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ヘラクレス

10/29鑑賞

 うーんとね。想像していたのと違った。
 でもこれはこれで面白かったです。
 王道パターンでざっくり見られる映画だからいいかも知れません。
 ギリシャ神話知らなくても問題ない話だし。

 さて冒頭でヘラクレスとは、ゼウスと人間の女の間に生まれた半神半人の英雄であることが
語られます。
 ヘラは嫉妬心を燃やし、赤子のうちから殺そうとするも、ヘラクレスは赤子の時から強かった。
 で、ヘラの怒りをとくために12の偉業に取り組むことになった、と。
 ここら微妙に神話と変えてありますので注意。
 ヘラクレスの偉業は日本のスサノオの偉業と似通っています。もとからギリシャ神話と日本神話は
かなり共通しているので、どっからどう話が伝わったのか、学者さんらの研究結果が待たれるところです。

 で、そういう話をいろいろしているわけですけども。
 話をしている子はなんか縛り上げられていたよ?
 山賊だか知らんけど村を襲った連中に殺されかけてて、そういう話をして時間稼ぎをしていた
らしい。
 彼は、ヘラクレスとは自分のおじさんだという。
 彼の名はイオラオス。
 こうしてヘラクレスの伝説を広める役目をしてました。
 そこにヘラクレス一行が現れる。
 彼は一人ではなく仲間がいたんですな。
 山賊どもコテンパンですよ。

 この、イオラオスが冒頭語った時にはヘラクレスは一人でした(映像が)。
 でもエンディングでは仲間と戦う様子が出てくるので、終わったからと帰らずに見ておくと面白いですよ。

 吊り上げられていたロープが火で焼き切れそうで、串刺しになる寸前だったので、急いで叔父上って
いうイオラオスが面白かった。
 まあギリ助かったんですが、しこたまケツは打ったな。
 この後なんかお金の計算してるあたり、ヘラクレスはゼウスの息子ではなく、単に強い人間って
ことがわかります。
(あくまでもこの映画での設定です)
 そんで預言者でもあるアムピアラオスが、獅子とカラスが手を組んで死体の海で戦っている、と
預言をする。
 ヘラクレス自身はもう少し稼いだら地中海あたりでゆったり暮らしてーなーとか思ってるっぽいです。
 ここで、テュデウスはどうすんだ、手に負えないぞ、とアウトリュコスが言ってくる。
 テュデウスというのはヘラクレスが昔助けた子だったんだけど、どうやら言葉が話せない、獣の
ような感じでなかなか大変らしい。
 したらヘラクレスは、彼は自分が連れて行くと。
 そうしていたらその酒場に身なりの良い女性がやってくる。
 彼女の名はユージニア。
 トラキアという国の王女なのですが、国を救ってほしいという。
 王、コテュスが、レーソスという巨大な侵略者を前に苦戦していると。
 さらに国も内戦が起きて大変みたいです。
 体重分の金をくれるってことで、アウトリュコスがヘラクレスにもっと食え!とか言ってて笑った。
 そういうわけで交渉成立したヘラクレス一同、彼女の国に行くことになります。
 アムピアラオスが、王女の兵士が持っていたカラスの絵が刻まれている盾を見て、獅子とカラスが
手を組んだ、と言ったのが気になるところですな。

 あとこの国にはヘラのでっかい石像があった。
 ヘラを信仰しているらしい。
 ま、ギリシャだったらそうでしょうな。
 
 ここで、ヘラクレスの過去が少しだけわかる。
 以前はエウリュステウス王に仕えていて、英雄とたたえられる身だった。
 危険な任務とかもこなしていたりしたらしい。
 妻子もいた。
 ただ、ある時家族が皆殺しにされる事件があったようですね。

 コテュス王に仲間を紹介するヘラクレス。
 一人女性のアタランテを紹介した時に、おいおい大丈夫なんかみたいなこと言われて、
その場で実力を見せて黙らせていたのは面白かった。
 まあヘラクレスの一行に加わってるくらいだし…。
 しかも活躍が一番すごかったと思う。かっこよかったです。

 それでレーソスの話を聞くと、なみの人間じゃないらしいことがわかる。
 妖術は使うわ、仲間内にケンタウロスはいるわ…。
 ヘラクレスの伝説でさえ作りもんなのにケンタウロスいるかなぁ?
 ヘラクレスが倒してきた動物らはこの時代を考えるとまだ進化の過程でいそうな動物だけど。
 王からこの国を救ってほしいと言われてヘラクレスはまず、兵を鍛えることを考えます。
 レーソスとの戦いできちんとした兵は皆戦死してしまって農民しかいないから、戦う以前に
基礎ができてないらしい。

 兵を集めてヘラクレスは、敵を殺すことより大事なのは生き残ることだ、と指導。
 盾を構えさせてテュデウスが突っ込んでいくと、盾の陣形はあっという間に崩れてしまう。
 そういうとこがもうダメなんだろうなあ。
 そこに、レーソスが移動を始めたという知らせが届き、王はこのままだとベッジ族だっけ、そこの
村が襲われる、助けにいかないと、と、兵を十分に鍛える必要があるというヘラクレスの忠告を
無視して明日、軍を出すことに決定してしまう。
 このあたりがなぁ…。
 ヘラクレス一行の中に頭脳担当がいたら気付いていたかもしれんけど。

 その夜、ユージニアの息子アリウスと話をする機会があったヘラクレスは彼に、獅子の牙で
作ったお守りを渡してやります。
 ヘラクレスの伝説が本当だと信じて疑わないアリウスは非常に喜んでました。
 ま、仲間と一緒に倒したってだけで、武勇伝自体は嘘じゃないからなあ。
 
 さてベッジ族の村に行くと、なんかもうあちこちやられてるっぽい感じで、遅かったか、とか
言ってると様子が変。
 いきなりベッジ族に襲われたのであります。
 王はレーソスに幻覚を見せられてるんだ、助けにきたのに戦わなくてはならないとは、とか
言ってるけどなんかおかしい気がする。
 そんなことする意味があるのかなっていう。

 ここのバトルシーンはなかなか面白いです。
 何より武器がかっこいいし面白い。
 あとアタランテが先にやっておけばいいのに、戦いに入ってからアルテミスに祈りをささげ
はじめて仲間がハラハラしてたのはちょっと笑いました。
 もっと早くやっといて!
 それと、彼女は弓矢が武器なんだけど、これ接近されたら不利だなと思ってたら、ちゃんと弓に
刃の部分がついてて、それで相手を切ってたのはすごかった。
 ただ、王をかこっていた陣形が崩れてやばいとなったのでヘラクレスはテュデウスに馬車を
持ってこさせる。
 この馬車がすごいんですわ。
 両サイドから刃が出るから、それで陣形の周りをぐるーっと回ると、敵が切られるっていう。
 
 そういうわけでものすごい被害を出したわけですけども。
 ヘラクレスは改めて、兵を鍛える時間をくれという。
 あとこの戦いを上から見てたのがいて、これがレーソスですかね。
 この時点ではレーソスの存在をうまいこと演出してるなあと思いました。

 その夜ヘラクレスは、たびたび自分を悩ませている悪夢を見る。
 妻子の遺体が転がっていて、それを地獄の番犬ケルベロスが食べようとする夢。
 そんなヘラクレスにアムピアラオスは、やり残した難業を終える時だ、と告げる。
 それは過去を乗り越えるということらしいです。
 あとみんなにユージニアが、ヘラクレスの本当の話を教えて欲しいとやってくる。
 でもみんなは、倒れているヘラクレスを見つけた時、妻子はすでに死んでいた、彼が殺したとは
思わない、みたいな感じでした。
 いろんな過去があるだろうしね。
 あと、旅をしている過程で死体の山の中一人生き残っている子を見つけた、それが
テュデウスであることも。
 
 さて兵の鍛錬ののち、ヘラクレスの兜やら鎧やらいろいろ作りまして。
 それを配給してんだけどここで試着のために出てくる兵二人を覚えておくと後で役に立つかと思います。
 あとナントカ将軍っていうのは気に入らないらしくて文句つけてた。

 そういうわけで兵士をサクサク鍛え上げまして。
 いよいよレーソスの軍に侵攻していくことになるんだけど、この戦の勝敗を聞いたらアムピアラオスは、
ワカンネって言った。
 ただ一週間以内に自分は天国か地獄見るらしいよ、と。
 地獄のような場所でって。
 どういうこっちゃ。
 このあと鍛え上げた兵士にテュデウスが突っ込んでいったけど今度は弾き返されてて、テュデウスが
笑顔見せるのはなんかよかったなぁ。
 
 つーわけで進軍になるんですが。
 …なんかえらく整備された道だなあおい。
 予算の関係上適当な場所選んだ?
 と、開けた場所に出た時に、ケンタウロスが現れた!
 イオラオスが大騒ぎしてるんだけどよく見たらそれは馬に乗った兵であり、ケンタウロスではなかった。
 伝説を吹聴して歩くやつが逆に騙されてどうするよ。
 
 戦いが始まったんだけど、アムピアラオスが唐突に、死ぬのは今日かもって言い出していて笑えた。
 でも、雨のように降り注ぐ矢をうけたけど全部自分をはずして落ちたのを見て「死なないかも」。
 軽っ。
 死ぬフラグ立てておいてこんだけバキバキ折るやつ見たのは細川幽斎以来だよ…。
 
 そしてこの後ヘラクレスはレーソスと対決するけど、めちゃくちゃあっさり倒されるんですよ、レーソス。
 ヘラクレス以上に普通の人間だったようで。
 軍師みたいな人がいたらこの不自然さを疑うんだろうけど、ヘラクレスメンバーって皆脳が筋肉で
できてそうな人ばかり…ゲフゲフンッ。
 あと一緒にひっくり返った馬大丈夫だったのかな。
 気を付けて撮影してはいるんだろうけど気になる。

 レーソスらを連れて帰ってくると、投石だの殴るけるだのされてて、さすがにヘラクレスは
やりすぎだと怒る。
 そんな彼にレーソスは、暴君に手を貸しやがって、村の被害だって俺はやってない、と告げる。
 ヘラクレスは初めてここで疑問を抱いたのではないでしょうか。
 レーソスの作られた伝説、みたいなのを。
 自分らもそうやって神の子って言ってきて傭兵としての仕事を得ているわけだしね。

 ただ、もう王としてはヘラクレスらは用済みなので金払ってやるから出て行けってな感じですよ。
 トラキアは無事統一された、的な。
 ヘラクレスは王女にくってかかる。騙したな、と。
 でも王女としてはこのままだとアリウスが殺されてしまうという。
 それ王の孫じゃないのかと思ったんだけども、そもそもこの国だって、ユージニアの旦那さんが
王として統治してたのをコテュスが毒殺してのっとり統治するようになったらしい。
 でも、コテュスが死んでアリウスが地位を継いだらきっと良い王になるから今は耐えている
のだということらしいです。
 バカだな、自分が殺されてアリウスがいいように洗脳教育されるとか考えないのかな。
 
 そういうわけで金をもらって追い出される形になるヘラクレスですが、納得いかない。
 アウトリュコスは、俺らただの傭兵だし、金もらったんだからさっさと行こうぜって感じだけど、
ヘラクレスは「頼まれたのはこの国を救うことだ」と残ることを選択。
 他のみんなも残ったので、アウトリュコスは金をもってとっとと立ち去ってしまいます。
 まあ彼の気持ちもわからんでもない。
 てか私なら、少し時間をおいてからにしますけどね。
 今はバリバリ警戒されてるから、いったん立ち去って別の国にいったように見せかけて、
油断してる時くらいに戻ってくる。
 まあそんなこと言ってたら時間もないので…。
 あとアムピアラオスが、突然だけど俺今夜死ぬわ。炎の槍に胸貫かれて死ぬらしいと。
 余計に今戦わない方がいいだろうが!!!!

 時間もないことですし、ヘラクレスらはそのまま乗り込んでいくんだけど、当然敵も
待ち構えていた。
 さらに、アリウスが人質にされたのでヘラクレスらはおとなしくつかまるしかなく。
 この時に彼はとっさに、アリウスにあげた牙のペンダントを手にかくしてました。

 ヘラクレスが起きると鎖につながれていて、さらに目の前にケルベロスがいると思ったら
3匹の犬だった。
 それとエウリュステウス王もいた。
 ここで、ヘラクレスの妻子を殺したのはエウリュステウス王がけしかけたこの犬だという
のがわかりました。
 彼にとって、野心のないヘラクレスは脅威だったらしいです。
 そんなこといっても、国を統治することに興味ないんだから、うまいこと仕えさせておけば
よかったのに。
 民衆が、ヘラクレスの栄光に傾倒していくのが王として怖かったらしい。
 それで毒を飲ませてヘラクレスが気を失っている間に妻子を殺し、妻子殺しの汚名を
着せて追放したと。バカなことをしたもんですなぁ。
 この二人の王は手を組んでギリシャ全土を支配するのだとか言ってるけどそのうちに
お互いに殺しあうようになるで。
 お前らはお前らで野心強すぎるんだわ。
 足して二で割っても変わらんから!
 いっそフュージョンしちゃえよ。

 ユージニアがとらえられて殺されそうになったところで牢の中からアムピアラオスに
ヘラクレス、お前は本当に強いはずだ、思い出せ、という。
 それで鎖引きちぎってユージニアを助けるわけですが、王ども、犬を解き放って逃げやがった。
 ……獅子を倒したのは本当なんで、犬なんか何の意味もないだろうが。
 バカなの?
 君らバカなの?
 
 牢から出たアムピアラオスはヘラクレスに、君の難業は終わったと告げるけど、まだ
残ってると。
 それはあの王二人をやっつけることでした。
 
 一同が王を追いかけていくと、兵の一人が投げた槍が火をまとってアムピアラオスのとこに
飛んでくる。
 それを甘んじて受けようとしたアムピアラオスでしたが、ヘラクレスがバッと槍とっててめっちゃ
笑った。
「俺の運命だぞ」
「気にするな」
 って。
 つーかアムピアラオスの預言能力も大したことなくね?

 この後の戦いの見せ場は、コテュス王に命令されて、混乱する中兵士がヘラクレスらに
攻撃してくるとこかな。
 しかもアリウスが人質にとられてあわや、となった時に戻ってきていたアウトリュコスが助けてくれたし。
 で、その逃げるアリウスを助けようとしてテュデウスが犠牲になるんですよ。
 なんでそれしちゃったかなぁ。
 これ全体的にはシリアスだけど、ちょくちょくギャグはさんでくるからここは、矢の刺さったテュデウスを
ヘラクレスが抱え上げると、下にあの鎧を着こんでいたってオチでよかったのに。
 もったいない。
 この後ヘラクレスは迫りくる兵士の前に、ヘラの石像を落とします。
 これがコテュス王直撃。
 ざまあみろって感じですわ。
 こうして王を失ったので兵は立ち往生。
 と、鎧とか兜を試着してた二人の兵士が歩み出てきて武器を捨て、ヘラクレスの前にひざまずくのです。
 
 戦いはやっと終わりました。
 アリウスが良い王になってくれるでしょうな。
 語りは、預言者アムピアラオスの言葉で終わるけど「ちょっと待て、俺まだ死んでないぞ」とゆるい感じで
終わりました。
 だからそれするならテュデウス死なせる必要なかったじゃーん!!!!
 
 これで終わるんだけどこの後、ヘラクレスの伝説が「仲間」と一緒に作られていた種明かしみたいな
感じで明かされていきます。
 面白かったです。

 地に足の着いたヘラクレス伝説、っていう感じでそんな悪くなかった。
 時間も短いので、サクッとみられるかと思います。



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