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空飛ぶタイヤ

6/25鑑賞

 面白かったです。
 前情報あまり知らなくて、見てる最中に実際にあった事件下敷きにしてるのかなと思った
けどやっぱりそうだったんですね。
 大企業になるほど信用を優先してミスを隠ぺいしがち、というのは皮肉なものです。
 それが発覚した時の方が大きなダメージになるのにね。
  
 赤松運送という小さな運送会社がありました。
 赤松社長が専務の宮代に「それはできない」と断ってる。
 経営的にいろいろ金銭的なものがピンチで、整備部にいる門田という若いのをリストラ
した方がいいという提案を断ってたのでした。
 赤松としてはきちっと育てたいということなんだけど、宮代もそれはわかるけど経営的に
それも待ってられないという状況。
 この会社真面目に整備もしてるし、保険もかけてそうだけどそんなに仕事ないのかなあ。
まあ、整備いい加減コスト安くあげてその分安く配送しますよなんてとこも沢山あるから、
そういうとこに仕事取られてるのかも知れないですね。(そしてそういうところは保険かけて
ないので事故起こすと倒産しておしまい)
 
「思えばあの頃はまだ、普通の日々でした」
 このナレーション、ちょっと覚えておいてください。

 この赤松運送のトラックが二車線道路の右側車線を走っている時。
 左前輪が突然外れ、それが勢いにのって飛んでいき、歩道を歩いていた親子に直撃した。
 これ実際にあった事件だというからなんていうか…言葉を失いますね。
 この運転手が悪いわけじゃないから余計に。

 赤松は門田と話していて、お前は辞めさせないという意思を伝えてました。
 整備業から運送会社にまでなったんだから、ノウハウの塊でもある整備を外注するようなことも
しないと。
 そうしていたところに事件一報が。
 警察にいった赤松は運転手の安友から事故の状況を聞く。
 この立ち会ってる刑事、高幡が頭っから運送会社側が悪いと決めつけててなんだかなあ。
 いやもちろんこの時点で整備不良でタイヤ外れたと思われてるんだからしょうがないけどさ。
 この整備は門田がやったと言われ赤松衝撃です。
 でも門田があからさまに手を抜いたというわけでもないのに、一方的にクビを言い渡して
しまうのもびっくりしました。家族のようなもの言うてたやん。
 この後、門田のロッカーから整備点検表が発見され、赤松らは門田が、自分らが定める
点検個所よりもずっと細かく点検していたことに気づきます。
 それですぐ門田の家にいって謝罪し、戻ってきて欲しいと謝った。

 なお赤松運送には高幡らによる捜索が入ってました。
 赤松が会いに行くと高幡は、整備ちゃんとしてたというのならなんでタイヤ飛ぶのかねー
この事件世間の注目高いよとか言ってくる。
 新聞では小さな記事だったけどなあ。
 あと調査はホープ自動車というとこがやってるらしいけど、これトラックを販売してる元らしい
ので、そんなとこに調べさせたらダメだろ。
 まったく第三者の関係ないとこに調べないと。
 販売元が調査するなら、何か都合が悪いことがあれば隠ぺいするに決まってんだから。
 警察バカなんかな…。

 赤松はホープ自動車の、販売所に連絡を入れて調査結果を教えて欲しいというけれども
本社とは関係ないし、販売所側も立場的に無理ということで、いい回答は得られなかった。
 赤松は自分自身事故車を見てなくて、整備不良だと頭から言われても何がどう悪かった
のか確認したかったんですね。気持ちはわかる。
 そして会社の資金繰りについて、ホープ銀行から融資受けようとして、コンプライアンス問題が〜って
言われるわけですよ。
 融資するのは犯罪に加担するようなもの、と。
 整備不良起こした会社に貸せないというわけですね。
 銀行って大体こんな態度だよねえ。
 ちなみにホープ自動車と同じ名前ですが、どういう関係かはのちのちわかってきます。

 赤松、被害者宅にいくも、台所の窓から外見えるらしく、帰って下さい言われた。
 ここ画像の見せ方面白いなあ。

 赤松は奥さんから子供が学校でいじめられてるということを聞きます。
 大変だねえ。
 でも奥さん、こっちは自分にまかせておいてと頼もしい。
 当時の事故でも運送会社の家族、近所から言われたり学校でいじめられたりしたのかなと
思うと、やるせないですね。

 高幡がやってきて、ホープ自動車の調査の結果、赤松運送の整備不良であることが確定した、
となり運送記録その他すべて押収されてしまいます。
 資金繰りもやばいということで赤松、他の銀行への融資にも駆けずり回るハメに。
 大変だなあ。
 ホープ自動車の調査結果に納得いかない赤松は、販売部カスタマー課に電話かけて
責任者と話したいというも、話す気がない沢田は部下に「今いない」「約束忘れてた」とか
言わせてガン無視。
 こういう姿勢はいかんよ…。
 話したところで整備不良の結論は変わらんって。

 宮代が赤松に、仕事とりに行った先で小耳にはさんだのですが、と書類を持って来た。
 同じような事故が群馬でも起きていたらしいですと。
 帰りに図書館によって新聞記事のコピーとってきたところはさすが有能。
 ただし書かれてるのは何々会社のトラックが事故ったよみたいなことだったんだけど、そこには
書かれてないようなことを出入りの運転手が話してたらしいです。
 カーブでタイヤがいきなり外れた、と。
 警察が調べたけども運送会社の整備不良だという結果になり、その調査をしたのがホープ自動車
だというわけです。
 俄然きな臭くなってきましたな。
 というか宮代は気付いてるっぽいけど赤松気付いてないのか?
 宮代、本当にこれが整備不良だったらあなたは逮捕されてる、されてないということは警察も
整備不良を立証できてないということですと説明。
 家宅捜索でも証拠がそろわなかったんでしょうと。
 
 赤松はこの群馬の野村運送というのを訪ねます。
 ドリフでのコントに定評のある柄本さんですな。(いや役者の紹介いらんから)
 道路の壁には事故の痕跡が生々しく残ってました。
 ブレーキをかけたらタイヤ外れたと言ってたけど、高速でブレーキかけたらあかんでしょ。
 異変を感じてブレーキをかけた、ならわかるんだけど。
 ともかくこの時はハブの整備不良が問題だと言われたそうです。
 運送トラックは3か月点検なんだけど、ハブは点検項目に含まれておらず、それを見落とした
のではないかと言われたらしい。
 そうなると運送会社としては点検項目にないので反証できない。
 そんで整備不良が原因とされたわけですね。
 野村は、ホープ自動車の調査結果が信用できると思い込んでしまったのが原因だと。
 確かにねえ。
 同じ会社、同じトレーラーがこうして同じ事故を起こすのは、構造上の欠陥の可能性が
あるのでは、と言う野村。
 赤松は3年前にもホープ自動車はリコールがあったと言うけども、野村はたった3年でその
体質が変わると思いますか、と聞く。
 
 赤松、安友を訪ねるも彼はもう二度と運転手の仕事はしたくないと言ってました。
 確かに自分が悪くなくても、自分の運転で人が死んだと思ったらもう二度と車乗れなくても
仕方ないと思う。
 赤松、宮代に彼の再就職先を探してあげて欲しいと言ってて、いい人だなと思いました。

 この後赤松はホープ自動車を訪ねますが、相変わらず沢田には会えず。
 出ていく時にちょうど沢田が帰社してきてすれ違ったんだけど、気が付いてなくて残念
だったな。
 そんな沢田のところには室井という品質えー…なんとかという部の奴がきて、「赤松から
苦情きてないか?」と確認してくる。
 再調査の依頼とかきてるけど、相手にしてないと沢田が言うと戻っていくんですが…。
 あからさますぎて逆に怪しいわ!
 そんで沢田は製造部の平賀源外…もとい、ムロツヨシ………小牧に電話をかける。
 彼なりにおかしいと思ったんでしょうね。
 情報を聞き出すことにする。

 一方赤松ですが。
 会社に戻って野村運送の話をしていると門田が、自分はちゃんとハブも点検しましたと
言ってくる。
 項目を作ってチェック入れてるから、警察から整備点検資料返してもらえば証明できると。
 皆それで納得する。
 そこをちゃんと調べた結果が残ってるから、整備不良が原因として逮捕されないわけですね。
 皆、自分たちでハブをちゃんと調べてみたいと言い出し、部品はホープ自動車が調査のため
預かっていることが分かったので、今度はそれの返却を求めようと連絡をするわけですよ。
 
 沢田は小牧、そして加藤というやつと会ってた。
 なんでもホープ自動車幹部が集まってT会議というのをやってたらしく。
 そのTはタイヤ、つまり今回の事故の話をしていた模様。
 ここの会話聞き取りにくいけどよーく聞いておいてください。
 深刻な危険をはらむ事故がS1(リコールなどに繋がる)、そうでもないのがS2、S3で、S3が
一番危険性が低い。
 これを分類するのは室井のいる品質管理部次第だと。
 沢田、ただ事ではないと知り、室井のとこにいって群馬でも同じような事故があったんだってな、
S1だったんだろ、それをS3にしたなと激怒。
 リコール隠しをしたな、と。
 室井は、お前らは黙って車売ってればいいんだよと反論。
 沢田もここ軽率だったなと思う。
 こんなことしたら会社側は隠ぺいに動くだけだから。

 翌日沢田は部長代理に呼び出されて、お前昨日酔っぱらって室井に絡んだんだってな、と
怒られた。
 そういうことになったかよ。
 沢田は、リコール隠しが起きているのでは、3年前と同じだったら、というも「忘れろ」と。
 こんなもん発覚した方がやばいだろうに…。

 そんな中電話がかかってきて、赤松がハブを返せといってくる。
 部長の睨みがきいてる沢田としては突っぱねるしかないわけで。
 結局この人も会社の人なんだなあ、という印象が強かったですね、ここ。
 突っぱねて実は裏で…ってするかと思ったらそれもないんだもん。
 
 沢田、小牧とともに品質管理部に潜入、データを探してました。
 T会議のメーリングリストとか出てきたらしい。
 そこにはお偉いさんの狩野の名前もあった。この人がトップっつーことでいいのかな?
 その狩野はホープ銀行のお偉いさんらと会って、融資の話をしていました。
 こないだの死亡事故は整備不良という結論になりました、だとさ。
 やだねえ。
 銀行側の担当に井崎という人がいるんだけど、200億円をホープ自動車側が融資してくれと
言うので、その調査を請け負います。
 で、この井崎が友人の榎本と会っている。
 彼女は雑誌記者で、今回の事故のことを記事にしたいようでした。
 何でも内部告発があって、リコール隠しをしているっぽいと。
 3年前と同じことしてるようだということです。
 3年前の時にはホープ銀行の融資を受けてなんとか立て直し、それから体制が一新
去れたことになっているけども、そうではなかったというわけですな。
 井崎はまだ何とも言えないが裏付けには時間がかかると回答。

 こっから物語が少しずつ動き始めます。

 狩野はホープ銀行の融資が受けられないことに腹をたて、文句を言ってきた。
 お偉いさんらは早くさせますからーって感じだけど井崎は、3年前融資した時から実績が
思ったほど伸びてないのを話し、今回も融資して結果が出るとは思えないと回答。
 狩野は担当者を変えろと言ってくる。
 でも井崎の上司はちゃんとわかってるっぽくて、稟議出来るだけ引き伸ばしていいからな、
と言うのでした。
 確かにお偉いさんとしては狩野の顔色ばかりうかがって早く融資しろってことなんだろうけど、
現場にしてみたら融資して失敗したら、判断した側に責任押し付けられるんだから、そりゃ
失敗が分かってて融資したくないのは当たり前ですわな。

 そのころホープ自動車では、T会議のデータにアクセスしたのがばれて犯人探しが始まってた。
 めんどくせーことするなあ。
 沢田は小牧らとまたレストランで会ってます。
 つーかすごい金かかりそうなとこだなあこれ。
 杉本という子がいて、不正アクセスの件についてはごまかしておくとして、狩野のことについて
情報をもたらしてくる。
 狩野は3年前のリコール隠しの時の事故調のリーダーで、これで出世したんだと。
 だから今回もリコール隠しがあるなんてことは絶対に許されない。
 ああ、だからもみ消してんだなあ…。
 
 赤松の方にも榎本が接触してきて、今回の事故のことを記事にしてくれるというので、
沸き立つわけですけども。
 そううまくいくかな。
 沢田の方は告発書を実名で作ってた。
 部長代理はいい顔しなかったけど、明るみに出ていろいろ言われても、この告発書を
出していたことでうちの部は責任回避出来る、と言われて社長に出すことを許可。
 狩野はこれが社長から回ってきた、とお怒りです。
 誰かが内部情報を漏らしていると。
 でもそれ杉本だってあっさりバレてた…。
 あと、沢田に関してはうまい扱い方があるという狩野。
 ずるがしこい分やり方知ってるだろうなあ。

 ただこの映画各所でそうなんですけど、各々のセリフが聞き取りづらい部分がある。
早口だったりモゴモゴしてたりして何いってっかわかんない。

 さて沢田ですが。
 人事課からお誘いがあり、警戒してたら栄転の話が来るんですね。
 沢田も、これはていのいい口封じだと気付いただろうになあ…なんで悪手やっちゃったのか。
 それとも拒否する方がまずいと思ったのかねえ。

 沢田、また赤松と会いました。
 今度は態度がガラッと変わりまして。
 部品はすぐ返却できるようにする、ただいろいろ時間かかるので、それまでに補償金を
支払うと言い出した。
 この補償金の意味がよくわからんのだけど…。
 返却できないから1億払うというのならともかく、返却に時間かかるから1億て。
 それとも暗に「返せないから1億払うわ」って意味だったのかねえ。
 赤松、考えると言って引き下がります。
 宮代は社員と家族のために受け取った方がいいよ、と言います。
 それも一つの選択やね。
 
 赤松、事故現場にきて悩みます。
 ちょっと気になったんだけど描写としてしょうがないんだけど、平気で路駐してるのは
どうかと思った。
 
 亡くなった被害者の四十九日に赤松行くも、通夜の時同様追い返されてしまいます。
 つーかこの怒鳴ってる人、坊さんの読経の最中に大声出すなよ。迷惑だよ…。
 帰ろうとしたら亡くなった被害者の旦那さん、柚木が来た。
 彼は整備不良を否認してるということは、謝罪も口だけだろう、自分の身を守ること
しか考えてないじゃないか、と怒る。
 確かに柚木からしたら、赤松運送側の「整備不良はなかったと考えている」というのは
責任逃れにしか見えないと思う。
 あと、ずっと頭下げてる宮代、さすが笹野さんは演技うまいなと思いました。
 帰ろうとする赤松に、柚木の子がやってきてこれあげる、と。
 それは故人をしのんでという冊子でした。
 子供の絵手紙のようなものが掲載してて、そりゃ読んだら泣くよねって思ったわ。
 何の罪もなく母親奪われてさ。
 
 赤松は沢田に、補償金の件をきっぱり断りました。
 少しでも迷った自分が情けないと言うんですね。
 で、あの冊子を渡して最後まで戦う、と言って出ていく。
 威勢はいいが宮代にしたら、これから会社どうすんの、だよなあ…。
 
 榎本から連絡があって、週刊誌の発売日が決まったと。
 これ「ん?」てなったんだけど、記事掲載の日が決まった、じゃないの?
 週刊誌の発売日が決まった、だとなんかおかしいなって。言いたいことはわかるんだけど。
 沢田は人事異動を受け入れて、小牧チクチクとイヤミ言ってます。
 確かになあ。
 
 そんで赤松、沢田、井崎はそれぞれ雑誌を買って読むのだけど…。
 記事は載ってませんでした。
 いわゆる忖度というやつですよ。
 ホープ自動車はスポンサーとして多くの金を払ってるから、否定的な記事は出せない、
ネットでの批判サイトも消されてると。
 完全に圧力ですやんか…。
 そしてさらに、ホープ銀行も赤松運送に対して、今まで融資した分を全額返せと言ってきた。
この先が見込めないからだそうです。
 ここのシーンさぁ、なんでかしらんけどカメラの手振れひどくて見てて酔いそうでした。
 何の演出か知らんけど鬱陶しいのでやめて欲しい。

 そんで名前忘れたけど一人退職者が出ました。
 ここまで頑張ってきたのえらいと思うよ。
 そして宮代が、裁判所からの特別送達を。
 被害者遺族から裁判起こされたらしいです。
 赤松の対応に不満があるということで。
 四面楚歌じゃないですか。
 でも宮代が、いまさらですよって言ってたのはちょっと笑った。
 今までこういう危機を乗り越えてきた経験があるんだろうな。
 ヤケになって赤松、車すっ飛ばしてたけど、あーたが事故死してもなんもかわらんのですよ。

 帰宅した赤松、奥さんから子供がいじめにあったと話を聞きます。
 父親が人殺しと言われてると。
 そんで奥さんが解決させたらしいけど、この人も行動力すごいな。
 
 赤松、榎本と会い、ボツになった記事を見せてくれというもそれは断られる。
 当たり前か。
 そのかわり、今まで事故にあったリストをもらいます。
 車の専門知識がある赤松があたれば、何か見えてくることがあるかも知れない、と。
 このリストは整備不良と言われて泣き寝入りした人のリストです、と言われます。

 ホープ自動車のほうだけど、杉本は大阪に左遷されることが決まりました。
 あーあ。
 沢田は実名で告発した分、処分すれば世間が許さないだろうから栄転ということに
なったのだろうね、という杉本。 
 狩野はまた銀行のお偉いさんと会ってて、「栄転と思わせただけ」とか言ってます。
 そうだろうなあ。
 飼い殺しだろうなあ。
 案の定商品の開発部に「栄転」したはずの沢田、こき使われてますし。

 赤松はあちこちの運送会社に話を聞きに行くも、ほとんどが応じてもらえず断られて
いました。
 そんな中、「リストにあの会社入ってないな」と指摘される。
 このリストはどうやってまとめたのと聞かれ、新聞記事からのようです、と赤松が言うと、
新聞記事に載ってない事故なら洩れるねーと。
 で、それは富山ロジスティックという会社だそうです。
 この会社もあちこち聞いて回ってた模様。

 赤松、富山に向かいました。
 つーかこの人地道に車移動してるのすごいですね。
 富山ロジスティックで相沢さんという人に話を聞く赤松。
 赤松は事故車両の車検証を見ました。
 これなら反論できる、というのですが。
 ここの社長がホープ自動車出身で、反論もためらわれたらしいですよ。
 力関係か。面倒くさいですね。
 相沢は、調べてみたら赤松の事故も同じ要因で事故が起きている、つまり構造上の欠陥だと
指摘。
 でも自分は動けないからと書類を赤松に託しました。
 社内で独自に調査した結果と、社長が立場利用してホープ自動車から取り寄せた、国交省に
提出した調査結果だと。 
 この書類に自分の思いが詰まっているという相沢。
 赤松もそう言われたらもう思いにこたえないわけにはいかんですよね。

 赤松はそのまま警察に向かい、高幡に資料を渡します。
 ホープ自動車の隠ぺい工作が隠されていると。
 
 ここ見てて思ったのだけど、現実の警察だと握りつぶすこともあるのかなあ、と思った。
 もちろん大体の警察官はまじめに職務をこなしてくれていると信じていますが、中には
「すでに結論が出た事件事故」に対して再調査を嫌がる警察官もいるから。プライドの問題でね。

 赤松、ホープ自動車に行くけど沢田は異動したと言われ、長岡だっけ後任の奴が「私は沢田
ほど甘くないですよ」とか言ってる。
 うわウザ…。
 赤松は、国交省に出した書類と社内調査の結果が異なっている富山ロジスティックの書類を
出す。
 そして今までの「整備不良」と言われた会社のリストも。
 滅多にないはずの事故が3年の間にこれだけ多発している、と指摘するんですね。
 で、長岡はその富山ロジスティックの事故起こした車はちゃんと整備してたんですか、と言うと
赤松はしてない、と。
 長岡ドヤってそらみろみたいなこと言うけど、赤松は車検証を出してきた。
「その必要はなかったから」
 事故を起こした車はホープ自動車の新車だったわけです。
 購入後1ヶ月での事故。
 そりゃ整備とか確認する必要ないわな。
 出荷時点でホープ側がやってないといけないもんだから。

 勝負ありましたね。
 
 リコール隠しを指摘されないために事実を隠した報告書で、リコール対応のコスト数百億を
削減した、人の命を犠牲にしてな。
 赤松はそう言って帰って行きました。
 狩野またまた激おこですよ。
 もうこの時点で隠ぺいしか考えてないだろうなあ。
 また、長岡の対応も怒ってる。
 法廷に出たら負けるような証拠突きつけられて、一方的に突っぱねてどうする、沢田の方が
まだ優秀だったぞ、と。
 自分が人事で飛ばしてうまく飼い殺しにしてやったと思ってたら、後任の方が使えなかった
というオチですな。

 あと沢田の方は新車の企画だして落選だったと言われるんだけど、沢田の名前で出た
企画は全部ボツにしろと言われてることも知る。
 まあそりゃそうでしょうよ。
 
 警察の方では、あの調査書国交省に確認したら本物だった、ということでどうやら捜査の
やり直しが始まりそうな感じですね。
 プライドにこだわらない刑事で良かった。

 沢田は杉本からパソコンを渡されます。
 T会議の儀録画残ってるらしい。
 もともとこのパソコンは壊れて廃棄されることになってたんだけど、修理したら直ったので
もう存在しないことになってるパソコンのようです。
 杉本は左遷されて動けないからと沢田に託されたらしい。
 まあ今の沢田なら動くだろうな…。
 彼は自宅でパソコンの中身を読みつつふと、赤松が置いていったあの冊子を読みます。
 そして被害者が亡くなった事故現場にやってきた。
 そこには、もう会社が倒産目前になった赤松がいた。
 沢田は赤松に、今まで人が一人亡くなったのはわかっていたがそれは情報としてだった、
自分の身になって考えられなかったと伝えます。
 あのどうでもいいけど車2台路上駐車さー……。

 ホープ銀行では井崎が、そろそろ稟議書作れとつつかれていたんですが。
 スマホ見ながらやっとかと言ってる。
 赤松運送では宮代があわててテレビつけてました。
 そこには。
 ホープ自動車が家宅捜索を受けたというニュースが。
 井崎も上司から稟議書書かなくて良かったなと言われてます。
 でもこの人はわかってたから引き伸ばしたんだろうね。

 今までこの事故に関わってきた人がニュース見てて感慨深かったな。
 狩野は警察で取り調べを受けています。
 高幡は容疑は文書偽造(富山ロジスティック)の件だけじゃない、T会議の話もだという。
 パソコンに情報があるんだよね、あんた構造的欠陥を認知していながらそれを隠したと
いう証拠がある、という高幡。
 調査を請け負っては極秘裏に問題のある部品を回収して返却せず、証拠隠滅をはかって
いたというわけです。
 その資料がこのパソコンの中にあると言うと狩野は、出自のわからないパソコンなど
信用できない、と。
 そこで高幡、パソコンひっくり返してロゴ見せるわけですよ。
 ホープ自動車の。
 言い逃れできませんわね。
 それはいいけどパソコンバンバン叩かないで高幡。壊れる。
 つーか、相棒の亀山刑事と小野田長官が向き合ってるのってなんか感慨深いものがあるな。

 さてホープ銀行の方では。
 狩野と密会してた連中が頭取にメチャクチャ叱られてました。
 君らの個人的な関係を重視して銀行をリスクにさらすつもりはない、君らの意見は聞くに
値しないと。
 頭取が津嘉山さんなんですよー!かっこいいわー!
 珍しく、見てすぐに津嘉山さんだとわかりました。
 お元気そうで何よりです。
 
 井崎と榎本が会話してるシーン、「寄り戻すか?」「付き合ってないでしょ」の会話は最初に
会った時の会話と対比的で面白いですよ。

 これで真相が明るみに出て赤松運送にも仕事は戻ってくるとは思いますが、まあリスタートは
ここからですね。
 また、ホープ銀行の返済についても、融資の話をお願いしていたはるな銀行が肩代わりして
くれて倒産は免れました。
 良かったですね。
 ホープ銀行の担当がぐちぐち文句言ってて、はるな銀行の人が「あなたのような人がいるから
銀行が誤解されるんだ」とビシッと言ってくれたのは良かったし、赤松も「わが社にもコンプライアンスは
あるんだ」と言ってたのは良かった。
 今回は逆にホープ銀行と自動車の黒いつながりが判明したわけですから、そんなとこから
金を借りるわけにはいかないってやつですね。

 赤松、柚木に会いにいきました。
 今度はさすがにすんなり入れてくれましたね。
 柚木は今までの言動を詫びています。
 でもこの人からしたら仕方ないことだと思う。
 今後はホープ自動車に訴訟起こしてやれと思いますよ。
 柚木は何があったのか聞きたいと言います。
 赤松、長くなりますよと前置きした上で話しはじめました。

「思えばあの頃はまだ、普通の日々でした。
あの日私は、リストラの話をしていました。」
 
 一年後。
 赤松は事件現場に手を合わせていました。
 そうしたら沢田もきた。
 赤松は一つ分からないことがある、国交省への書類だけではリコール隠しは暴けない、
誰かが内部告発したからではないのか、と。
 沢田だろうなとは気付いてるんだろうけどもね。 
 彼もまた組織の人間だから、大々的に声をあげることは出来なかったんだろうな。
 
  ここ二人がやりとりして、顔を合わせず左右に分かれるシーンはかっこ分かった。

 あとこの土地、植物がすごく不自然に植えられてたけど、えらい雑だなあ、とちょっと気になりました。

 実際に起きた事件を下敷きにしているから、スカッとするような内容ではありません。
 犠牲者も出てるし。
 だけど今後二度とこんなことが起きないよう警鐘を鳴らす、という意味ではすごく良い
作品だったと思います。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→空飛ぶタイヤ