多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→22年目の告白−私が殺人犯です−


22年目の告白
−私が殺人犯です−

6/26鑑賞

 もしここを読んでいる方が、「まあどんな映画か軽くチェックしてから見に行こうか」と思って
いるのだとしたら、今すぐこのページを閉じて、先に映画見て下さい、と言いたいです。
 ネタバレ禁止度はシックスセンスなみだと思う。
 これは絶対、知らないで見に行った方が楽しめます。
 あ、予告は見ても大丈夫。
 どんどん見て下さい。

 
 というわけで。
 ここからは「映画見てきた」人用と、「結末知っておいてから見に行きたい」人用です(笑)。
 感想としてはあのスタジオのシーンは、うわあやられたって思ったけど、その後から一気に
犯人にたどり着くのはまあ簡単だったな。ここはコナン見てれば大体(オイ)。
 コナンの言葉を借りて言えば「妙だなあの人…なんであんなことを言ったんだ?」でしょうか。
 いやー面白かった。
 ただラストのシーンはとりあえずグダグダ話をしてないで何とかしようや、とは思いましたが。

 えーと冒頭、阪神大震災の映像が出てくるのでちょっとびっくりした。
 本物の映像です。
 なんでこれがと思ったけど、関係あったんですね。
 その、1995年のこと。
 首を絞めて殺す殺人事件が多発しました。
 今度のキラ様はデスノートなしか…。(違う、そうじゃない)
 ニュースでは、警察が事件報道を故意に遅らせたことについて…みたいな報道も流れています。
そのせいで5件目の殺人が起きた、みたいなことらしい。
 それから時間が経過し、時効撤廃の法律が施行され、そして2017年。
 この見せ方はいいですね。
 私この時点で、時効撤廃はこの事件には間に合わなかったのかな、と思っていたのですが。
 まあそこら言ってくるってことは最後そういう結末になるだろうなとは思っていたけれども。

 チンピラが逃げていて、それを警察官が追いかけている。
 途中部下が合流してきたんだけど、追いかけてる警察官にむけて非常ドアあける形になって
ぶつかってたの笑った。
 おっちょこちょいめ!
 そのチンピラをとっ捕まえて話を聞こうとしているのが、この映画のもう一人の主人公でも
ある牧村、おっちょこちょいの部下が春日部。あのー…あなたもしかしてクレヨンしんちゃんの…
(それは町名)。
 このチンピラは戸田といって、飲食店やってんだけど、ヤクザの構成員なので、牧村が
その店で何かやばいことやってんじゃないだろうな、という感じで追いかけていたらしいです。
 牧村が、かーちゃん泣くぞそんなことしてたら、と言ったら激高していたけど、まさかそれが
関係あったとは…。
 と、そこに電話がかかってきて二人は急いで署に戻る。

 署では皆テレビにくぎ付けでした。
 仕事しろォ!
 
 テレビは大騒ぎになっていた。
 あの、1995年に起きた連続殺人事件の犯人が今メディアに出てきて、告白本を出版する、
というものでした。
 楽屋が映って犯人着替えるシーンがあるんだけど、何があったのかっていうくらい体の
傷がすごい。
 それすら伏線だったとはなあ。完全にやられた。
 こういう、伏線を見せておいて、それすら忘れるような展開にもっていくのはすごいなと
思います。
 伏線が出て「あーこれなんかあるのね」とずっと気にしてられるような話は面白くないからね。

 テレビの中で羽鳥さんが説明しています。
 現在は殺人など重罪においては時効が撤廃されており、ある程度さかのぼって事件にも
適用されたと。
 確か世田谷一家殺人事件も時効撤廃の対象になっています。
 で、この犯人がやった95年の事件なのですが、なんと「警察に認知されている最後の殺人事件」が
ギリギリ時効撤廃対象の日時の前日だった、ということで、時効が成立してしまっていたと。
 ここは大体見当つきましたね。
 実は犯人のやった最後の殺人が、時効撤廃の日を超えて、適用の日にかかっていたことで
逮捕という結末になるんだろうな、というのは見当つく。
 よくある展開だから。
 それはともかくとして、なぜ事件から22年も経過して犯人は目の前に現れたのか。

 会見の場にて犯人は著書を読みあげてます。
 てかここ、フラッシュがマジできついんでちょっと注意して下さい。
 まともに見ると目が痛くなる。
 犯人は殺人においていくつかルールを設けていたと説明する。
 殺す対象と、それを見せる目撃者を必ず作る事と、背後から絞殺すること、目撃者には
一切手を出さないこと、などなど。
 男女混合で殺されてるとこを見ると、どちらを殺すというのは特にルールはないようですな。
 で、3件の殺人事件ののち、4件目の殺人事件に対して警察はその発表を隠し、犯人を
おびき出そうとしたらしいです。
 遺体発見したものの、それがニュースにならなかった。
 こうすることで、犯人が遺体が見つかってないのかどうか確認しにくるはず、とふんで
現場に張りこんでいたと。
 …目撃者は?
 まあともかく、それで張り込んでいたらあやしい奴がきたから一斉に追いかけていくんだけど。
 いや誰か現場に残ろうぜ。
 それが金で雇われた陽動犯で、みんないなくなった間に真犯人が現場確認してたらどう
するつもりだったんだよ…。

 犯人を駐車場に追いつめた牧村ですが。
 そこの不自然に止まってる車が怪しいと思ってたらそうでもなかった。
 ふっつーに犯人逃げてきてた。
 ええー…。
 ここでもみ合いになり、牧村は顔を斬りつけられるも犯人に銃を発砲して肩を撃ってた。
 この状態で追いかけてきた他の警察官が取り逃がすのがすごいなと思うんですが。
 どうやったらケガしてる犯人を取り逃がすんだよお前らは。

 犯人は仕返しにと、ターゲットに牧村の家族を指名。
 指名というか。
 で、アパートに死体があるというので牧村あわてて自宅に戻ります。
 この時、妹がいたらしい。
 つか皆が慌ててるけど、まず鑑識とか連れていかないのかよ。
 アパートの中に入ろうとする牧村を制し、先輩の滝が先に入るんですね。
 そこに仕掛けてあった罠にはまり、ガス爆発が起きて滝は死亡、牧村らもケガを負いました。
だからいきなり入らずに鑑識を呼べと…。(鑑識が死ぬやろがぁぁぁ!)
 どうも犯人の狙いとしては、牧村を殺すつもりだったらしいけどね。
 
 この事件で犯人は、牧村を被害者とし、他の警察を目撃者とするつもりだったが、反対に
なってしまったので事件を終わらせることにした、と話します。
 ところが、警察もマスコミもいつまでたっても自分にたどり着かないことから、こうして
手記を発表することにしたと。
 当時の年齢考えたらこの犯人、若すぎる気がするんだけどな。
 ともあれこの本は私の罪滅ぼしです、という犯人。
 ライトがついて顔が見えました。
 こいつが新世界の神…。(デスノート忘れなさい)
 
 警察は当然憤りますわな。
 てかテレビにあたるな。壊すな。
 世間の反応はまさに真っ二つでしたが、曽根様〜とか言ってるのもいて、あーなんか現実に
ありそうな感じだなと思った。 
 犯人は今曽根崎と名乗ってんだけど、熱烈なファンとかすごいいるらしい。
 すっかり芸能人扱いです。
 まあイケメンだとそうなるってことか…。
 一方で、こんな本を出すなと出版社にもデモが起きたり。
 あの、児童殺傷事件の犯人も手記を出してましたっけね。
 出版社も大概だと思いますが。
 実際あそこから版権を引き上げた作家もこの作品同様いたようで、それはごく自然な反応だと
思う。
 なんかなあ。

 牧村、ある書店にやってきました。
 ここでは、あの殺人事件の被害者遺族の1人、ミハルという子がバイトで働いているんだけど、
こんなことがあったら辞めてもらうしかないよと怒られていた。
 曽根崎の本が売れてるのがどうしても許せなくてなんかやっちゃったらしいですね。
 気持ちはわかるなあ。
 店長も部署変えればいいのに。
 所詮、他人事だからなんでしょうね。
 キャッキャ喜んでる人たちも、自分には関係ない、まったく対岸の火事だからこそ、曽根様〜とか
言ってる部分はあると思う。
 ミハルは、父の殺人が3ページしか書かれてないと怒ってる。
 え、そっちなの?
 もっと書けばいいの?
 まあ死んでと言ってたから本の扱いではなく、曽根崎そのものが憎いんでしょうが。
 民事裁判とかは、犯人が誰か知ってからでも起こせたような。時効は事件発生時じゃなくて、犯人を
知ってからじゃなかったっけ。
 違ったかな。

 曽根崎の方は出版社の編集に、もっと売上ないと意味ねーんだよ、と脅しをかけていた。
 これ、真意を知るとなるほどなあ、と思いますね。
 テレビ出演の方は、生放送はどこもお断りらしい。
 なるほど。
 
 そんな中、仙堂というキャスターが司会を務める、ニュースアイズとかいう番組がありました。
 アイズのロゴがどうしてもEYOSにしか見えなかったんですが…。
 あと仙堂さんって昔バスケやってませんでした?(スラダンじゃねぇよ。あと仙道だよ)
 仙堂はいろんな報道にどんどん突っ込んでいくタイプで、番組も人気がある模様。
 一日密着ルポみたいなのが今ついてます。
 仙堂自体の取材をした番組も作るらしい。
 あとなんか落ちてたのを拾ってたけど、重要な落し物かと思ったらそうではなくて、単に
ゴミが気になるタイプの人だったらしい。なんだよ。
 あと、このルポのカメラで映すの、ブレて気分悪くなるから何とかしてくだされ。
 ルポカメラといってもここまでヘタクソやったらあかんでしょ…。

 番組会議で仙堂は、曽根崎を番組に呼ぼうと言い出した。
 あ、はい論破の人がいる。あのフジの番組の。番組名忘れたけど。
 仙堂は22年前の殺人事件を自分なりにきっちり調べた、ここで無視していたらかつての
自分に嘘をつくことになる、法律で裁けないなら私たちがさばきましょう、と説明します。
 そういう、自分らがさばこうみたいな発言する奴は危ないんだよ。
 正義を盾にしてくるからね。

 その頃牧村は、医者と会ってました。
 この医者さんは山縣といって、あの殺人事件の被害者遺族でした。奥さんが殺されたらしい。
 ファントムペインの話をしていて、被害者遺族の痛みはそれに近い、と言ってるんですね。
 なるほど。
 で、午後3時だなあと言ってたら(これも伏線だったとは…)看護師が慌てた様子で入ってきた。
 なんとあの曽根崎が、山縣にわざわざ謝罪にきたというのです。
 ここ、なんでこんな挑発行為を今更するんだろうと思ってたら、あんな意味があったとは…。
 もうロビーは大騒ぎですよ当然。
 さらに、そこに牧村がいるのに気付いた曽根崎。
 口を寄せて何やらつぶやいて(手で覆ってるので何を言ってるかは不明)、それを聞いた牧村、
曽根崎に殴りかかりました。
 もうてんやわんやですな。
 で、曽根崎は出版社の人に連れられて外に出て、牧村はやってきた春日部に抑えられて
何とかとどまってました。
 
 春日部は牧村にある情報を伝えてきた。
 それは、あの事件のもう一人の被害者遺族でもあり、戸田が所属するヤクザの組長でもある
橘が、鉄砲玉使って曽根崎を殺そうとしているという話だった。
 まあヤクザならそういうこともできるわなあ。
 ただそうなると組そのものが取りつぶしになると思ったんだけど…。
 後で知れば、この手なら組取りつぶしにはならないなと。そこまで計算してたのかとは思うねえ。

 曽根崎はサイン会を開いてた。
 てか何百人並んでるのよ。
 これ全員サインして握手?
 手が死ぬぞ。
 と、戸田がこのサイン会の列にもぐりこんでいました。
 あ、ちゃんと並ぶんだ…いきなり突っ込んでいかないんだ…。
 牧村と春日部がサイン会場に駆けつけてくるんだけど、それを見つけて焦った戸田、拳銃を発砲。
 拳銃かよー素人が撃ってもうまくいきませんぜ。
 というのはさておき、牧村、曽根崎をかばって舞台裏に突き落とした。
 扱いはひどいが守りは完璧だ!
 そんで建物の関係者通路みたいなとこに曽根崎を連れてきた牧村。
「お前なんのつもりだ」
「話題作りですよ」
 この会話、後から考えると、ああそういうことかぁ、と納得できますね。
 おせっかいにも書いてしまうけど、単にここの会話きいてるだけなら、牧村が、遺族を挑発し続ける
曽根崎に怒ってるだけに見える。
 だけど真相は、牧村はなんでこんな危ないことをするんだ、と曽根崎に言ってたんだなあと。

 そこにミハルがやってきたんですよ。
 手にはナイフ。
 とっさに牧村かばった。
 で、ミハルを叱り飛ばす。
 さすがに彼女を計画に入れるわけにはいかなかったのか…確かに苦しませるだけだもんなあ。
 曽根崎はそのまま逃げ、ミハルは泣きながら帰って行き、牧村は春日部に見つかって心配されて
いました。
 いろいろ面倒くさい!

 ミハルが、こいつ殺したらお父さんだって褒めてくれる、と言ってたけど。
 うーん。
 まあ奥さんとかが敵を取るならそうだろうけど、お父さんだったら子供にはまっすぐ育って
欲しいと思うもんじゃないかな。
 すべての被害者が、敵を取らなくていいと考えてはいないと思います。
 絶対俺の敵をとってくれ、と思って死んでいく人もいるでしょう。
 だけどそれが子どもだったら、ましてや娘だったら、幸せになって欲しいと思うんじゃないかなー、と
ちょっと思いました。

 仙堂、曽根崎をゲストに迎えるにあたり、万年筆を胸にさしています。
 自分が昔戦地を回って取材していた時に使ってたもので、いわば戦友のようなものらしい。
 番組が始まると、画面左上にLiVEの文字が。
 なんでLiVEなん?LIVEじゃダメなん?(うるせえよ)
 警察でもこの様子をかたずをのんで見守ってるけどテレビに「備品 壊すな 狂犬注意」と
書いてあって笑った。
 ハイキュー青葉城西の狂犬ちゃんはここに就職したのか…。(違います)

 さてスタジオに曽根崎がやってきました。
 曽根崎は淡々と説明します。
 仙堂は一つ質問がある、と切り込みます。
 この本にはすべて書かれてないのでは、と。
 もう1つの事件があったのではと言います。
 実は牧村には妹がいて、あのアパート爆破の際、行方不明になっていると。
 震災から逃れて牧村のアパートで彼氏と一緒に暮らしていた、と言うんですね。
 なんでそこまで調べてるんだろうこの人が。
 警察すら知らなかった話なのに。
 
 こっから牧村の回想に入ります。
 阪神大震災ののち、アパートがつぶれたために牧村の妹、リカはタクミとともに
上京してきてた。
 つーか牧村のアパートきたねえ!
 急ならともかく、来るとわかってたんだから片付けとけよ!
 ただ、リカはまだ震災のショックが大きくて、自分だけが助かってしまった、とか、もっと
沢山の人を救えていたら、という後悔もまたありました。
 こういうのはカウンセリング受けた方がいいんだけどねえ。
 牧村はタクミに、両親が早くに二人とも亡くなったということを話します。
 それでタクミはますます、リカは自分が幸せにしたいという気持ちを持ったんだろうなあ。
 ある時帰宅した牧村。
 タクミがリカにプロポーズしてるやりとりを聞いちゃった。
 割り込まずに隣の部屋で静かに過ごしてるのいいねえ。
 で、タクミ、リカに婚約指輪をプレゼントしていました。
 
 回想終わり。
 仙堂は曽根崎に、あの部屋にわなを仕掛けたのであれば、リカがいたはずだと言います。
 まて、タクミはどこにいたんだ。
 仕事だったの。
 なぜ、リカだけだったことを仙堂は知ってるの。
 そこまで聞き込みでわかるもんなんかなあ。
 このあたりから変だなとは思ってたんだけどなあ。
 もっと考えればよかった。

 曽根崎は5人で完結した事件だから、と言うのですが…。
 と、仙堂はここで、少し前にネットに動画がアップされた、という話をしてきます。
 動画は、牧村のアパート爆発を離れたビルの屋上から映したものでした。
 そして一瞬、拘束されている女性が映る。
 もしかしてこれがリカですかね。
 殺す相手と、目撃者を作るという犯人のルールからしたらその可能性高いですよね。
 仙堂はその動画を見る曽根崎の反応も見ていた。
 テレビを見る警察にもどよめきが広がります。
 確かになあ。
 曽根崎は妹のことなんて知らない、と言うけれども仙堂は、曽根崎の著書を開いて、
あなたの殺人には目撃者を作るというルールがある、これがまさにそれではないのか、
と言います。
 でも曽根崎は、こんな動画、今の技術で簡単に捏造できますよね、と言う。
 仙堂はなおも食い下がります。
 この本には肝心な、動機の部分が抜けている、と。
 曽根崎、あなたはこの事件を理解してない、ちゃんと読み直せと一蹴。
 すごいですな、この応酬。
 
 番組を見たあと牧村は、とあるビルの屋上にきました。
 ここ多分、あの動画の場所なんだろうな。
 というかここ、時系列おかしいなと思ったんだけど。

 ここから牧村の回想に入るんだけど、牧村とタクミがいて、リカの指輪をここで
見つけたというんですね。
 普通ここまで範囲広げて探すかなと。
 で、さっきの、22年前と言われてる動画も犯人ドンピシャでここにいたし。
 なんかなー。

 まあともあれ、今から7年前、牧村とタクミはここにいて、なんでリカだけがみつからないと
タクミは牧村を責めていた。
 自分が東京に行こうといったからリカはこんな目にあったのかというタクミ。
 うーん。
 で、タクミは屋上から飛び降りてしまう。
 この子も意外に短絡的だな。

 さてテレビ局は大騒ぎになってました。
 あの動画をアップした人間が接触してきて、自分こそが真犯人である、その証拠を持参する、と
やってきたんですな。
 スタジオにきてもいいと。
 そりゃあテレビ局からしたら、視聴率とれるし万々歳だろうねえ。
 ただし条件として、曽根崎と牧村に出演を求めてきた。
 曽根崎はわかるけど牧村は…妹と確認させるためかね。
 
 牧村は上司に進退伺を出してました。
 上司はどうして黙っていた、と言う。
 これが妹のことなんですかね。
 で、上司はやるならとことんやれと言ってくれました。
 もしかしてこの上司は真相を知っていたのかな。

 そんな牧村に今度はあの橘が接触。
 ええい。
 妹行方不明になっていたのは知らなかった、と言ってきます。
 それでサイン会の時に、犯人(曽根崎)に死なれたらたまらんとかばったのだ、と橘は
納得していたようで。
 ただし、殺された愛人には子供がいて、それが戸田だ、と言うんですね。
 つまり牧村が「かーちゃんが泣くぞ」と言った時に激高したのはそれかあ。
 遺族として苦しんでいたんだろうな。
 だから橘も戸田に鉄砲玉やらせようとしたんだろうね。
 それなら、戸田自身に動機があるから組取りつぶしにならなくて済むし。

 世間はもう誰が犯人かで大騒ぎです。
 本当に無責任なもんよなあ。
 
 スタジオに曽根崎、牧村がやってきました。
 犯人と名乗るやつもマスク被ってやってきました。
 あと、動画も持って来たというのでスタッフがチェックしてるんだけど。
 その内容はとても放送できるものではなかった。
 仙堂の提案で、スタジオにいる自分達だけでチェックしようということになるんですね。
 それがまあひどいというか。
 仙堂、見ながら解説した。
 あのネットにアップされていた、アパート爆発して、女性がチラと映ったあとの動画です、と。
 でもその後、カメラの前でその女性は首を絞められて殺されていくんですね。
 そりゃ流せんわ…。
 さらに、指輪が突き出た鉄骨にかけられるシーンも。
 牧村これ見て確実に犯人だと確信しただろうなあ。
 この指輪のこと知るのは犯人しかいないもんね。
 仙堂、いつの間にか立ちあがって食い入るように見ていて、これは流せないと言う。
 で、マスクをかぶった犯人に、なぜこんなものを保存していたのか、と。
 犯人はしれっと、後から楽しむ用だと言います。
 私この時点で、声があまりにも若すぎるし、チャラすぎるから、こいつは犯人ではないな、
というのは確信してました。
 22年経過している割にあまりにも若すぎるし、サイコパス的な態度がまったく感じられ
ないから。
 それでも、けろっとして俺が本物の犯人なんだよね、と言うマスクの男に曽根崎、仙堂が
手に持っていた万年筆を取って斬りつけた。
 すげーな。さすが志々雄だぜ。(その映画は終わりました)


 こっから本気のネタバレなのでご注意ください。


 まあスタジオ大混乱になりますわな。
 でもテレビ見てたら盛り上がってるんだろうなあ。
 で、仙堂は取り押さえられた曽根崎に「このペンはこういう使い方をするものではない」
と激しく言った後、これはどういうことなんだ、あなたはここで今すべてを話さなければならない、と
伝えます。
 と、ここで名乗りをあげたのは牧村でした。
 この本は私が書いた、と。
 すごい文才だな!←違う

 牧村は、捜査で知りえた情報を使ってこの本を書いたという。
 曽根崎は犯人ではないとも。
 彼はリカの恋人、タクミだと言います。
 7年前、時効の成立に絶望したタクミはビルから飛び降りたが奇跡的に命を取り留めた。
 そんな彼に牧村はあることを提案したのでした。
 幸い、協力してくれる医師がいた。
 それが山縣ですね。
 こうしてタクミは曽根崎という新たな人間になった。
 犯人を見つけるための計画だったというわけです。
 全身傷だらけだったのは飛び降りた時の傷でしょうね。
 彼らは真犯人をおびき出すために、こんな大がかりな計画を立てた、というわけです。
 それはある意味うまくいったというべきでしょう。
 こうして証拠の動画を犯人が出してきたんだから。
 問題は、このマスクの男が誰かということです。

 牧村は、犯人は絞殺の手口で統一していた上に、几帳面で自己顕示欲が強いと分析。
 さらに牧村にケガを負わされるやすぐに復讐してくるように復讐心も強い。
 ニセの犯人が告白をすれば必ず接触してくるだろう、と踏んでいたわけです。
 確かに犯行を見てもサイコパス、シリアルキラーなのは確かですね。
 こういう犯人というのはえてして、それなりの社会的立場にいることが多い。頭もよく、
理路整然とした話し方をして、仕事にも精力的。
 
 牧村が山縣のところで、午後3時ですねと言っていたのは、あらかじめ打ち合わせていた曽根崎が
来る時間だったからでした。
 口を手で覆って話をしていたのも「今ここで殴って下さい」と曽根崎が言ったから。
 うまいこと騙されたなあ。
 ここでマスクの男、犯人じゃないと言い出した。
 やっぱりな。
 何でも屋であり、今回も犯人として代行を頼まれただけだと。
 クソじゃないですか。
 曽根崎、服を破いて肩に撃たれた跡がないことを確認。
 犯人への手がかりは途絶えてしまった。
 と思われたのですが…。

 まあマスクとられて顔晒されてたけど、これは仕方ないんじゃないの。
 そういうのに加担したらダメでしょ。

 仙堂、冷静に、ここに現れた犯人と名乗る二人の男は身分詐称であり、うち、一人はリカ
さんの婚約者でした、と告げます。
 事件は再び闇の中だと。
 はい、コナン君どうぞ!
「…妙だな…なぜあの人はあんなことを言ったんだろう…」
 コナンとか金田一見てる人なら、ここで犯人の目星はついたと思います。

 そういうわけで番組は終了し、仙堂は車で帰宅。
 密着ルポの2人(忘れ去られているけどいました)が、明後日の仙堂さんのインタビュー
緊張するなあとか言ってる。
 あと、別荘への地図なくしたとか。
 お前…。

 あのビルの屋上で落ち合った牧村と曽根崎。
 曽根崎ことタクミが、リカのためなら何度でも死ぬと言っててカッコ良かった。
 だから彼はわざとサイン会を開いて目立つようなことをし、ヤクザとかに狙われるのも
恐れなかったわけですね。
 そして牧村は、彼が犯人でないからこそ、ミハルからかばった。
 
 このあと曽根崎は番組の動画を見ていてあることに気づきます。
 そして山縣に会いにいった。
 過去に深刻なトラウマを負った奴が他者にそれを振るうことはありますか、と。
 いやそんな謎かけ急にされてもわからんやろ。
 それとも山縣には犯人の名をつげたのかな。
 というわけで車を借りて彼はある場所へ。
 
 牧村の方もリカが殺された動画を見ていたのですが、春日部の「もう時効なんですから」
という言葉であることに気付いた。
 やっぱりなあ。
 犯人は時間をかけ過ぎたというわけですね。

 牧村は山縣から、曽根崎がある場所に向かったことを聞きます。
 GPSが車にのってるから場所わかるらしい。
 牧村もあわてて後を追う。
 てか上に報告した方がいいのでは…結構重大な話なのに。
 牧村、春日部に「お前には借りができた」と言って車を出します。
 お前、今警察署から出る時ウィンカー出してなかったろ。あとちゃんと二段階
停止しろやああああ!!!警察!

 ルポ二人組は仙堂の別荘にきてました。
 つーか別荘なのにすげーなここ。
 広いわ。
 一つ気になったのが、仙堂があちこち移動しすぎること。
 インタビュー受けるにしてもずっと部屋の中説明しながら移動していくのなんか意味あんのかなと。
 仙堂、昔戦地取材していた時に、ドイツ人の記者と親しくなったが、ゲリラ組織に2人して拘束され、
目の前でドイツ人記者は殺され自分は解放されたという話をしています。
 反対だったらよかったのに…。
 ここで仙堂、階段に地図が落ちているのに気付き、ルポ二人組に渡しますが…。
 窓ガラスが割られてるのに気付いた。
 いやいやいやいや。
 これだけ鍵とか厳重なのにセコムしてないんですか?

 地下のシアターみたいなとこにいたのは曽根崎でした。
 よく考えたらあの告白本にまっさきに反応してきたのはあなただった、と。
 
「あなたはこういった。
 『リカさんは婚約して新たな人生を歩もうとしていた。』
 おかしい。
 俺は当時婚約したことを牧村さん以外言ってない。
 知ってる奴がいるとしたら、これをリカの指から抜いたやつだけなんだ」
 曽根崎、婚約指輪を仙堂とルポの記者に見せる。

 まだ曽根崎は確信があるわけじゃなかったけど、この別荘にきて確信したらしいです。
 ここには、殺された全員の動画があったから。
 未編集のものがあればそれは、テレビで流されたものとは違うと判断していいでしょうね。
 さらに、リカのものがあればね。
 テレビで流れてないから。
 コピーして持ってくる時間などなかっただろうし。
 
 曽根崎は、この前の番組でもさりげなく万年筆を自分が奪うようにしたと指摘。 
 それであの犯人代行の男を殺せば殺人犯になるからねえ。
 真相はそのまま闇に葬られると思ったんでしょう。
 で、曽根崎、仙堂の肩を見たら銃創があった。
 彼はついに、真犯人にたどり着いたんですな。
 んで曽根崎は持ってた包丁で仙堂を刺すんだけどここからが長かった。
 仙堂刺されたのに強くて曽根崎をボコボコにしてるし。
 さらに、ルポ二人組は録画してるだけで何もしない。
 バカなんかなこいつら。
 仙堂は電気機器のコード持って来て自分の首に巻いて曽根崎に引っ張らせてるし。
 うーん何このカオス。
 仙堂は、リカは殺される前に「あの亡くなった人たちと一緒に死ぬべきだった。自分は
幸せになる資格がない」と言っていた。こんなつまらない殺人があるか、とか言ってる。
 ただしそのおかげで今の曽根崎が出来たのだから無駄ではなかった、とも。
 このあとルポ二人組は逃げ出し、かわりに駆けつけてきた牧村が中に入るんですが。
 この後も3人でグダグダ話しています。
 ここはどうでもいいわ。
 さっさと何とかして欲しかった。
 曽根崎は仙堂の首のロープを引っ張り、牧村は銃を構えたままぐだぐだ会話。
 全然緊張感ない。
 
 そんで牧村は、仙堂を法律で裁けると言う。
 時効は成立してないと。
 いやいいからまず首絞めるのをやめさせろよ。
 その状態で動画確認させるなよ。
 牧村は、リカが殺される後ろ、東京タワーの灯りが消えてる、つまりリカが殺されたのは
時効が撤廃された日になるから、時効は成立しないと説明。
 今説明してる間に、首絞められ続けてる仙堂が死にそうなんですけど。

 そういうわけで事件は解決。
 別荘の周りを捜索したところ、リカと思われる白骨死体が見つかりました。
 なんでこの辺に遺棄してんだよ。
 で、リカの事件に関しては時効適用外になる可能性が出てきたので警察は捜査を
始める、と。
 ただ仙堂の方は弁護士が心神喪失を訴えているらしいです。
 テレビに出ていてそりゃ無理だろ。
 取り調べの時の仙堂、テレビに出ていた姿とはまったく違っていて、さすが役者さんと
いうのはすごいなあと思いました。

 屋上にタクミ、花束と結婚指輪をそなえていましたがこれどうすんの。
 持ち帰った方がいいのでは。
 
 この後タクミは海外に行くことにしたようです。
 山縣とミハルがきていた。
 ミハルは刺そうとしたことを謝ります。
 まあせめてこの子には知らせておいてあげた方がよかったかも。
 タクミはリカの命日にはまた帰ります、といって出国ゲートに向かうのでした。
 手ぶらか…。

 そのあとその空港の電光掲示板に、仙堂の手記刊行の広告が。
 皮肉なものですね。
 ただこっちは売れるかどうか…。
 いやまあ読みたい人はいるだろうから売れるかも知れんけど、多分どちらかというと
ひたすら自己肯定ばかりの内容で面白くなさそう。

 このあと病院に収容されている仙堂ですが。
 清掃員のフリをして戸田が潜入していた。
 ま、彼にしてみれば今度こそ本当のかたきをとったという感じでしょうね。

 エンドロールに協力として戦場カメラマンの渡部陽一さんの名前出てましたね。
 あと、ベースにした事件があるみたいなことも書かれていたけどどうなんだろう。
(調べたら、韓国で実際にあった未解決事件をベースにして韓国で映画がつくられ、
これはリメイクらしいです。知らなかった)
 
 話そのものは面白かったので、最後のぐだぐだ、もう少し何とかならんかったかなあ。
 3人で延々話をしているところ、ある意味滑稽ですらありましたよ。
 そういう細部気になるとこはあったけど、面白い映画でした。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→22年目の告白−私が殺人犯です−