多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→V FOR VENDETTA 〜Vフォー・ヴェンデッタ


V FOR VENDETTA
Vフォー・ヴェンデッタ

4/26鑑賞

 例えば今ある日常は本当は異常で、政府やマスコミによって「正しいあり方」だと思わされて
いたら。
 例えば意図的に、平和な情報しかもたらされていなかったら。
 その真実に気づいてしまったら、黙ってやり過ごすことは出来ますか?

 まずは「ガイ・フォークスデー」というものの説明から。
 アメリカにはハロウィンというお祭りがあり、本場イギリスでも当然ハロウィンがあるように
思われていますが、イギリスではハロウィンの祭りはもう廃れており、かわりにこのガイ・
フォークスデーが一般的です。(ニュージーランドでも)
 この日になると子供達はガイ・フォークス人形を作ってそれを町中引きずりまわし、通行人に
「ガイに1ペニーおくれ」といって小遣いをもらったり家々を回ったりし(この辺りはハロウィンの
お菓子をもらう習慣と同じです)最終的に火の中へ放り込んで燃やします。
 また、イギリスでは打ち上げ花火が禁止されているのですが(以前に大火事になったことが
あるため)、このガイ・フォークスデーだけはやってもいいことになっており、それはそれは大騒ぎ
になるそうです。
 まあ、ガイ・フォークスのやったことは「国家転覆を図る」というとんでもないことではありましたが、
それは国家が正しければ、の話。
 間違った圧政であるならば、転覆ではなくテロリストは改革者となります。

 またこの映画、イギリスでは昨年11/5に公開予定だったらしいのですが、ロンドンテロが
発生したため公開を1年延期したらしいです。
 イギリス英語は結構聞き取りにくかったなぁ…(お前がブロークンイングリッシュを理解したことが
1度でもあるのか…)


 冒頭で、1605年の出来事としてガイ・フォークス事件をちょろっとやりました。
 処刑されるガイ・フォークスがある女性を見つけてその瞬間フッと柔らかな表情になるのが
なんかちょっと切なかったです。彼にも思想があり、想う人がいたんですね。

 一方イヴィー。服を着たり化粧をしたり。っつーかVと交互に映してるから最初は壁を対象に
イヴィーの部屋の裏にVが住んでるのかと思っちゃったよ!
 イヴィーはどっかにお出かけの予定らしいんですが、夜間外出禁止らしいですよ。
 それを無視したため、自警団に捕まってしまいました。
 まあこういう連中が下ネタ言うのはお約束ですが、現れたヴィーもズボンのベルトを切って
パンツを晒してやるという、下ネタで対抗。誰が漫才をやれといった。

 ヴィーすごいです。何がすごいって、自警団を倒すのに使った時間より自己紹介なげぇ!
そんでもってあんだけクドクド語っておいて「Vと呼んでいただければ結構だ」、今までの
フリはなんやったんやん!「しゃべりすぎちゃった、テヘ」じゃねーよ!
 イヴィーは怖がっててそれどころじゃなかったみたいですけど私やったら間違いなく
ハリセンで突っ込むところですよ。
 ところでここで自警団がヴィーの顔を思いきし殴ってたんですが、殴った方が痛かった
みたいだからあの仮面は鋼鉄製か。窒息しそうやな…。

 またヴィーは、イヴィーの名前を聞いて、名前に「V」が入っていることにいたく満足した
ご様子。(Eveyとつづります)
 上機嫌で「演奏会にご招待しよう」と言いました。
 担当はパーカッションらしいです。
 パーカッションてお前。ドゴドゴドゴドゴ叩くつもりか!
 そんで「ヴィー!ワンテンポ速いよ!」とか怒られてそうだな。

 どっかの屋上にやってきた二人。ちゃんと指揮棒取り出してるヴィーかわええ。
 で、「今は不在の正義に変わり、偽善の象徴を壊す」だかなんだか言ってドドーンと
裁判所を破壊。気持ちいいくらい破壊。さらに花火もサービス。つーかその花火が
ちゃんと「V」の形に上がる辺り、一生懸命設計図作って鼻歌歌いながら仕掛けて
たのかな…。割とこまめなヴィー。
 ここの音楽は「1812」というものだそうです。
 またここで「音楽が聞こえるよ!」と顔を覗かせた女の子がおりました。

 政府は大騒ぎ。大画面いっぱいにズームしてしゃべるおっさんうるさい。お前は
銭形警部か。
 サトラー議長とかいうらしいですよ。名前をヒットラーに似せているのは皮肉か何か
ですかね?
 んで、早くも街中に仕掛けたカメラから首謀犯のヴィーと、「自警団を殺した」女を割り出し
ました。ああ、ヴィーのやったことがイヴィーのやったことにされてる…。
 
 イヴィーってテレビ局勤めだったんだ。
 んでそこにヴィーが乗り込んできました!カッコエエ!
 なんかテレビ局ジャックやって自分の録画したのを流させてるんですけど、右下に
ちゃんと「V TV」のロゴが。…作ったんかい!
 何から何までこだわりますなぁ、ヴィー。
 きっとNG出したりして「失敗失敗v」とか言いながらフィルム編集したりしてたんだろう
なぁ。つか自分であの「よーい」の時にカメラの前に出す、どのカットとってるか目印に
する「コンッ」てやる道具とかも用意してたのかな。
 こっそりNG集とか作ってたりして…。

 ともあれ脱出方法もすごい!ちゃんと考えてるんだなぁと感心しました。
 イヴィーはフィンチ警視だか警部だか率いる警察官に見つかりそうになりあわてて
隠れました。
 ヴィーがやること終えて立ち去ろうとしたら、スコットランドヤードの一人が素早く
銃を構えました。そうか、ロンドン警視庁って字幕が出てたけど、忘れてましたがこれ
イギリス設定の映画でしたね。
 それを救ったのはなんとイヴィー。助けたはいいけど銃の底で殴られて昏倒。
 ここだったかな、警察に呼び止められてヴィーが舌打ちしたのは…。どこだったか
忘れたんですが舌打ちするヴィーもかっこいい。

 次はシーン変わってフィンチが首をかしげてるところから始まるんですね。
 何かと思ったら倒れているイヴィーの周りを、カメラを見たりしながらウロウロしている
ヴィーの映像が。
 ってヴィー何ウロウロしてんだよ!つーかカメラ意識しすぎ!でもうろつくヴィーは
かわいかった。
 んで、フィンチと部下の会話から、ヴィーは「仲間」であるイヴィーをすぐに連れ去らず
ウロウロしていたのは何故かということが分かります。なんででしょうね。

 さて目覚めたイヴィー。周囲は積み上げられた本が。うわこれ私の部屋ですやん。
乱暴に積み上げてるところとか地震きたら間違いなく崩れるところとか。
 まあいいとして、鼻歌とともに料理作ってたヴィー発見!エプロンかわいい!っていうか
イヴィー、普通に食ってるけどそれ、ヴィーが自分で食べようとして作ってたんでは…。
 レディーファーストレディファースト…グゥ…みたいな。

 ここでイヴィーは、ヴィーの手の大火傷に気づきます。ケロイド状になってるあたり
かなりひどい火傷でしょうね。しばらくリハビリが必要だったレベルじゃないでしょうか?

 自分がいやおうなしに巻き込まれたことを知り愕然とするイヴィー。
 つまりヴィーが迷っていたのはこういうことだったんですね。
 そのまま放置すれば彼女は間違いなく、えー…誰だっけあのおっさん。あ、クリーディーか。
公安部に捕まり待っているのは拷問の末の死。それには忍びないと思ったのでしょう。
 同じ「V」の名を持つ彼女を。かといって連れて行けば開放することが出来なくなる。だから
あんなにカメラをチラチラ見つつ迷っていたんでしょうね。
 ヴィーが自分を1年も閉じ込めておく気と知ってこれはヤバイと思ったイヴィーは、何とか
ヴィーの味方をするフリをして逃げる機会をうかがうことにしたようですね。
 なんか、手伝えることがあったらみたいなことを言い出します。

 そしてヴィーは、イヴィーのIDを持ちどこかへ。
 …なにこのおっさん。おっさんのシャワーシーンなんか見ても嬉しくねーよ!
 イヴィーぬーげ!ぬーげ!…ゲフゥ!
 (一部不適切な発言がありましたことをお詫びいたします)

 イヴィーが何か物音を聞きつけて目を覚ますと、ヴィーがよろいを相手にキャッキャ
しながら遊んでおりました。…これは引くわぁ…(笑)。
 イヤッホォォォウ!みたいに満足してソファーに倒れこんだヴィーですが、何気なしに
イヴィーに「起こしてしまったかな?」とか言ってるけど絶対内心は「時よ止まれ!」くらいは
思っていたはずだ!
 ちなみにここのシーンでヴィーは違う服を着てますが、設定によるとヴィーは手先器用
だから何でも自分で作っちゃうので、この服もお手製らしいです。エプロンもか!あの
花柄の!
 つーかまあ買いにはいけんわなぁ。
 
 岩窟王を見せてもらって、ニュースにかわり切ろうとしたヴィーをイヴィーはさえぎりました。
 プロセロっつー、あのきったねぇシャワーシーンを見せつけやがったおっさんが死んだ
のですよ。それを自然死と伝えていた同僚を、嘘をつくときのクセから嘘だと見抜いたイヴィー。
 ヴィーは自分が殺したと認めますけど、「正義のためには仕方がない」みたいなことを
言うのをイヴィーは受け入れないんですね。
 うーん…。
 コナンでの蘭ちゃんのセリフじゃないんですけど、「正義を貫くためには必要」と自分が
言っちゃいけないと思うんですよ、ヴィー。それにプロセロは正義のために殺したんではない。
彼に限っていえばこれは私的な復讐だ。そう、「VENDETTA」の名の通り。
 正義という言葉をそんなに軽々しく口にしてはいけないと思う。ヴィーがやろうとしている
革命も怪しくなってしまうから。
 でもそういう、「正しいことばかりをするわけではなく、個人的な復讐もするテロリスト」
というアンバランスなところがあるからいいのかも。
 ちなみに「VENDETTA」はイタリア語で、「復讐」という意味がありますが、個人的な
恨みという意味も持ちます。

 プロセロの死を調べていたフィンチは彼の経歴から、「ラークヒル収容所」というキーワードを
拾い出しました。

 イヴィーはヴィーに自分の話を始めました。
 彼女の弟はウィルス感染で死に、それをきっかけに両親は抗議運動を始めたと。んで
そのためにとっ捕まってイヴィーは矯正施設へ送られたんですな。
 しっかしイヴィー、ベッドとかものの下に隠れるの好きやね。
 そしてイヴィーは、「私は悔しい。両親のように強い人間ではないから。私は怖い。でも
あなたの役に立つならいつでも言って」とヴィーに言いました。
 …これが逃げ出すための言葉であり、本心ではないのが残念です。いや本心でいった
かも知れませんが少なくともこの時点でのイヴィーは逃げることしか頭になかったから。

 さて。ヴィーが次の犠牲者を見つけたようです。
 なんかイヴィーの協力がいるらしいですが…ですが…。
 うわあ…なんかイヴィーさんやっちゃったって感じ…っていうかヴィー、これで通ると思って
たのか…イヤ実際通りましたけど…。
 エロエロ神父のもとに行く少女をイヴィーが務めて、侵入したときに部屋の窓を開けるという
計画だったらしいです。
 私このシーンでイヴィーが神父さんに「逃げてー!」って言ってるの、油断させるための
演技かと思ってたんですよ。それで逃げるよう誘導させて外に出させるか、人気のない
ところに連れ出してヴィーが殺る、みたいな。
 でもここ本気でイヴィーは逃げて、って言ってたみたいですね。いやそれなら窓の鍵
あけなきゃよかったじゃん。つーかヴィーもせっかくあけさせたのに突き破って入って
くんなよ!何か意味があったんかよ!
 屋根はハデに飛ぶし(踏み抜いたらどうするつもりだったんだこの人)、鍵が開いてる
はずの窓は破って入ってくるし、この人何がしたいんだ。
 あとここで転がったシーンでイヴィー、ぱんつ見えた。(どこを見ている)

 でもって、逃げようとするイヴィーに対して「あれ?」って感じのヴィー。
 なんかまったく裏切られると思ってなかったみたいな感じで、打ち合わせでは1番が
正解と聞いてたから1番のドアに飛び込んだら泥に落ちたよ、という上島みたいなリアクション
してたヴィー笑える。

 神父も殺されまして、プロセロの時のように薔薇が一輪おかれていました。
 ヴィー、お前は高遠遙一か。

 法医学の先生かな、女性がこの薔薇を「スカーレット・カーソン」といい、絶滅した
種だといいます。でもなんか心当たりあるような感じだな。
 ちなみにここで、フィンチの母もウィルス犠牲者だと判明します。だからフィンチは
何か思うところがあるのかもしんないですね、イヴィーの行動に。

 この法医学の先生もヴィーによって殺されるのですが、女性に対しては紳士なヴィー
でした。流石は腐っても英国紳士だな。ちなみに原作コミックスではイヴィーは死に行く
この女性に対して仮面の下の素顔を見せています。
 またフィンチもこの先生が残していた日記によって恐ろしい事実を知ります。
 ラールヒル収容所ではウィルス実験みたいなものが行われていました。
 毎日沢山の人間が死んだけれども、彼――「5番目即ちV号室」に入っていた人間
だけは生き残ったと。
 そうして11/5に大火災が起きた。研究がすべて灰に帰した中、彼は燃え盛る火の
中でこの先生をにらんでいたと。(字幕ではあるはずのない目で…と言ってますがどう
見ても目が見えないとなるとつじつま合わないので誤訳でしょう)
 全身焼け爛れた姿で。
 恐らくこの彼こそがV、ヴィーなのでしょう。
 記録によると彼は自分が誰だか分からないとのこと。原語を聞きそびれたのでどういう
意味の「自分が誰だか分からない」なのかは判定しかねますが、ウィルス実験によって
過去を奪われ自分という存在を奪われ、ヴィーは相当な憎しみを抱えて生きてきたの
だと思われます。

 …フィンチ、コンビニ弁当ばっかりは体に悪いぞ。

 まあでもそんな過去を知ってしまったらおちおち眠れなくなるでしょうね。
 フィンチは過去の事件も調べ、学童が「テロ組織」のまいたウィルスで大量死したり
水質汚染があったりしたということが、政府が恐怖でもって国民を支配するためにしたこと
であると気づき始めたようです。
 首謀者のサトラーが支配者に当選してから何故かウィルスのワクチンが発明されて
騒ぎはすぐに収まったのですから。
 恐怖で人を思いのままに操るというのは本当に恐ろしいことです。

 一方ゴードンのところに逃げ込んだイヴィー。ゴードンもまたいろいろ隠した趣味を持って
たみたいですね。
 ヴィーと同じこと言ってるなぁ。
 つかこの時点まで私も、ヴィーは誰かが変装した姿じゃないか?と思っていました。でも
声の質が違うし、今まで出てきた人物と一致するちょっとした動作の特徴がなかったから、
ヴィーはヴィーなのか、と。
 ゴードンやらかしましたぁぁぁぁ!とんでもない番組を作りました。「プロデューサーズ」で
演じられてた春の日のヒットラーなんか目じゃねぇー!
 案の定、夜公安がやってきてゴードンは連行されていきました。
 しっかしイヴィー、キミ、ベッドの下に隠れるの趣味なんですか?
 しかも逃げ出そうとしてとっ捕まったし。逃げなきゃ捕まらなかったと思うんだけど。
 原作ではゴードンとイヴィーは恋人関係だそうです。で、恋人を殺した男に対して
イヴィーが復讐しようとする場面もあります。まあ原作より映画の方がいいかな…。


 さて。
 尋問を受けるイヴィー。
 いろいろありまして、壁の穴に手紙を見つけます。
 同じように収監されていた人からの手紙。自分の生涯をつづったものであり、そこには、
「神は雨の中にいる」とか、「顔も知らないあなたを愛します。どうか生きて欲しい」という
ようなことが書いてありました。
 この手紙に励まされイヴィーは拷問にも耐え抜き、覚悟を決めました。

 ところが。
 「キミを開放する」と言われ、声の主は立ち去ってしまいました。
 イヴィーはいぶかしみながらも部屋を出ると…。

 そこはなんとヴィーのあの部屋につながる場所でした。
 つまり、捕まったと思っていたのは間違いで、今までのことはずっとヴィーがやってたこと。
 …つーかさ、声で分かりませんかイヴィー。
 あのしゃべり方のクセとかがヴィーに似てたので、「あれ?なんでヴィーが拷問をして
るんだ?敵のところに潜入してイヴィーを助けようとしてるのか?」と私は深読みしてたんだけど。
 ま、ともかくイヴィーの怒りようといったらもう。
 弱ってるから流石に最後はへたり込みましたが、これが元気なときだったらヴィーは、鎧
相手にキャッキャしてた時の剣さばきくらいではすまなかったと思われます。

 っていうか着替えさせたり水浴びせたり。
 お前イヴィーの裸見たよなぁ、ヴィー。見たよな?お前も正直に吐け。

 ちなみに、尋問している時の姿はマネキンで、その後イヴィーを引きずっていったり、バリカン
で髪の毛切り落としていた人がヴィーだったらしいですね。…手がまともな手だったけどあれは
人工皮膚かな?あとイヴィーを捕まえた時一瞬ヴィーの顔が映ってんですが。あれも人工皮膚
で作ったマスクだったんでしょうか?
 イヴィーの髪の毛の長さから推測して、大体一週間から10日くらいは閉じ込められていたと
考えられます。収監されてからどれくらいで髪の毛を切ったか知らないけど、入れられてすぐなら
そんくらいですね。
 にしてもこのセットも作ったのかな、ヴィー…。

 さてヴィーはイヴィーを拷問した理由として、「死を恐れない人間になって欲しかった」みたいな
ことを言うんですね。彼は律儀にも、前にイヴィーが言った「強くなりたい」という言葉を覚えて
いたんでしょう。
 ということは多分あの言葉は本心なんでしょうね、イヴィーの。
 そしてここまでするということは多分、ヴィーはイヴィーによって変わり始めているのでは
ないでしょうか。
 また、ヴィー自身もこうすることでしかイヴィーの心を確かめられなかったのではないで
しょうか?彼もまた心の弱い人間なのですから。
 外に連れていってもらい雨の中歓喜の声をあげるイヴィー。
 彼女にとってはこれが「雨の中に神はいる」ということであり、ヴィーにとってはあの復讐を
決意した日とダブったようですね。
 だってイヴィーが見つけたあの手紙は過去、ヴィーが本当に、誰からも知らない人から
同じようにしてもらった手紙であり、それが彼を生かしたのですから。

 イヴィーは彼にお礼を言い、キスをしようとするのですが、さりげなく止められました。
なんでよー。
 その代わりヴィーは、11/5の前に一度会いたいと約束をしました。
 イヴィーが出て行きヴィーは初めて仮面をとり、鏡を叩き割りました。
 多分なんていうか…この気持ちのやり場をどうしていいか分からなかったんでしょうね。
 ヴィー、その気持ちは変…もとい恋というものですよ。

 いろいろ調べているフィンチに、ロックウッドなる人間が接触してきました。ウィルス事件の
関係者だったかな。
 一方クリーディ。花相手に薬品をいじってるけど…これはあのウィルスか何か?
 そこへ登場したるはヴィー!颯爽と登場ですよ!
 彼はクリーディに監視されていることを教えてやります。つまり、サトラーには信用されてないと。
取引を持ちかけるんですな。

 ロックウッドが実は20年前に死亡しており、まんまとヴィーにしてやられた!と怒るフィンチ。
そうか、黒サングラスかけていたのは、顔は人造皮膚で何とかなったとしても目はどうにも
ならないからかな?焼け爛れているからですかね。

 あと気になったのが、サトラーのセリフ。
 字幕では「どうなっとんだ!あと347日(だっけ)も残ってるんだぞ!」と言ってます。
 セリフと表情があっとらんがな。
 多分これ、もう347日も経過した(11/5が近い)んだぞという意味じゃないかなと。
 こんな決定的なミスしてどうするよ、字幕…。

 一方ヴィーはちまちまとドミノを作っておりました。
 …ヴィーさんヴィーさん。最後の1つが両方が倒れてきて、結局倒れなかったことに
首かしげてますけど、その前のカットで、そのドミノの右斜め前のドミノも倒れてませんでしたが。
 ま、ともかくこの、どちらにも倒れないドミノが、イヴィーなのかも知れない。

 11/5がやってきました。
 自分で会いたいとか言っておいて、イヴィーがきていることに驚くヴィー。
 お前はアホか。
 ここで「この1年間よく逮捕されなかったな」と言うヴィーに対し、「ニセ身分証明書は
有効よ」と言うイヴィー。字幕ではそうなっていましたが、原語では「ガイ・フォークスマスク」
という言葉が聞き取れたのですが。うかつにも前後を聞いてなかったのでどういう
文脈か知りませんが、推測で訳すとしたら「私にはもう他人に成りすますくらいわけないわ」
じゃないですかね。うーん…。まあ意味としては同じなんでしょうが、ガイ・フォークスマスク
の意味が気になるですよ。

 でもってイヴィーに踊って欲しいという。ヴィー。
「革命の前にはダンスがつきものだ」
 はいはい、ダンスダンスレボリューション。はいはい。
 山田くーん!ヴィーの座布団全部もってっちゃいなさい!

 さて満足したのかヴィーはイヴィーを地下鉄へ連れて行きました。10年かけてせっせと
線路を敷いたみたいです。どうせ鼻歌歌いながらやったんだろうな…。
 これのすべてを託すというヴィーに、イヴィーは一緒に暮らしましょうみたいなことを言って
止めるのですが、もはやこの復讐は止まるはずもなく。
 二人は静かにキスをして、ヴィーは去っていきました。いやーこのシーンすごいいいですよ。

 ヴィーは最後の仕上げとばかりにクリーディーと会い、サトラーを引きずり出し、彼らを
全滅させました。
 ここで撃たれた後ヴィーが「My turn.」と言ってて「お返しだ」という字幕がついてんですが。
予告どおり「私の番だな」の方がかっこいいのに…!
 あと敵で、首から落ちた人がいましたが大丈夫だったんでしょうか、スタント。明らかに
グギってなってましたけど…。

 「何故死なない!」と言うクリーディーに対して「仮面の下に隠れているのは正義だから」
と言うヴィーかっこいい!
 この時なら正義という言葉は使ってもいいと思うし。
 ペンは剣よりも強しというアレと同じなんだろうな…。
 ヴィーは結局、繰り返し民衆に伝えたように、この状況に甘んじている国民が許せなかった
のでしょう。だからこそ政府が民衆を恐れるべきと言ったり、罪のある人間を探したいなら
鏡を見ろといったりして、勇気を奮い立たせようとしたのでしょうね。
 そうして同じマスクを民衆がかぶることにより、個ではなく群集の意志みたいなんを示そうと
したのではないでしょうか。

 でも流石にヨロヨロしながら歩いていくヴィー。壁についた血まで「V」ですか…。

 手当てをしようとするイヴィーにヴィーは「死ねることが嬉しい」と言います。
 自分達の古き時代は終わり、イヴィーのような新しい時代が始まる。
 イヴィーに会わないままだったらヴィーは単なるテロリストであり復讐者で終わったで
しょう。しかし彼女に会い恋をしたことでヴィーは変わった。だから安らかに死んでいける
のかも知れません。
 ヴィーが死んだのは悲しかったですね。
 生きてイヴィーと幸せに暮らしてほしかったです。最後まで否、最後になってようやく
掴んだ幸せを、もっともっとこの先得て欲しかったです。哀しきテロリストですね。
 ちなみに原作だと、イヴィーはヴィーの死後彼と同じ姿かたちになって民衆の前に
姿を現し、彼らを勇気付けます。彼女もまた「ヴィー」ですから。

 …にしてもVの集団コスこぇぇな…。

 イヴィーを撃とうとするフィンチ。
 イヴィーに「建物は必要ない。必要なのは希望だから」といわれて銃を下ろしました。
 そして彼女も、これからの希望のため、電車を下りました。
 この後音楽にあわせての爆破は秀逸でしたよ。かっこいい。

 最後にフィンチは「Vとは?」と聞きます。
 イヴィーは答えました。
「ヴィーは私の父。私の母。私の弟。ヴィーはあなた、そして私」

 And...

 He is us.

 
 爆破されていく建物を前に、今まで政府によって殺された人達が花火を見上げていました。
あの女の子、ゴードン、法医学の先生、ヴィーに手紙を託したあの女性…。

 そう、ヴィーとは私達。
 誰の心にもある、真実に立ち向かう勇気。

 Remember, remember the 5th of November.
 People should not be afraid of their governments. Governments should be afraid of their people.



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