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16 Blocks
16ブロック

10/25鑑賞

 最初にものすごいどうでもいいことなんですけど。
 これ、読み方は「シックスティーン ブロックス」ですよね。いや、和訳タイトルがどうして16ブロック
なんかなぁと思って。本当にどうでもいいですが。

 冒頭からにゃんこが出ていてかわいいなーと思ってたらいきなり刑事達が踏み込んできて
びっくりした。ネコ迷惑。
 別に本編に絡む話ではなく、死体の見張り役を命じられた主人公の堕落っぷりを見せるため
だったみたいですね。
 いやーすごいです。
 何も触るなっていわれたそばから現場を引っ掻き回して酒探して、持ってきたカップについで
新聞読みながら飲んでんの。いやいやいや現場保存の法則はよ!
 もうダメ刑事全開ですな。
 
 そのまま酔っ払った状態で出勤してきてて職場でも酒を飲もうとしているあたり、アルコール
依存症なのはよくわかりますが…アレ?この人飲酒運転で出勤してませんか?アメリカって
飲酒運転に関して罰則ないの?いや、知らんけど。
 ロシアならあまりの寒さに凍ってしまうから、子供でもウォッカを飲んでいいというのは知って
ますけど。(それが今何の役に立つというんだ)

 そんな夜勤明けでフラフラ(別の意味でもフラフラ)なジャックが簡単な仕事だからと押し付け
られた残業は、なるほど確かに簡単そうな、16ブロック先までの囚人輸送の仕事でした。
 つーかこういうの複数人でやらないの?脱走されたりしたらどうすんでしょ。
 日本だとたった一人で、しかも酔っ払いのダメ刑事が囚人を普通の車に乗せて連れて行く
というのはありえないですね。いかに日本の警察とか司法が優秀かわかりますなぁー。
(警察の方ほめておいたので何か下さい。←賄賂を要求するな)

 ちなみにアメリカの住所というのは日本とは違い、ブロックごとに分けられています。また
道路もすべて名前がついており、しいて言えば碁盤の目のようになっていますから、初めて
でもストリートマップを持っていれば簡単にたどり着くことが出来ます。丁度京都のように整理
された道といった感じでしょうか。
 ためしにアメリカで道を聞くと「ここを3ブロック進んで、右に曲がって1ブロックいって…」みたいに
説明されます。
 大きな通りが交差する交差点から東西南北にブロックわけされます。
 このブロックは町によって1ブロックごとの長さが違うのですが、今回の16Blocksは大体
1.5km前後、といったところみたいです。んー、微妙な距離ダワ。
 確かに車で運べばすぐですが、そのすぐの距離で酒がないのに耐え切れなくなって車を
路肩に停めて酒を買いにいく刑事ジャック。お前はアホか。
 めっちゃ危ないですやん。

 ここで、よくしゃべる囚人エディが問題を出します。
 嵐の中車を運転しています。そうするとバス停に3人人が待っている。
 一人はばーさん。病気で今にも死にそう。一人はあなたの命の恩人である親友。もう一人は
理想の女性(もしくは男性)。車にはあと一人しか乗れるスペースがない。さてどうするか、という
もの。
 あー簡単簡単。答えは、「嵐の中運転なんてしないから出会わない」。え?違う?

 ともあれ、ジャックが酒を買いにいっている間にエディは何故か撃たれそうに。
 ここの場面転換すごいっスよー。
 一瞬、エディが撃たれたかと思ったらシャキッとしたジャックがその不審者をちゃんと撃ってる。
そんで急いで車を出していきつけの店へ避難しました。二日酔いに悩まされてるだけじゃなかった
ですね、さすが腐っても刑事だ。

 んで、ジャックの友人とかいうフランクという刑事が、ジェリーという相棒をつれてやってきた
のですが。お前はガムをかむな。出せ。こいつとうとう物語の最後までかんでやがりましたよ。

 エディの様子がおかしいことに気づいたジャック。フランクはバカ丁寧に説明してやるわけです。
「こいつは刑事のまずい現場を見ている」と。
 それがどういうことか、ジャックにはピンときたんですね。
 つまり捜査上で暴力行為を刑事がやらかしていて、エディが証言しようとしてるのはまさにそれ。
証言されるとやばいから、なんとか輸送中の事故と見せかけてエディを殺そうとしていると。
なのにジャックが輸送役になっちゃったからあわててやってきた感じなんでしょうね。
 このシーン、部下にマトリックスに出てたおっさんがいるように思ったんですけど。うーん違うかな。
顔が似てると区別つかん…。

 そんでもってジャックはなんかいきなり正義感というか、使命感を発揮してエディを連れて
逃げるのですよ。
 身内のアパートにいって銃を調達、それでエディが逃げ出したりして散々ですが、二人は
裁判所目指して逃亡開始。
 …つーかさぁ、もう始終しゃべってるエディがすげーうざい。
 そりゃお前逃げてる身なのにずっとしゃべってたら見つかって撃たれもするわ。アホか。
しかも全然学習してない。ジャックが撃たれたというのに、また逃げる最中更にしゃべくりまくって
また撃たれてんですよ。
 フランクらに場所教えてるようなもんですよ。更に挑発して撃たれまくってるし。
 もう本当に、私がジャックならとりあえずこいつの口に拳銃突っ込んで「鉛玉食いたくなかったら
黙ってろ」って言いますが。何気に辛抱強いなジャック。
 壁をはさんでフランクとジャックが会話するシーンがあるんですけどここでジャックが、
「お前との友情は8:25に終わった」っていうのがメチャ笑える。
 で、次にフランクは情に訴える作戦に出ますが、二日酔いで具合悪いのではっきり言って
話聞くどころじゃないですよこの人。
 そんでなんかエレベーターがうまいこときたんでそれに乗ってスタコラサッサ。
 
 それで「いつもはあけない」とかなんとか言ってるマンション住人にかくまってもらって、
裁判所に電話をかけて住所を知らせるわけですが。ここが意味わかんね。住所知らせたと
しても結局待たずに脱出してるんだから意味ないですね。それとも、警察内だけでなく、
検事側にも内通者がいるというのに気づいたんでしょうか?
 ともあれ脱出するのに住人の服を借りていくわけですが。
 ちょっと待ってちょっと待って。
 なんで勝手に他人の服あさった上に「こんな暑苦しいの嫌だ」「こんなださいの嫌だ」
って文句言ってんだ?しかも結局許可なしに着ていきましたよ。
 お前ら遠慮というものはないのか。
 もう遊戯王の話なんていいからさっさと逃げろよエディ…。

 ここでも、刑事らがこの部屋に踏みこんだと見せかけて別の部屋だったりする映像
トリックはすごいっスねー。

 さて裁判所まであと少しというところで彼らはバスに乗り込み、事実上バスジャックを
して目的地に行こうとするわけですが…ところがどっこい、流石にバスだけあってとめられて
しまいました。追い込まれて大ピンチ!
 ここでジャックが人質の数を40名といったり、あとエディが今日が誕生日だと言ったり
するのは伏線だったりするわけですが、なかなか良かったですね。
 ここの脱出劇もなかなか。…って人質もちょっとは証言に協力してやれよ(笑)。
 注意して見ていれば、逃げ出す人質の中に変装したエディを見つけることが出来ます。

 一人残ったジャックは、テレコを見つけて遺言を残そうとするわけです。
「良いことがしたかった…」
 これで初めて冒頭のシーンにつながるわけですが、それで納得いくとともに、ここは
非常に重要なシーンであるといえます。
 彼が何故そんなことを言い出すのか、その後彼はそれをどうしたのか、みたいな。

 一度は逃げたエディですが、戻ってくるわけですよ。
 過去更生した犯罪者の名前をあげて、「ジャックも変われる」と。

 で何故か動けないはずのバスでまた移動して逃げていくのですよ。どういう警備
してたんだ周囲は。
 フランクも狙撃のリーダーに、「あいつは仲間を二人も撃ってる」と、ジャックが完全に
混乱してるみたいなことを吹き込んでいたのですが、無駄な努力になっちゃいましたね。

 で、細い路地に突っ込んで止まったバスに催涙弾かな、投げ込むシーンがあるの
ですが煙が充満していくのに天井だけ映しているあたりで、もう彼らがとっくに脱出
しているというのはちょっと読めたかな。
 
 ただ、ドサマギでエディは撃たれていてやばい状態。
 意を決したジャックは救急隊員である妹の助けを借りてそこを脱出。
 フランクはその妹の車を見つけて止めるわけですが…中はからっぽ。やるねぇ、ジャック。
 そしてジャックは別れ際、エディに答えをつげます。
 「車の話だが…。親友にキーを渡し、ばーさんを運んでもらう。そして俺はバス停に残って
女性といい雰囲気。これでいいだろ」と。まあジャックは嵐の中全身ずぶぬれでバス停で
待たされていて、車がきたと思ったらなんか勝手に残っちゃってる男が隣にいる女性の
気持ちがどういうものか考えてみた方がいいと思います。(いいシーンが台無しだ)

 ちなみにエディはどうして急いでいたかというと、モーリスという仲間が金と銃を預かって
くれとやってきて、金を駅のロッカーにとりあえず入れたと。したらモーリスは殺されて、
その金は自動的に自分のものに。しかも夢だったケーキ屋の開業資金とドンピシャの額
だったと。これはすごいサインだと思い、家に帰ってきたら検事がいて、武器所持で逮捕
されたみたいですね。実際にはエディが目撃した情報を掴んでいて証人として確保する
ために逮捕したようなものですが。

 裁判所に現れたジャック。
 待ち受けていたフランクと話をします。
 えっと、子供の口に銃を突っ込んで脅していたらその子供が心臓麻痺で死んでしまった
らしい。そんで、じいさんも死んだと。その現場をエディは見たらしいです。
 これがよくわからんのだけど、誰かの身内かなにか?
 まーそんでジャックは上に上がっていくわけですが、フランクは部下に命じてジャックを
殺させようとするのですが。
 このシーンがすごくかっこいい。
 上に行くと当然警察官らに囲まれますが、ジャックは検事を呼んで話をします。それで
上からはあの狙撃チームのリーダーが狙っているのですが、ジャックの後ろに、彼を狙って
いる人間の存在に気づくわけです。
 それでジャックが証言の証拠としてポケットから何かを出そうとし、フランクの部下が「銃だ!」
といってドサマギで撃とうとするのですが…撃たれたのはこいつ。撃ったのはあのリーダー。
ってなわけでここのシーンはすごかったッス。
 そして彼がポケットから出したのはテレコに録音されたフランクの言葉…。そう、あのバスの
中で手に入れたソニー製のテレコでした。いやー壊れてなくてよかったですね!(笑)

 それから2年。
 ジャックの下にバースデーケーキが届きました。
 エディも変われた。ジャックも変われる、という言葉とともに。

「You say people not change. People can change!」


 ところでこの主役の人、ダイハードシリーズの人だったんですね…全然気がつかんかった。
かわりっぷりは見事です。足を引きずるような演技も靴に砂利を入れたそうですけど、まるで
ガラスの仮面のようなエピソードですね(笑)。これなら自然な演技になるし、すごいなぁ。
 これからも頑張っていただきたいです。

 人は誰でも変わろうと思えば変われる。簡単ではないけれど、可能性はある。




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