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ラブリーボーン

2/11鑑賞

 これはねぇ、宣伝CMの作り方が悪いですよ。
 私はあれを見て、殺されたスージーが、家族がまた同じ犯人に狙われているのを知って
どうにか知らせて助けるという、「ゴースト/ニューヨークの幻」みたいな話かと思ってたん
ですよ。だからすっごい期待して見に行ったら、失礼だけど、ただ単に家族を見守っている
話ってな感じで、思ったほどじゃなくて残念でした。
 あとなんていうのかな、宗教っぽいなーという感じはあったです。宗教臭さじゃないけど、
悪人にはいつか天罰が下るから前を向いて生きなさい、的な。
 まあ、何も情報を仕入れないでいった方がいい映画だと思うけど、その代わり、見てスッと
したという部分もないので、消化しきれないもどかしさは残ってしまうと思います。

 さて物語はスージーがまだ生きていた頃から始まります。
 スノードームの中のペンギンを見てさびしくないのかと父に問うスージーと、「これは完璧な
世界だからさびしくないんだよ」と答える父。のっけから伏線張りまくりです。
 そしてある誕生日の日、スージーはカメラを誕生日プレゼントにもらいました。
 1973年設定ということですから当然フィルムカメラ。懐かしいなーと思った人もいるのでは
ないでしょうか。
 嬉しくなったスージー、めっちゃ写真撮りまくります。将来野生動物の写真家になりたいらしい
です。
 それはいいけどもう少しシチュエーションを考えてとった方がいいのでは…フィルムカメラ
だと撮り直しできないわけですし。

 その頃家族はとても幸せで、皆でコナースという農場にある、大きな穴に粗大ゴミを捨てに
行ったりしていました。そこはいろんな人が大きなゴミを捨てに来るらしく、ごみであふれ
返っていました。
 …アメリカが二酸化探査排出量を減らせない原因を垣間見たような気がします。
 あとどう見てもこの穴がキーポイントになりそうな予感がします。

 そこの近くに住んでいたルースという黒髪の女の子は、見えないものが見えるという、いかにもな
子だったのですが、これだけおいしい設定がありながら最後のシーンまでほとんど活躍しません。
 もったいねぇー!
 もっとこう死者の声を家族に伝えて大活躍とか!

 ある時スージーの弟のバックリー君が、小枝を飲みこんで呼吸停止という、むしろどうやったら
飲みこめるのですかという事故に巻き込まれます。
 間の悪いことに、家には大人がいなかったためスージーはなんと車を運転してバックリーを病院に
運びます。この年代的にはギリギリ車はオートチョークではなかったと思うのですが、頭のいい
スージーのこと、親のやり方を見てて覚えてたんじゃないかと思います。(チョークが分からない人は
「チョークを引く」という言葉で親御さんなどに聞いてみましょう)
 それで弟は助かったんですが、事故が起きなかったからよかったものの、親としては金がかかっても
いいからレスキューを呼べくらいは言っておいた方がいいのでは…。
 おばあちゃんはスージーに、「仏教では人を助けた人は長生きするそうよ。だからあんたは弟を
助けたから長生きするわ」という、結構初耳です的なことを言っていました。全国の坊主もびっくりだ!
 ちなみにスージー、「おばあちゃんの言うことはいつも正しくない」と頭から否定です。結構非情です。

 この頃子供の行方不明事件はまれであり、人々の想像を超えることだった。
 スージーはそう語ります。
 指輪物語の本とかが出てくるけど映像的にそれはいるのかなぁとちょっと思ったり。まあいいん
だけどさ。
 ショッピングモールかな、ここでスージーは本を読むフリをして男の子を見てんだけど、おばあちゃんに
冷やかされているのがかわいいです。
 あと、犯人に疑われそうな人が出てくるんだけど、その人は違うってわざわざナレーションで言うのなら、
出す意味がちょっとわかんないっていうか…。私が理解してないだけだとは思うのですがそういう、
話の筋に絡まないエピソードは逆に無駄ではないかと思うんだけど。

 確か、子供の行方不明がアメリカで問題視され始めるのは80年代に入ってからだったかと。
すごい数の子供がどんどん行方不明になっていってアメリカ全土を恐怖に陥れました。今でも
商品のパッケージ(牛乳とか子供用ミルクとか)にミッシングの子供達の写真が載せられていたりします。
 
 んでこの後スージーは両親を、チャリに乗りながら撮影するんだけど。
 椿?バラ?それをはさんで話している人を「写真に写った。台無し」とか文句言ってます。
 お前が違う角度から両親を映せやー!

 一方スージーを殺すことになる犯人は、ミニチュアの家を作るのが趣味でした。
 そうしてスージーを次のターゲットに決め、着々と計画を練り始めました。
 罠の設計図を描き始めてます。
 この人、形から入るタイプだな…。

 スージーの父の趣味はボトルシップでした。
 すごい数ありますね。
 これ作るのってすごい根気がいるから、作る人はすごいなと思いますよ。
 専用のピンセットとかあるんだよね。
 父は中につぶした帆船を入れてヒモ引っ張って立ててますけど、中で組み立てていく
タイプもあります。
 
 で、スージーは、誕生日プレゼントに贈られたカメラを使って、フィルム全部を使って
しまったのでめちゃくちゃ怒られてました。親も贈る時に言っておけばいいのに…。
 それで現像は月1本よ、という、24本現像したら2年かかるじゃないですか!という
ことを母は言いだします。71ドルくらいかかるらしい。それくらい…って思ったけどこの
時代なら結構な額ですな。(1ドル大体260円くらい)
 
 んでまあ、「子供の夢をつぶす家庭ね」と、お前そういうことは自分で稼ぐようになって
からほざけよ的なセリフを言いながらスージー、登校。母親が編んでくれたあまりありがたくない
帽子をかぶっています。
 モロ反抗期じゃねーかこれ。
 学校ではスージー、モールで見ていた男の子、レイから声をかけられて有頂天な感じです。
いい雰囲気になっててデートの約束しててかわいかった。あとレイ君はメモを本に挟むのは
いいけど、「後で見て」くらい言おうよ。持ち運びの間に落としたらどうするんだよ。

 ウキウキで帰宅するスージーですが。
 もしこの時レイと一緒に帰っていたら、先を歩くルースに追い付いていたら、何かが変わって
いたかもしれません。
 本に挟んでいたメモが飛ばされて、何かわからないながらも追いかけるスージー。
 立っていた男が一緒に追いかけてくれますが、メモは飛んで行ってしまいました。
 レイィィィィ!お前のメモ早速消えたぞー!

 その男は、サーモン家の子だね、と言ったあと親しそうに一緒に歩いてきます。
 現代っ子ならここで間違いなく防犯ブザーのヒモを引くか警察に通報しているシーンです。
 でもこの頃はまだそうでもなかったので、スージーはさして警戒もせず、その男の「子供に
見せたら絶対喜ぶ」という秘密の隠れ家についていってしまうわけですね。
 もう中にのこのこ入った時点で結果はわかったようなものですが。

 この後スージーはそこの隠れ家から飛び出して走り、その姿をルースがたまたま目撃
します。
 ただ、このルースの驚きぶりから見て、逃げたというのはスージーの思い込みで、この時点で
既にスージーは幽霊になってしまっていたのではないか、という感じがしました。
 この後帰らないスージーを探して父は写真を持って聞いて歩くんだけど、スージーが叫んでも
聞こえないあたり、なんか映画の「サイレント・ヒル」を思い出しました。あれも丁度異世界に
迷い込んでしまった主人公と、その旦那さんがすれ違ったりしますからね。

 そうしてフラフラさまよううちにスージーは、犯人である男の家に入って行くわけですよ。
 したらなんてすごい開けた世界で犯人が風呂に入ってるわけですよ。
 こいつぁ変態かと一瞬思ったのですが、スージーから見た世界だからこうなってるらしい。
 どうでもいいけど犯人の入浴シーンなんかドアップで見せつけられてもあまり楽しく
ありません。なんでおっさんがふぅーとか言いながらタオルで顔を拭う、くつろいだシーンを
延々見せつけられなければならないのですか。
 同じ感想を持っていたか知りませんが、洗面台の蛇口にかかっていた、自分のものである
プレスレットを見て、スージーは、自分に異変が起きたことに気づくのです。

 しばらくして警察は、トウモロコシ畑に何か壊して埋めたような跡と、そこから、スージーの
帽子を見つけました。
 帽子だけだ、まだ生存の可能性はある、という両親だったけども、付着した大量の血痕が
発見されたと聞いてショックを受けます。
 こういう時って警察としてもすごく嫌な役ですよね。
 まだ帽子だけだ、と思った両親に事実を告げてまた絶望のどん底に突き落とさなければ
ならないわけですから。
 ただ、「まだどこかで生きている」と何年も何十年も思い続けるのと、「子供は死んでしまった」
とそこで終わりになるのと、どちらがいいかというのはわかりません。
 どちらにしても終わりのない絶望だと思いますから。

 警察は近所に聞き込みをしていますが、犯人の男の部屋にも当然来たんだけど、
犯人が唯一処分し忘れていた、スージーのブレスレットにも気づくことなく立ち去りました。
 私はここで、チラッとでも警察が見ていて、のちのち思い出すっていうすごい展開があるかと
思ってワクワクしながら見てたのですが…。

 一方スージーは天国みたいなとこに飛んできてたんだけど、地面に生えていた花をひっつかんで
そこにとどまりました。やめてあげて!花ちぎれるぅー!
 私にはやることがある、とかいうのはわかったけど、犯人を暴くことかと思ったら、レイとの
デートのことだった。そっちですかい!

 犯人の方は、ブレスレットをこっそり夜捨てに行ったのですが。
 流石趣味はミニチュアハウス作りなだけあります。
 パーツの家だけもぎ取ってました。ムダにせこいなお前。
 これものちのち証拠に…とか思ったんだけど、全然何の伏線でもありませんでした。

 とどまった場所であれこれ景色が変化していき、とまどいながらもスージーは森の中でメモを
見つけます。
 どうしてそういう風に届くのかわからんけど、それはレイがくれたメモであの時飛んでしまって
読めなかったものでした。
 現実世界のそのメモは、ルースが拾っていて、レイに届けてあげるんですね。
 これはルースだからこそわかったのかも知れない。

 それをあの世から見ているスージーに、ルール違反よとか言う女の子が現れました。
 名前はホリー。
 声がなんかハリポタに出てくる幽霊の子みたいだなと思いました。あの男子トイレに住みついてて
ハリーが風呂に入ってたら覗きに来た奴。(こう書くとなんか変態の幽霊みたいだな)

 ここは天国に行く手前の中間の世界だと答えるホリー。
 つまり死者が成仏する気持ちの整理をつけるような場所だということでしょうか?よくわからんけど。
 んで向こうに見える「この木なんの木気になる木」的な木を指さして、あそこに行けば天国に
いけるとか何とか言います。
 でもスージーは心残りがあるので私は戻る、というわけです。
 するとその木がどんどん枯れて行くのがなんかリアルですごかったです。天国への門は
閉ざされたって感じなんでしょうか?

 スージーの父がなんだこんなもん、みたいな感じでボトルシップを次々割っていくと、スージーの
世界の海辺で帆船がどんどん壊れて行くというリンクはなかなか面白いです。
 まあお父さんもスージーが大変なことになってるとわかったら割りはしなかったでしょうが。
 
 犯人の方は安堵していました。
 自分が疑われることがなかったこと、そして世間が忌まわしい事件として忘れたがっている
ことを知ったからです。
 確かにどんなに大きくて残酷な事件でも時間が経てば忘れられていくものです。それは
仕方のないことだけど、遺族はどんなにつらい気持ちかと思います。犯人が捕まったなら
まだしも、未解決のままだとか。
 日本でも、殺人事件は時効をなくそうという動きがありますが、やっぱり一歩進んでアメリカの
ように、迷宮入り犯罪専門の捜査課を組織として作ってはどうかなぁ、と思います。

 スージーは語ります。
 犯人がひとつだけ理解していないことがあった。
 どんなに父親が子供を愛せるか、ということだ。
 
 ボトルシップにキャンドルをともしていた父は、窓の向こうにスージーの気配を感じるわけ
なんですね。
 スージーもまた、父とリンクできたことに気づいた。
 それでスージーも安心したのでしょう。
 ホリーとともにここの世界で遊び始めるのですが。
 どう見ても映像が界王星です。

 その頃父は、スージーが撮りだめていたフィルムの現像を思いつきました。
 せっかくだから全部いっぺんにやればいいのに、月に1本ずつやっていくって。
 母親は、つらさを引きずるだけだからって言ってますけど、父は結構がんこらしく、
聞き入れるつもりはないようです。
 そして父は気づくのです。
 知らない奴ならスージーは当然注意するはず、犯人は知り合いだと。
 うーん…犯人とスージーのやりとりを見ていた限りそれすっごい微妙な気がする。
 警察に片っぱしから容疑者と思われる相手の情報を提供していく父。
 ただそのこだわりがだんだんと、狂気じみたものに変わっていってしまうんですね。
 近所の誰が怪しい、こいつはこんなことしてそうだ、みたいな感じで、80歳の老人まで
疑い出す始末で。
 母はもうやめてって言うんだけど父は聞き入れませんでした。
 なんていうか、愛が別の方向に暴走しちゃったね、って感じです。

 流石にこのままではまずいと思ったのか、父、おばあちゃんを呼び寄せました。
 このおばあちゃんがすごい。
 私がこの家を仕切る!って宣言したからさぞかしすごいのかと思いきや、めっちゃ
家事出来てねぇー!むしろ今までどうやって暮らしてたんだってくらい無能だー!
 カーペットの下に、はいたゴミを隠すくらいはまだ許しますけど、フライパンから火が
たちのぼったり、洗濯して服が縮んだり、あげく寝たばことか。
 はずさねーな、おい!
 むしろ犯人に狙われる前に危機的状況!
 ここは、おばあちゃんに振り回されるサーモン家ってことでなかなか面白かったです。

 そして新たな展開もありました。
 スージーの妹、リンジーが、愛犬ポリデーを散歩させていた時のこと。
 ホリデーがとある家の前に止まっていた車に対して激しく吠えるんですね。
 車から降りてきたのは犯人でした。
 リンジーは気がつかなかったけどホリデーはおそらく、スージーのにおいをかぎ取って
いたのではないかと思います。

 それからしばらくして母親は、父の行動に耐えかねて出て行ってしまいました。
 気持ちはわかるような気がします。
 リンジーには恋人ができました。
 あの世からスージーが見て感動してんだけど、ホリーが、お菓子をぼりぼり食べながら
見てたのはちょっと笑った。

 ただ、気になることも起き始めていました。
 リンジーが自分を疑い始めたことに気づいた犯人が、行動を起こそうとしてたんですね。
 また罠の設計を始める犯人。
 そこからですか…。
 
 父はその頃、最後のフィルムを現像して写真を見ていたんだけど、あることに気づくんですね。
 それはスージーが偶然犯人を映していたあの写真でした。
 そこの場所に行ってみるとバラだか椿だかはすっかり枯れてしまっていて。
 丁度その頃犯人は、罠の準備をしていて、スージーの父が家に来たことに気づいて、そーっと
しているんだけど、壁にチャリに乗ったスージーの影が映って、ぎょっとして材料を落としてしまうん
ですよ。
 で、父はそれをきっかけに犯人に声をかけて、それとは知らず罠を作るのを手伝ってんだけど、
枯れていた花を手に取ると、なんとそれが元の咲いていた花に戻って行くわけです。
 あの世にいるスージーは、不思議な金庫が目の前にあって、それを開くと、咲いていた花が
あるんだけど。
 要するにここは、スージーと父の気持ちがリンクして、犯人だと知らせた、という解釈でいいん
でしょうかね?
 それで父は、娘をどうした、ってすごい怒るんだけど、家の中に逃げ込んだ犯人に、警察に
通報されるという、ちょっとアレな展開になってしまいました。

 警察に父は、もうこの事件は終わりにする、というんですね。
 これは絶対ウソだなって思ったけど。
 リンジーも警察に怒るけれど、証拠がないから彼を犯人として調べることはできない、と
言われてしまいます。まあ確かにねぇ。
 この後劇的な展開があると思ったんだけどなぁ…。 

 夜、バックリーのバットを持って犯人の家に行く父。
 すると犯人は外出してトウモロコシ畑へ。
 スージーはこっちを本気で止めた方がいいと思うんですが。メッセージ届けるとか何より。
 父は犯人を殺す気で畑の中にいったと思うんだけど、犯人多分気づいてたんだと思う。
 そこにいたカップルに勘違いされてボコボコにされ、父瀕死の重傷ですがな。
 あんたは一体何をやってんだ…。
 というかカップルもここまでやる必要があるのか?って感じですが。

 スージーの方はもうパパを解放してあげようとかいって、いつも現れていたドアをくぐる
決意をするんですけど。
 …それは自分は成仏するけどパパの方は特に解決してなくね?
 しかも天国への扉だと思って中に入ったらハイウェイとかいろんなところに放り出されて、
彼女はこれまで犯人が殺してきた被害者の死体を見るわけですよ。
 意味わからんなぁ。
 でもって自分が殺された時、金庫に放り込まれた、ということを知ります。それがあの、
花が入っていた金庫でした。

 邪魔ものは始末したと思ったのか、犯人は満足して地下室でその金庫を眺めて
おりました。
 さあ、いよいよラストに向けてすごい展開が!(続きはCMのあとすぐ!的な引きをしないように)

 父が重傷を負ったあとも、ずっと犯人を疑っていたリンジーは、ある時学校のマラソンかな、
その授業のさなか、犯人の家に忍び込むわけですよ。
 ここは確かにスリルがあってハラハラしながら見てました。
 素人だから当然証拠の探し方がおかしいという突っ込みどころはあるにしても、いい加減
犯人が帰って来たら家から脱出して次の機会をうかがおうとか思わないのか、的な気持ちが
あったんですが。
 一番、「ドのつくアホかお前は」と思ったのは、犯人が戻ってきて絶対絶命の危機にあるのが
わかってるにも関わらず、見つけた証拠のスクラップブックをパラパラ音を立ててめくって、隠し
場所を音を立てて閉めたために気付かれたことでしょうか。(ゆっくり閉めたつもりが音がした、って
感じではあったけど)それで犯人に見つかってしまうわけです。
 見つけた時点で私ならとりあえず一旦外に出ますけども。お前は殺されに来たのか証拠見つけに
来たのかどっちなんだ、リンジー!
 しかも二階の窓から飛び降りたために背中打って動けなくなったし。
 ギリで犯人からは逃げたけど、おかげでばれたと知った犯人は証拠隠滅に走るという、
どうしようもない結果になってしまいました。

 しかも家に戻ったリンジー、さっさと警察に通報すればいいものを、母親が戻ってきて父親と
感動の再会をしていたので黙ってしまって、居合わせたおばあちゃんに相談するという有様。
 そのためか、警察が来た時には既に犯人の家はもぬけの殻で、金庫も持ち出されてしまって
いました。意味ねぇぇぇぇ!!!
 衝撃的な解決はどこにいったんだ!

 犯人の方は、最初のころ出てきたあのゴミを捨てる穴のところに金庫を持ってきていました。
もう受付は終了という管理者に金を渡して、金庫を始末することに成功。
 それを見ていたルースですが、特に死体が中にあることに気づくこともなく、スージーとリンク
して体を貸してあげてレイと話す的な展開になってました。
 あの…すいませんが、犯人を見つけるのはもういいんでしょうか…?
 今すっごい突っ込みどころが目の前にあるというのに!

 というわけでスージーはレイといい雰囲気になったあと成仏していきました。
 でもって犯人の方は逃亡に成功したけど、その先で女の子ナンパしようとしてこっぴどくふられ、
雪で足をすべらせて転落して死亡という、「悪い人にはバチが当たるのです」みたいな、なんか
無理やり落ちをつけた気がしなくもありませんが、そういう結果になりました。

 つらい思い出を乗り越えて家族が生きて行こうとしているのを見守った後、スージーの
語りに戻るんだけど、最後の「お別れの時です。末長くお幸せに」っていうのはちょっとジーンと
しましたね。

 結果的にこの映画は、死んだ人への悲しみにとらわれないで、前を向いて生きていって
欲しいということを言いたかったのかなーと思いました。
 でも私としては劇的に家族を助けて満足して成仏という、極めて映画的な結果が見たかった
なーともちょっと思うのであります。




多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ラブリーボーン