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十三人の刺客

10/5鑑賞

 これR-15でもよかったんじゃないかなぁ…と個人的に。
 殺陣が迫力あり過ぎていろいろと。
 あと、最近の時代劇のごとく、わかりやすい言葉づかいにされてないのでやりとりが
難解である、っていうのもあるかと。
 私最初の方おっさんらが(おっさん言うな)何言ってるかわかりませんでしたもん。

 さて時は原爆が落とされる100年前、とのことですから、1845年弘化元年のこと。
 明石藩の家老の一人間宮さんが、老中土井さんの前で切腹したことから始まります。
 えーと老中は各藩殿さんの次に偉い人(江戸城の場合だと将軍の次)、家老はその下と
覚えておけばよいかと。
 間宮は、明石藩殿の松平斉韶の所業を捨て置けず、命を賭して訴え出たのでありました。
今でいえば内部告発みたいなものですが、この時代は命がけだったわけです。
 どうでもいいがこの切腹のシーン、こんなに時間割く必要があったのか…とちょっとだけ
思いました。
 おっさんの苦悶の表情を延々大画面で見ることになるとは。
 
 どうしてこんなことになったかはさておき、普通なら騒ぎになるところですが、土井と
しては、ハタ皇子…もといバカ王子…じゃなくてバカ殿はこんなでも、来年老中になる
ことが決まってるので、まあ騒ぎを外に出せないわけですな。
(この場合の老中は、藩のじゃなくて江戸の、ではないかと思うのですが)
 こっそり殺しとけよと思わなくもないです。
 さらに徳川の方もバカ殿と見えて、ことはウォンビンに…穏便にはからえと言われて
しまうのです。
 実はこの松平斉韶、徳川将軍の弟でありまして、どこの世界もバカであっても身内はかわいい
ものと見えます。
 自分は立場があって自由に動けない身、さりとてこのまま斉韶の暴君ぶりをそのままに
しておけないと思った土井は、ある武士を頼ります。

 それが、呑気に魚釣りで登場した、島田さんでした。
 つーかあんた昼間っからブラブラしてていいのかっていうか、呼びにきた土井の部下が
なんか川の深みにはまったがな!別の意味でハラハラするわ!刀濡れたから手入れ
したほうがいいですよ…。

 島田を呼んだ土井は、斉韶のことについて尋ねます。
 島田も、斉韶は後継ぎとしてはふさわしくない、という考えでした。
 早く隠居してもらうか、離縁されるがよろしかろう、と。
 来年老中になる予定だ、と聞かされた島田はびっくり。
 頭を抱えてしまいます。
 よーし、ダイワマンの出番だ!(まだ島田さんが「だいわはうちゅ」って言ってないからダメです)

 それで土井は引き合わせたい者がいる、と言うのですが。
 それが間宮が切腹するきっかけになったと言えなくもない、おっさんパート2でした。
(名前覚えられないからといっておっさんで統一するの、やめよう!)
 えーとー尾張藩の牧野さん。
 去年参勤交代で江戸に行く途中、斉韶がこの尾張藩の牧野の屋敷で宿をとったのだそうです。
 しかしその時に、牧野の息子の嫁さんを見染めて手ごめにしちゃったわけなんですな。
 さらに、それを見つけた息子を残忍な方法で殺してしまう。
 普通こんなことやったらいくら藩の殿さんでも処罰は免れないわけですが、そこはそれ、天下の
将軍の弟ですから処分なしということになってしまって、おさまらないのは牧野です。
 それを土井は島田と会わせて話を聞かせたんですな。
 牧野としてもぶざまな生き証人として永らえている、と言ってましたが、斉韶暗殺への足掛かりに
なるのだから、無念を少しでも晴らせたと思って欲しいです。

 土井は改めて、自分でもできることとできないことがある、斉韶を何とかしてほしい、と
頼みました。
 さらにもう一人女性を連れてきます。
 前に一揆があった時の、首謀者の娘らしいのですが、これを斉韶は連れて来て両手両足を
斬り落とし、なぶりものにしたあげく、飽きたらゴミのように放り出した、と。
 聞くだけでも腹が立ちますなぁっていうか、映像、女性の手足がないようにみせかけてるんだろう
けど、すごく不気味でゾッとしました。
 舌も引き抜かれていて、島田に「家族は」と聞かれたこの娘、口に筆を持って「みなごろし」と
描きました。字が汚くて読めんが多分そう書いてある!

 島田は、自分はこの泰平の世に、侍として死に場所を探していた、何としても成し遂げる、と
土井に約束します。
 土井も、藩に迷惑かからないようにということから、島田をクビにします。
 まあそりゃそうでしょうな。
 藩の人間に殺されるのと、素浪人に殺されるのとじゃ扱い違うし…。

 一方。
 鬼頭という人がおりまして、これがまあ斉韶に仕える忠義あふれる武士というか。
 悪い人じゃなくて、斉韶のことは知りながら、それでも主だからとつき従ってる人です。
 己の義のために道理を曲げて何とする、って気がしなくもないが。
 ともあれ、それが変な声がするので斉韶のとこへいってみれば、こないだ切腹した間宮の
一家郎党を連れて来て、弓矢の的にしてやがった。
 鬼頭もここで、斉韶切り捨ててその場で切腹するくらいの心意気みせろや…。

 斉韶が、主のために死ぬのは侍の道、道は守らなければならないな、と鬼頭に言うん
だけども。(間宮を追って家族も死ぬのが当たり前、という意味で)
 守って死ぬことと、犬死にすることは違いますけど。
 だからおめーはバカ殿なんだよ!

 まあこのバカはさておき、鬼頭は、土井がこのままほっておくはずはない、何かしてる
はずだ、として、ここ数日、土井の屋敷に出入りした者を調べさせるんですね。
 なんて頭の切れるやつなんだ!
 この人が斉韶のそばにいなかったらこの物語も時間半分(斉韶がすぐ殺されるから)で
すんでいたというのに…!←盛り上がらないだろ!

 で、さっそく調べてきたなかに、牧野の名があったこと、そして島田の名があったことから、
鬼頭は土井が、斉韶の暗殺計画を企てていることに気づきます。
 土井もちゃんと出入りには気をつけんかー!

 島田の剣のライバルでもある鬼頭は、彼は決して抜群に強いわけでもなく、頭が切れる
わけではないが、最後少しの差で勝つ、と評価。
 つまり一番やっかいな相手が敵になったと感じたわけですね。

 島田の方は仲間を集めていまして、10年の恩があるという平山と、友人の倉永がやってきます。
 あとなんかいろいろ名前名乗ってたけど、聞いたはしから忘れたからその他大勢でいいや。
 今の時点で約5名、命を預けるといいます。
 
 来月の4日参勤交代があるので、江戸から戻ってくる時に、明石藩の中に入られたらもう
警備的に無理だから、そこまでに狙おう、と島田らは考えます。
 「命、使い捨てにいたす」というのがなんかよかったなぁ。
 いやもちろん使い捨てになんかしちゃいけないものだけど、それだけ、気にしてられない斬り合いに
なるだろうってことだしね。
 それで一同解散するわけですが、平山の弟子みたいな子が、いきなり鬼頭の部下が差し向けた
っぽい刺客に襲われまして、「生きて捕らえよ!」とか言ってる割には斬る気満々だと思うの
ですけども、間一髪、平山がすっとんできて切り捨てました。かっこいいー!
 さすが桐生先生、おいしいとこもってくぜ!(チーム・バチスタの栄光。←説明が必要なネタを
使うな!)

 鬼頭の方も、あからさまな動きすんじゃねぇよてめぇ、空気読め、と部下を叱ってました。
 そりゃそうだ。
 でもこれで島田らが斉韶暗殺を企てていたのはハッキリした、と。
 誰が切ったかもわからんのに、部下の死体みてそれわかるならあんた名探偵になれますよ。

 一方、賭博場で遊びまわってる侍が。
 こいつ、島田の甥っ子でした。
 ホントに金にだらしないのかと思いきやそうではなくて、むなしい日々を過ごしてるって感じです
かね。
 島田とバッタリあった甥っ子の新六郎は、島田が大きな賭けに出るという話を聞くんですな。
 勝ったらどうなるか聞かれて、「誰かが感謝してくれる、かもしれない」という島田も面白いと
思うし、それを聞いてなんとなーく腹決めた感じの新六郎もいいな。
 あと帰宅途中、賭博場で新六郎の身振りがいいのに目をつけたおっさんらに襲われるんだけど
彼はかるくいなしてました。だらしないように見えて、剣の稽古だけはしっかりやってんだな。
見直した。どうでもいいんだけど、落ちてる提灯の火を消せ。近くの家に燃え移る!!!!

 帰宅した新六郎は嫁さんに、しばらく戻らない、もし遅ければ盆に帰るよ、迎え火炊いて待ってて
くれ、と言い捨てて去っていきます。
 迎え火のくだりはない方がスマートかなと思ったけど、ないと意味がわからないから付け足した
のかなぁ。(つまり死ぬかもしれない、という別れなわけです)

 島田のところにはまた何人か集まってまして。
 新六郎も来てこれで全員で12人になりました。
 えー、最後の刺客、高杉晋作登場までは今しばらくお待ちください。(晋作じゃねぇよ!)

 平山がみっちり剣を教えてるんですが、殺し合いに武士道もなにもない、命を失っても相手を
五体満足にしておくな、という戦い方はすごいですね。
 まあ確かに武士道に沿ったやり方が通じるのは安土桃山時代くらいまで、か。
 あと、爆発物仕掛ける練習してて、火をつけて逃げても爆発しないので、あれ??って感じで
顔を出したところで爆発するのはドリフっぽくてよかった。

 鬼頭の方は、バリバリ身辺固めて参勤交代の準備中です。
 島田の方も、どこで奇襲掛けるか皆で思案中。
 道がいろいろあるんですな。
 ルート検索したいから、誰かグーグルマップ持ってきてー!(ねぇよ)
 と、ここで島田の屋敷にいきなり鬼頭がズカズカ上がりこんできます。
 お前は案内も待たんのか!
 急いで隠れる一同。
 鬼頭は多分並々ならぬ殺気に気づいていたとは思うのですが…。
 彼は自分は主に仕えることこそが侍の道っつーて帰って行きました。
 うーん多分鬼頭も島田がやろうとしてることは分かったと思うし、島田もどうあっても
鬼頭とは戦いは避けられないと悟ったんじゃないでしょうか。

 そういうわけで参勤交代開始です。
 で、島田達はルートを絞り込むために、一計を案じた。
 牧野のとこを参勤交代で通ることになるから、牧野に頼んで通れないようにしてもらおう、
とそういうわけですな。理由は息子と嫁さん殺されたことっていうので。
 もちろんこんなことすれば牧野だって咎めなしには済まない。けど、斉韶を討ち取るため
なら喜んで力を貸すことでしょう。
 これであるルートに斉韶一行を導こうというわけなんですな。
 それで、落合宿というところで自分達は待ち受けよう、と。
 最初「落合塾」かと思った…。宿を「しゅく」と読むので。まあいくらなんでも塾で待つのは
ないスねー…受験生じゃないんだから。
 何人かは牧野のところに行き、数人は先に落合宿に行き、全体を買い取ってしまう計画を
立てます。
 踊る大捜査線でいったら最終回、「このバーを買い取る。警視庁で買い取る。いくらだ」って
室井さんが言ってたアレと同じです。
 んで島田達は頑張って斉韶一行の前に出る、と。
 
 ところが島田らは道中、鬼頭の差し向けた刺客に襲われるんですな。刺客が刺客に襲われて
どうするよ。
 この先何度も襲われるとマジやばくね?ということで彼らは、道を歩かず、山をこえることに
します。
 …つーかあの、すみません。
 皆さん山を越えるってかっこいいこと言った割に思い切り道に迷ってますよね?

 一方落合宿の方はここを売ってくれと言われて、「出すもん出してもらえばー」って感じ
なんだけど、大量の小判見て腰抜かすのがよかった。
 足らぬか?とか言われてるし(笑)。

 えー、絶賛遭難中の島田一行。
 と、そんな中、なんか罠にはまってるような感じの男がいるのに気付きます。
 さあ皆さんお待たせいたしました!
 最後の刺客、高杉晋作ここに参上じゃけぇの!まあ状況的には参上というより惨状と
いった感じなんですけども…。
 なんでも、頭の女、ウパシに手を出したからこんな目にあってたらしいです。
 名は小弥太…と名乗ってるとこ申し訳ありませんがこのレビューじゃ晋作でいくけぇの!
性格明るめの晋作!

 いやーもうキャラが軽くて良い晋作。
 身も軽く、迷った彼らを案内してくれる、というのですが。
 食いものくれや、という彼に呆然としている一同。
 ああ、持ってないのか…短期決戦の予定だったもんね。
 晋作が一人、手を出して「ほいっ、ほいっ」とやってるのがメチャクチャ笑いました。
 このあと、先頭を進んでいた晋作がいきなり真剣な顔で止まる。
 そして、石を投げたー!
 びっくりする一同。
 晋作は飛んで行って嬉しそうに「ウサギー!」
 うん、あの、捨てて行こうか!
 
 斉韶の方は、牧野にとおせんぼされていたのですが。
 橋の真ん中堂々とわたってきやがった。
 チッなんで誰も橋の真ん中に落とし穴を作っておかんかったんじゃ!
 でも牧野も黙ってはいませんでした。
 鉄砲隊を差し向けるんですな。
 鬼頭がなんとか斉韶をなだめて、結局は回り道をすることになるんだけど。
 それをじっと見届ける牧野。
 彼はどんな思いで見ていたんでしょうね。
 それにしても目だけで演技する松本幸四郎さん、やっぱすげぇです。

 鬼頭は、このたびの通行止めも、島田の策だと見抜いていました。
 けれども、斉韶はマジおもしろくね?みたいな感じで、引き返そうという鬼頭の話も
聞かずこのままいくことを命じます。行くつーてもまあ回り道ですけども。
 島田の賭けは当たったわけです。
 牧野の方は、彼らが立ち去るのをしかと見届けて切腹していました。
 御立派でございます。

 さて何とか山道に出られた島田ら。
 ここで晋作と別れようとするけど、晋作は、面白そうだから俺も連れてってや、僕は
最後まで戦いますきーと言い出します。(途中からマジ高杉になってんじゃねーか)
 面倒臭いと思ったのか平山が、木の枝で晋作を殴って気絶させようとするんだけど。
 ノーダメージ!すげぇぜ晋作!
 さらにもう一人が「え、なに?」と振り返った晋作の頭をさらにどやしつけるのですが。
枝が木端微塵だ!
 どんな頭してんだよ晋作!
 呆然とする皆を前に「え、だから何?」とか言ってる晋作。
 いや、なに、とかじゃなくて…。
 つーかお前らもボカスカ頭をどやしつけるんじゃねぇよ!
 そういうわけで体が丈夫だと思ったので平山も、連れて行ったら、というわけです。
 島田も、頭もよさそうだ、と大いにほめる。
 嬉しくなった晋作、「かしら、よろしくな!」となれなれしくしてて皆が「オーイ!」って感じ
なのが笑えました。
 島田は「かしらではない、ヅラだ。あっ間違えた、島田だ」と言ってたけど晋作はそれでも
かしらーと呼ぶのでありました。

 落合宿にやってきた島田ら。
 それをあわてて出迎える庄屋。おい、草履脱げた。これNGなりかけたのそのまま使ったろ。
 で、あいさつしかけて「下座、下座…」と回るのも面白いです。
 庄屋はホクホクして、ここを自由に使って下さい、と言います。
 というわけで案内するんだけども。
 晋作が「いい女はいるのか」とかそっち方面ばっかり反応してて笑えた。つーか小脇に
抱えてるイノシシを離せ!

 夜、ぽけらーとしてる晋作のとこへ新六郎がやってきて、悪いこた言わないから、命がある
うちに消えろ、と言うんだけど。
 なんか晋作怒ってるんですけど。え、なんで?
 その後晋作が女をとっかえひっかえしてるシーンがあったのですが、ここはまあ下ネタ的な
意味で笑いました。節操ないのー!
 でも晋作、さすが明日のジョーに向けて体鍛えてるだけあってすごいなと思いました。
 山の人間というのも役柄に合ってるし。

 島田らは、斉韶一行が突然消えた、と聞いて戸惑います。
 計画がこのままついえてしまうのか、と。
 でも、島田は釣りに例えて、じっと待つのがいい、と言う。
 そのとおり、連中はやってきました。しかし人数が増えて、200人くらいはいるという。
 つまり、鬼頭は万が一に備えて自分達はひとまず身を隠し、手勢を呼びよせていたわけです。
さすが敵も猿者…じゃなくてさるものですなぁ。

 12人で200名は到底無理と弱気になる一同。
 おいおい何を言ってるんだい。
 晋作は手勢一千で幕府軍5万と戦ったんやぞ!
 この後島田がぼへーとしてる晋作を見て、13人、といったのがよかった。
 晋作も嬉しそうな顔してるのが良かった。
 そういうわけでいざ、向かえ討つことに。
 13人のダイワマン、出動だ!(刺客だっつの)

 鬼頭の方は落合宿にやってきて、ひとり偵察。
 村人たちがいるのを見て安心し、斉韶らを中へ。
 ところがどっこいここで女達が裏山へ逃げて行くのを目撃。
 さらに、屋根のいたるところに刀と弓矢が用意してあるのも見た。
 急いで引き返そうとするも、策で蔽われ、橋は壊され、切り合うしかなくなるわけなんですな。
 こっからは迫力の斬り合いです。
 ちなみに私は晋作以外誰が誰やらわからんかった…(汗)。

 このあと分断された武士たちに、刺客の一人が味方のフリをしたのかどうなのかわかんないけど
「こっちから回れるぞー!」と言ったけど誰もついていかなくて、刀抜いて襲いかかってきたのは
笑いました。ですよねー…。
 火のついた牛がCGとわかる動き方だったのはちょっとどうかと思います。まあ本物走らせる
わけにいかんのはわかるけども…。

 斉韶の前に立ちふさがり、斬って斬って斬りまくれー!と指示を出す島田。
 郵便局さん、出番です!(切手じゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!)

 んでまあいろいろ斬り合いがありまして。
 見てると、刀振り回した者勝ちだなって感じですね。
 実際このように囲まれた場合はもう振りまわした方が早いし。相手見定めて斬ってる
場合じゃない。京の街で斬り合いやってた人達がそう言ってんだから確かだと思います。
 晋作は一人石つぶてで戦うのですが、これがなかなかバカに出来ない。
 ロープ持ってターザンみたく石振りまわして池に落ちたりとかしてましたし。
 なんかもうムチャクチャで良い感じだった。
 平山達の見せ場もあってかっこ良かったです。一時は斉韶を追い詰めるとこまで
いったんだけどねー。

 味方も敵もほぼズタボロ状態になりまして。
 これ新六郎かな、助けに晋作やってきて、「ケンカ面白いなー!」「ケンカではない!」と
怒られてて、「なんでそんな偉そうなんだよ!」と怒る晋作がかわいい。
 でも襲ってきた敵はきっちり倒す、みたいな。こういうキャラ大好きです。

 このあとしばらく晋作が出てこなかったので「え?龍馬伝の撮影で帰った?」とか思って
いたんですけども。
 実はかなりおいしいとこもってくんですよ。
 
 こんな戦いの中、斉韶は鬼頭に、戦いとはいいものだ、生きることに感謝できるように
なる、老中になったら戦の世にしよう、と言います。
 一瞬鬼頭がすごいガックリな顔したからこの人も「ダメだこいつ…早くなんとかしないと…」
って思ったのは確かなんじゃないかなと思います。
 それでも忠義のために自分はこのバカ殿を守る、と。
 つーかあの、後から後から手勢湧いてくるんですけど、そろそろ200人斬ってないですかね…?

 んで数もやっと少なくなった頃。
 斉韶と鬼頭の前にすとん、と晋作が飛び降りて来て言うことにゃ、「侍のケンカ面白いと
思ったけどつまんねーな」と言うのですよ。
 でも彼は斉韶が投げた小太刀が首に刺さり、でもって鬼頭に斬られて死んでしまいます。
 いいキャラだったのに死ぬのもったいねぇー!!!!
 

 さてこんなグダグダな流れになりつつ、宿を抜けた先に、島田と新六郎がおりまして。
 島田は鬼頭と一騎打ち、新六郎の方は斉韶を守ってた最後の2人を斬りにかかります。
 あの世で待っててくれ、っていう島田がかっこよかった。
 この時の戦いっぷりが、足で泥跳ね上げて鬼頭の視界を奪うというものだったんだけど、
斉韶が、卑怯なとこが気に入ったとか、人の気も知らんで適当ほざきやがって。
 しかも、島田が斬り落とした鬼頭の首をポーンと蹴るんですよ。
 お前は、最後に命を守ってくれた臣下に礼を尽くすこともできんのか。
 
 というわけで最後斉韶とやりあうわけですが。
 新六郎、まだ部下と斬り合ってた!どんだけ手間取ってんだ!
 島田は斉韶に自分を刺させてそのあと斉韶を切り捨ててんですね。どういう意図でそうしたか
わかんないけど。
 斉韶の首が厠(だと思うんだけど)に転がるのもなんか皮肉きいててよかったな。

 このあと島田も息を引き取るのですが。
 普通主役が生き残るもんじゃないのかというのをさしおいて甥っ子が生き残りましたぁー!
 このあと皆の死んでる様子が流れるんだけど、晋作だけいないよ?なんで?と思ったら。

 新六郎のとこに晋作がやってきました。
 あれ全部終わった?みたいな感じで。
 あなた…首に刀刺さってましたよね?!不死身?不死身なのかてめぇ!
 なんでその設定を龍馬伝に生かさない!
 晋作はびっくりする新六郎をしり目に、やっぱりユパシ欲しいから、山戻ってさらって
どっか別のとこで暮らすわー!と去りかけるのですが。
 新六郎が自分も(異国の)女でも買うかな、とぼそりといったのに反応、戻ってきて
いいなソレ、と言ってるの笑いました。
 お前はもっと自分の考えをもて!

 そういうわけでぴょーんぴょーんと、イヤッホーイ!という感じで晋作は去っていきました。
 この後、ちょっとおかしくなってしまったっぽい人が斬りかかってきたんだけど(もう力は
なかった)、本気で驚いてるっぽい新六郎がちょっと印象的でした。
 あと、ウマがめっちゃヒマそうにしてました。
「まだスか?カットまだ?かえっていい?」みたいな。
 
 その後、明石藩は、参勤交代で斉韶が帰ってきてすぐに病気で死んだと発表した、とのことで
あります。
 この23年後、時は明治になります。
 あと、新六郎の奥さんが、家から外に出て来て、パアッと表情明るくなるので終わるのがいい。
あえて再会を描かずにここで終わらせるの、爽やかでいいと思いました。

 伊勢谷さん、スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ出てはったんですかー!知らなかったー!
パンフ読んで初めて知った。あの義経かー!
 ちょっとDVD借りてきます…。

 うーんと、ものすごくゴツゴツした映画なので「時代劇好きー」のノリで見るとついてくの
大変だと思います。
 いろんな作略と殺陣があって、その中にある人間ドラマとか、そういうのがなんか味わえれば
面白い作品じゃないでしょうか。
 私はとりあえず、小弥太のキャラが伊勢谷さんであることを差し引いても一番面白くて
好きでした。




多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→十三人の刺客