多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→ゴールデンスランバー


ゴールデンスランバー

2/18鑑賞

 久しぶりにじっくり楽しめる邦画を見たなって気がします。
 要約すると「山南さんだって結構やるんだよ!」(離れろ、「新撰組!」から離れろ!)

 映画の中のあちこちにちりばめられている伏線が最後に加速的に回収されていく、
見ていて「あれかー!」と思うのは面白かった。
 それと、「そうドラマのようにうまくいくかー!」という銀魂的ツッコミが製作者側から
付きつけられる感じなんだけど「やっばりドラマみたいにうまくいってんじゃねーか!」
という部分もあり、ツッコミ返しみたいな展開もありました。
 要となっている総理暗殺の犯人は誰かとか、動機はというところはあえて語られて
いません。でもそれでいいんじゃないかと思いました。わからないからこそ、逃走劇に
不気味さが漂うと思うし。
 あと、2時間半と長いですがトイレにいったりすると伏線をあっという間に見逃して
しまうので、我慢してしっかり見ることをお勧めします。

 物語は、とある親子連れがデパートで買い物をしているシーンから始まります。これは
最後まで映画を見て「古典的な手だけどやられた」って思いました。痛快だった。
 親子連れはエレベータに乗るんだけど、ボタン押すとこにキョドってる男が立っているのが、
見ている方は必ず目が行くと思います。それが製作側の狙いでもあるんですけども。
 あとここで、親子連れの母親の方が「通り魔が流行ってる。「驚いた?」って言うのよ」
と言ってます。これも重要な伏線です。
 で、歩いてるのはいいんだけど子供の姿がフッと見えなくなる。あわてて探すとやって
きたんだけど…。なるほどなって後で思いましたね。
 父親は単身赴任をしているようでまた出かけていくんだけど、「パパいつ帰ってくるのー」
「ピーマン食べられるようになったらね」「じゃあ帰ってこなくていいよ」
 ナナミぃー!!!!お父さん聞いたら泣くぞ!

 さてさて。
 主役の青柳君。うん、なんかもうどこに行くかすごい丸わかりな格好でとってもありがたいん
だけど、周囲からめっちゃ笑われてる。
 よお、と手を挙げた友人にさえ他人のふりされてんじゃねーかよ!
 青柳君はこれから釣りに行く予定だったらしいのですが、その落ち合った友人、森田が
スーツといういでたちなのに首をかしげましたが、それも一瞬のことで、何の疑問も持たず
ファストーフードに入ってハンバーガー買って、車の中で食べようとしてる。
 なんでも彼らは大学時代、ファーストフード友の会という、要するにそれ食べ歩いてる
だけですよねみたいなサークルを作ってたらしいです。
 で、車の中で食べるのはいいとして、ちょうどここ仙台では、総理を迎えてのパレードの
真っ最中で、車の後ろをみればまさに通りかかろうとしているわけです。
 普通はこんな時にこんなとこに車止めていたら駐車違反でやられますけどね。その不自然さに
気づかなかったのはうかつだったなぁ…。

 そういうわけで森田君、シェイクをこぼしてひと騒ぎ。
 さらに青柳には後ろからペットボトルをとって、「これ飲めよ」って渡してます。
 どうして飲み物を買ってきたのにそこのペットボトルを渡すのか。
 青柳君…君はもう少し人を疑うことを覚えた方がいい…。
 森田はポテトを食べながら、人間の最大の武器は習慣と信頼だ、と言います。その割には
戦争ではあまり役に立ってないように思いますが。

 少し場面は変わって、凛香とかいうアイドルを宅配便業者が助けた、というニュースが流れて
います。凛香がやってきた強盗に襲われていたところをたまたま配達にやってきたこの業者が
助けたと。まあそれは青柳なわけですが。森田から習った大外刈りという唯一の知っている技で
強盗を倒したらしい。
 おい…青柳、インタビュー受けてる後ろで関係ないのに「いやあ」とか言ってる男は誰なんだ。
自分がやったかのような顔して出てやがるぞ!
 
 ふっと目を覚ました青柳。
 どうやら眠っていたらしいです。
 飲んだペットボトルの水に何か入れただろーと言う青柳。この時点でキミはもっとこの状況を
疑え。
 森田は、かいつまんで話しますと、結婚したかみさんがパチンコ中毒で多重債務者になって、
そんでやばい仕事を持ちかけられて、これに協力すれば借金チャラにしてやると言われた
らしいです。
 協力することとは、青柳をここに連れて来てこの時間まで眠らせておくこと。

 それでもまったく意味がわかってないらしく青柳さんはまるで新撰組の山南さんのように
ニコニコしています。(中の人は同じですから)
 すいません青柳さん。森田君は回りくどくあんたをハメたって言ってんですが。まだ
気づかないか。

 森田もいい加減青柳が気づいてないことにいらついてきたと思うのですが、最近何か
変わったことはなかったか、と聞きます。
 で、青柳は、マンガ喫茶で隣の部屋の女がパソコンが壊れた、と話しかけてきたことを
思い出します。
 ビラまきとかには協力したことがないから、という青柳。

 森田が「学生のころ盛り上がった話題、覚えてるか」とふってきて「あ、大外刈り!」と
答えて「そーじゃねーよ!」と言われる青柳。
 …君達ちょっと銀魂まで引っ越してきませんか?
 森田、次のヒントを出しにかかります。
「なんでこんなパレードのすぐ後ろに誘導したかわかってるか?」
「…釣り場?」
 離れろ!釣りから離れろ青柳!どんだけ釣り好きなんだよ!
 森田「ダメだこいつ…早く何とかしないと…」みたいな顔をして、オズワルドにされるぞ、って
言いました。
 ああ、ディズニーの?…それはうさぎのオズワルドォォォォォ!

 オズワルドというのは、ケネディを暗殺したと「言われていた」人物です。彼はビラまきを頼まれて
やっていて、積極的に参加したわけではないのに、運動家の印象を植え付けられていたらしい。
 現在彼が暗殺の容疑者であったとは断定できない、ということになっていますが、アメリカ政府は
これについての説明を拒否。真実は2039年に公表されるとのことです。明らかに関係者が全員
死んだ頃を狙ってますね。

 森田はそれらをさして、すべては「イメージづくりだ」と言います。
 2年前アイドルを助けた正義の味方として青柳は知られている。その正義感が暴走して総理を
暗殺という方向になったと世間は考える、みたいな。
 あの、すいません森田君。
 青柳君が「どこで笑えばいいの」とか言っちゃってるんで、座布団全部もってっちゃいなさい!

 その時背後ですごい爆発音がして、総理の車が吹っ飛ぶわけですよ。
 逃げようという青柳ですが森田は、爆弾はこの車の下にもある、という。
 逃げたら自分の家族に危害が加えられるという森田。…原因はあなたの奥さんですけども。
 ともかく、やぱいから逃げろと青柳に言う森田。
 警察官がやってきたのを見て車から出る青柳。つーかせっかく釣り道具持ってんだから、
それでカモフラすればいいのに…と思ったんだけど。
 いきなり警察官が拳銃を抜いて発砲しようとしたことからして、この警察官もいろいろと計画を
知っていた可能性はありますわなぁ。
 んで青柳が逃げようとした瞬間、森田は車もろとも爆発。
 なるほど、関わっている人間は消せということですか…。

 そういうわけで青柳の逃走劇が始まりますが。
 ちょっと離れたら普通に歩き始めるとか、そもそもその目立つジャケットをかえるとかくらいは
しようよ、青柳!めっちゃ目立つよ!それとケータイは電源を切りましょう!

 んで青柳は、さっき森田と話していた、マンガ喫茶で声をかけてきた女の子のマンションに
上がりこむわけなんだけど。応答ないのに上がりこむのもどうかと思うけど、彼はそこでニュースを
見て、総理が、爆弾を乗っけたラジコンヘリで暗殺されたらしいことを知ります。
 振り返ってみると棚にはいっぱいラジコンヘリが。
 それでやっと青柳は、以前この女と一緒にラジコンヘリを飛ばして遊んだことを思い出すんですね。
つまりそれをたまたま視聴者がホームビデオで撮ってたという形にして、「暗殺犯青柳」の証拠を
作り上げたわけですよ。
 うまいことやってんなー。
 この女から電話がかかってきて青柳は「今どこ?家にいる?」とか聞かれるんですが。
 電話は不自然に切れる。あと青柳は外にいて、マンション内に刑事が入って行くのを見て
ました。
 あのまま部屋にいたらとっ捕まってたってことです。
 ココに至ってようやく、自分がはめられたことに気づいた青柳。めっちゃ遅い!
 それとあなた携帯に雑音が入ってますけど、それ盗聴されてますから。
 
 テレビでは警察庁の佐々木という、「先祖は岩崎弥太郎さんですか?」という人が出て
いました。(同じ役者さんだよ!)
 佐々木はまずあらゆる交通機関を停止し、犯人をこの仙台に閉じ込める、と宣言。
 もうすでに出てしまっていたらどうするんだろうとかちょっと思ったんですが、多分青柳の
携帯を位置特定して、出ていないと判断した上でのことだと思います。
 青柳はここで、大学の後輩であるカズに連絡。
 ところがなんか様子がおかしい。

 彼はその時バス停にいたんだけど、隣に座っていた女の子に彼氏が車でやってきて、
バスこないよ、全部止まってると言うんですね。
 彼らは青柳から「爆発があった」と聞いて、詳しい話を聞きたいからのっけてってあげる、
と提案。
 出発した直後に警察がそのバス停にやってきてるのを見て、青柳、からくもセーフだった
ことに気付きます。このあたりはハラハラして面白い。
 っていうか女、「総理大臣が爆発したんだって」って、合ってるようで何か違う!
 「なんか…爆発します」、じゃねーんだから!

 青柳はカズのアパートに行くんだけど。
 カズの様子が変なんですよ。
 やったんスか、ホントにやったんすかって聞いてくる。
 青柳はやってないって言うんだけど、「やってないんすか、アイドルとやれるなんてなかなか
ないですよ!」って。
 これ実は森田も聞いてたんだけど、お前もかよって感じでした。
 やったやってない今は別のこと聞いてるように聞こえるから!
 そっちのことだとわかった青柳は、やったよ一晩中って言うけど。
 おめーのことだからどうせゲームとかなんかその辺だろ。

 カズはなんかこそこそどっかと電話してて、青柳は、彼女くるの?じゃ俺外出てるわって
感じでファミレスにてまってるんですが…。
 お前メシを注文してる場合かよ!逃亡者だぞ一応!
 ウェイトレスに「アイドル助けた青柳さんですよね、サインして下さい」って言われてそれに
応じてんだけど、警察が来るのを見てもなおギリギリまで律儀に書いているあたり、人がらは
わかりますが、それどころじゃねぇぇぇ!
 しかも外に出ると、警察の車両に残ってた奴が銃をぶっ放してくるんですよ。種類知らない
けど、ジャコーンとかって補填して、すごい貫通力あるやつ。
 すでに獲物が警察のものじゃねぇぇぇ!
 絶対これ総理暗殺の裏で大きな権力があるぅぅぅ!

 駐車場に逃げてきた青柳はある車のロックがあいてるのを見て乗り込みましたが、カギは
どこにもありませんでした。流石にアメリカみたく上の方にカギがあって、かっこよく逃走とは
いきませんねぇ。
 んでカズの携帯から青柳に電話かかってくるのですが。それは佐々木からでした。
 大人しく交番に出頭するか、このマンションに来るならカズには暴力振るわないみたいな
ことを言うんだけど。
 青柳少し考えてまた電話して、仙台を出ると佐々木に宣言。
 そういう準備をいろいろするのはいいんだけど、いい加減その人目につくジャケットを
どうにかしたらって思うんですが。
 メチャクチャ特徴ありますよそれ。
 
 佐々木らの車が出て行くのを確認した後、カズのアパートに戻る青柳。そうです、出ると
見せかけてウソだった。
 ここまではうまくいったんですけども。
 中に警察が残ってることは考えなかったんですね、青柳君…。そんなことをするハズが
ないでしょうに。

 つーわけで残っていた警察官に殴られて青柳君ノックアウト。
 気付いた時には覆面パトにのっけられてました。
 ここまでかと思われたのですが。
 こっから先の展開は意外だったなぁー。
 とある車がこの車両に真正面から突っ込んでくるんですよ。
 中から出てきたのはめちゃくちゃ身のこなしが軽い青年…ギリ少年か?
 この人どっかで見たことあると思ったら、鴨川ホルモーでぶっとんじゃった人か。すっごい特徴
ある人だから覚えてた。
 ともかく、この青年はナイフ片手にあの銃ぶっ放してた男と渡り合い、逃げて行きます。
 その隙に青柳も逃走。ここは面白かったなぁ。

 んで青柳が逃げ込んだ先はあのマンガ喫茶。
 なんでそう、追跡されやすいとこにいっちゃうんだよ…。
 ここで青柳、自分の勤めていた宅配業者にネットから集配を依頼しています。
 なるほど、それで逃げるつもりですかね。

 と、さっきの青年がやってきました。
 どう見ても今はやりの通り魔の格好をしているのに「さっきはどうも」と呑気にお礼を
言う青柳。
 通り魔の方も、以前あいつに殺されそうになったからやっただけ、と軽いです。
 どっちが先に気づくかなって思ったけど通り魔の方が、ついてたテレビで「えっえっ?」
とかやってて、緊張感ねぇぇぇ!って思いました。
 この通り魔ことキルオ君は始終こんな感じです。
 彼は裏道を誘導しながら、携帯は捨てた方がいい、とアドバイス。
 青柳、もう捨てたらしいですが。

 あと、通り道に通り魔の張り紙が貼ってあって青柳、やっとここで気づきます。遅いにも
ほどがあります。
 カステラの下についてる紙を食べてから「あ、紙ついてた」と気づくタイプです。
 君がキルオなの?と聞かれて「びっくりした?」と言うキリオ。
 びっくりっていうより、呑気にそんなことを聞いている青柳さんもびっくりですが。

 キルオが青柳を連れてきたのは他人の家だといいます。
 どうも隠れ家にするのに、そこの住人に前々からの夢だったというバイクで日本
一周をかなえさせてあげたらしい。その代わり、借りてると。
 ここからわかることは、この通り魔は相当に用心深いってことですね。
 常に情報をつかまれないような生き方をしてる。

 キルオがくれたカップラーメンを食べる青柳。キルオが、毒が入ってるかもよ、って
言うんだけど、僕に残された武器は人を信頼することだけだ、と言います。
 …お前それで森田に騙されてたじゃん…。
 いいけどさ。
 それで疲れが一気に来て眠る青柳。
 確かにここなら警察もやってはこないでしょうが。

 キルオは誰のものともわからない携帯と新しい服、そしてナイフをくれて、名案を思い
付いたら連絡しますよ、と出て行きました。
 こいつはなんか変わってて面白いですね。
 不謹慎だけど殺しにもポリシーを持っていそうな感じ。
 こいつが主役でひとつ話を作れそうな感じだなぁって思いました。

 さてさて。
 また話は大学時代に戻ります。
 青柳には樋口という、友達以上恋人未満な女性がいたのですが、草ぼうぼうの空き地に
乗り捨てられていたカローラの中に雨が降ってきたので避難中。
 2人は付き合うことになるんだけど、ここで樋口が、動物園で見たいサルがいる、なんとか
コロンブスだとか言い出します。思い出すのにこだわってるけどそれ今重要ですか?
 それと青柳、この車はホテル代がない時にカズが使うって言ってた、あいつは意味ありげな
時にだけ(青柳)先輩ってつけるって言います。
 その話でしばらく2人はモメるんですが、そんなことはどうでもいい。さかのぼって思い出す
べきなのは、青柳が電話をかけた時にカズが「青柳先輩」と言っていたことです。あの時既に
カズには警察の接触があったと考えるべきでしょう。
 爆発直後の連絡と考えればあまりにも手際の良すぎる警察の動きです。
 
 んで現在の樋口さん。
 料理してますが。
 ベランダでシャボン玉をやっているナナミちゃん。
 あのぅ…すいませんが吹いたシャボン玉が風向きで全部中に入ってきてるので、窓を
閉めてやってくださいませんかのぅ…。(ひどい)
 総理見えるー?とか言ってるから「何ィこの親子は人には見えないものが見えるのか!」
とか思ってたら、パレードやってる時刻の設定っぽい。
 直後に爆発音がして、出張の旦那さんとあれこれ電話で話した後、明後日帰るって、と
ナナミちゃんに言ってます。
「パパすぐ帰ってこないのー」「ナナミがキュウリ食べられるようになってないからね」「じゃあ
帰ってこなくていいよ」
 またか!どんだけパパ嫌われてんだ!

 あと、テレビ報道で青柳が出てるのを見て樋口びっくり。というかテレビも「時折人を見下した
表情を見せる」とか、ものはいいようだなって思いました。
 森田が死んだと知らない樋口は森田に電話。つながらないので次カズに電話。すると
女の人が出てビビる。
 で、カズの状態を知って急いで病院へ。

 警察に暴行を受けたカズ、かなりの重傷っぽい。ひどいもんですねぇ。
 恋人がきて搬送されたらしいんだけど、ずっと青柳が助けてくれたって言ってたらしいです。
 
 どうでもいいけどファミレスでの発砲事件も青柳のせいにされてんなー。
 あんなもん購入できるの限られてるだろ。
 青柳が大学時代、轟煙火っていう花火店でアルバイトをしていたことから、そこから火薬を
盗んでどうこうとかいう話に。
 おやっさんはてんで取り合わないんですが。
 
 ここでまた大学時代アルバイトしてる青柳ら4人(森田、樋口、カズ)が出てくるんですが、
今頃はパソコンで花火を点火ってエピソードのとこで、青柳は親指でボタンを押すって
いう話が出てきます。
 これは最後の最後に生きてくる伏線です。気づいた時にはなるほど!って感心しました。

 えーすっかり忘れられてましたが。
 配送トラックがビルにやってきます。
 青柳が頼んだやつです。
 やってきた業者は同僚の岩崎。あの、テレビで後ろに映ってニヤニヤしながら「ロックだよ」
とかわけわからんこと言ってたおっさんです。
 つーかこの配送業者のロゴマークが政宗とか!わかりやすいけどさ!

 青柳はこんな時だというのに、自分が配達するはずだったエリアの心配とか…。してる
場合か!
 岩崎は、青柳には借りがあるから助けてやる、というんですね。
 なんでもあの事件の時に、自分は青柳の同僚だ、っつーてキャパクラで自慢して、それで
おねえちゃんにもてたらしい。
 …なんか…どうでもいいような借りだけど、彼にしてみれば返すべきものなんでしょうね。
 あと、箱で青柳を運んで行くんだけど、トラックのとこに来ると下から足が出て自分で
乗り込むのは笑いました。大きさ足りてなかったんかー!
 それと岩崎も「あのアイドルとやったの?」とか。
 お前らは何なんだよ!はやってんの!?はやってんのそれ!?青柳が知らないだけ!?

 と、ここでことの真相が。
 一晩中鉄拳をやってたらしいです。まあそうだろうなとか思ったよ!
 それとここで整形の話が唐突に出てきます。
 仙台に名医がいる、という話が。
 どうでもいい話のようですが、実はこれがすごい伏線だったりするわけなのですよ。
 ちなみに凛香は整形はしてないそうです。また「やってない」か!

 トラックで移動中、岩崎がいきなり青柳に「俺はお前を警察に引き渡す」とか言うのですよ。
 何かと思ったら。

 この後の展開はニヤリとしましたねー。うまいなって。
 岩崎はわざと人質になったわけですよ。
 それで団地の中を逃げるようにした。警察も人目があるから撃てない。配送業者だから
青柳も道には詳しい。
 っていうか逃げる直前まで岩崎と青柳が「うまく逃げろよ」「奥さんにキャバクラのこと
告げ口するぞ」とか言ってたのは笑いました。緊張感ねぇぇぇ!
 
 ここで唐突にまた大学時代に戻って。
 樋口は青柳に別れを切り出します。
 花丸と普通の丸とで考えれば私達は普通の丸で、なんか花丸にはなれないとかなんとか。
花丸=大変良くできました、丸=ただの、よくできましたどまりだと。
 すごい回りくどく言ってるけど要するに合わないってことでしょ?

 現代の樋口さんは何を思ったか、いきなりオートバックスにいってます。
 バッテリーのことを店員さんに聞いてますけど、そんな「普通のバッテリー」とか言われても
わかりませんから!
 なにそのガソリンスタンドで「私の車は軽だから軽油満タン!」みたいなノリは。
 ここでカローラのCMを口ずさんで、店員さんも一緒になって歌ってて「そのバッテリーなら
こちらです!」と案内するのは笑ったなぁ。オートバックスでマネしようとするやつ出てきそう。
(いねぇよ)

 バッテリーを買って満足した樋口さん、どっかに向かうのですが。
 あの…樋口さん…OUTって書いてある方から出ましょうよ…。INから出たら入ってくる人に
迷惑だよ!あと尾行してる車もついていかない!お前らもちゃんと守れ!
 
 樋口がどっかにやってきて車止めて降りようとした時に、あの青柳を追っていた警察
連中が「どちらへ?」と声かけてくるんですね。
 ここでナナミちゃん、機転をきかせました。
 おしっこー!って言うんですよ。これはすごいわ。
 つーわけで緊急事態ですからっつーて樋口はナナミとともに草むらの中のあの車目指します。
んで警察官はそれをいぶかしみながら待ってるのですが…。
 久々登場、キルオ君です。
 彼が出てきたということは…大体想像付きますね。

 青柳君、あのカローラのとこにやってきて、カギを回すんだけどエンジンなんかかかるわけが
ありません。お前そんなドラマじゃねーんだから。
 がっかりした彼は、「自分は犯人じゃない」という旨のメモを残して立ち去ります。
 と、ここにキルオから電話がかかってきて、車動くよ、って。
 青柳がきた後に別の人がやってきてバッテリー交換してったって。
 なるほどね。

 つまりここの映像はわざと時間軸とかずらしてあったりしたわけですね。
 気付いた時は面白いなって思った。

 この後草むらから出てきた樋口が車に乗り込むんだけど。
 つつーっとキルオがチャリでやってきて「黒ヤギさんから〜」って歌い出すんですね。
ナナミちゃんはノリノリで歌い出すんだけど、樋口にしてみれば「こいつぁ変態だ!」みたいな
ことになるわけですから、急いで車を出します。その後ろに止まってる警察車両の人間が
殺されてることには気づいてないみたいですね。…まあいいけどさ…。
 そうしてキルオは「青柳さんからお手紙ついたー」っていって去って行きました。
 樋口は残念ながら気づいてなかったみたいだけど、キルオのやり口はすごいなーって思いました。

 で、青柳がまたカローラに戻ると。
 エンジンかかるんですよ。
 バッテリー交換しただけじゃこんな都合よくいくわけがねー!とも思いますが、そこはほれ、
映画ですから!
 車検は切れてますけどね。
 青柳はさっき自分が書いたメモが上の日よけに移動してるのに気付きます。
 見てみると「だと思った」の文字が追加されてました。
 やってくれるね樋口さん、って感じです。

 喜びの中カローラを走らせる青柳ですが、さっそくキルオから「それめっちゃ目立つ」と
ダメ出しです。
 んでキルオは、青柳の無罪を証明する手立てとして、ニセモノを捕まえる、といいます。
 覚えのないラジコンヘリ購入のカメラ映像とかその他、整形をして青柳そっくりになった
人間がやっている可能性がある、仙台で有名な腕のいい医者を見つけたからそこに
聞きに行くって。
 それでとある病院の名前を言って「場所わかりますか」と聞くキルオ。
 この後の会話は聞くと面白いです。
「俺を誰だと思ってる」
「総理暗殺犯」
「宅配ドライバーだ」
 キルオ、あくまでもボケる。
 
 病院にてキルオと落ち合った青柳ですが。
 ここでキルオ、なぜか白衣を着てるんですね。
 どこにでもあのパーカーで行ってたキルオがここにきていきなり白衣。
 これの意味は後でわかります。

 病室に向かいながら、病院は整形したニセモノにとって絶好の隠れ場所だ、というキルオ。
あとキルオ自身も整形だっていうのがわかります。なるほど。
 行った先が建設途中みたいな場所なのに気づいてさすがの青柳も「罠なんじゃない?」と
気づいた様子。
 キルオも、警察もこっちがニセモノを探す可能性を考えて、ニセの情報を流してたようだ、
って言って。
 カーテンの向こうのベッド見せるんですよ。
 中に銃を構えた男が死んでる。
 つまり、ひとあし先にやってきたキルオは罠なのに気づいて、とっさにこの男を殺したと。
 キルオは、こんなことをしてくるくらいだから、この裏には相当でかい権力がある、国家権力かも
知れない、一番利口なのは逃げることだって言います。
 それで「ああごめん、ボク時間なさそうなんだ」って。

 キルオもまた飛び出してきた男に撃たれてました。お前はブラッディ・マンディのマヤか。
 つまり白衣を着てたのは撃たれてたことを隠してたからじゃないのかなと。
 キルオ、「気まぐれで助けようと思ったのが運のつきだな、ああびっくりした」って言って
動かなくなって、こいつどこまでかっこいいんだって思いました。
 ほんとこの映画の影の主役といってもいいくらいだと思う。
 最初から最後まで謎に包まれた、青柳を大いに助けたキャラですよ。ここで死んじゃうのは
もったいないなーと思いました。最後またふらーっとどっかに消えて行くかなと思っていたので。

 キルオの携帯に電話がかかってきて。
 多分整形外科医からだと思うんですが、つかんだ情報が偽物だったと、どうでもいい
ことを言ってます。もうおせぇ!
 青柳、そのまま外に出ればいいのに、院内を逃げてたもんだから看護師に見つかって騒ぎに
なるのですが、たまたま逃げ込んだ先が保土ヶ谷という患者のとこでした。
 ひと癖もふた癖もあるような人間で、青柳に、捕まるなら人気のある場所にしておけ、
でなければどさくさにまぎれて撃ち殺される、とアドバイス。

 つか…立ってますけど保土ヶ谷さん。あーた両足ギプスなんじゃ…カモフラか!
 困ったことがあったら電話して、とメモを渡す保土ヶ谷。
 青柳は再び逃走の身に。

 一方彼が同じ病院内にいるとはまったく知らない樋口さん。カズのお見舞いに来て
ました。
 カズが意識を取り戻し、大学時代のバイトの花火の話題をします。
 あの時に青柳と樋口がキスするだろうと思って、森田とカズはカメラ用意してたらしいん
だけど、でっかい花火に気を取られて見逃したらしい。
 っていうかカメラ構えてる2人がめちゃくちゃ面白かった。
 この映画、シリアスな内容のはずなのに始終、こういう笑える話がまじるんだよなぁ。
だから見ていて重すぎる雰囲気に耐えられないっていうのが逆になくてよかった気も
します。

 カズはあの事件の後あまりにも警察の対応が早すぎて不自然だったことを指摘、でも
青柳がきちゃったからどうにもならなかったっぽいことを言ってます。
 確かに、カズが遠まわしに「彼女が来るから」みたいなこと言ってたのに青柳、空気
読めずに来たもんなぁ。もし追われてなかったにしてもこの空気読めなさっぷりは…。
 で、樋口は忘れて行った青柳の私物に気づくんですが、そこには、青柳が森田から
渡されていたアイポッドがありました。あれアイポッドだよなぁ。
 
 青柳の方はというと、呑気に立ちションしてたのを巡回中の警察官に見つかって、
起死回生の大外刈りをくらわせたらこれがうまくいったって感じ。
 でも警察官、じいさんじゃないですかー!無理すんなー!
 そういうわけでやむを得ず警察官を人質に取ることになった青柳。
 青柳は、自分はやってはいないこと、警察がニセモノを用意していたことを話し、
車の中で、テレビニュースを見ます。
 これPSPですかね?

 すると、ニンニキニンのおっさんが。(伊東四朗って言えよ)
 ああ、青柳の父親役ですか。
 このお父さんがすごいんだ。
 自分は息子のことを生まれた時から知ってる、お前達が何を知ってると言うんだ
って言い放ち、カメラに向かって、お前がなかなか出てこないから、いろいろ面倒な
ことになっております、と言います。
(当然青柳も「なぜ敬語…」と突っ込んだ。親子漫才をやらないように)

 ちゃっちゃと逃げろ、といって家の中に入って行く青柳父。
 これ、現実のテレビで見たら「なんてふてぶてしい加害者の親なんだ」って思ったかも
知れません。この親にしてこの子ありって思ったかも。
 映画を見てる人は、青柳がやってないのを知ってるから、この親かっこいいなって思える
けど、現実だとこの報道を見ている人の立場だから、親を批判する立場になってたでしょうね。
そういう皮肉を突きつけられたような気がして、なるほどなぁって思いました。

 んで青柳ちょっと感動してんだけど、その後ろで警察官がめちゃくちゃ感動して泣いてた
のは笑いました。
 青柳も「なんで児玉さんが泣いてんですか!」って突っ込んでたし。
 お前…森田と話していた時には突っ込まれ役だったのに今じゃ親とか警察官に突っ込む
とは…成長したな!これで二代目新八をやれるぞ!(しなくていいよ)

 青柳父は正義感の強い人で、なかでも痴漢が一番許せなかったらしく、小学生の
書き初めの時に、青柳に「痴漢は死ね」って書かせたらしいです。どういう親だ!
 ここで警察官の児玉さんが、どっかに電話をかけようとしている青柳相手に「電話は
30秒以内にしたほうがいい。…独り言だけど」って言ってて、いい人だなあって思いました。

 ここから物語は急速に動き始めます。
 伏線もぐっと回収されていくのでしっかり見ておいた方がいいかと。

 病院では溝口がカズの恋人と話してたんだけど、ナナミが保土ヶ谷と話をしてるのに
気づいて「すみません」とか言いに行くんですね。
 したらナナミが「おじさんがね、あ、おじーさんがね」とか言い出して。
 保土ヶ谷が「おじさんでいいよ」「うん、おじーさんがね」
 ナナミちゃん、ちょっと表でようか…?
 ともかく、お互いに青柳の知り合いだということがわかって作戦会議です。

 青柳の方は児玉と話してたんだけど、むやみに撃ったりしないという児玉に対して
「撃ちますよ!」っていう青柳。
 確かに警察の一部の方では青柳に生きててもらっちゃまずいわけですから、逮捕劇の
最中に死んだという風にするのが一番都合がよろしいってわけですね。

 保土ヶ谷と青柳が話したのは、テレビの前で真実を話すということなんだけど、そこに
たどり着くまでに逮捕されてしまったらおしまいだ、と。
 だから皆は青柳のためにいろいろ動き出すわけですよ。
 保土ヶ谷が下水管と給水管の話をしてて溝口は、それをつたって仙台の外に出ては
というんですが、外に行くまでの管は細くなってたりして、人がつたって出られない
らしいです。
 というわけで保土ヶ谷が立てた計画は、マンホールの蓋をいくつか軽いニセモノと
取りかえることでした。
 印は二重丸。なるほど、大学時代に話していたマークですか。
 地図にライト、その他もろもろとアイポッドを青柳受け取りました。

 そんで中継が控えてる場所に現れるんだけど、そこにいた佐々木は当然、どっから
やってきたって驚きますよね。
 怪盗KIDみたいに「空からだ」って言えばよかったのに青柳。(そんな余裕はない)

 保土ヶ谷はしめしめって感じなんだけど、同室の患者が、「最近の警察は麻酔銃を
装備してるから撃ってくる可能性はある」と言っててびっくりです。
 ちょっとした計算違いですね。
 そんでどっかに電話。
 ここから先はあえて流れなかったんだけど、流れなかったことで展開に意外性が
出て良いと思う。
 電話受けた先は溝口なんですけど、慌てて出て行く彼女の前に謎の青年が!
 何を話したか知らないんだけど、溝口また保土ヶ谷が隠してたニセのマンホールの
蓋を持って行くんだけど、青年の方は本物だと思ってるから、やすやすと持ってる
溝口にびびってる感じでおもしろかったです。
 
 中継の方は、青柳が話し始めていい感じだったのですが、突然中継がブチ切られる
んですね。これは警察の仕業でした。
 溝口の方もマンホールで何かやってたところを、あのゴルゴ崩れ(キルオに刺された男)が
やってきて溝口ぶっ飛ばされる。女にも容赦ないっていうか目撃されたらどうするつもり
なんだっていうか。
 溝口立ちあがって渾身の大外刈りしようとしたけどこっちは失敗しました。
 ドラマみたいにはいかないものですね…(笑)。
 ただ、何かのスイッチは壊されずに済んだので、それのスイッチを入れると。

 マンホールに仕掛けられていた花火が打ちあがって、ゴルゴくずれは吹っ飛ばされました。
これはざまあみろって感じですね。
 青柳の方も絶対絶命だった状態の時に、その花火で佐々木らは注意をそらされ、その
隙にマンホールの中ヘ。
 ここの、大学時代の思い出の映像もなかなかよかったです。

 でも佐々木は冷静でしたー。
 青柳がどこに逃げたかを瞬時に見つけ、ふたをあけて中にいた青柳を撃つ。
 …おめーは実弾じゃねーかよ!
 ただ、青柳はそのまま逃げていって、おえらいさんに「本物の青柳だったのかね」と
意味深なことを言われてるんですよ。
 これはのちのちわかります。
 佐々木も最初どうなのかなって思ったけど、青柳に罪をかぶせるために動いてる
側の人間なんですね。

 青柳の方ですが、撃たれた、もう俺は死ぬのか…みたいな感じになってたけど。
 どこもケガしてない。
 恐る恐る見てみると、アイポッドに弾あたってた。
 …東京DOGSでさえ、「このお守りに弾が当たっててこれで助かったって展開に」
「このお守り、貫通しますよ」「あらやだー」で回避したフラグを!
 ドラマじゃねーんだぞ!(…映画です)

 つーわけで逃げ延びた青柳は、今度は凛香に助けられます。
 そして…しばらくして報道では、青柳の死体が見つかったと報道されるのですが…?

 二ヶ月後、ここの展開がニヤリって感じなんですよ。
 轟煙火のおやっさんは、帰って来た息子とニヤニヤしながら、協力させられてただけで
何も知らないって言うし。(刑事に、あんたは青柳が犯人だと思うのか、どうなんだって
聞いてたのはよかった)
 青柳の両親のもとに届いた手紙はまさに伏線の集大成っていうか、そこにきたかって
感じで彼らしい知らせ方だなって感じでおもしろかったです。
 そして岩崎も、帰ってみると奥さんがムチャクチャ怒ってる。キャバクラのねーちゃんのことが
ばれてました(笑)。
 キルオが借りていた家の住人も無事戻ってきました。ホントに日本一周してただけ
らしいです。

 そしてデパート。
 樋口らがエレベータに乗り込んできて、しめようとしてた男はあわてて「開く」を押してます。
親指で押しているのに気づいてあせって人差し指に。
 エレベータを先に出た樋口。少し遅れて降りてきた男に、ナナミがよってきて「お母さんが押して
あげなさいって」と、ぶらさげていたハンコを押して去っていくんですね。

 男が手を見てみれぱ「たいへんよくできました」のハンコでした。
 樋口はちゃーんと気づいていました。



 決してハッピーエンドってわけじゃないけど、伏線を見事な形で回収したとことか、最初の
映像が最後に利いてくるとことか、本当に面白かったなーって思いました。
 

 なんていうか面白いのは、逃走において、警察に「止まれ」と言われてそのまま止まっちゃう
とこだとか、倒した自転車を気にするだとか、保土ヶ谷とぶつかった時に何か食べ物かな、
落したりしてそれをわざわざ拾ってる青柳の生真面目さっぷりがすごいですね。まじめすぎる
からこそ、どんどん陥れられてしまうっていうか。
 あと樋口の、「助けてあげる!」って感じじゃなくて、淡々と「協力してる」って感じなのが
よかったです。
 昔の恋人だから助けるんじゃない、ほっておけないからって感じがそこにあったし。
 最後のシーンだって感動の再会ってわけでもないし。
 なんだろうなぁ、完成度高い作品だと思います。つくづくキルオが…。(まだ言うか)




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