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ノア 約束の舟

6/15鑑賞

 この作品を日本人が見る前に、キリスト教の神様というのは、「人とともにある存在で
あり、信仰していれば死後天国に入ることを許してくれる存在」という感じだと受けとめて
おいた方がいいと思います。
 いわゆる神道の神様とはちょっと違うので。
 向こうの神様は金運とか恋愛運とかを祈る対象じゃないって感じです。
 代わりに信仰心を試されたり、試練を与えられたりってのはあります。
 あーあと悪人でも、きちんと悔い改めれば天国への門は開くとされています。
 まあそこら言い出すと長くなるので、興味ある方は聖書でも読んでみて下さい。
 それとこれは私の意見ですけども、日本の神様の方がとても合理的な気がします。
(すべての辻褄があうようなやり方をする、無駄がないという意味で)
 
 さて冒頭に、キリスト教でなくても誰もが知っているであろう、アダムとイブの話が
さらっと語られます。
 この後、二人の息子であるカイン、アベル、セトの時代になり、カインはアベルを
殺した。
 これが人類初の殺人であると聖書では言われています。
 で、カインは人を殺したとして追われるのだけれども、なぜか神は、カインが何の
農作物を作っても収穫できなくなる運命を与え、そして誰も彼を殺してはならないと
言うんですね。このあたりが何とも。
 ま、この時代の人々は数百歳の寿命が普通であったので、それだけ生きて苦しむ
ことで罪をあがなうという意味なのかも知れませんが。
 そしてカインの子孫は繁栄し、この地上に悪をまき散らしました。

 一方でセトの子孫はきちんと神の教えを守りつつましく暮らしていたのですが、
何故か家族はノアとその父だけ登場するというわけわからん感じだった。
 ともあれ、彼等は鉱脈を守っていたのだけれど、カインの一族に鉱脈が奪われて
セトの父は命を落とす。
 つーか追い払うだけでいいと思うんだけど、カインの一族はこうやって簡単に人を
殺して罪を重ねていくってことなんでしょうね。
 ちなみにこの時、ノアの父が腕に巻こうとしていた蛇の抜け殻は、神に選ばれた子孫
であることを示す道具らしいです。
 それをカインはもってっちゃった。
 なんもかんも奪い取るってことなんだろうなぁ。
 ノアは一人生き延びます。

 それから数百年後。
 家族を持ったノアは、同じようにつつましく暮らしていた。
 セムが花をつんでしまったのをノアが咎めると、天から落ちた雨粒の後に花が
いきなりさいたんですね。
 ハナガサイタヨ…。(それ怖いからやめて)
 そこにケモノがやってきたんだけど、どうやら狩りで追われてる様子で、ノアは
追いかけてきたカインの一族を返り討ち。
 うーん。
 えーとですね、聖書では食べていい動物が決まっているので、それに背いては
いけないってのがノアの考え方だと思います。
(この聖書の教えが、捕鯨反対とかにつながってる。随分都合のいい解釈の仕方だと
思いますけど)
 ノアはケモノを火葬にし、天に返してやった。

 その夜ノアは、神からの啓示を受け取ります。
 足元が血で覆われていたかと思うと、祖父のいる山が見え、その次に水没。
 神様、お願いですからもう少しわかりやすいメッセージを…。
 ノアは起きて、神は世界を滅ぼすおつもりだ、祖父のところに行く、と言う。
 で、旅をします。
 その途中、住んでいた人々が襲われたらしい集落があり、そこでノアは、イラと
いう女の子を助ける。
 彼女は腹を切り裂かれていて、子は産めない体になっていた。

 ところがどっこい手当をしていると、カイン一族が襲ってきたので彼らは逃げます。
 その途中何者かに襲われ、次に一家が目覚めると、石のモンスターがいた。
 彼らはいわゆる堕天使であり、神の意志に背いて人間を助けようと地上に降り立った
ため、このような呪われた姿になったようです。石の番人と呼ばれてるらしい。
 でもどうやらルシファーらとは違う存在のようですね。
 天使のうち、人間を助けようとした存在ってことかな。
 てかカインを助けたらしい。
 なんでそっち助けちゃうんだよ…。
 番人は人間を憎んでいるので、ノア一族を谷に連れてきて、そこでのたれ死ね
ということのようです。
 …見渡す限り簡単に出られそうなんですけども…。
 ただ、そのうちの一人がこっそりノアらを助けてくれた。
 
 人間を助けようと地に降り立った時、呪われた姿になってしまったが、人間に
創造の力を教えた。
 ところがそれを人間は戦争に使ったため彼等は人間と戦おうとした。
 唯一助けてくれたのが、ノアの祖父にあたる人で、番人とともにカイン一族と
戦ったらしい。
 でも神は助けてくれなかった。
 この番人は、神の声を聴いたというノアを信じてみる気になったらしい。助けて
くれた人の孫ってのもあるんだろうな。
 そうして祖父の山につき、ノアは家族にふもとで待っているように言い、自分は
長男のセムとともに山を登っていきます。
 
 行くと祖父がいるんだけど、いきなりセムの好きな食べ物を聞いてきて、彼が
野イチゴって答えると、土産にもってこなかったの?って言い出して、なかなか
面白いキャラで笑いました。
 このじいさんのキャラは良かったなぁ。
 で、セムを眠らせておいて祖父はノアに、神の予言の話を聞く。
 ここで彼はまた眠りこみ、神の啓示を聞くことになります。
 洪水の暗示である、と。
 さらに箱舟を水の底で見て、沈んでいた動物たちがその船を目指してあがっていく
のを見た。
 神は清らかなものと穢れを分けるつもりだと。
 てか目を覚ますとセムと祖父、あやとりしてたんですけど。
 おぃぃぃ!!!今お前の親父さんすっごい大事な経験してたよ!?
 
 祖父はノアに、種を分け与えます。
 それはエデンの園の種でした。
 神はお前を選んだのだと。

 そうして下に戻ったノアは、動物を救う、と家族に宣言。
 で、ハムかな、僕らは言われてないの、と聞いたけど答えなかった。
 そのあたりはノアも、神の啓示の解釈を迷っていたのかな、と思います。
 それとももう答えは出ていたからこそ、言わなかったのかなとも。

 で、船を作ると言う。
 箱舟を。
 ああ、神々の悪戯の。←それ箱庭な。
 そしてノアはじいさんからもらった種を植えました。
 
 朝、すごい音で目を覚ますと、ノアらをひそかに救った番人、オークが、他の
番人から「おめぇ何してんだよ!」みたいな感じでいじめられてた。
 でもノアは彼らに、あなた方はすべてを失ったかも知れないが、まだ残っている
ものがある、それを救うと声をかけます。
 すると、あの種を植えた地面から水が噴き出た。
 水があちこちの方向に流れていき、そこからは木々が一気にはえました。
 なるほど、これで作れと…。
 あの、船の完成品もらえませんかね…。(組み立てるプラモより完成品が欲しいタイプ)
 てか、植物だって生き物なんだから、動物の命を狩ってはならないが植物はいい
って考え方が理解できない。
 そういうのがなぁ。
 とか言ったら怒られそうですけども。
 この奇跡を見たら番人も、神の御意志と信じる気になったでしょうね。
 そうして箱舟が作られることになったんだけども。
 このあたりの映像の演出、目がチカチカします。
 森が出来るところ、水が流れていくとことか。
 この小川の水を飲んだ鳥、箱舟のところに向かい始めました。
 動物は人間と違って神の言葉を疑わないんでしょうね。
 続々集まってきた。

 で、省略されていますが、この箱舟を作る間に数十年は経過しておりますので、当然
皆大きくなっています。
 特にセムは、助けた女の子、イラと恋仲になっていました。
 気をつけろセム、その子怒らせたら魔法で吹っ飛ばされるぞ!
(ハーマイオニー役のエマ・ワトソン。このレビューでは突っ込みでハリポタネタ出てくる
けど、実際はものすごい名演で、ハーマイオニーだとはほとんど感じませんでした)
 ハムもお年頃になってて、自分も彼女欲しいなー、リア充爆発しろ!って状態に。
 それからノア、作業に邪魔だったらしくて丸坊主にしてた。
 
 鳥がやってきて箱舟に入っていくんだけど、お前らまだ作ってる途中に乗り込んで
くるなや…。
 それとなんか薬作ってるから何かと思ったら、これで眠らせるらしい。
 ここでハムが、セムとイラは付き合ってるのになんで自分には彼女いないのとか
言い出した。
 要するに、動物はつがいでこの船に乗るのに、自分はつがいじゃないのとか言いたい
らしいですよ。
 えっ…お前この船に乗るつもりなの!?(おいおい)
 あと他の動物らもきてるんだけど、食物連鎖大丈夫かと思ったら皆眠らせていた
ので安心。
 
 森にいたハム、カインと遭遇しましたよ。
 で、ノアは立ち去るように言う。
 カインは、この地の王だからその木の砦も俺のものとか言うけどノアは、これは
箱舟だという。
 なんであんた正直に言っちゃうんだよ。
 ともあれカインは、ノアが、自分が滅ぼしたはずのセトの子孫だと知り驚く。
 んで脅しにかかるけど、そこに番人がやってきたので今回はすごすごと退散。
 カインは、そんなら力づくでも船に乗ってやると言い、ノアはこれに対して、お前たちには
最後が訪れるだろう、と予言した。

 そういうわけでカインは、雨が降り始めたら船を奪うため武器を作り始めた。
 神がノアに与えた木を勝手に切り倒してる時点で、何のおとがめもないっていうのが
すごいんですけども。
 なんかちょっとこの映画アンバランスなんだよなあ。
 何でもかんでも神の罰とかは下ったりしないのでしょうけど、なんか納得いかない。
 
 てか次々動物が乗り込んでいくのはいいとして、これ結局洪水生き延びて増やして
いくにしても、同じ親から増えていくのってDNA的に大丈夫なんかな…。聖書はそういうのは
説明なしなんですかね。
 
 それでいよいよ船を完成させる段階になってイラが、セムにはきちんとした女性が
必要だと言い出した。
 自分は子を産めないからって。
 ただノアは肯定的だったので多分、「子孫を残せない」という意味で、イラはセムに
良いと思っていたのかなぁ、と。
 
 その頃カインらは子をとらえて食料としたり、女性をしいたげたり、ノアの舟に乗ろうと
やってきた獣捕まえて引き裂いたりとんでもないことをやらかしていた。
 こっそり見たノアは驚愕します。
 そりゃこんなことしてたら、神が滅ぼそうとするのも仕方ないよなぁ…。
 と、雨が降り出したのでノアが戻ってきたら、ハムが、自分の女はどこだとか言い出した。
 は?
 何言ってんの。
 自分で探しに行けよ。
 飛び出していったハムをイラが追いかけていくんですが、さすがハリポタで鍛えられただけ
あって、走っていくのはぇぇな…。
 つーか末の息子のヤフェトだって文句言ってないのに…。
 あと、新しい世界でもしかしたら会うかも知れない、というのは考えないんですかね。
 
 たまりかねてノアの奥さんは、ノアの祖父を訪ねます。
 野イチゴは実ったかなというじいさん。
 お前どんだけ野イチゴに拘るんだよ。
 奥さんは、自分達にはこのままでは跡継ぎが出来ない、と言う。
 イラは子を産めないと。
 じいさんはそれも神の裁きだというけど、奥さんは酷過ぎるという。
 うーん…。
 神ってそんなもんじゃないですかね、というのは薄情すぎるかな。
 いや日本の神様の感じでいくと、そんなに何でもかんでも神様に頼ってもなぁって気持ちが…。
 じいさんは、選択はノアがなすべきことであり、彼は心を決めていると伝えます。

 さてハムの方はカインの一族のとこにいってなんかフラフラしてるけど、死体が捨てられて
いるところに落ち、そこである女の子に出会う。
 この子はナエル。
 家族を殺されたらしくて、ここに身をひそめていました。
 日本なら確実にフラグが立っているはずなんですが、キリスト教の神様はフラグを折るのが
得意なようです。
 
 さあ、いよいよ雨が本降りになってきた。
 イラは森の中、ハムを探していると、なんとノアのじいさんが野イチゴ探してた。
 本当に行動よめないじいさんだな!
 でも時間がないのでイラは、ノアのところへと言うけど、自分は行かないという。
 ただ、イラはノアと一緒に過ごし、彼の家族も同然だからお前に祝福を与えると言って
じいさんは、彼女のおなかに手をあてた。
 恐らく子を産めるようにしたのだと思います。
 私はこの後ノアが取ろうとした行動が、なんつーか、神様の意志とは反対だったんじゃ
ないのかなと思う。
 本気で人間の子孫はいらないと考えていたら、この時点で神はこんなことさせないでしょう。
 だから合理的じゃないというか、なんかいろいろ面倒なことになっちゃうんだよなぁ…。

 そういうわけで皆戻ってきたんだけど、ハムだけが戻らない。
 カインらも雨が降るのに気づいて箱舟を奪い取りにかかるんだけど、番人らが奮闘。
 これはすごかったですね。
 ハムもナエルとともに森を抜けてノアのもとを目指すんだけど、ここで、カインが仕掛けて
いた罠にはまりナエル脱出不可能。
 なんでこんなだだっぴろい森の、一か所にだけ備えた罠にはまるんだよ…。
 ノアからしたらこれも神の御意志って思ったのかも知れませんが。
 そういうわけでナエルは押し寄せる人々に踏みつぶされ、ハム一人船に戻ることに。
 まあこれは残酷っちゃ残酷ですけども。

 この後番人倒されるんだけど、元の光の天使となって天に戻っていった、ということは、
これはこれで神の許しが得られたってことなんですかね。
 それならいいけど。
 普通の映画ならここでノアを光の天使が助けに来るとこだけど、これ聖書だからそんな
展開は無かった!
 そしてカインはケガをしながらもこっそりと箱舟に乗り込んでいた。
 それをたまたま先に乗り込んだハムが見つけるのであります。
 ここでさっさとノアに突き出しておけばいいものをハムはアホだから、ナエルの恨みで
カインを助けるんですよ。
 カインの甘言に騙されてるようだけど、そもそもこの人がナエルの家族を皆殺しに
してるってのはいいのかなぁ。
 本当にチョロいなこいつ。
 
 ノアはそんなことは知らず、全員乗り込んで、その時いよいよ洪水が地を飲みこんで
いきました。
 ノアのじいさんも、野イチゴを見つけて、それを食べて洪水に飲みこまれていた。
 セトの子孫を守るのならなんでこのじいさんを守ってくれないのかって話なんだけどなー…。
 ちょくちょく辻褄が合わないぞ。
 ま、こんな細かい事を言ってはいけないんでしょうけども。
 
 箱舟の外では、人々の助けを求める声がしていたけど、ノアは家族に、それを助ける
ことを禁じた。
 ってか、どうやって助けろって話だわこれ。
 それと、箱舟がクライマックスかと思ったらあと1時間くらいあるのでどうなるのかなと
思ってたけど、後半はノアの苦悩が書かれるみたいです。
 ノアは家族らに、神がこの世界を作った話をします。
 このシーン、映像早回しすぎて気分が悪くなることもあるので十分注意して下さい。
 で、アダムとイヴの話になって、人間が知恵をつけたために戦争が起きたから、神は
それを初めに戻そうとしている、と話すノア。
 つまりこれからの世界に人間はいらない、と言うのです。
 つーかなんかもう一番だめな掃除の仕方の気が…まあいいけどさ。
 ノアは、自分と奥さんをセムとイラが埋葬し、その二人はハムが埋葬し、ハムはヤフェトが
埋葬して、ヤフェトは一人死んでってね、みたいな。
 それヤフェトが一番可哀想ですやん。
 
 カインはハムに、ノアは自分が殺し、洪水が去った後の世界は自分がもらうとか
言って、そこで眠っていた動物を殺して食ってんですよ。
 ひどいことするなぁ。
 ハムもそれでノアに言えばいいものを、ナエルのことがあるからとグチグチ情けない。
 ほんっと一番嫌いなタイプだわ。
 復讐だかなんだか知らんけど一番罪深い人間を生き延びさせ、神が助けようとした
動物に害を与えてるわけでしょ。
 神からしたら邪魔な存在だと思いますよ。
 
 そんな中、イラが新しい命を授かります。
 イラは森の中で出会ったノアのじいさんがやったのだと気づく。
 それで皆でノアに、祝福を与えてやってというとなんとノア、男の子だったら生かすが
女の子なら殺すと言い出した。
 要するに神は人間を滅ぼすことに決めたのだから、増えちゃならんというわけです。
 いやだから、本当に滅ぼすつもりだったらそもそも増やす事自体をさせないでしょって
話なんだけど。
 なんでそれが理解できないの?
 つーかカインも生き残ってるから、それからしてすでに、神は(カインは殺されるにしても)
人間を全滅させる意志はないと思うんだけどなぁ。
 まあこの後ノアは、これ以上は許して下さいって神に言ってたから、彼も何とかしたいとは
思ったんでしょうね。
 神が答えてくれないので、やっぱり殺した方がいいという結論になるのがすごいなと思ったけど。
 沈黙は肯定って受け取り方もあるのに。

 雨がやみ、みんな外に出てきました。
 祝福の印とか皆言うのに、ノアは、神は祝福してない、と。
 めんどくせぇ!
 この人思った以上にめんどくせぇ!
 さすがの奥さんも激怒しました。そりゃそうだ。
 
 それから多分半年くらい経過したと思います。
 鳥を飛ばして地があるか確かめるけど、まだ地はないようで、セムとイラは、今の時点で
小舟で離れることに決めたようです。
 けれどもそれをノアが見つけて船を燃やしてしまう。
 が、ここでイラが産気づいて大変なことに。
 一方ハムは、カインとの作戦を決行すべく、ノアを呼びます。
 あっちもこっちも大変ですよ。
 で、ノアはカインに襲われ、戦いになるんだけど、セムはセムで、生まれた子が女の子の
双子だったので、これはノアに殺されると思い、ノアを殺しに来るというすごい展開に。
 ちなみに、邪魔だったらしいカインに吹っ飛ばされてました。
 役に立たないなセム…。
 もっと役に立たないのはハムで、戦いをずーっと見てました。
 
 と、ここでいきなり船が座礁。
 座礁ってか陸にぶつかった。
 船破損してたけど動物大丈夫かおい。
 それで、ノアを殺そうとしていたカインをハムが殺すわけですけども、カインは最後に
あの蛇の抜け殻をハムに預けて力尽きます。
 あ、お前ずっとそれ持ってたんだ…。
「これでお前も人間だ」というのは、神に選ばれた子孫ではなくなった、という意味なのかな。
 
 あと、ノアは生まれた子を殺そうとするけどできませんでした。
 そらそうでしょうよ。
 神様も多分天界で「いやマジでそんなこと言ってないから!」って言ってたと思います。
 なんでアブラハムの時には介入して、ここでは介入しないんだ。まあノアが殺さないと
分かっていたからなのかな…。
 そこにハトが、オリーブの枝をくわえて戻ってきました。
 陸地が現れたのです。

 さて。
 この後陸地に移り住んだ一家ですが、ノアだけは洞窟でブドウを栽培し、酒を飲んで暮らします。
(ブドウ酒は神の恵みとされている)
 この後浜辺で寝込んでるノアをハムが見つけて皆を呼び、皆は布をかけて抱き起してやるの
だけど、ここらは聖書通り。何がしたいんだろう…。
 ハムは、あの蛇の抜け殻を投げて立ち去っていくけど、これは恐らく、神に選ばれし子孫で
あることの拒否なんじゃないかな。祝福受けてない気がするし。
 ハムは新しい地を目指して旅に出ます。
 こうしてこのあと、ノアは一家のところに戻り、双子の赤ちゃんを祝福する。
 すると空には虹がかかりました。
 虹がかかるタイミングが遅すぎる!(聖書だと箱舟を出て、神に祈りをささげた後)
 神はもうこの世界を滅ぼさないという約束を虹として示したのでありました。
 これが聖☆おにいさんなら虹にメッセージが書いてあるところなんですけども。

 そういうわけでその後人間がどうなったか、それは今の状況を見て推して知るべし、です。
 この映画は何が面白いとか、見所っていうよりも、聖書を再現したって感じなので、なんか
ワクワクを期待していくと裏切られた感じになるかなと思います。
 私も、洪水の様子までをかくのかなと思ったら、陸地に降り立つまでを詳細にやってて、ノアの
苦悩もきっちり描いててビックリしました。そういう意味ではなかなか面白かったです。



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