多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→47RONIN


47RONIN

12/17鑑賞

 えっと、話はB級です。
 なんで武士そんななってんのってのも多いし。
 ただ私はこの映画を見て、日本の武士のことが本当に好きで作ったんだろうなあ、
という思いのようなものは感じました。
 展開はメチャクチャだけどそういう熱意みたいなものは伝わってくる作品だったと思います。
 ちょっとファンタジー入れ過ぎたな…。
 とりあえず戦国BASARA好きな人はコラボ企画あるから公式サイト見てくるといいと思うよ!
 島根の武将、山中鹿之介もいるよっ!
 あと政宗様は出たがりをなんとかして下さい(笑)。
 
 物語はナレーションで、鎖国中の日本の語りから始まります。
 もうこの時点の映像でトンデモってわかるのはさすがっていうか。
 それと浪人という言葉の意味もさらっと。
 まあ今じゃ受験失敗した人をそういうんですけどね!←
 そしてこの物語が四十七士という、真の侍である人達の話であることも。

 物語は一人の少年から始まったそうです。
 山の中を逃げる坊主頭の少年ですがその頭には天狗がつけたという傷跡が。
 この少年は鬼子という忌み嫌われる存在らしい。
 まあ昔だとそういうのはいろいろありましたね。
 でこれを、大石内蔵助が発見し、縁起が悪いと殺そうとするんだけど、主君である
浅野が助けた事によって物語は始まるのであります。

 彼はカイという名であり、大石の一人娘、ミカとも仲良かったんだけど、自分の立場を
よくよく理解してて、一定以上は親しくなろうとしなかった。
 そんな彼にミカは髪飾りの一部を持っていて欲しい、と言う。
 カイはミカを命に代えても守り抜こうと決意するのでありました。

 そしてカイが大人になって。
 森の中で化け物退治が行われている。
 なんでこういう化け物が普通にいるかの説明はねーのかよ!
 なんか馬に乗って暴れる化け物退治って…巨人退治みたいだ。
 はっ、人類最強の男、リヴァイはどこですか!?(出ません)

 ここで化け物に襲われかかってピンチになったヤスノを助けてカイが見事化け物を
退治するんだけど、ヤスノはお礼を言うどころか、お前に助けられるくらいなら化け物に
殺された方がよかったという。
 武士の恥さらしめ。
 この後浅野らがやってきて、ヤスノをほめたたえるんだけど、大石だけは誰がこの化け物を
倒したか見抜いていたようですね。
 まあわかるか。
 ほとんどケガしてないヤスノと、両手が化け物の血まみれになってるカイを見たら。
 この直後カイは、オッドアイのキツネを見かけます。
「頭が高いぞ」
 いやさすがに黒子のバスケの赤司君でもキツネには化けられないな、うん。
 このキツネは実は幼女…もとい妖女が化けていたもので、吉良の手のものでした。
どうやら赤穂を手に入れるべく差し向けていたようですね。失敗してやんの。
 また、赤穂の地に将軍綱吉が来るのも気に入らないし、自分がただの客として
迎えられるのも気に入らないみたいです。ええい鬱陶しいな。

 皆がもどってきて、カイも帰宅したことを知ったミカはこっそり山の中に彼を訪ねて
いきます。
 ケガしている彼を誰も手当しないのを不憫に思ってるようだけど、なんかそういう扱い
なのも可哀想だよねぇ。
 ミカはヤスノの件を聞いて、人は助けられてもあなたを憎むのですね、と同情する。
 忌み子として嫌われてるにしてもありゃないよなぁ本当に。
 
 はい、そういうわけで。
 赤穂に、将軍きちゃったー!(銀魂キャラの声で)
 カイは控えている女の中にあのキツネと同じオッドアイの女がいるのを見つけ、
心配して大石に伝えるのだけど、「女見てんじゃねーよ」みたいな感じで流された。
 お前…。
 その一方で客人としてきた吉良は浅野にミカのことをきれいな側室ですねって言ってて
娘ですって言われてた。
 これわざとやったのかなぁ。
 ってか失礼だろ本当に。
 そのお詫びにと、吉良はミカを御前試合の席に招く。
 
 この御前試合の前に余興として舞を舞う人達が出て来ます。
 ちょっとだけ覚えておいてください。
 んで、浅野勢と吉良勢から一人ずつ武芸の達者なものを出して戦うことになるん
だけど、これヤスノかな、あの女にしてやられてとても戦える状況ではなくなって
しまった。
 女の名前はミヅキですか。
 それで兜をつけてカイが出るのだけど、吉良勢として登場したのは…。
 忠勝ゥー!えっこれ家康のロボット、忠勝ですよね!?(違います)
 なんかでっかい武者だった。
 説明なくこういうのが出てくるとこがやっぱ日本の侍映画と違うっていうか
仕方ないけども。
 とりあえず吉良が、武者が用意できなくなって浅野に恥をかかせようとした
作戦は失敗したけどこの後、試合で兜吹っ飛ばされたカイは正体がばれ、
綱吉の怒りに触れる。
 でもミカがかばったんであわてて浅野が出てきて非礼を詫び、カイは打ち据えられる
ことで勘弁してもらえることになりました。
 デブの武士があまり叩かないで済むようにしたんだと思うけど、許せよって言って
打ち据えてたのは、カイのことを嫌う人ばかりでもないんだなぁと思いました。
 大石の息子、主税もカイとは普通に話すしね。
 つーか真剣で斬り合いって殺す気満々じゃねーかよこれ…。
 あと、ミヅキにやられたとはいえ、試合に出られなくなった奴がおとがめなしなのは
納得いかんぞ。
 カイはそのために出たのに。

 そういうわけでいろいろ計画が失敗している吉良くんですが、ミヅキがさらに
そそのかしてクモをつくりだし、これを使い寝ている浅野に薬を盛る。
 ってか思ったんだけど、妖術使いが1人いたら他にもいる世界だと思うし、浅野の
側にそういうのから守るのがないっていうのもなぁ…これで簡単に他の領土もぶんどって
いけるんだからさ。まあ外国映画だから仕方ないか。
 このクモの毒によって浅野は吉良がミカを襲っているという幻覚を見て、彼を斬りつけます。
 それが綱吉の知れるところになり、普通なら打ち首のところを今までの浅野の功績を
鑑み、切腹ということになるわけで。
 大石は浅野が何者かに操られていたのに気づくわけですが、カイの忠告無視したのは
自分だもんなあ。
 そういうわけで浅野は切腹しますが、このあたりのやり方がきちっとしてたのはやっぱ
真田さんが指導したりしたからだろうなぁ。辞世の句を置くとことか。
 あと榊だと思うけど置かれていたのは、これが神聖な儀式だからって意味なのかな?
榊は漢字の通り、神事によく使われるものなので、お墓とかにもよく榊を供えたり、
神棚にも供えたりしますね。
 ともあれ。
 カイの方は小屋にいたけど、ロウソクが消えたので浅野が死んだことを悟ってた。
 このロウソク、3本あったから、ああ浅野とミカと大石のことがこれでわかるように
してるのかな、すごいなと思ったら3本全部消えましたわ。ただのあかり取りかい!
 
 皆は吉良に対して仇討ちをすると言います。
 陥れられたわけですからね。
 でも大石は今仇討ちをすれば赤穂の民すべてが殺される、それはダメだという。
 吉良の方はドヤ顔しててめっさ腹立つわけですが、ミカはこれから婿を取って浅野の家を
継続させていくというのへ綱吉が、じゃあ吉良と結婚すればよくねとか言い出しやがった。
 あーあ。
 で、ミカが一年父の喪に服し、それが明けたら吉良と結婚な、それまでミカの身柄は
吉良預かりとする、と帰っていくわけですよ。お互いに遺恨を残さないためにもそれが
いいと。
 いらんことしやがって…。
 そういうわけで吉良は赤穂の領土を手に入れたのでありました。
 「僕は新世界の神となる!」(キラ違いです)
 てかこの綱吉だめだわ。リボーンさんとこのツナ呼んできて。死ぬ気で突進してく
ほうの子。

 吉良は早速大石らに、お前ら主君失って浪人になったんだから出て行けという。
 カイもどっか連れられていきました。
 よく存在知ってたな…。
 あと、大石は油断ならんやつだから地下牢に入れて反抗心を削げと。
 そういうわけで地下牢に大石が入れられて一年。
 ………おぃぃぃぃぃ!!!!!!
 忠臣蔵ではこの一年の経過も大事なんだよ!!!
 最初はいつ仇討ちするかって噂してた民らが、大石らをとんだ腰抜けだって
そしったり、部下からも情けないという指摘が出たり、それでも昼行燈のように過ごす
一同の描写とか必要なんだよ!
 なんだよ「それから一年」って!
 こういうとこはやっぱなぁ、しょうがないかなぁ。

 大石、グデグデになって出されて、農村にほってかれたのを彼の家族が見つけて
住まいへ運ぶのだけど。
 まあ演技だろうなとは思ってた。
 彼ほど意志の強い人間が、一年閉じ込められたくらいじゃ折れないだろうってね。
 そういうわけで似たような環境にさらされても負けなかった黒田官兵衛、来年大河
です、よろしくね!(変なところで宣伝ぶっこまないように)
 
 ただ一年も経過していれば、大石を失った家臣らは赤穂を去ってバラバラになって
いるようで。
 ミカも吉良のとこにいるようです。
 もうすぐ喪が明けるとか。
 カイは長崎まで連れていかれて、オランダ人に売り飛ばされたらしい。
 で、大石は息子主税に馬を用意するように言い、さらに散り散りになった部下に
浅野から賜った刀を見せて集めろと言う。(多分大石の意志であることを示すために
刀が必要なんだと)
 また、奥さんにも迷惑がかからないよう、離縁したことにしろと言う。

 で。
 長崎の出島にいった大石ですが、これがまあ凄いというか。
 えっここ出島?
 パイレーツオブカリビアンが始まるんじゃないの?ってくらいすごかった。
 あとここでカイが地下闘技場みたいなとこで戦ってたんだけど、なんで大石の顔を
忘れていたのかは一切不明。
 単に2人が戦うシーンを入れたかっただけなんだろうと思うけど。
 ミカの名前が出たことによって自分を取り戻したカイは二人で脱出。この、阿吽の
呼吸が面白かったなぁ。
 あとカイがミヅキの存在言ったのに無視されたじゃんかよみたいなことをチクリと
言ってたのは笑いました。

 一方吉良の方はカイが逃げたことを知ってました。
 はぇぇなおい。
 
 大石とカイが戻ってくると、主税のおかげで仲間が勢ぞろいしてた。
 皆はカイがいるのに何か言いたそうだけど、大石が自分が頼んだと庇ってるのは
良かったですね。ここにはサムライは一人もいないって。
 で、吉良の城への出入り口は二ヶ所なんだけどさすがに警備が厳重。
 というわけで代々の墓に結婚を報告しにいくからその時を狙おうと考える一同。
 それにはもっと仲間が必要と。
 
 あと一同は刀とか装備がないので刀工の里に行くんだけど、吉良の兵士がいた。
 これを倒して刀とか弓矢を手に入れるけどまだ足りない。
 それでカイは、天狗のところに行くと言い出しました。
 刀もらうって。
 ここで彼が天狗のところから逃げてきた理由が語られますが、確かなものは死しか
ないという考えが嫌だったのと自分の居場所は外だと思ったかららしい。
 ううーん。
 それはお前さん、あの…世に言う「自分勝手」ではないのかね…?
 で、行くからには意志を試されるだろう、と大石に告げるカイ。
 
 一方花街に潜り込んだ大石の部下が女に声をかけて、「先祖の墓に行く吉良の行列
見えるのってどこか知ってる?」とドストレートな聞き方をしてるわけですが、潜り込んで
いたミヅキに逆に操られるハメに。
 アホだこいつ…。

 さて天狗のとこにいったカイ一行。
 時間もないのでサクサク進みます。
 洞窟の中に入るのはカイと大石。
 カイはさらに奥に入る前に大石に、何があっても絶対に刀を抜くなと言う。
 てか坊さんらが地面に付して大仏拝んでるのとかなんつーか別の意味でこぇぇよコレ。
意志試される前に度胸試されてるよコレ。

 そうしてカイが奥に行くと、地面に刀が一本刺さってる。
 師匠さんが出てきて、欲しけりゃ刀持ってってもいいけど、なんでオメー迫害されてるのに
人間助けようとすんの?って言ってくる。
 天狗らにしてみれば、人と違うというだけで迫害を受けて引きこもっているから、カイのように
外に出て嫌な思いをしているのに、なお人間を助けようとする気持ちがわからないらしい。
 カイは、今はミカと結ばれなくても来世期待すっから!とか言ってた。
 いや、うーん…それも武士の志としては間違ってないんだけど、この物語のテーマ、恐ろしく
後ろ向きだなオイ。
 そうしてカイは天狗に教えられた能力を発揮して見事刀をもらう。

 一方大石の方は、皆がゾロゾロ入って来たのに驚くも、坊さんらが襲いかかってきて
皆恐れをなして斬り合いになり、主税まで命を落とす。
 でも大石は挑発には乗らず最後まで刀を抜かなかった。
 すべては幻覚であり、彼は試されていた。
 その試練に勝ったので沢山の刀が与えられ……おい、鞘ねぇよこれ。持ち歩きにくくて
仕方ねーよこれ。なんだよ、鞘は有料オプションかよ。
 カイがまるで大根を切るかのように木の枝をスパッと斬ってるのを見て、デブの侍が
自分もとやってみるんだけど全然切れなくて、これはできそこないだって言ってたのは
笑いました。
 持ち手選ぶのかやっぱ…。
 戻ってきた一同。大石は自分の刀を預けていた人が刀返そうとしたのを断り、もってて
くれといいました。
 まさかこれが後で役に立つとは…。

 さて。
 吉良が今夜墓所へ行くという話を聞いて皆急いでわーっと向かうわけですが、これは
ミヅキの幻術で、かなりの手勢がやられました。
 やはりあの花街に行った奴は操られてしまったようですね。
 ってか君ら計画性なさすぎや…。
 ところがこの焼け跡から大石の刀を見つけたミヅキは、大石を打ち取ったと大喜び。
 お前燃やしただけでちゃんと見てなかったんかい。
 
 ガックリしている大石だけどカイは逆に、今なら自分達は死んだと思われているから
仇討ちのチャンスだと言う。
 ここでカイは道を歩いていく連中を見つけるんですね。
 声をかけたら、吉良とミカの婚礼に呼ばれた舞を舞う連中だという。
 そこで大石は御前試合の時に来ていた人だと気づき、あることを頼みます。
 いい人らで良かったな。
 あと、ヤスノもカイに命を助けてもらったことの礼を言ってなかったと言い、脇差を
くれました。わだかまりがとけて良かった。

 経緯をしたためた紙に皆が名前を書いて血判を押し、大石はお前もだといってカイに
声かけるんだけど。
 カイがどういう字を書くのかなと思ったら「魁」だった。
 なんか鬼の子って言われる彼らしいというか、そういう意味こめてこの漢字選んだの
なら制作サイドはよーく考えてますなぁ。すごい。
 後ろで馬がヒマそーにしていたのが印象的なシーンでした。(台無しだオイ)
 
 そういうわけで舞を舞う人達に紛れて忍び込んだ大石ら。
 ちゃくちゃくと戦闘準備をしていきます。
 かっけーです。
 この後戦闘になるんだけど、仕掛けられた爆弾で鎧武者が吹っ飛ばされると中身
なんもなかったとか、これもミヅキの力で作り出されたものなのかな?と思いました。
 ミヅキはカイと対決するんだけど能力発揮で見事倒した。
 刀で炎を斬るシーンなんか、どうしても制作サイドがやりたかったんだろうなあ、と思いました。←
 大石は吉良と対決するんだけど斬り合いかと思いきやなんかキックキックキックって
感じで「オメー、刀はよ!?」ってシーンがちょっとあって笑いました。
 その後、浅野がくれた刀で刺すのはなかなか良かったなぁ。

 吉良の首を打ち取った一行が戻ってきました。
 その後綱吉の知れるところになり、将軍の命に背いたということで彼らは本来なら
打ち首になるところ、主君の仇を討った(多分吉良に陥れられたというのを聞いたの
では、と)お前たちは真の武士であるということで、名誉ある切腹を賜るのでありました。
 さらに死んだ後浅野の墓所に眠ることを許すと。
 んでカイは来世でもあなたを探し出すとかミカに言ってて、一緒に切腹することになる
わけですけども、主税は綱吉によって大石家を絶やさないためにと切腹を免除されました。
 てかここ、さらっと流されてるけど、カイも切腹を許されたということは武士としての身分を
認められたということであり、ここはあーた、本当はさらっと流しちゃいけないシーンなん
ですよ監督さぁぁぁぁん!!!!

 まあともあれ、今もなお語り継がれる忠臣蔵はもちろんこれとは違うわけですけれども、
主君のために仇を討ち、汚名をそそいだ彼らは日本人だけでなく外国人の心も揺さぶった
という美談にして終わりたいと思います。(笑)
 いや、吉良だけが必ずしも悪いってわけじゃないんで…。
 あと最後の語りのシーンで一人ガッツポーズしたやつ誰だよオイ。


 「最後の忠臣蔵」って映画も素敵で良いですよ。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→47RONIN