるぞ」とか言って。
 それで2人は記者会見することになるんですが。
 ウケを狙って仕込んだ芸も全然受けなかった…。ああこれかぁ、前にズームイン朝か何かで
見たことあるシーンですわ。
 実際は受けずにシラーッとするんだけど、あまりのおかしさに記者役の人が笑いそうになって
しまって大変だったらしいって。

 親父と山ちゃんのことをけなす大介に、山ちゃんは違うってかばうユウスケ。ここで兄貴って
言ってるから、それをちゃんと山ちゃんに言ってあげたらどんなに喜ぶのにかって思いますね。

 でも、山ちゃんは笑ってるけど、腹の中では笑ってない。皆に同じ笑顔見せてるけど、貼り付いた
笑顔だ。いつか本気であの人を笑わせてやりたい、ってユウスケ言ってました。
 そういう風に思うようになったのなら、いつかユウスケはちゃんと兄貴って正面切って呼べると
思いますよ。

 大介はそんなユウスケに、俺を見捨てないでくれって言います。
 あの自伝もユウスケがいたから売れた、とか言ってるけど、でも書いたのは大介だし、映画の
指導をしたのも大介なんだから、方向性は違えど大介もまた才能を持ってると思うんですけどね。
なんつかユウスケばっかり見過ぎて、そこんところが見えなくなってる気がする。
 こう言ってあげたいですねぇ。
「お前の才能…心配するな、まやかしだ!」(トドメを刺すな!)

 日曜の夜出かけていく山ちゃんを尾行するしずか。
 彼女はついに、山ちゃんがどこに行っていたのかを見てしまいます!
 山ちゃんの方は方で、てっちゃんから、しずかが行方不明との電話を受けて、あわてて
ユニクロにやってきて服を着ながら話してるんですね。お前なんでそんなパンツ一丁で
きてんだよ。誰かに通報されるだろ。
 しかも値札つけたまま!ちゃんと金払ったのか!
 選んだ服、飾ってあるモデルの服そのままなのも笑えるけど。

 で、公園でしずかを見つける山ちゃん。
 ブランコに乗ったしずかに、土下座して「てっちゃんには内緒に」って頼む山ちゃんですが。
 ブランコこいでるのと頭下げるタイミングがうまく合ってはいるんだけど、やるだろうなと思って
見てたら案の定、しずかが降りたブランコにモロ頭当ててました。あれマジに当たってんじゃ
ないの。大丈夫なの阿倍さん。まあこれ以上頭悪くはならないだろうけど!(本気で失礼だよ!)

 しずかは、家族旅行は沖縄がいい、と言います。
 何で沖縄?

 沖縄にやってきた一行ですが、なんかてっちゃんの様子がおかしい。ずーっと携帯いじって
ます。何かあるのか。

 そんな中山ちゃんに電話がかかってきます。
 ユウスケからで、大介が失踪した、というんですね。
 復帰ライブの直前なのにいなくなってしまったって。
 大変な事態ですが、山ちゃんの方も大変なことになってた。
 もう一人の子供、徹平がどこかに行ってしまったぁぁぁぁ!

 まあ結局ですね、話を聞いてみればですね、すごい偶然で、ユウスケは沖縄に来ている
ことがわかるのですよ。
 しずかが沖縄に来たがった理由、エコイベントが開かれてるんですが、それに出る予定だった
らしい。
 うーむ。
 この際の都合いい設定はさておき、徹平も見つかったんですが。
 ついでに、着ぐるみの中にまぎれていた大介も発見。でもまたまぎれてわからなくなって
しまいます。

 さてこっからがちょっとグダグダだなぁと感じたので簡単に。
 この後、しずかと徹平の父親であるという人が現れるんですが、それがこのイベントを企画
した、大臣だったんですね。
 大臣のことはお父さん、と慕うしずかと徹平。ちょっと後ろからゲンコツくらわせたい気分
でした。仕方ないんだけどね!

 ユウスケのとこに山ちゃん行くんだけど、来てくれっていうからコンビとして出るのかと
思ったら、単に顔を見て安心したいだけで、ネタは一人でやるという。

 どうかなと思ってたら案の定、ひとりで舞台に立ったユウスケはすべりまくるんですね。
ところがそこに助っ人が現れた。
 着ぐるみを着てたのでユウスケはてっきり大介かと思ってたんだけど、中から現れた
のは山ちゃんだった。
 2人のコントは爆笑につぐ爆笑でした。

 んー…オチはよかったけどそこら至るまでがダレたなって思ったんですが。
 シリアスになってたとこを「…好きでやってんのよ」「どうもありがとうございましたー」と
あっさりしめちゃってて「は?」って感じでした。
 その後、二人が背を向けて反対方向に舞台から降りようとしていたのを、ユウスケが笑って
山ちゃんと肩を抱いておりる、っていうのはよかったなぁ。

 うーん見て評価わかれると思いますよ、この映画は。
 私としては、「まあDVDで見ればいいんじゃないかなぁ」って内容でした。
 もっとコメディ色が強い作品かなと思ってたので残念です。
 マナーCMは面白かったんですけどねぇ。

 
 


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→なくもんか