多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→暗殺教室 365日の時間


教室
365日
時間

1/12鑑賞

 まさかこっちでも上映があると思わなかったので嬉しかったです。
 いや総集編だというのはわかってたんだけどさ。
 あと、クエストのやつも短編になるのすっかり忘れてて、上映はじまってびっくりした(笑)。

 最初はこの殺せんせークエストだっけ、始まります。
 絵がデフォルメされてて、モブとか簡素化されてるのがなかなかいいですね。
 先生が魔王設定だったんだっけね。
 あの磯貝君の、鎧前だけしかないやつやっぱ面白いわ。

 で、魔王を倒せる可能性がある人間として名前があがるのが、カルマ、リツ、イトナという
人間なんだけど、皆まとめて北の洞窟に住んでると。
 寺坂が北の洞窟どんだけいるんだよって突っ込み入れてて笑った。
 あと途中でいきなり、ビッチ先生の、『お年玉は全部使っちゃったわよ』みたいなのが
入ってきたんだけどなんぞこれ。
 面白かったですが。

 カルマのいる洞窟にやってきた一同。
 殺せんせーが既に攻略していて、分厚い攻略本をくれた。
 それは…これから攻略する意味あんですかね…。

 で、カルマの情報もあって、相手をバカにすると自分の運の悪さがマイナスになるという
バグつき、という設定がおもしろい。
 不良を倒したあとグチグチ言ってたら、上から金だらい落ちてくるとか。
 どんな運の悪さだよ(笑)。
 いや実際偉そうにセリフ言ってる奴の頭に金だらい落ちてきたら絶対笑うわ。
 これドラクエにも欲しいな…。
 運の悪さで金だらい落ちてくるっての。
 まあともかく。

 中には罠が沢山あるんだけど、殺せんせーがめっちゃ楽しんでて、もっと危なくしておこうと
矢に毒を塗っていたり、刃の振り子に絵を描いて気を取られるようにしようとかやってて面白かった。
 しかもこの振り子に書いた絵がワンピースの海賊旗で、生徒一同「別の意味で危ない」
と突っ込みまくってて面白かった。
 そしてモンスターに囲まれたんだけど、この中にカルマが隠れていて、殺せんせーを
襲撃してた。
 さすがですな。
 でも殺せんせーをすっごい見下してて、金だらいが発動、しかもこれが壁のボタンにあたって
カルマ、かっこつけながら落とし穴に落ちていたの、すっげー笑った。
 かっこつけてるから余計に面白いです。
 殺せんせーはカルマに言われたことが地味にショックだったらしくて、ハゲろとかいいつつ
怒ってたけど。
 器ちっさいんだった。
 カルマ、戻ってきて、渚に声をかけてるんだけど、金だらいが落ち続けているから周りには
バカにしてると丸わかりなんがいいなあ。
 てかどんだけ落ちてくるんだ。

 仲間にと誘う渚ですが、カルマは拒否。
 カルマはワナで殺せんせーを捕まえようとするも、かかったのはくぬどんだった。
 殺せんせーはというと、回復の泉に入ってきたらしいです。
 つーかあれ人間用じゃないの。
 魔王も回復するの!?
 んでカルマを連れていく殺せんせーですが。
 ここで、良い子は風呂場で走っちゃダメ、というテロップでるの面白かったなあ。
 殺せんせーはカルマに、魔王とはパーティで倒すもの、と話をします。
 そういうわけでなんやかんやでカルマ、制服を着せられて渚らのメンバーになることに。
 皆万歳やってるけど、後ろで罠にかかってるくぬどん解放してあげて…。

 これ面白かったから、ヘタリアみたく短いアニメでやって欲しいですねえ。

 さて本編です。
 大人になった渚が今は閉鎖された旧校舎にやってきた。
 見ると鍵があいているので中に入る渚。
 てか、鍵締まってるのにきてどうするつもりだったのかという疑問もあるんですが。
 中にいたのはカルマだったんだけど、磯貝がカギを持っていて、カルマは針金であけた
らしいから。
 外から眺めるだけだったのかな、渚。
 
 皆が集まるのは明日だったんだけど、渚もカルマも用事があってこれないから、たまたま
2人とも偶然前日に来てたみたいです。
 カルマは明日が就職の面接だとか。
 まあ、彼なら受かるでしょうね。
 本人も言ってるけど、面接官の気に入る人間を演じればいいわけだし。
 受かってしまえばこっちのものだし。
 
 二人は旧校舎をあちこち回ることにしました。
 なんか結構設備いろいろあるよね。
 隔離校舎という割には。
 もともとは理事長が教えてた校舎だったんだっけ。
 渚が、3-Eの板に触ろうとして背が低くて触れず、カルマに抱えてもらっていたのは
ちょっと笑った。
 職員室、なんか張り紙がしてあるなと思ったら「1リットル切ったら水を足して下さい」って
張り紙だった。
 給水器?
 まあいいや。

 ここは、旧校舎を残すために山ごとカルマが買い取ったらしいです。
 すごいですね。
 理事長の持ち物かと思ってたけど違ったのかな。
 あ、今はもう理事長じゃないんだっけ、あの人。
 …カルマのお金はどこから…。株かな。
 
 職員室には殺せんせー用の卒業アルバムが残ってました。
 こっから過去の回想に入って行きます。
 もっとがっつり総集編やるかと思ったら割とオリジナルエピソードあったので良かったです。

 殺せんせーが初めて教室にきた時の「まず5、6ヶ所突っ込ませろ!」というのは
良かったなあ。
 面白かった。
 で、殺せんせーが超生物なのに弱点だらけだったりとか。
 木につるして皆で刺していいってやつで、枝が折れた時にテンパって、校舎の屋上に逃げた
あと「皆の宿題を2倍にします」ってのも面白かったなあ。

 カルマは、なんであんなに弱点があるのか不思議だった、と言ってるけど、あれは多分
殺せんせーが死神にならなかった場合の素の感じじゃないのかなと思いました。
 本当に教師やってたらそういう先生だったんだろうな、みたいな。
 
 このあとカルマと殺せんせーのシーンがあったり。
 渚の進路相談で、母とのエピソードがあったり。
 そーいやこのお母さん、セーラームーンだったな。(誤解を招く言い方をしないように)
 でもこういう風に、自分が出来なかったことを子供に押し付ける親って結構いるんですよね。
 決まり文句は「子供は親の言うことを聞いていればいい」
 子供には子供の進路があるということをわかっちゃいない。
 自分が間違えたから子供には失敗させたくない、というのはわかるけども、失敗しなければ
学べないこともある。挫折から学ぶこともある。
 一度も転んだことのない子供は、転んだ痛みを知らないし、他人が転んでもその痛さを
理解できない。
 子供の人生は子どものものです。

 さて脱線が長くなったけど、烏間のフリしてる殺せんせーがヅラをかなぐり捨てるのとか、
渚君の将来を決めるのは渚君と言ったりして、ブチ切れた母親が校舎を燃やそうとして
殺し屋と鉢合わせ、それを渚が撃退というエピソードが流れ。
 渚の生んで育ててくれただけで感謝している、というセリフは良かったなあ。
 
 この後はテスト勉強のくだりとかいろいろあったけど、今見たらナルトとか聖闘士星矢とか
踊る大捜査線とか、こっちも結構パロってんな大丈夫か。
 
 校舎でカルマと渚が、殺せんせーは雪村先生との約束を守ってたんだ、という話をしてるん
だけど、どうやら素顔を見せてもらう機会はなかったようです。
 かなりのイケメンと言ってたけど写真みせてくれなかったし、あの雪村先生の好みだったら
アテにならない、とバッサリ言われてて笑った。
 ま、暗殺やってたら写真残すこと自体ないだろうしねえ。
 
 この後は、殺せんせーの過去を知って暗殺するかどうか意見が分かれたエピソードです。
 この展開は原作でもびっくりしたけど良かったと思う。
 普通なら皆で「殺すのは良くない」「助けられる方法を探そう」という展開になりがちだけど、
この作品が他の作品と違うのは、もともとは殺せんせーは人を平気で殺してきた人間である
ということを読者に忘れさせなかった、ということだと思う。
 助けて良かったハッピーエンド、では、改心したなら人を殺していてもいいのかってことに
なっちゃうと思うんで。
 だから、辛い最後ではありましたけど、あれはあれでよかったと思う。

 カルマと渚のバトルというか、そこまでの過程はどうしてもカットされてたけど、あれは
アニメで見てても面白かったです。
 渚の擬態とかね。
 んでこのバトルを経て二人は、上っ面だけじゃなく本当の親友になれた。
 このあと、ロケットで宇宙にいったりして、殺せんせーのことをより調べた結果、爆発する
可能性は1%以下とわかり皆安心した。
 けども、それは子供の考えであり、政府は安心してなかったことを彼らはのちに知ることに
なりました。

 この後はほぼ、最終回前後を流していたと思います。
 校舎に殺せんせーが一人になった時を見計らって、レーザーを照射するも失敗、今度は
バリアーを張って出られなくして、異変を察知した皆が会いに来るってやつ。
 アルバム作って、きれいにした校舎から外を眺めながら、殺せんせーが「最後に君たちに
一目会いたかった…」というのは、なんていうかすごく本音がこもってた声だった。
 今まではなんやかんやしながらも、おちゃらけていて殺せんせーはあまり本音を見せて
なかった部分があると思うけど(本当に怒った時以外は)、この時ばかりは本当に、心の底から
会いたいと思ったんだろうなと。
 
 生徒らは、烏間の言葉から次のレーザー照射時間のヒントを得て、旧校舎に向かっていた。
 ここのラインのやり取りとかが詳しく出ていて面白かったです。
 イトナが(食事を頼んでいて)まずいラーメンでもいいからとか言ってて笑える。
 山の中ではカルマが仕切って、訓練された兵士を次々倒していくんだけど、渚とカルマが
力併せて強いリーダー倒した時に、イェーイ☆ってやってたらまだ動いてて、皆から怒られる
やつ、カットしないで流してくれててよかったです。
 あれは面白かった。
 まだ動いてるって害虫呼ばわりかよって。
 
 殺せんせーは足音で皆が来ることを知っていました。
 でも自分の存在が知られてしまったからには政府は必ずレーザーを照射する、これは
止められないのだと。
 まあそれはそうですよねえ。
 宇宙にでもいかない限りねえ。

 殺せんせーは皆に言います。
 社会の流れに飲まれて望んだ結果が出せないこともあるでしょう。
 でも社会を否定するのは時間の無駄です。
 世の中そんなものと思っておきましょう。
 正面から立ち向かわなくてもいい、焦らず、腐らず、いきましょう、と。
 おそらくは死神にもそのような期間はあったんでしょうね。

 んで殺せんせーは生徒が持って来た誕生日ケーキを目ざとく発見。
 皆がお祝いに持って来たらしいんですね。
 でも話聞いてなくてケーキに夢中だったの笑った。
 ところがそれを邪魔したのがご存知、シロこと柳沢と愉快な仲間たちでした。
 あの死神が弟子として育てていた二代目死神ですな。
 
 殺せんせーは弟子との戦いで、自分は何もこの子のことを見てなかった、ということを知ります。
というか雪村にも以前聞いてましたね。
 雪村は「その生徒はきっと自分のことを見て欲しかったんですよ」と答えた。
 殺せんせー、戦いながらみんなに、人生の中で必ず全力を尽くさないとならないことがある、
先生にとってそれは今です、と言っててかっこよかった。
 死神も殺せんせーになるまでは本当に完璧な人間じゃなく、むしろ人間として足りないものが
多かったから、最初の生徒は失敗してしまったというのが深いところですね。

 この後茅野がやられて、激怒した殺せんせーが弟子を倒すんだけどこの過程で、弟子を育てて
いた時に自分がちゃんと見ていれば、この子を違う人生に導けたかもしれない、あの世で会えたら
一緒に勉強しましょう、お互いに同じ間違いをしないようにって言ってて、見捨てないの良かったなあ。
 
 で、茅野に治療を施す殺せんせーが、雪村を助けられなかった反省を生かして、自分がいれば
例えバラバラになっても助けられるようにずっと勉強してきた、と話すくだりも良かった。
 同じ悲劇を二度と起こさないようにって。
 先生がそこにいれば、先生が生徒をちゃんと見ていれば(助けられる)、というのはそれが
雪村はできていただろうということなのかな。
 あいにく殺せんせーは学校の雪村のことを知らないから、想像になるけど、生きていたらきっと
E組の生徒を救えていただろうと思ったかも知れません。
 
 最後、出席を取る時にまたテンパってて、「早退した子がいたら先生ショックで自殺します」って
言ったのは笑った。
 結局死ぬんかい!
 
 そうして殺せんせーは空に消え、卒業式を迎えて、年月が経ちました。
 カルマが官僚を目指そうとしたのは、大きな地震があった時に政治家は何も役に立たなかった
こと、でも国の機能はマヒしなかったこと、それは官僚がちゃんと仕切っていたからだ、と。
 ここらあたり、作者の皮肉が込められてる気がしますねー。
 渚は殺せんせーのような教師にはなれなくても、教師の道を進むことにしました。
 
 プールみにいって、わざと渚を落とそうとするカルマ(ベルトをちゃんとつかんでた)とか、
カルマがわざと落ちた木の所で、カルマに仕返ししようとして逆襲される渚とか、あの決闘の場所だとか
いろいろ出てきましたねー。
 カルマは校舎に戻って黒板に落書きしてた。
 どうせ明日皆がくるからと言ってたけどそれにしても絵うまいな!
 渚は、殺せんせーの出席簿を見つけて、自分のお守りにと持ち帰ることにしてました。
 あとカルマの絵にちょっと付け足して「また君に会える日まで」って書いてた。
 これ、君たちでなくていいのかな。
 まあいいや。

 最後は渚の「殺せるといいね、卒業までに」というセリフで終わります。
 このセリフ多分作者さんがすごいこだわったんじゃないかな。
 実写映画の最後でも言ってたから。
 殺せんせーのような理想の先生に、きっと渚はなれると思います。



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