多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→NIN NIN 忍者ハットリくん×ザ×ムービー


NIN NIN
忍者ハットリくん×ザ×ムービー

9/21鑑賞

 忍者といえば思い浮かべるものは多々あるでしょうが、古風になりすぎず重くなりすぎず。
それでいて決めるところは決めてくれるといったらハットリ君。

 もうね、のっけからね、手裏剣出してくれるのはいいんですけど、キンキン金属音がちょっと
耳につくのが気になりました。映画館だからしょうがないのかなとは思うのですが、フリが
ちょい長すぎかな。耳が痛かったです。
 
 忍術を極めたと認定してもらえたハットリくんは父によって最後の修行を命じられます。
江戸に行って主を決め、守りお仕えしてこいと。
 つーかいきなりそんなこと言われても何をどうしたらいいのか分からないのが普通では。
下手に付きまとうとストーカーだし…。
 それはともあれこのシーンで、手前のロウソクの芯が不自然なまでに太いのが気になって
ろくに会話も聞いてなかったのは私だけでしょうか。あきらかにあれ、バーナー仕込んで
あるやん。まあシーン的に火を消したりつけたりするのですから、しょうがないといえば
そうなんですけども。
 それにしてもハリーポッターといいこれといい、ロウソクつけたり消したらしたら偉いんかい、
すごいんかい、ええ!?
(そこ、逆切れしない)
 あと餅をどうやっても食えないハットリくんが気の毒でした。口に入れたものまで出して
いけとは、ご無体な。

 …香取君、忍者ならもうすこし姿勢をよくされては…忍者が猫背って…。

 そんなこんなで江戸に出たハットリくんが主と決めたのは、ケンイチ氏。このまま黙って
杖を持って「エクスペリオーマス」とか言っても誰も気がつかないようなハリーポッター似の
メガネっ子君です。(お前はメガネをかけてれば誰でもハリーなのかと)
 つーかまんま侵入者だし、忍者にしてはキャラ明るすぎるし、全然しのんでないし、これは
いいんでしょうかねぇ…。つーかマヨごはんを食うな。わたくし映画館で吐きそうになったのは
初めてです…。

 ドロボウとかなんとか騒がれつつ奇妙な共同生活が始まったのですが、学校に行っちゃ
ダメと言われてしょげてるハットリくん。いや普通に忍んで着いて行けばいいんじゃないんで
しょうか。誰が普通に街中を歩いていけといった。
 妙なところで律儀ですな。
 そしてマヨご飯を食べるために忍術を駆使するハットリくん。何かが違う…。

 ケンイチくん、何故か学校ではいじめにあっている様子。何故?
 迎えに来たハットリくんはケンイチにいろいろと忍術を見せています。これいいのか、
こんな気軽に手の内見せちゃって…。
 あと手裏剣は今の法律だと、銃刀法違反になると思います。

 でもってケンイチが帰ってきて
父親「まだ帰ってなかったのか」
ケンイチ「忍者と遊んでた」
母親「また忍者」
ケンイチ「…いこ」 ←ここに違和感覚えないのか両親は。

 そんな一家の会話をよそに、都内では不審な事件が起きている様子。
 何の外傷もなく意識不明になった人と、その横に落ちているクナイ。でもって目撃者の
見た、高層ビルから飛び降りる人影。
 刑事は「なんの外傷もなく人を意識不明にするなんてありえない」と言ってましたが、
柔道で落とすわざとかあったはず…。
 あと飛び降りた人影はKIDだ!間違いない!(間違ってる)

 ケンイチのクラスに新しく、佐藤先生がやってきました。怪しいです。怪しすぎます、
前髪が!
 とか思ったらこれ笑うところじゃないんですね。
 でもゴリこうしてればかっこええやん。

 佐藤先生はそのノリそのままに、ケンイチに声をかけてるみたいですね。まあこういう
先生って結構面倒見良かったりするから。
 ケンイチは学校の帰り道にいつも絵を書いている女性を見上げているようです。流石
小学生、遠慮することなくジロジロ見てます。これいい年の男がやったら通報モンですよ。
 さて、新任の先生の話を聞いて不審に思ったハットリくん。何か思い当たることがあった
みたいです。

 んでもってその一方では、例の不運な目撃者がまた意識不明の人の目撃者になっちゃって
ます。まあ疑われるわな…。
 で、さらにその犯行を忍者の仕業、でプッシュする東幹久ことかしわだ君。キミ、よく今まで
左遷されなかったねぇ…。

 最近人前でも構わず変身する戦隊モノと違い、全員に金縛りをかけてから正体を現す
ハットリくんとケムマキ。いい感じですね。
 ケムマキは脱サラ…いや脱忍してサラリーマンになったみたいです。甲賀の忍者はそうやって
どんどん転職してる人が多いみたいですが、それも時代の流れとあらばしょうがないのではない
でしょうか。
 古き良き伝統を守っていくことももちろん大切です。ただ、大切にするあまり後継者がいなく
なっては意味がありません。形を変えてでも受け継がれていくのが文化。
 となれば自然こういう形にもなるでしょう。
 忍者をやめても忍術は持ってるわけですから、そういう生き方もあるのではないでしょうか。
 ただ、ハットリくんがケムマキを許していないのは、過去の対戦でケムマキが汚い手を使って
勝負に勝ったため。うーん…まあ油断する方も悪いしね。
 ケムマキは忍者ではないのでその再戦には応じないと言い、立ち去って行きました。
 さてこの勝負どうなることやら。

 カンケリに参加しないケンイチ。「どうせダメだから」、それにハットリくんは「やりもしないで
あきらめる方がかっこわるい」と言います。そう、何でもやらないうちからあきらめるのは
簡単です。でも出来るかどうかもわからないのに分かったような口ぶりというのもちょっと
カッコワルイ。
 じゃあやってみるから助けて、とケンイチが言っても「それは掟で姿を現せないから無理」
とハットリくんは断ります。
 意味ないじゃんとか怒ってるケンイチ。
 本当にそうですか?助けてもらって達成して何が楽しいですか?
 でもってケムマキの誘いでケンイチもカンケリに加わりますが、皆は不満たらたら。
 最後に残ってしまったケンイチ。さて、カンをあのケムマキの目を欺いて蹴るには…?

 どうでもいいですが、パンツ一丁で満面の笑顔で走られましても…。アンダーシャツ着ないの?
子供は汗かきやすいから、素肌の上に服はあまりよくないですよ。
 つーかもうちょっとさぁ…トランクスにするとか…。
 いいシーンのはずなのになんかこう、見てるこっちが恥ずかしいというか…。
 そんなこんなでケンイチくんは昼間からパンツ一丁で公園を走り、笑顔でカンを蹴り飛ばしたの
でした。こう書くとヘンタイのようだ。

 でもって例の目撃者、またも遭遇。ハイハイ。
 というか警察、こいつを尾行していれば犯人にたどり着けるのでは…。
 連続して起きる不審な事件についに警察も本腰を入れて動き始めました。
 今泉慎太郎が出てますよ!頭の面積が広くなりましたなぁ…(しみじみ)。
 被害者には共通点があることが分かります。
 意識不明には何かしらの毒が使われていること、必ず小刀が置かれていること、被害者の
手に共通した紋章があること…。謎はどんどん深まります。

 一方ケンイチくんは、落ちていたコンテを拾って、いつも眺めていた女性に返します。
女性の名はみどり。目が見えないながらもいろいろと絵を書いているみたいです。そして
目が見えないゆえに、ハットリくんの存在すらも見分けてしまいます。すごいね。
 みどりさんの、絵へのイメージを広げるためにケンイチはハイキングに誘います。あれですね、
トランプをしていて「はい、キング!」…違いますね。
 にしても、家族と堂々と「夜中食べるんだったら今食べなさい」「(夜中に食べてるのは)ボク
じゃなくて忍者」「また忍者」という会話を繰り広げるケンイチもケンイチです。この会話で
気がつかない家族もすごいというか…。

 世の中を騒がせている不審な事件に気づいたハットリくん。甲賀の仕業ではないかと
思いケムマキに言いますが、ケムマキはそれを否定。
 しかし甲賀が連続して襲われていることを考えれば、何らかの因果関係があると見る
べきですね。
 ケムマキに「何故忍びをやめたのか」と問えば「生きるため」と帰ってくる返事。
 それは当たり前ですよ、ハットリくん。
 里から出ずに生きていけるのなら忍者でもいいでしょうが、忍者というポジション自体が
必要ない今では、忍者だけで生きていけというのが無理だと思います。
 つーかあの衣装だと目立つだろ。

 ピクニック…いいですねぇ。自然とのふれあい。
 自然とのふれあいで記憶に残ってるといったら大学時代、いきなり雪山に「歩くスキー」に
連れて行かれ(授業で)、教授が道を忘れたために危うく40名遭難しかけた記憶ぐらいしか
ありませんが。よくもまぁ死ななかったものです。
 そんな甘酸っぱい思い出はさておき(本当かよ)、楽しい楽しいピクニックの始まりです。
 ところがどっこい、ケンイチが変な冒険心を出して、古寺に立ち入ってしまったため、
そこにいた人間に襲われることに。つか入るなよこんなとこ。しかも目の見えない女性
つれて…。ケンイチって勇気があるのか無謀なのかわからんですね。
 ハットリくんがつれて逃げるも、がけに追い詰められて絶体絶命のピンチ。しかしここで
あきらめる彼ではありません。
 忍法ムササビの術で大空へ。
 あっのっおーぞらーへーつばさーひろっげーとんでーゆきたーいーよー、という歌が
ありましたがあんな感じ。
 その古寺に住んでいた不審者とは一体誰でしょう。
 というかいいのか勝手に住んで。
 陰陽師とかでも悪役がよくなんたらの塚だの洞窟だの住んでいましたがまああれは
時代的にいいとして、今の時代勝手にすんだらいけません。住民登録してるのかね、
そもそも。

 不審な人物についてケムマキに尋ねるハットリくん。
 しかしその一方でケンイチが大変な事態に。
 いや主なんだから、ついてくるなって言われてもかげながら守ってろよ。掟掟言うわり
には全然守ってないような…。

 不審者にさらわれたケンイチです。顔を見られたからには生かしてはおけんって、お前は
女聖闘士か。つーかこのネタ言って分かる人いるのか。
 
 ケンイチを探すみどりさん。こういう時、目が見えないのは不便ですね。
 一方ケンイチの家には誘拐をつげる電話が。
 お前10億って要求するにもほどがあるわ。騒ぎを大きくするって、それならマスコミに
最初からながせや。これだから金の単位が分からない忍者は…。10億両、とか思って
んじゃないだろうな。
 ともあれ、取引の相手に「ハットリ」という人物を、と指定され、両親は心当たりがないため
戸惑うばかり。

 言い争うハットリくんとケムマキの前に子供達とみどりさんがやってきます。
 事の真相を知ったハットリくんは周囲の目も気にせず姿を現しました。くっはー、かっこええ!
 惚れるー!
 こういう時でも冷静で計算高い人もいいですが、やっぱり大切な人のピンチとなると、
何を置いても駆けつける人は素敵ですね。
 そしてケムマキに「あなたはいかないんですか?」と声をかけるみどりさん。
 「あなたもハットリさんと同じ匂いがする」

 寺の周辺は黒影の思惑通り大騒ぎに。つーか。
 これ裏から突入したりとか…。
 いや忍者がいるとまだ分かってないわけですから突入とかしそうですが…。入れるポイント
沢山あるし。
 その寺の前で、何か心当たりはないのか、という警察に対し、いい争いを始める両親。
 ハットリという言葉に、ニンジャ、とつぶやく両親。
 でもって「忍者ー!」と叫ぶ刑事。ここはマジ笑えます。注目です。
 そして姿を現したハットリくん。
 掟よりも大切なもの。主を守ること。

 いやキメてるのはかっこいいんですが、銃を突きつけられた状態で「拙者怪しい者では
ござらん」とか言われましても。

 黒影は要するに忍者として道を踏み外した同志(と思ってる)が許せなくて一連の
事件を起こしていたようです。
 忍びを捨てたのならほっとけよとか思うんですけどねー。いちいち住んでるところ調べた
のかなぁ。その力を生かして探偵でもやればいいのに。融通きかんですね。
 黒影は何か考え違いしているようですが、忍者はもともと主を守るための存在のはず。
忍術も情報を収集し、主の役にたてるためのもの。主は必要ないと言い切ってしまった
時点で、忍者でなくなるのはあなたの方では?
 それから、普通に生活していた人達は、忍術と共存してたと思うんですけどねぇー。
 というかレザーの上下に不審なマント。お前のどこが忍者かと。服装からして忍者捨ててる
人にしのびの道をとかれましても。
 
 ピンチに陥るハットリくんに助っ人参上!その名はケムマキ。命がけでケンイチを助け、
「お前の主だからな」と言ってみせるところとか、かっこよすぎですよ。
 しかし黒影強し。
 追い詰められたハットリくんに振りかざされた刀を払ったのは、ケンイチが投げた、
木製の手裏剣でした。
 身を挺してハットリくんを助けようとするケンイチ。
 それを黙って見つめる黒影。
 ハットリくんのような忍者だけでなく、ケンイチのような主もまた、まだ現代にいた。
 それだけで十分でしょう。
 
 「私の使った毒は甲賀の秘術。誰も伊賀者はそれに気づかなかった」
 黒影にはそれが悲しかったようですね。
 解毒薬の秘術を渡し、黒影は火の中に消えて行きました。
 忍者の生きにくい世の中になった、そうかも知れません。
 時代は変わっていくものだから。
 

 こうしてハットリくんは里へ帰って行きました。
 掟だから守るのではない、自分が守ると決めたからそうする。
 自分の信念に従って行動するというのは簡単なようでいて難しいものですね。
 誰もがハットリくんのように生きたいと願いつつ、毎日を過ごしているのです。
 大切なのは、自分を裏切らないということなのかも知れません。

 


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