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ミッション:8ミニッツ

10/30鑑賞

 これはなかなか良かった映画。
 キャッチフレーズの「このラスト、映画通ほどだまされる。」というアホみたいなのがなければ
もっと良かった。ま、これがあったから逆にほとんど期待しないで見た分面白かったというのが
あるんですが。そういう効果を狙ってるんだとしたらさすがですね。(皮肉です)

 SFとかタイムトラベルものとかの、「つじつまがあってない」「ここがおかしい」というようなことを
気にしない人なら面白く観られる映画だと思います。

 シカゴの街を列車が走っておりました。
 しばらく風景が映るけどすごいきれいです。
 その列車の中に、窓にもたれかかって寝てるおっさんがいて、「基地に戻れ、ノーヴェンバーへ」
という声を聞いて目覚めるわけですが。
 自分の状況が把握できていないというのがわかります。
 目の前には「あなたの助言が役に立ったわ」という女性が座ってて、さらに通路通ったおばさんが
コーヒーを自分の足にこぼしていきやがった。
 さらに目の前の女性は自分のことをショーンと呼ぶ。
 彼は状況が分からないまま、女性に「君が誰か知らない」と言い、自分の名は、スティーヴンス大尉、
ヘリのパイロットだと言います。
 ここらは、彼と同じように、見てる方もわけわからんと思うのですが、それを楽しみながら
見ていった方がいいと思います。
(いやたまに、この時点で「意味わからない。つまらない映画だ」と判断するせっかちさんが
いるので)

 列車が駅について、男性が、誰かが落としたらしい財布を拾ってあげていて、チャリをおろして
自分も降りて行こうとします。
 スティーヴンス大尉はその男性に見えている町は?と尋ねる。
 彼はシカゴだよと答えました。
 で、列車が発車するので中に戻ったスティーヴンス大尉。
 大尉はトイレの中に入って鏡を見て、自分の顔がまったく違う人間であることに気づき驚きます。
 あれだ、ドリフで志村がよくやってたコントみたいな。
 鏡にまったく他人の姿が映る、的な。
 真面目な映画なのにそのシーンが浮かんで笑いそうになったがな!
 ポケットをさぐると財布が入ってて中には「ショーン」という人の身分証がありました。
 目が覚めたらまったく他人になってたらそりゃあ驚きますよね。
 しかしここで突然列車内で爆発が起き、彼は訳が分からない状態のまま巻き込まれます。

 そうして彼が再び目覚めると。
 「ここは包囲された城」とか呼びかけてくる人が。
 つーかさかさまになってないですか、大尉。
 声の主はやたら「報告して」って言ってくるんだけど、まず彼自身に状況を把握する時間を
あげようよ!ここは誰、私はどこ?みたいな状態になってるよこの人!

 モニターに女性が映り、大尉が「誰?」と聞くと、女性は「知っているはずよ」と言います。
 あー……ああ、わかるわかる、知ってる、うん、多串君のお姉さんだよね、金魚飼ってた!
(銀さんじゃないんだから)
 大尉に記憶の混乱が見られると判断した女性は、記憶の復元を行うとか言ってます。
 それができるならすれば早くいいのに!
 大尉は、自分はヘリを操縦していたはず、目が覚めたら列車の中にいたよ、という感じ
らしいです。
 これ、後になるとわかるのですがつまりこの時点で、彼の中で記憶が一部飛んでいるわけ
ですね。まあそれは無理もない。
 女性は記憶復元の第一段階とかいって文章を読み始めました。
 リリーがドレス姿になってた、とか、手元には5枚のカードがある、とか。
 あと第二段階でフクロウの鳴き声、とか。
 で、記憶の確認をするといって、カードの一番大きな数字は何かとか、ドレス着てたのは
誰かとか聞きます。
 ……それは記憶の復元というか、記憶力テストなのでは……。
 しかしこれで記憶を取り戻す大尉。すごすぎます。ムチャ振りにもほどがあります。

 女性の名はグッドウィン。
 大尉は父と話をさせて、と言います。
 なんで彼が執拗にこのことにこだわるかは後でわかる。
 グッドウィンは、誰が爆弾を爆発させたのか、と聞いてくるけど、列車の中でまず
状況が呑み込めてなかった彼にわかるはずもなく。
 また行けとか言われてますよ。
 人使いが荒い奴らだのー!
 ヘリの乗員はどうなった?という大尉の質問に答えず、グッドウィンは爆弾を探して、
といってまた送り込みます。
 人の話聞きましょうよ…。

 さて今度は記憶の混乱もなく、大尉の記憶を持ったままショーンの中に入り込みました。
彼はリアルすぎるとかいってます。
 要するに、バーチャル世界の訓練だと考えたらしい。
 今度は落ち着いて観察しているので、さっき「落としましたよ」とか言われてたのも、男性が
身分証入りの財布を落として、それをチャリ持ってた男性が拾って渡したとことかも見て
います。
 爆発は後ろで起きたことを思い出した大尉、トイレに入って中を探す。
 こういうのはさすが軍人ですね。
 上の通気口のところに爆弾が仕掛けられていたのを発見。
 おお、なんて早い展開なんだ!
 彼はどうしたら起爆解除できるの!?とグッドウィンに話しかけるけど応答はない。
 まあ彼自身実験だと思ってるからなぁ…。
 で、「よーしこのままにしとく」とかいっておりました。
 降りるのかよ!
 次に彼が何をしたかというと、乗客に、「安全のために電子機器使わないで」と呼びかける
ことでした。
 なるほど、何かで通信して起爆されていると考えたわけですね。
 考えるのはいいけど例えば、車掌に連絡して緊急停止させ、電車を降りるとかの手段は
どうよ。
 あーでも乗客に犯人がいたら気付かれてしまって面倒なことになる可能性はありますね。
 というわけで今回もあえなく8分過ぎて、乗客とモメてる間に爆発しました。
 どうよこれ。

 さて戻ってきました大尉。
 爆弾はあった、と報告します。
 それよりも自分が今いる、狭いカプセルのようなところで、オイル漏れが発生しているのを
見てびびる大佐。
 まあ怖いですわな。
 しかしそれを華麗にスルーするグッドウィン。あれぇ!?
 人使いが荒い上に環境もひどいよ!?
 グッドウィンの後ろにいた、杖をついていた男を誰だと尋ねると、責任者のようなもの、と
いったので、直接話したい、自分の任務についてだ、自分はつい昨日までアフガンにいたはず、
という大佐ですが。
 ここにきて二ヶ月経つのよというグッドウィン。
 これ、伏線にちょっとかかわってきますので、覚えておかれるといいかと思います。
 記憶にないようだけど、大尉はこの施設にきて2ヶ月。ただし実験を始めて2ヶ月とは限りません。

 グッドウィンは、爆発で大勢の命が失われる、犯人を突き止めて欲しいと言いますが、
まず自分のおかれている状況が大尉はわからないわけですから、情報をくれと言う。
 で、さっきの杖ついたおっさん、ラトレッジ博士にグッドウィンが話をしたら、許可が出たので、
グッドウィンは大尉に、列車がシカゴ郊外で爆発したことを話します。
 それが今朝の7時48分のことだった。
 乗客は全員死亡。
 ショーンという男性も乗っていてそれが今のあなたよ、というグッドウィン。
 わからん!お前の話はわからん!
 グッドウィンは、これは爆破テロの第一弾なのよと言う。
 そこまで聞いて大尉は、洗面台の上の通風孔に爆弾があった、多分携帯で起爆すると
知らせます。
 この爆発が起きた時に、列車内では52の、怪しい通話があってその中に、犯人が通信に
使っていた可能性の通話がある、と。
 で、グッドウィンは列車の中でいろいろ乗客に話しかけて探れと、さらにムチャ振りをして
くるわけです。
 もう何人か送り込まないと無理だろこれ。8分間でどうしろってんだよ。
 と思ったけど、8分間を何度も繰り返せば確かにいろいろ調べることはできるな…。

 つーかそれより大尉、オイル漏れがすごく気になってらっしゃるようです。

 というわけでまた強制的に送られた大尉。
 もはや人権無視の実験もいいとこな気がするのですが。
 
 で、目の前の女性が「あなたの助言は役に立ったわ」と言ってきます。何度もシチュエーション
変えて言わされる方も大変です。
 車掌がまたチケットチェックにきたので、不審者はいないかと聞いたらあなたです、とか
言われる大尉。
 気をつけろ、こいつ正体に気づいてやがるぜ!(違います)
 大尉はまず、トイレから出てきた男に注目します。
 その前に誰か入った人はいないか女性に聞いたら、あなたよと言われました。
 もしかして大尉が犯人!?(正しくはショーン)
 なわけはないんでしょうけど。
 ちなみに大尉はここで初めて目の前の女性がクリスティーナという名前だと知りました。
 大尉はクリスを強引に誘い、列車を降りることに成功。
 これで何が変わるかはまだわかりませんが、列車を降りて大尉は、トイレから出てきて
降りた男性をつけ回し、強引に鞄を奪って中を探すんですね。
 携帯を持ってないと男性は言ったんだけど、嘘だろう、起爆させてるはずだってんで
探すことにしたらしい。
 しかし、もみ合ってる間に降りた列車は爆発しました。
 つまりこいつじゃないってことか。
 さらにもみ合ってる間に大尉は線路に落ち、そこに列車が突っ込んできました。
 …ここから大尉がGANTZの部屋に転送されるわけですね!?

 目が覚めると寒くなっている部屋。
 これが…GANTZ部屋…。(違うっつの)
 大尉、かなり凍りつきそうな感じです。
 外部との通信もとれなくなっている。
 これは怖いでしょうなぁ。
 大尉はまずベルトを外して自由の身になり、道具とかを探して、ハッチをこじ開け
ようとするけど開かない。
 上に明り取りの窓があるので割ろうとするけどそれも割れない。
 ここの表現はなかなかに面白いですね。
 うまいこと人間の脳の情報収集状態を観察していると思います。
 あと、酸素も切れたみたいでパニックになる大尉。
 オイル漏れてたのはこれか…機械が故障しかかってたんですね。
 大尉、なんとかして通信機を直してます。
 あと酸素も出るようになって何とかなりました。
 いやー危なかったね。
 ここの状態は何が危なかったのか、最後になってわかります。

 通信が戻って大尉は、女性を一人救えた、と名前を伝えます。
 けれどもグッドウィンは、それはプログラム上でのことで、現実においては彼女は
列車の爆発事故で死んでいる、これは変えられないと言うんですね。
 そうして彼女は、脳は人間自身の生命活動が終わっても、一時的に生きていて、
最後の8分間を記憶している、と言い出します。
 つまり、ショーンはあの爆発事故で死んだけど、この開発されたプログラムによって
大尉はショーンと脳の適合性があることがわかって、彼が死ぬ8分前に彼の脳に潜り
こんで、何が起きたのかを検証しようという、すごい計画が進行されていたわけです。
 一種のタイムトラベルみたいなものだけれど、その場所はプログラム上で繰り広げ
られているので現実には影響しない、ということなのですが。
 はたしてそうでしょうか?
 例えば、ドラクエのフィールドを歩くことを考えて欲しいんだけど、シリーズ3だったかな、
あの時にはプログラム上の関係上、海に出ると、そこより先には行けないという場所が
存在しました。これが、プログラムの限界です。
(シリーズ8では、地球は丸いという考え方に基づいて、地図の上の方にずーっといったと
しても、下につながる仕組みになってる。)
 ですから、グッドウィンや博士は、「タイムトラベルではない」と言ってるけども、やろうと
思えば未来を変えるきっかけを作ることは可能だと思います。でなければプログラムの中で
違う行動をとることは制限があるはずですから。
 ただし今大尉がいる世界では過去は確定してしまっているので、恐らく平行世界の
どこかの過去、ということになってしまうのでしょうが。

 ともかく、クリスを助けたのに死んだというのが信じられない大尉に博士は、また次の
テロが来ることがわかっている、次はシカゴの中心だ、犯人は高性能爆弾を仕掛ける
つもりでおり、列車の時より大勢の命が犠牲になると伝えます。
 今シカゴの人達は避難してるらしいです。
 つか映像映るのはいいけど渋滞しすぎだろ。避難以前に車動いてねーし!
 博士は、列車の中の2階の車掌室金庫に拳銃があるから場合によっては使用を
許可すると言います。
 これもまたプログラムにしてはすごい展開といいますか。

 列車の中に戻った大尉はさくっと車掌室にいって拳銃を奪おうとしますが、まあ当然の
ことながら車掌に見つかって取り押さえられました。
 おおっとスタンガンだ!
 失神する大尉。
 貴重な8分間全部ムダじゃねーか!
 気が付いて、クリスに「うまくいってくれ」と言い出す大尉。
 残り時間がないので、父に電話したかったみたいなんだけど、拘束されてるので無理
でした。
 わけわからなくてもとりあえず「うまくいくわ」と言ってくれるクリス。優しいですね。

 カプセルに戻ってきた大尉は、父に電話させてと言うけれど、応じてもらえず。
 この時大尉は、グッドウィンの制服の肩に「CAOC-N」という記章があるのに気づきます。
 列車の中に転送されて、忘れないように書き留める大尉。
 あと、クリスに「スティーヴンス大尉の消息が知りたいんだ」とムチャ振り。
 どうやって調べてもらうんだよ…。
 大尉は自分の席近くにいた男性の鞄を調べますが、この人は犯人ではない。
 つーかもっと穏便になんとかできんのかお前は。
 で、2階にいた陸軍病院に勤めていたという女性に携帯を借りて、ついでにその女性に
「CAOC-N」のNの意味を聞く。
 それは、ネリス空軍基地の意味だったらしいです。
 プログラムの中なのにそういう、大尉自体が知らない情報が入ってくる、ということ。
 これも展開の伏線として面白いですね。
(大尉が知らないんじゃなくて覚えてなかったのを、脳の世界で再現されてるんじゃないの
という指摘は違ってると思います。何故なら彼は、今自分がどういう状況にあるかを
知ることができない状態にあるからです。まあ耳で会話聞いてた、という可能性もあるけど)

 というわけで女性の携帯を借りて、bingで検索する大尉。
 bingってのはグーグルと同じ検索サービスです。最近よく見る。
 ともあれ、ネリス空軍基地を調べて電話をかける大尉。
 ラトレッジ博士に電話しようとしていました。
 と、そこにクリスがやってきて衝撃の事実を。
 スティーヴンス大尉大尉は死んだと伝えます。
 2ヶ月前に戦死した、と。
 人違いだという大尉。まあそりゃそうなりますわな。
 でもクリスは、父の名はドナルドよと伝えてくる。
 えっ…あのアヒルですか!?大尉は人ではなかったのか…。(人…いやアヒル違いです)
 
 ここで大尉は、記憶の渦に巻き込まれるというか、自分が運ばれていくとことか、心肺停止
状態だとか、そういうのを思い出すわけですね。
 カプセルの中に戻った大尉、自分は死んでいるのか?と聞く。
 プログラムの中で生きていると言うグッドウィン。
 それを死んでるっつーんだよボケ!!!
 まあグッドウィンも、「実は表向き死んだことにして、ミッションに参加してもらってる」くらい
うまいこと言えよとか思うのですが。
 脳の一部は生きてると、もうフォローさえしてくれないグッドウィン。
 ズバズバ言い過ぎです。
 このカプセルも、いわば大尉の脳が作り出した世界に過ぎないらしい。
 ここで五体満足に動いてるのも、脳の幻想か。
 なるほど、だから「ここから出られない」というわけですね。
 脳の中であるわけだから。
 ここで動揺が反映されたのか、カプセルが狭くなっちゃったりするわけですが、大尉も
脳の世界と気づいたんならもっと快適な世界にすればいいのに。
 ホテルのスウィートとか。(ムチャ言うな)
 ともあれグッドウィンはテロリストの攻撃が迫っているから、何とか頑張って欲しい、
このプログラムは中断できないと伝えてきます。
 ただ、列車の中で大尉が何をしても過去は変えられない、と。

 自分は電話を掛けたよと大尉は言うんだけど、もしあのままつながっていたとしたら、
別の博士が出てたでしょうね、ということらしいです。
 つまりは、大尉の脳が作り出した仮想の相手と会話をすることになると言いたいらしい。
 大尉、めっちゃ怒ってます。
 次はピザを送ってやるとか言ってます。
 やめてやれ!注文されたピザ屋が気の毒だ!
 ここの現実は変えられないよ、という博士。
 こいつ最初いいやつかと思ってたけど、実験の成功しか頭にない、ヤな奴だな!
 
 大尉を実験に使うことは軍法会議できめられた、国に尽くせる、嬉しいだろうとか
言われても、人使い荒い上に適当なことばっかり言われるわ、環境悪いわで、感謝
出来るわけないだろうが!
 喜ぶのはさっちゃんみたいなドMだけ!
 軍のために死ぬのは一度だけで充分です、という大尉に、この任務が終わったら
死なせてやるという博士。
 君の代わりはいくらでもいるとか言っちゃってます。
 あれぇ、30分くらい前に、ショーンと適合するのは大尉だけとか言ってませんでしたか。
 そんなに変わりがいるのならどうぞそちらに変えてもらえばいいんじゃないですかね。
 このクソ博士、ヒゲを全部脱色してやろうか!

 というわけで何度も送り込まれる大尉。
 さすがに疲れてきます。
 そこに、父の音声が流されるわけですよ。
 戦死したと聞かされて、戦地に行くと言った時に息子の気持ちを理解せずひどいこと
言ったとか、謝りたい、みたいなことを。
 
 大尉はまた転送してもらって、爆弾にセットされていた携帯電話の起爆装置を解除。
 ここでその電話をかけてみます。
 なるほど、電話に出た奴が犯人だということか。
 大尉、犯人を突き止めました。
 …と思ったら違う人だった。
 たまたま奥さんと電話しながら歩いていて、後ろ振り向いたらしいです。
 とんだ災難!
 次に大尉は、あの、財布を車内に落として降りた人に気づく。
 続いて降りてみると、その財布落とした人はチャリの青年が拾ってくれた財布を、隣の
車両にポイと投げ込んで降りていったわけですよ。
 つまり、わざとだったということになります。
 自分の身分証をわざと落としていく人はいませんから、意図があってのことになる。
 大尉、身分証を確認。
 そこには、デレクと書いてありました。

 そうこうしてる間にドアが閉まってしまったので、非常装置を働かせ飛び降りる大尉。
ムチャにもほどがあります。
 まあまた戻って次の8分間でというわけにはいかないから、こんなムチャな行動を
したんでしょうが、それにしてもすごすぎる。
 飛び降りて満身創痍になりつつヨロヨロと、デレクの後を追う大尉。
 犯人を追いつめる段階で既に死にそうだよこの人!
 大尉が飛び降りたことに気づいたクリス、列車を止めてー!とか言っています。
 お前もムチャを言うな!

 で、大尉はデレクに声をかけると、彼は車に乗り込もうとするところでした。
 ナンバーをしっかり覚える大尉。さすがです。
 銃を突き付けて、財布をわざと落としたことを伝える大尉。
 死んだと思わせるためにわざと、身分証入りの財布を忘れたな、という大尉。
 今度こそ本当の爆弾魔でした。
 しかも車の中にはさらに沢山の爆弾が。
 それを開けようとしていて大尉は気づかなかったけど、デレク、左手をポケットに
突っ込んでます。
 こういうとこがなー、警察官だったら絶対に相手から目を離さないんだろうけど。
 次はどこを狙う気だ、と聞きだそうとした時、なんと何も知らないクリスが追いかけて
きてしまいます。
 何をしてくれとるん!!!!
 隙を突かれて撃たれた大尉。ついでにクリスも撃たれました。
 何もかも台無しだ!
 なぜ爆弾を仕掛けたと大尉に聞かれて、何もかもがれきの山にする、と答えたデレク、
そのまま車で走り去りました。
 あと、列車も爆発。
 つまり起爆装置はまだあったということになります。
 ええい、何もかも中途半端な仕事しおって大尉め!
 
 というわけで戻ってきた大尉。
 今度は情報沢山ありますね!
 大尉は急いで、犯人の名を伝えます。
 白いバンを駅に停めていて、その中に大量の爆発物があったことも。
 
 そういうわけで実質的には大尉の任務は終わりました。
 しかし大尉は、客を助けたいと言います。
 プログラムの中だからそれは不可能とグッドウィンは言うんだけど、大尉は挑戦だけ
でもさせてくれと言うんですね。
 ここで私は思ったのですが、さっきの件で、大尉はデレクにやられてしまったけど、
クリスが後を追ってくるという行動に出たこと、それで大尉は何か変えられるかもと
思ったのではないかと思います。
 本当にプログラムの中だけの世界なら、大尉の行動に合わせてクリスも行動を変える
ということはないでしょうしね。
 
 一方本当の現実世界の方では、採掘場に向かっていたデレクの車が包囲され、
デレクもとっ捕まってました。
 さらにデレクの家からも爆弾が発見され、こうして爆弾魔の次の犯行は防げた
ということになります。
 博士はこの報告にホクホクな感じで、自分もこれで認められる、みたいなことを
言ってます。

 グッドウィンはというと、部下のジョーを休憩に行かせて、一人で大尉と話し中。
 あなたはプログラムの中の残像に過ぎないと言われても大尉はめげず、何か
見落とした、爆発が起きたのには予備起爆装置があったはずだ、と言うんですね。
 つまり大尉は気づいたんでしょう。
 爆弾が爆発しない過去を作ることによって、変えられるものがあるかも知れない
ということに。
 そこに気づいたのはすごいと思います。

 そうして大尉は、もう一度列車の中に戻る、8分経ったら生命維持装置を切って
くれという。
 博士はこっそり大尉をまだ使うつもりだったらしいですけども、大尉はもうこれ以上
生きる気持ちはないということなんでしょうね。

 というわけで列車に戻る大尉。
 まずクリスを、一緒にコーヒーを飲もうよ今日、と誘います。
 喜んでくれるクリス。
 世界を救うから待っててと彼はいい、真っ先に爆弾のところへ。
 まあこんな変なことを言い出したのにも関わらず、運命の人だわって言っちゃう
クリスもどうなのって思いますけどね。
 ともあれ携帯を一つコード解除して、大尉は、爆弾の裏にもう一つ隠されていた
起爆用の携帯を外す。
 これで本当に爆弾は爆発しなくなりました。
 普通のボマーなら通信不良も考えてもう一つくらい起爆装置仕掛けてる可能性も
ありますが、この映画でそこまで細かいこと突っ込んだらあきません。

 出てきた彼はわざと車掌にぶつかったフリをして鍵を盗み、スムーズに拳銃と手錠
などを手に入れました。
 そうして降りようとしていたデレクを確保。
 手錠をつけて動けないようにした後、携帯で警察に通報して、デレクの情報提供を
するんですね。
 そういう方法があったか。
 ガレキの山は作れないぞ、といった大尉。
 デレクにとってはどうして自分の行動やら思想を把握されてるのかと、恐怖すら
感じたかもしれませんね。
 つーか目を離すなよ大尉。
 この後何が起きるかもわからんでしょうが…。
 
 一方現実世界では。
(映画では大尉の行動と平行して展開されますが、面倒くさいのでまとめます)
 国から大量の研究費が手に入る、プログラムを8つくらい動かせるぜイェイイェィと
有頂天な博士。
 グッドウィンに、大尉の、これまで得られたデータを分析した上で、記憶を消去して
新しい任務をさせろとか言ってます。本当に人権蹂躙もいいとこだなこいつ。
 グッドウィンは、死なせると約束したはずです、と言うけど、大尉の「脳」があれば
どれだけこれからの惨事を防げると思ってんだ、と取り合わない博士。
 なんかもう最悪ですね。

 大尉はデレクから奪った携帯で、一生懸命メールを打ってます。
 これをグッドウィンに送信しました。
 そして携帯で「自分の」父に電話。
 戦地でスティーヴンス大尉と一緒の任務をしていたショーンという設定で電話をかける
わけですね。
 なんか、自分の父に、自分だと名乗れないのも悲しいと思いますけど、残された時間が
少ない以上仕方ないのかもしれません。
 大尉は、ひどいことを言った、そのことを謝りたかったと「彼」は言っていた、と伝え、
父は息子を愛していた、と伝えてきます。
 そして大尉は、どうかお元気で、と切りました。
 
 一方現実世界の方では、グッドウィンが大尉の生命維持装置を切るため、彼が
入れられているケースのところへ。
 開けると酷い姿になっている彼のことがわかります。
 もはや上半身しか残っておらず、むき出しになった後頭部の脳に電極が直接
つながれている状態でした。
 …あの、脳って乾燥したら使い物にならないような…いいですけどね…細かいことは…。
 大尉が寒いとか酸素がこないと言ってたのはこの、生命維持装置の一時的な故障だった
というのがこの時点でわかります。

 通話を終えてクリスのとこに戻った大尉。
 世界救った?とか言われてます。
 まあ救ったことは救ったけどね!
 で、大尉は、列車が10分遅れてると怒った客に、まあまあ気にしないでいこうぜと言ったり
イライラしているコメディアンに楽しくやろうぜと言って、ここにいる乗客を笑わせることが
出来る?出来ないに100ドルかけるよとか言ってるわけです。
 要するに、最後は楽しくやりたいという大尉なりの持ち掛けだったわけですね。
 コメディアンはネタを披露し始め、列車内はたちまち笑顔に包まれます。
 そうして大尉はクリスとともにいて、「残り1分の命だったら何をする?」と尋ねる。
 彼女は、「意味ある1分にするわ」と言いました。
 
 現実世界では8分を迎えて大尉の生命維持装置が切られました。
 同時に、列車内でも時が止まりました。

 となったのですが、列車内で時が動き出す。
 賭けに負けてスッカラカンだよとか言ってる大尉。
 これでよくコーヒーおごるとか言えたなお前。
 クリスは大尉をどこかに連れていきます。
 そこは、記憶の渦の中で見たことのある、球体の物体がある建物でした。
 そこに映っていたのはショーンとクリスティーナ。
 多分大尉はこれから、ショーンとして生きていくことになるのだと思います。

 もう一つの?現実世界です。
 ニュースで、列車テロが失敗したという報道が流れていました。
 そんな中、グッドウィンはメールを受け取ります。
 君と僕がこのテロを阻止したんだよというものでした。
 博士は、「これからこのプログラムが脚光を浴びるんだぞー!」と自慢げに話して
いたのだけど、グッドウィンは思い直して、今自分が読んでいるメールを報告するのは
辞めます。

 メールには、スティーヴンス大尉の力になって欲しい、きっとうまくいくと伝えて欲しいと
ありました。
 グッドウィンは驚きます。
 これから通信を始めるはずの彼からメールが届いたのだから。
 彼女の目の前には、ケースに入れられている、大尉の姿がありました。


 制作した人は多分、この映画の結末は好きに考えて下さい、という気持ちがあるのだと
思います。
 なので私なりに考えさせてもらいますと、これは、「JIN-仁- 完結編」のラストと同じこと
なんじゃないかなと思います。
 最初に大尉がグッドウィンとやりとりしていた世界は第一の、列車爆発が起きた世界(大尉が
死んで2ヶ月後)。
 大尉が脳を通じてショーンの世界に入っていたのは、並行する第二の、列車爆発がリアル
タイムで起きようとしている世界。(つまり変えられる)
 そして最後グッドウィンがメールを受け取ったのは、これからの第三の世界。(大尉は死んだが、
列車爆発はしておらず、博士らが初めてプログラムを試そうとする時期)
 そういうことではないのかな、と思います。
 第一の世界では誰も幸せになれてはないけど、ただ、それがあったからこそ、並行する世界は
幸せになれたんじゃないですかね。
 
 というわけで、なかなかに面白かったです。
 結末をどういう風に考えるかは、あなた次第です。
 脳は無限の可能性を持っているのだから。



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