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グエムル
漢江(ハンガン)の怪物

9/3鑑賞

 これ、かなり期待していました。というのも「何の力も持たない家族」が力をあわせて
さらわれた人を救う、みたいなのはよくあるのですが、予告では弓矢構えてる女性とか
なんかあったりして面白そうだったのと、怪物の形があんまりない形だなぁと思って。

 なかなか良かったです。
 もちろん不満な部分はいろいろあるのでしょうが、視覚効果は十分。
(怪物の効果はどっかよそに依頼したらしいですけど、まあそれは裏話ですから)
 もう一度見たい映画ですね。

 さてさて。
 映画、始まったのはいいのですが…予告でノラビッツ・ミニッツが流れませんでした。
そりゃあ2話目、もう10回くらいは見てるんですが、なんかないとそれはそれで残念です。
なんかあったんでしょうか?

 舞台は2000年。漢江(ハンガン)。
 なんか薬品処理がめんどいて、ホルマリンを下水溝に流してんスけど!
 いやいやいや、500本(推定)もあるんだったら流す方が手間だろ!いくら上司に流せって
言われたとしても、廃棄処理のとこに移動すればいいだけでは?うわぁ…こりゃ化け物も
生まれますわ…。
 流れたホルマリンはハンガンへ流れ込みました。いくらハンガンが広いといったところで、
これだけの量が流れれば生物の遺伝子を余裕で傷つけますので(発がん性物質と認定
されています)、下手するとハンガンの生態系が大きく変わる可能性があります。骨などに
変形がみられるとか外形が変異しているとかね。残念ながらこういった変異は、起きるのは
簡単ですが容易には元に戻りません。
 ま、現実的にこういうことやったら大問題なわけですが、世界中でこういうことやってる
可能性がないとはいえないのが悲しいところです。何のために廃棄処理方法が厳しく
定められているのか、使う人間だからこそ恐ろしさを知っているはずなんですけどねぇ。
 川や海に流したり、山中に廃棄したりすれば、それが雨や水を伝って生物の体に入り、
蓄積され、食べる私達の体に入ります。いずれは廃棄したものが回りまわって自分達の
体に戻ってくるのです。

 ま、それはともかく。
 それから2年後。ハンガンで釣りをしていた人が奇妙な形の稚魚をすくい上げました。
ヒレが何本もあり、とがった歯を持っている。
 ビックリして逃がしてしまいましたが、それは一体なんだったのでしょうか…?

 で、2006年10月ですよ。
 おっさんが橋の上から身を投げようとしてました。
 いや、こんなおっさんのむさくるしいアップとかいらんから。もうちょっと見栄え考え
ようや。
 しかもこのおっさんの身投げが何の意味あるのかわからんし。
 しかし死ぬ間際「川の中からこちらを見ている」とはどういう意味でしょうか?

 さーてやっとこさ主役登場…寝てる寝てる。よだれ思いっきりたれてる。ちょ、いきなり
こんなん大画面で見るためにきてんじゃないんですけど。
 彼の名はカンドゥ。サッカー選手の誰かに似てる雰囲気があるんですけど…。
(よだれ云々書いた後でよく言えるな)
 このカンドゥはとにかくだらしがなく、よく居眠りをし、店番にもならないほど。お店は
なんか川岸の「年中やっている海の家」みたいな感じのとこなんですけど。
 娘が帰ってきたかと思ってハッと目を覚ますんだけど、メガネかけた別の女の子だと
知りまた寝ようとするし。
 お客さんに持っていくスルメを一本足くすねてるし。いやいや、イカは10本足だから
すぐばれるっての。
 そんなカンドゥをしかりつけているのはお父さんのヒボン。
 …………ここまで、むさくるしいオヤジしか出てこないんですけど。
 これテレビやったらすぐチャンネル変えられてるぞ。

 そこへやっとやっと可憐なヒロイン登場ですよ!
 彼女の名はヒョンソ。かわいい13歳。
 参観日に叔父さんが来たと言って怒ってます。この叔父さん酔っ払ってたそうで。
どうしようもないな。あと、携帯電話が古くて電波入りにくいから変えて欲しいと。
 私の知り合いで、携帯電話が古い古くない以前に、家にいると電波入らないという
子がいましたが(笑)。だから家にいる時は家の電話に「大学の友達なんですけど●●
さんいますか」ってかけないといけなくて、外に遊びに出たら携帯にかけるという。
 ある意味正しい携帯電話の使い方かも知れません。
 いやーあの頃の携帯から見ると今のは進歩しましたねぇー。

 で、ここで、ヒョンソが帰ってきたのに喜んで、焼いていたスルメをほっぽらかして
駆けつけるのはなんかほほえましかったです。ヒボンがあわてて飛んできてスルメ
焼いてたし(笑)。

 で、お客さんにお詫びの品を持っていくことになったカンドゥ。アーチェリーでメダルを
とれるかどうかという妹の試合が気になって仕方ありません。
 と、外に出ると、なにやら橋の欄干あたりを見つつ人だかりが出来ているのに気づきます。
「お客さん、今度はちゃんと(スルメの足)10本ありますから」ってどうでもいいー!
 目を凝らしてみるとそれは、濃いねずみ色というか、群青と黒を混ぜ合わせたような
色の、エイリアンの卵みたいなものがぶら下がっているのでした。
 それがツゥーッと川面に向かって伸びたかと思うとドボンと飛び込み、こちらにやって
くるのです。
 普通この時点で逃げると思うんですけど。
 見ていた人たちは危機感足りないのか豪胆なのか知りませんが、一斉に手持ちの
ものを投げ込みはじめます。
 怪物に、ガスガス当たってんスけど。いやそれ以前に川に物投げ込んだらあきませんがな!
お前ら、タマちゃんに向かっても同じことするか!?しないだろ!

 最初は物見遊山だった人々。
 その物体が川面から飛び出たかと思うと人を襲い始めた時点になってようやく逃げ始め
ます。
 当然将棋倒し。
 いやいやいや!
 人コケたら怪物もコケたで!そんな細かいコントいりません。
 しかも一緒に川岸転げ落ちたぁー!何しとんんんんん!
 これ吉本からきた新しい新人ですか?
 パニックの中犬が人の足に噛み付いてるシーンがあったんだけど、あれ飼い犬っぽかった
から、犬なりの忠誠心でもって、ご主人様を引きずって逃げようとしたんだろうなぁ、と判断。

 カンドゥ凄いんですよ。
 なんだかんだいいつつ助けにいってるから。
 この時点では結構すごい人だなぁと思ってたんですけど。

 何も知らずに家から出てくるヒョンソ。
 その手を引いてカンドゥは逃げますが途中スッ転び、引っ張ったのは…別の子の手でした。
冒頭さりげなく寝ているカンドゥの前を横切っていくメガネっ子です。
 ではヒョンソはというと…怪物の前にたった一人取り残されていたのです。
 怪物、グエムルはヒョンソをシッポに巻きつけてさらい、水中へ。
 …普通あの高さから水面に、しかも後頭部叩きつけられたらヒョンソ死ぬよなぁと思いつつ、
泳いで逃げていったグエムルを見送ったのでした。

 ここでちょっと興味深いことが。
 向こう岸にわたったグエムルのすぐ頭上を、鳥が飛んでいくシーンがあります。
 ということは、野生の動物はグエムルを恐れてはいないということです。つまり人間にしか
脅威ではないということ。これが一番怖いですねぇー。
 ま、グエムルは合成だから、鳥は単に何もないところを通り過ぎていったといえばそうなんですが。

 …韓国の葬式っていうか…すごいんですねぇ…。
 いや、泣き叫ぶほど悲しみを表すというのは聞いてはいましたけど…なんか集団パニック
みたいで怖かった。
 国が変われば文化も変わるものですね。
 おお、ヒョンソにとっては叔母さんにあたるナムジュが帰ってきました。「銅メダルとったんだ」
っていう韓国語、そのまま日本語に聞こえましたよ!?すげぇ!あと酔っ払い叔父さんこと
ナミルもやってきた。
 ナミルは「よその子の手を引いてヒョンソを置き去りにしたんだってな、ばか者」とカンドゥを
罵るわけです。
 気持ちは分かるけれど、今一番ショックを受けているのはカンドゥだと思います。なんと言っても
実の娘を守ったつもりが、他人の子と間違えていて、しかも目の前でさらわれていったのだから。
呆然としますよ。まあバカなのは認めるが。

 悲しみもいえぬうちにその場にいた人たちは、怪物と接触し、ウィルス感染した可能性がある
ということで隔離されます。
 カンドゥと一緒になって人を助けていた米国人兵士がなんかウィルスに感染したっぽい症状が
出たとかで。そりゃあ怖いですなぁ。でもそれが本当ならハンガンにウィルスも蔓延してるから、
生活の場として使ってる人全員が感染してる潜伏状態だと思うんですけど。
 しかもカンドゥなんかバカ正直に「怪物の血を浴びた」といってるもんだからもうバイオハザード
状態。厳重に隔離です。

 深夜。
 カンドゥの携帯電話にどこからか電話がかかってきました。
「ヨボセヨ」
 と出た彼は、「パパ!助けて!」というヒョンソの声を聞きます。
 そう、彼女はまだ生きていたのでした。
 こんな時GPS携帯があれば!
 入って安全、持ってて安心ド●モの携帯。(いや別にドコモだけではないですけど)
 ともあれ、例の古い携帯ですから通話はすぐに切れてしまいます。
 あわてて彼らは翌日、ヒョンソは生きてるというんですが、ウィルスのせいで頭がおかしく
なってるといって取り合ってもらえません。つかカンドゥの説明のしかたもわやくちゃ。
 なので彼らは脱走することにしました。

 ところで、消毒作業してた奴が車を止めて、お札を拾ったと自慢していたのですが、大抵
こういうのは怪物に襲われるだけのシーンであることが多いです。やっぱり今回もそうでした。
ご愁傷様。

 ヒントは大きな下水溝。それを元に彼らは探しまくるわけですが、まあ見つかるわけがあり
ません。
 一度「ここか…?」というようなでかい下水溝に入って、何かの影を見て銃をぶっ放し
ましたが、まったく何もありませんでした。
 うーん、ホラー映画のセオリーを外しまくってていいですね。
 そして入れ違いに登場したのがこれまたよくわからん「蛍の墓」?といいたくなるような
兄弟。最初妹かと思ってたら弟やった。
 それのシーンになります。
 彼らはいわゆる孤児で食べ物もなく、さまよっておりました。
 で、ヒボンの店を見つけて侵入、お菓子取り放題です。
 リュックサックにつめまくって外に出たところでグエムルに遭遇。
 またあの店に逃げ込もうとするも…?

 で、同じカット割(つーんですか?)で店のドアを開けたのはヒボン一家。疲れて座り込み、
カップラーメンを配ってお湯を注ぎ、出来上がるのを待って食べ始めました。
 …あの…。
 なんかごく自然に、呪怨のガキみたく、ヒョンソが出てきて一緒にメシ貪り食ってますけど。
なんで?
 ってカンドゥの夢かよぉぉぉぉぉぉぉ!紛らわしいよ!心霊現象かと思ったよ!
 そんな彼をナミルは「こんな時によく寝られるな」と罵ります。が、ヒボンは、「これはかわいそうな
子なんだ。栄養不足に育ったせいで数も満足に数えられない」と、お前何時間しゃべるつもりやねん
という説教を始めるのでした。
 ナミルとナムジュ、思い切り寝てますけど。
 かつてこんな緊張感の持続しないホラー映画があったでしょうか!?
 つーかオヤジ!どうでもいいよそんな話!

 ふと彼らは気づきます。
 外からグエムルがじっと、こちらを見ていることに。
 思いがけない形で始まった戦いは、もちろん一家圧倒的不利。
 軍隊も来たからひとまず逃げようというナミルらに対しオヤジさんは「俺がここで一発ぶち
こんでやる」とかいって、あと一発残ってるというカンドゥの銃をもらい、彼らを逃がそうとする
のです。
 ところが。
 銃から弾は出ませんでした。
 カンドゥは肝心なところで数え違いをしていたのです。
 いいから早く逃げろと、それが彼らが見たヒボンの最後でした。

 逃げるナミルとナムジュ。
 カンドゥはというと、死んだオヤジさんのそばで立ち尽くしたまま。
 ここのシーンはめちゃくちゃ腹が立ちましたね。己のふがいなさで子供をさらわれたのに、
こいつは親までも殺したのかと。
 いや、数え間違いは仕方がないにしても、逃げずにその場に留まって拘束されているわけ
ですから、じゃあオヤジさんの死はなんだったのかと。
 日頃飲んだくれていて家ではヘーこいてばかりのちびまる子ちゃんの父、ヒロシも、もう少し
父親らしさを発揮すると思うんですが。
 てめぇの娘助けるために皆頑張ってんだろうが!つらくても歯くいしばって逃げんかい!
 ナミルが逃げる間際に言った「だから最初から無理だったんだ、下水溝を探すなんて…!」
という言葉が如実に表しているなと思いました。

 CDC(米国疾病予防管理センター)が動き出しました。ついに米国の介入開始です。
ほんっとあの国、首突っ込むの好きだよねぇ。タンスと壁の隙間にもクビ突っ込んでんじゃ
ないの?
 
 さてさて。
 逃亡生活を続けているナミル。この人酔っ払ってなければ結構行動家で、フットワーク軽くて
いけるなと思うんですけど。(その理由はのちに明らかになります)
 彼は電話会社に勤めている先輩のツテを頼って、携帯の発信場所を突き止めようとしていた
のでした。さすがだな!
 ところが先輩は「妹は一緒じゃないの?」と執拗に尋ねます。なんだ?妹狙いか、このデブ。
(デブにデブと言ってはいけません←ひどい)
 ナミルは軽くかわしつつ、記録を見ようとするのですが、先輩の言ったパスワードでは閲覧が
出来ません。先輩は部長室を調べてくるといってそちらへ。
 そこには沢山の人間が。
 うんうん、そんなことだろうと思ったよ。だから妹の居場所を聞くんだね。
 でも一つ言っとくと、別室で話し合いしてるということは、相手に話が聞こえない分相手の動きも
見えないということですけど。
 アホか貴様ら。
 
 様子が変なことに気づいたナミル。目の前に誰かのアカウントとかのメモがあるのを発見して
入力。先輩と愉快な仲間達が入ってきてもあわてず位置を頭に叩き込み、とっさの機転で逃走
成功。
 ところがどっこい高い場所から転落して意識を失います。ギリギリ、妹にメール送信だけして。

 一方ヒョンソ。あの蛍の墓の弟だけ助かったから、なんとかその子をつれて逃げようとするの
ですが、服をつないで作ったロープの高さ的に厳しいと知り、まずは自分が逃げて助けを呼ぼうと
するわけです。
 で、眠りこけているグエムルの背を伝ってロープに飛び移りますが…グエムルが逃すはずも
ありませんでした。
 尾でまずヒョンソの体を巻き取ってゆっくり地面に下ろし、襲い掛かってきましたよー!なんか
このあたりはすごかったです。
 でもてっきり逃がしてくれるのかと思ってたのに。ま、そんな甘くないか。

 ナムジュ。
 メール送信を受けて、下水溝へ向かいます。が、走ってきた怪物に跳ね飛ばされてあっけなく
コースアウト。え?これだけ?え?
 つーか矢をつがえる時間と、あちらさんが走ってくる時間考えたらどう考えても、視認した時点から
じゃ間に合いませんやん!

 まーいろいろありまして、カンドゥも逃げ出してきまして、たどり着きましたよ。
 あとナミル。浮浪者に焼酎を金で譲ってもらおうとするのですが「そんなうまくいくか」と頭
かち割られててちょっと笑った。
 この浮浪者、面白そうだとついてきます。
 で、その目的地に行く車の中でナミル何をしてるかと思えば火炎瓶作ってるんですよ。手馴れてる
と浮浪者がいっていたところからしても、以前何かのデモ運動に参加していたのかも知れないです。
のちの手つきとか見ても、経験者っぽかったし。

 その下水溝がある橋のたもとでは、人体にも有害なイエローなんとかっていう毒薬の散布反対
デモが起きてましたが…。えーと、地球に優しい運動はよろしいと思いますが、その背後に、
地球にやさしく人間にやさしくないグエムルが迫ってきてますよ?

 そこへ毒薬投下ですー。
 グエムルの口の中にヒョンソがいることに気づいたカンドゥは(恐るべき動体視力です)、
のた打ち回っているグエムルからヒョンソと、彼女が抱きしめていた子供を引っ張り出すわけですよ。
こうなるともう怖いものはありません。
 ナミル、火炎瓶ガンガン投げまくり。
 ここがすごいなと思いました。
 普通、両手に火のついたビン持ってたら両方投げちゃうと思うんですけど(素人考えで)、左手の
それは火種として残しつつ右手のものに火をつけてどんどん投げていく。で、逃げる先を予測して
ガンガン投げるっていうのがすごい。かっこいいなぁー。
 で、浮浪者が怪物の上の通路からガソリンかな、灯油かな、ドボドボと。
 すごい連携プレーです。
 トドメとばかりに投げようとした最後のビンが。
 なんと手がすべって足元で割れちまったんですよ。肝心なときに!
 と思ったらナムジュが矢の先に、その火種を突き刺し、スッパーンと怪物に。
 妹、はなから結果は分かっていたとばかりに見もせず背を向けて歩き出します。かっこいい…!
プレッシャーに負けてあの競技大会で金メダルを逃した雪辱をここで晴らしたという感じです。
やるな、渡辺満里奈似のねぇちゃん。

 転げまわるグエムルの目に映ったのはハンガン。
 あそこに戻れば火を消せると。
 走り出したグエムルに立ちふさがったのはカンドゥ。
 最後にトドメですよ。
 「ハンガンには戻らせない」

 まるでうしおととらの「おまえはそこでかわいてゆけ」を見ているようなかっこよさでした。
 

 ただ、気になるのはラストシーン。
 雪のちらつく川面をカンドゥは居眠りもせず、じっと見ていました。物音がし、手元の銃に手を
延ばしますが、それは気のせいだったようで。
 眠っていた子を起こし、御飯にします。その子はあの蛍の墓の弟の方でした。
 そう、最後まで目を開けなかったヒョンソの姿がなかったわけです。

 これを考えるに一番簡単なのは、この子を守って死んだという落ちでしょうけど、それでは
あまりにもこの一家が可哀想で。(パンフ見たらやっぱ死んだ設定みたいです)
 まだ病院で眠ったまま目を覚ましていないとか、やはり心配だから全寮制の学校に入れて
ここから遠く離れた場所に住まわせているとか、そういうのだと思いたいです。
 だから、死んだという決定打が出されてないのであれば、「今ここにいないだけ」という
考え方をしたいです。

 グエムルは口の中が、プレデター風味な感じでグロいですけど、動作とかは、肝心な
ところですべってコケたりとかして、結構かわいらしさもあったなぁって感じです。
 キャラクター設定として日本で言うと竹中直人って、どんなんだそりゃ。
 あとこの映画全体が、お約束をことごとくひっくり返していて面白くはありました。ヒボンが
死ぬとこなんて普通は一矢報いてからだろう、みたいなんだったのにスカだったし。

 グエムルの動きとか見せ方もよかったですね。
 途中蛍の墓の兄弟視線で、グエムルが現れるシーンがあるのですが、まず橋の天井を
見上げると何かがツツーッと下りてくるわけです。それが、シッポを支えにしたグエムルで。
で、ぐいーんと前方に回転して来てグッと顔が近づく。それで見ている方はウワッとなる。
それがまたすごい速さで回転を繰り返して迫ってくる。これは怖かったですね。
 人々が姿を確認し、迫ってくるのを見てようやく逃げても遅かったりするわけですね。また、
この映画の中でグエムルを目の前で見て、一瞬動きが止まるというのが多く取り入れられて
いたわけですが、あれは怪物の大きさがリアリティある大きさだからみたいですね。一番
恐怖を呼び起こす大きさだからこそ、一瞬事態が把握できず思考停止みたいな。
 なかなかうまいこと作ってあるもんです。

 というわけで、まあ期待以上というほどではなかったけど、そこそこには面白かったです。
ちょっとひいたのは、韓国の文化だからか、ところどころ顔をしかめるような汚いシーンが
出てきて、それがイヤでした(日本ではまずない描写)。それがなければもっと良かったです。


 人間が環境破壊をしている限り、グエムルはいつか、近くの川から現れるのかも知れません。
「これくらいなら」という怠慢を、自然は決して許しはしないのです。


9/11追記
 ヒョンソに救われた蛍の墓兄弟の弟ですが、一番冒頭で、居眠りをしているカンドゥの
目の前でお菓子を取ろうとして兄にとめられるシーンがありました。あの時の子か。結構
リンクしてるもんですね。
 それと川へ飛び降り自殺した社長。ナムジュの試合シーンを夢中になって見ているヒョンソと
ヒボンのシーンの、テレビチャンネルを変える時にニュースでやってました。上半身と、
右足の一部という死体が見つかったと。
 恐らくコレはグエムルが食べたものであり、それで人間の味を覚えて襲うようになったのかも
しれないですね。



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