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イントゥ・ザ・ストーム

9/2鑑賞

 これは映画館で見た方がいいと思いますよ。
 なんていうか久しぶりに、見せることをちゃんと意識して作られた映画だなぁと思いました。
 いつの間にか身を乗り出して見てる、的な。
 あと、「あーこの人は絶対助かるんだろうな」ってのがなかったのも面白い。
 死亡フラグはバンバン立ちます(笑)。
 伏線きちっと回収してるのも良かったなあ。

 物語は4人の高校生が車に乗っている時、トルネードに遭遇し、上機嫌で映像を
撮ろうとして、巻き込まれて死んだところから始まります。
 完全に自業自得ですがな。
 向こうじゃ結構こうやって、馬鹿な動画とろうとして巻き込まれて亡くなる人も多いです。
 また過去ダーウィン賞を受賞した例では、発生したハリケーンの歓迎パーティを開いた
連中が全員、遺伝子プールからはじき出されたというものがあります。
 ここまで突き抜けた馬鹿やれるのならいいのかも知れませんが。
 この映画にもこの手のお馬鹿さんが出てきて、これはこれでなかなか面白かった。

 さてこのトルネードのスクープを狙っている撮影班の連中が。
 ピート率いる撮影班で、まあ名前はカメラマンで気が弱いジェイコブと、気象予報士のアリソン
くらい覚えておけば問題ないです。
 また、ピートがのってるのはタイタスという装甲車でした。
 彼らは数ヶ月ほどトルネードに出くわしてなくて、今度こそスクープが欲しいからカリカリ
していたわけですよ。
 で、今度こそはとれそうということで、その場所、シルバートンに向かう。

 一方そのシルバートンでは、ドニーという男の子がムービーをとっていた。
 今日は卒業式で、録画できた映像はタイムカプセルとして25年後掘り出す予定らしい。
 ちなみに父親は学校の教頭。
 うむ、真面目な感じですな。
 学校に向かおうとする父ゲイリーだけどここで、ドニ―とはうまくいってないこと、卒業式の
ムービーはドニーとその弟トレイが撮影すること、どうやら母親はいないらしいこと、などが
わかる。
 つーか子に任せるのかよ大事な映像を。
 いいけどさ。

 あと、人気者になれるような映像を撮りたいお馬鹿さんらが出てくるけど、この人らは
まあ覚えなくても問題ないです。
 ちょくちょく出てくるのがなかなか楽しい。

 ピートのタイタスはトルネードに耐える装甲車で、地面に固定することもできるらしいです。
 風速75m/sまで耐えられるんだって。
 わお、それ以上だと飛んでいっちゃうっていうフリだね!(やめなさい)
 
 ドニーはトレイとともに学校の様子をとっているとドニーが好きな女の子、ケイトリンが
先生から、課題が無効と告げられているシーンを目撃する。
 トレイはドニーをけしかけて話しかけるチャーンスみたいに言うわけですよ。
 それでドニーが声をかけたら、提出した課題の動画が、ファイルが壊れて開けないので、
今日中に再提出しないといけない、それで悩んでいたとのことでした。
 で、ドニーはもうとにかくいいとこ見せたいわけですから、卒業式の映像はトレイに任せて
自分とケイトリンは動画を撮りに行こう、と約束しちゃった。
 これ隠れて撮影してる弟が大慌てで笑った。
 冷やかそうと思って撮影してたら、自分が全部押し付けられちゃった、的な。
 それでドニーはケイトリンとともに、廃工場に行くことになるのです。
 でもこの時トレイがそのやりとりを一部始終撮影してたから良かったのかも知れん。

 あーすっ飛ばしてしまいましたけど、記念映像として近所の爺さんだとか、バスケ好きな子、
真面目な子へのインタビューは後の伏線になる。
 みんな25年後の話をいろいろ語ってたんですけどね。

 ピートらの方は、ジェイコブがバッテリーをホテルに置いてきちゃったということで、ホテルへ
引き返すことに。
 ただこれが不幸中の幸いだった。
 雷雨が消えつつあって、ピートはやっぱり外れだと怒ってたんだけど、目の前でゴルフボール大の
ヒョウが降り始めた。
 それで一同はあわててホテルから車の中に乗り込んで撮影開始ですよ。

 卒業式の方でも、風がやや強い様子がさりげなく描かれていて、シーンを追うごとにどんどん
強くなっていく、という表現が実にすばらしかったです。
 それでとうとう卒業式の校長スピーチの時に豪雨になったので、早めに切り上げて校舎の
中へ避難した。
 つーか校舎の中で卒業式やれよ。体育館とかないんか。

 ピートらはついに竜巻に遭遇。
 あの動画馬鹿も騒いでて面白かった。
 タイタスの中からピートは映像を撮り続けるけど、ギリで竜巻は避けて、学校のある方向へ。
 ゲイリーは、トレイしかいなくて、ドニーどこやねんとか思っていたら、木がトルネードで校舎
直撃して、生徒らを中に避難させる。
 ガラスから離れろっていうけど誘導した先が別の玄関に近いロッカーとか危ないだろ。
 まだ廊下に伏せてた方が良かったぞ。
 つーかここ地下ないんですかね。
 校長らの話っぷりからシェルターになってるらしいけど、トルネードは建物ひっぺがして
いくんだから、建物があったところで意味なかろうに。
 あとトレイもいい加減撮影やめろ。あぶねーわ。金田一の佐木か!
 ゲイリーは廃工場にドニーがいることを知り、心配して電話をかけるけども、ドニーはアホ
だからケイトリンと工場を撮影してて、この電話でなくてもいいんだ、みたいな。
 もう勝手に死んでくれよ…。
 そこでゲイリーはトレイの携帯から電話するんだけど、ちゃっちゃとトルネードの説明を
すればいいのに、私だ、無事か、大丈夫なのか、今から言うことをよく聞けとかあーだこーだ
言ってて携帯切れた。
 どいつもこいつも使えぬ馬鹿ばかり…!(デスノート・夜神月)

 そんで工場にトルネード直撃したわけですが、たまたまあった穴の中に飛び込んで
助かりました。
 助かったけどガレキで上ふさがれて出られないという安定の展開。

 ゲイリーは外へドニーを探しに行くことを決意。
 危な過ぎる…。
 一方でアリソンはまた次の竜巻が起こると指摘。
 ピートは撮影に向かうと言います。
 町に戻ってくると、あのカメラで25年後の記録とってた近所のじいさんの犬が。
 で、じいさんは車にいて、皆でこれを救出。
 トレイがナイフをゲイリーに渡してシートベルトを切っていた。
 ナイフを持っていたのはともかくとして、助かりましたね。
 死ななくて良かった。
 このあと学校へ避難させてあげてって近所の人に言ってたけど、助かったよう
なので後で出てきます。
 で、ゲイリーはトレイのナイフ没収。
 
 さて車で工場に向かっていると、トレイはこのあたりに詳しいらしくて、こっちの道を
いった方がいいとか説明。
 あとあの馬鹿二人は、酒盛りしていたところを、ピートらの車がやってきて、アリソンが
助けようと注意するんだけど、よっぱらってるから聞きゃしねえ。
 こういうのに限って他人犠牲にして助かったりするから腹立つもんだけど、今回は
特に誰か犠牲にってのは無かったからまあ良かった。
 皆は銀行の中に一時避難。
 トレイを先に入れてゲイリーも続こうとすると、車が落ちてきて出入り口をふさがれた。
 これはなかなか面白い展開でした。
 で、ゲイリーはタイタスの中に避難しようとすると、今度はアリソンが飛ばされそうに
なっていた。
 懸命に助けるゲイリー。
 本当にくそまじめな人なんだなぁ。
 二人とも飛ばされそうになっていたところ、トルネードが急に消失して助かるんですよ。
 こういう、人間が自然に翻弄されるだけってのはなかなか面白い。
 この、音楽も実に効果的に使ってますね。
 でっかい竜巻が発生した時の重低音とかがね。

 ゲイリーはアリソンに、自分の息子が工場にいることを話す。
 アリソンは心配してくれます。
 あとジェイコブが今の経験でめっちゃびびってしまってた。
 いや気持ちわかりますわ。
 これだけのことを経験したら。
 でも皆でこれをなだめて撮影続行することに。
 ゲイリーとトレイはピートの撮影班に同行させてもらうことになります。
 まあ今の時点ではいろいろいい絵が取れただろうしな。
 つーか、あと20分くらいとか言ってたのが全然到達できないっていう。

 タイタスの方がいざという時安全だというので、トレイはそちらに載りました。
 なんかいろいろ楽しんでいる風だった。
 
 ドニーらの方は、穴に水が入り込んでくるわ、ケイトリンがケガしてるわで。
 ドニーは、母が看護師だったので子供の頃救命処置を教わっていたとかで
適切な手当てを。
 多分だけど、まだ小さい頃に離婚して、母親とは定期的に会う感じだったのかな。
 で、照れ臭かったのか反抗期だったのか、ドニーは別れの時母親のキスを嫌がった。
 それが最後の別れになってしまったようです。
 母親は交通事故で亡くなったと。
 そういうのがあって、父親とはギクシャクしてしまっているというのはわかりますね。
 ドニー自身も罪悪感があるから素直になれないんだろうね。

 さてピートらですがなんと。
 トルネードが4つ同時に起きた。
 
 トルネードA が あらわれた!
 トルネードB が あらわれた! 
 トルネードC が あらわれた!
 トルネードD が あらわれた! 

 ピートら は にげだした!
 しかしまわりこまれてしまった!
 トルネードら は とっしんしてきた!

 えー馬鹿動画とってた奴らはまきこまれました。
 そんで一同らは、タイタスにこもってればいいのにって思ったんだけど、やばいからって近くの
教会へ避難。
 ここで一つ火災が起きて、火柱のトルネードになるのはすごくこわかった。
 さらに、ジェイコブがカメラ気にして戻った間にトルネードに吸い込まれて、燃えながら上へ
あがっていくリアリティとか。
 すごすぎる。
 助けにいこうとしたアリソンをゲイリーが止めたのも良かった。
 こんなん助けにいったって自分も死ぬだけだろうに。
 教会の中でトルネードをからくもやり過ごした一同ですが、これはもうどうにもならんよなぁ。
 ゲイリーは息子を探しに行くといい、撮影班の一人は、ジェイコブの家族に彼が死んだことを
知らせるために残るといい、ピートはトルネードを撮影しにいくといい。
 まあある意味しょうがないわな。
 こういうのは言ってもきかないから。
 ゲイリーはアリソンらの、気象予報用のバンで工場に向かう。
(ちなみにここ残った人は生きてました)

 一方ドニーの方はかろうじて携帯がつながったので父の携帯に電話かけたら留守電だった。
 まああの状態じゃあなあ。
 それで彼は助けを求めるメッセージを残します。
 ここでバッテリー切れたって。
 なんで予備をもっておかんのだ!(全部水没したがな!)
 
 ゲイリーは途中で避難してくる車とすれ違う。
 工業地帯からきたけど、高校生はいなかったって。
 アリソンも、もう学校に避難したんじゃないのって言うけど、そうは思わないでしょうね、親として。
 あと避難してきた人が、警報が壊れていて竜巻警報が出せないみたいな割と重要なことを
言います。

 その頃ドニーとケイトリンは、映像で遺言みたいなの取ってた。
 ここのシーンはちょっと長すぎてダレました。
 でも、絶対ダメってほどじゃない。
 早く終わって欲しいなってくらいで。
 ここのあたりはめまぐるしくシーンが変わるので、感情移入がしにくい、というのが欠点なくらい。

 そしてゲイリーはやっと留守電を聞いて、彼らが工場に取り残されていて、ピンチな状況を
確信。
 早く向かいたいでしょうねえ。
 そんでなんとか工場に駆けつけて、水没してる場所を探す。
 ところが二人の頭上をふさぐ鉄筋が動かせないわけですよ。
 トレイが、バンを突っ込ませることを思いついてその通り、どかすんだけど、ドニーはその
衝撃で足が落ちてきた鉄鋼にはさまれてピンチに。
 ちょ、弟ォォォォ!!!
 助けはしたが別のピンチになったぁぁぁぁ!!!

 ケイトリンは助け上げられるも、あがってこない息子に不信を抱いてゲイリーが飛び込むと、
ダニーの足が鉄鋼の下敷きになっていた。
 ここでまた、トレイから取り上げていたナイフが役に立ち、ロープを切ってダニーを引きずり
あげることに成功。
 でも呼吸停止してたから蘇生措置を行うゲイリー。
 奥さんが看護師なのと教師だからそういうのは教わってたでしょうね。
 何が役に立つかわからんもんですなぁ。
 あと感心したのは、この手の映画でありがちな、悲劇を盛り上げる演出とか一切なくて、
もうセリフもほとんどなくてスピーディに展開されること。
 だから面白いです。
 ちなみにナイフを持ってゲイリーが水の中に入った時、まさか足を切るのか!?とちょっと
びっくりしましたすいません。

 しかもここにピートが、助けがいるだろってきてくれた。
 スクープを捨てて、きてくれたのはありがたかったなぁ。
 でもちゃっかりバンからデータおろしてて笑った。
 
 ところが最大の危機は消えたわけではなかった。
 シルバートンにおいて、135m/sのトルネード発生。
 二人はプリキュア!とばかりに二つのトルネードが合体したわけですよ。
 いや合体したんだからプリキュアじゃなくてドラゴンボールのフュージョンか。(そこ割とどうでもいい)
 ゲイリーは警報が鳴らないことを思い出し、学校の生徒らを避難させなくては、と向かうんですな。
 ここらあたりはさすが教頭。
 アリソンがいたのも良かった。
 ここが安全、と動こうとしない教師らにアリソンが、「私は竜巻の専門家です。ここは危険
なので避難を」と言って、バスで皆次々脱出。
 まあちょっとだけご都合主義なとこを指摘するとすれば、何度かトルネードきたのに道路に
障害物ないとかね。
 いいけれど。

 竜巻を後ろに、一同逃げていくのだけど途中で鉄塔が倒れてきてしまい、ゲイリーらは逃げ道を
ふさがれる。
 ここでトレイが、このあたり雨水管があると指摘、マンホールから中へ。
 これもっと広くて深いのかと思ってたら、そんなでもなかったなぁ。
 建築途中なんか。
 ここで皆避難して、最大のトルネードをやり過ごそうとしたら、鉄柵が飛ばされそうになり、人が
吸い出されそうになる。
 そのピンチを救ったのは、トルネードの中懸命にタイタスに乗り込んだピートだった。
 最後はいい人になるの法則!
 タイタスで鉄柵をふさぐも、地面になかなか固定できず、ワイヤーを引き出して中に括り付ける
とか、なかなか緊迫の場面でした。
 一方地上では飛行機やらトレーラーやら面白いように飛んでいってた。
 これどうすんだろ…。
 飛行機とかトレーラーから変形して逃げるトランスフォーマーはおらんのか?(いねぇよ)

 この後トルネードの目に入り、ホッと一安心…かと思ったらまたすぐ暴風雨に。
 強いのが来るってアリソン言ってたから、台風のように、入る時より通り過ぎる時の方が
被害甚大なわけですか…。
 ここでついにタイタス、ワイヤーくくってた部分とれて、ピートは空へ巻き上げられる。
 でも彼は最後に見たのです。
 トルネードを抜けてはるか上空から見える、静かな世界の美しさを。
 ここは本当に良かった。
 こういう表現の仕方もあるんだなと。飛んでって終わり、じゃないとかね。
 この後タイタスは落ちていったけど、きっとピートは満足だっただろうと思うし、何より
装甲車だから生きてんじゃないのか?と思うんだけどねぇ。

 こうしてトルネードは消え、ゲイリーはトレイにナイフを返した。
 彼はここでも飛ばないように網みたいなの巻きつけてたんですな。
 めっちゃ役立ちましたね、ナイフ。

 そうしてトレイとダニーは、また町の人らの撮影をするんですね。
 25年後どころか毎日を大事に生きようという人とかいろいろいた。
 そして3人の親子もちゃんと絆取り戻して良かったと思いました。
 でもゲイリーがはげるとか言うたらあかんぞ!

 ちなみに飛ばされた動画馬鹿二人は生きてました。
 なんでや!←

 まあトルネードは本当に怖いし、日本でも発生してるけど、だからって何がどうできる
わけでもないんですよねえ。
 自然の驚異の前に人間は無力、というのを改めて思い知ったし、本当に迫力があって
面白かったです。
 あとパンフレットの、トルネードレベル、F5はミステリーが起こるってなんやねん。



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