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日本列島 いきものたちの物語

2/7鑑賞

 あーこれはぜひ、親子でなくても友達同士とかで見に行ってほしい映画ですね。
 海外で作られた、自然の美しさ、動物の生態を見せる映画は沢山作られてきたけど
それはどちらかというと、生と死を見つめるとか、こんなだから地球の環境を守ろうぜ!みたい
な感じだったけど、これは親子で見るのを強く意識して作られていて、面白かったです。まあ
ナレーションがアレなのはご愛嬌ということで。あ、ゴリさんは結構面白かったですよ。

 日本列島には美しい森、変化に富んだ海と、たくさんの自然が詰まっている宝石箱の
よう、というナレーションで映画は始まります。
「味の宝石箱や〜」という例のフレーズが浮かんだ人も多いかと…。
 いやいいんですが。
 日本には、約7万種の生物がいるらしいです。
 
 最初は知床半島です。
 ここに森の王が暮らしているらしい。
 トトロ!?あなたトトロね!?(違います)
 ヒグマでした。

 知床というのはアイヌ語で、最果ての地という意味があるらしいです。
 かっこいいですなぁ。
 んで小鹿が映るんだけど、警告音とともにパッと逃げてく。
 ヒグマが来たんですな。
 …ガキじゃねーか!
 ヒグマの親子でした。
 双子のコグマがいて、活発な方をポロ、大人しい方をポン、と名付けて観察されている
ようです。
 ポロとはアイヌ語で大きい、ポンは小さいという意味があるそうです。
 燐と雪男でいいじゃねーか。(いろんな方面から怒られるから辞めて下さい!)
 ヒグマは、冬籠りの間に子供を産んで育てるらしいです。
 つまり、今日がこいつらの下界デビューか!
 ブルジョアめ!(なんでだよ)
 陸の哺乳類の中では最大の種ということですが、天敵はいないのかと思ったら、人間の
他にトラらしい。トラすげぇ…。
 まあツキノワグマとは体格も力も違うし、より肉食に近いので、森とかで出会いたくない相手
ですねぇ。グリズリーどうなのと思ったら、ヒグマの英名(ほぼ)がグリズリーだった…。
 ポロは木登りもうまいけど、ポンはへたくそで、転げ落ちたりしてるのがかわいいです。
 いいんだよ、将来的には立派なエクソシストになるんだから!(青エクからいったん離れよう!)

 雪解け水で増水した川を渡るのでも、どんどん流されていくポン。
 このまま「ご声援ありがとうございました」となるかとハラハラしたら、そこは母熊が助けにきてました。
 ヒグマは一才まで母熊と過ごすらしいです。
 まあクマの一才言うたら大体人間で言う、20歳くらいのようなもんですからねぇ。
 人間と違っていつまでも親にたかり続けることは許されないのが動物…。

 釧路湿原では、キタキツネの親子です。
 超カワイイ。
 母キツネがジャンプしてネズミ捕ったけど、やっぱこういうのはキツネらしいっていうか、子ギツネが
真似してるのも可愛いです。
 いろんな動物の親子出てきたけど、フワフワのキツネはウリボウと並んでかわいいです。
 子ギツネの場合はクマより短くて、5ヶ月で一人前にならないといけないらしいです。
 大変ですねぇ。
 お次は下北半島のサルです。
 猿の種の中でもっとも北に暮らす種類のサル。まあ日本ザルなんですけども。
 つーかあの、子ザルが全員カメラ目線なのはなんでだ。
 んで、子ザルをだっこしながら危なっかしく木から降りてくるサルがいて、なんだろうと
思っていたら、初めての子らしいです。
 子育ての不安は人もサルも同じですね、とナレーションで言ってて、動物はなんか本能で
そういうことを知ってるのかと思ったけど、全部そういうわけじゃないんですね。
 経験を重ねて子育て上手になっていくのかぁ。
 子ザルの中で、メダカと名付けられたやんちゃな子ザルが、カメラにいたずらしようと
してて可愛かったです。
 つーかサルにメダカて…。
 メダカの母、アンズは結構放任主義っぽいです。
 それはいいけど背中にしがみついてる時くらい、枝とか気を付けてあげようよ!メダカ、
頭思い切り持ってかれそうになってたよ!

 アンズはカエデの葉っぱを食べているのですが、それを見てメダカも食べる。
 こうして、食べられるものを覚えていくらしいです。
 好き嫌いとかしてる場合じゃないよなぁ…。
 次はイノシシです。
 子供の、ウリボウの名はイチロー、ジロー、サブロー以下省略らしい。…数多いな!
 まあ沢山生んだからといって全部が育つわけではないので、成長する確率が低い
ほど沢山生むというのはよくあることですな。
 で、母イノシシがご飯を食べてるんだけど、そばにチョロチョロ寄ってくるウリボウを蹴散らして
いてひでぇ!
 子におっぱいあげるために、まず自分が食べなくてはならないというのはわかるけど、
その子供を蹴散らしていたら本末転倒だろうが!
 ウリボウ同士が「お前おっぱいもらいにいけよ」「いやお前が」という、ダチョウ倶楽部的な
ことになってて笑った。
 ちなみに大人のイノシシは時速40キロで走れるらしいです。
 険しい道もへっちゃら。
 わぁ、天然の4WDだね!地球に優し〜い!

 ちなみにハナで地面を穿り返して食べ物を探り当てたりするらしい。
 畑を穿り返す被害ってのはこれですな。
 トリュフを探す豚も鼻で探しますが、もとは豚はイノシシ科なので納得の話ですな。
 きれい好きで、匂いをたどられないよう川の中でおしっこをするというのは初めて
知りました。
 
 次は襟裳岬のゼニガタアザラシです。
 体が濡れるのが嫌らしいけど、だったらそんな波打ち際にいなけりゃいいじゃないか!
 そんなアザラシが子を産んだのですが、子は生まれてすぐに母親と顔をくっつけて、匂いを
覚えるらしいです。ゼニガタアザラシは群れで暮らすので、迷子にならないためだとか。
 ちなみに子育ては一月。短いな。
 つーかあの、話をしている間に赤ちゃん、波にさらわれましたけど。
 赤子ォォォォ!!!
 あ、お母さんが助けにいきました。
 良かった良かった。
 
 次は屋久島です。
 日本の一番南に暮らすサルがいる…てこれもニホンザルだろ。
 1万匹が住んでるらしいのですが、これは下北半島より密度高い方らしいです。
 まあ向こうは厳しい寒さあるし、環境条件次第じゃないかなぁ。
 屋久島では年中食べ物に困らないらしいです。
 わぁ、そんな暮らしがしてみた〜い!
 つーか寝ながら食うな!起きるか寝るかどっちかにしなさい!
 額に犬って書くぞそこのサル!(なんでだよ)
 ここでは、他の動物との不思議な絆も見られるらしいです。
 ボスと、子ザルらが移動してるその後ろを、シカが黙々とついていくんですね。
 何かと思ったら、高い場所でサルが木の実を食べてるのだけど、それが落ちてくるのを
シカは待って食べてるようで。
 なるほど、それならついてきてもシカたねーな…。(シーン…)
 シカもエサの取り合いでケンカすんな。白目むくな。怖いから。
 おなかがいっぱいになったら、サルとシカが一緒に休んだりしてて、時にはサルが
背中に乗って全力で嫌がられたりしてて面白い。嫌がらないシカもいますが。
 昔話に出てくるような光景、とナレーション言ってましたが、え、サルカニ合戦…?(違うだろ)
 
 次は海です。
 日本の海は海流の関係とかで最も多くの生き物がいるらしいです。
 面白いですなぁ。
 カクレクマノミの生態が説明されるのだけど、群れの中で一番大きなオスがメスになる、
というのはすごいですね。
 普段イソギンチャクに隠れることで敵を避けてるけど、卵はイソギンチャクの毒に耐えられない
ので、嵐などで海流が乱れると、必死に触手を卵から遠ざけるらしいです。難儀やのー!
 ちなみに生まれた後は特に子育てはしないらしい。
 
 夏がやってきました。
 ウリボウのイチローが川に鼻くっつけてブクブクやってるの可愛い。
 ニホンザルは夏毛になってました。
 こんなんになるんだぁ…。
 シカが、海?を泳いで渡ってるんだけど、これは暑くて水浴びではなく、新たな住処を探して
島から島へ渡ってるらしいです。
 …結構どころかすごい距離ありそう!
 
 この後いろいろちょこまかと各所の生き物が出てきます。
 島根県のオオサンショウウオも出たよー!あれはかなり秘境にあるから観察大変なん
だよねぇ。
 あくびしてるモグラもかわいかったです。
 富士山のふもとの粘菌は、確かにあれも生物だけど、わざわざあんな時間割いて映す
必要はあったのか…(笑)。
 知性もあって女性にもてるさ、とかいうくだりはいるのか。粘菌が合コン開くのか、おい。

 秋になり、知床半島ではクマが川にやってきました。
 産卵のために川を上ってくる、カラフトマスやらシャケを食べにきたらしい。
 ああ卵とかはすごい栄養価ありますからねぇ。
 ポロとポンも母熊と一緒にやってきたけど、なかなかうまくとることができない。
 でも、母親のを見てだんだんうまくなっていくんでしょうなぁ。
 
 ゼニガタアザラシは、早くも子が親離れしてましたが。
 うん、そのタコはちょっとでかすぎるんじゃないかなぁ、エサには…。
 やっぱ逃げられた。
 一方で、ラッコがヒョコヒョコやってきて、岩場にあがったアザラシの隣にちょこん。
 何かと思ったら、ラッコは仲間とくっついているのが好きらしいです。
 しかしアザラシはくっつくのは嫌らしい。
 まあ岩場でも一定の距離を保ってドテーッと横になってますもんね。
 つーわけでくっつきたい奴と離れたい奴とでケンカ勃発。
 ガキかお前らは。
 
 さて、北国の短い夏が終わろうとしていました。
 キタキツネの子はすっかり母親と同じ大きさになりましたが、それは巣立ちの時
でもありました。
 子を追い払った後、母ギツネ、ポツーンと立ってて、巣穴に戻っていったけど、例えば
人間でいう、さみしさとかいう感情は動物にはないんですかね。
 まあともかく、何が何だかわからず追い出された子供達も、来年の春は自分が親になる
番です。
 キツネの寿命は5年。ボヤボヤしてはいられないのであります。

 屋久島では台風が来てました。
 天敵がいないサルにとってこれは唯一の敵とも言うべき存在ですかね。
 嵐の後、耐える体力がなくて死んだ子ザルを母親とか家族が丁寧に毛づくろいして
やってて、多分サルは「死」というものを理解してるんじゃないのかなぁと思いました。
映画では理解してるかはわからないと言ってましたけどね。死んだ子ザルをそのまま
連れ歩く母ザルもいますんで、断定はできませんが。
 確かゾウも死の概念があったはず…。
 そして、親子で死んだサルもいて、その死体を映すのはちょっとどうかなと思ったけど、
屋久島では一週間で白骨になるみたいです。
 ああ、熱帯だからかなぁ。温度とか湿度が高いと早く白骨化しますんで。

 冬になりました。
 ニホンザルのメダカは、何かでケガをしたらしく、すっかり臆病者になってました。
 ドラえもんの道具でコテンパンにされたジャイアンが大人しくなってるような感じ。
 サルの群れでは繁殖期に入ったのでメスのアピールが。
 しぐさが人間ぽくて面白いすなぁ。
 一方屋久島のサルは違っていて、ボスを中心に群れが形成されているので、若い
オスザルがメスを「ゲットだぜ!」しようと思ったら、ボスと戦わないといけないらしい。
こっちは典型的なサルの群れですね。
 
 さてさてウリボウ。
 季節が巡る間に、病死したりして、今では二匹しかいないらしいです。
 あと半年でウリボウは独立する時期。
 二匹とも生き残っているといいですねぇ。

 冬の前にエサを沢山食べる動物は一杯いますが、シマリスが、ほお袋パンパンに
なってたのはやっぱ可愛かったです。
 で、冬の嵐が、死んだらしいクジラの死体を波打ち際に運んできたんだけど、それを
見つけて母熊とポロとポンがやってきました。
 ところがそこにヒグマのオス登場。
 母熊は子を連れているのでまさに「うちの子に何すんだテメェ」状態なわけですよ。
 メタメタにやられてオスは、「グンナーイ」とか言いながら逃げていきました。
(べるぜバブのグッドナイト下川じゃねーし)
 というわけで安心して親子はご飯にありつけました。
 
 ニホンザルのメダカにトラブルが起きていました。
 母ザルのアンズがいなくなったらしい。
 死んだのかもしれませんね。
 冬を子ザルが生き延びていくのは厳しいなぁ。
 暖を取るため他の家族のとこに潜り込もうとしても追い出されてます。
 温めあうくらい…と思ったんだけど、どこも生きることに必死だからそういう余裕はない、
ということなんでしょうね。
 その点はまだ人間だったら、庇護を必要としてる子を見てそのまま放置する人の方が
少ないと思うので、まだ人間で良かったなぁ、と…。
 やっと、受け入れてくれるサルを見つけて、その夜はメダカ、寒さをしのぐことが出来ました。
 翌日、メダカはたくましくなっていました。
 多少邪険にされたくらいでは逃げなくなってました。
 そうして、大人のサルに交じって、人間の畑にやってきたメダカですが。
 犬に追われて逃げる際に置き去りにされてしまい、群れとはぐれてしまいました。
 うーん…。
 
 親を亡くした子ザルが、冬を越えられる確率は1/3なんだそうです。
 メダカも何とか乗り越えてくれるといいのですが。

 前に母ギツネから追い出された若いオスのキツネが、雪原でメスと出会いました。
 求愛行動をしてるらしいんだけど、どう見ても「金をとりたてる金貸し」と「逆切れして
怒鳴りまくるギャル」にしか見えないのはなぜだろう…。(氷河さん視力検査に行ってください)
 この後は美しいタンチョウのペアです。
 その優雅な姿から、「しつげんのかみ」と言われてるらしいです。
 …失言の噛み?(湿原の神な!)
 タンチョウのツガイは一生涯ペアを替えないのだとか。
 ちょくちょくメスの隙を見て浮気する某鳥だとか、仲のいい夫婦の代名詞にもなってる
クセに実は一年でペアを替える某鳥などに見せてあげたいですね。(それはそれで生態だから!)

 季節は巡り、春になりました。
 メダカが前にいたサルの群れも新しい子ザルが誕生していたのですが、メダカの姿は
確認できなかったようです。
 つーか冬の時に撮ってた映像どうしたんだ。見失ったのか。
 別の群れにうまく入って生きていけるサルもいるらしいので、生きているといいですね。

 ポロとポンはすっかり大きくなって、親離れしていました。
 兄弟で狩りをしているらしい。
 川で魚を取ってるんだけど、今回はうまくいっています。
 とったどー!って感じです。
 しかしこの兄弟にもいずれ、別れの時が来るのでしょう。
 あれか、遺産相続争いでか。(違いますから)

 生き物の命はめぐり、次の世代へとつながれていきます。
 人間の生活とは関係なくそれは続けられていきます。
 どうすることが自然にとって良いことだ、とは言いませんが、自然をこれ以上荒らさないこと、
人間も地球の一部と認識して生きていくことはとても大事だと思います。


 


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→日本列島 いきものたちの物語