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トゥモローワールド

11/26鑑賞

 いやあ、見た後「やっべぇ…………」って感じでした………。何このつまらん映画。
 なんつーかねぇ…この手のピンチに陥る映画って、何らかの救いがラストには当然
あるものだと思うんですけど。
 問題投げかけっぱなし、最後救われるかもわからないってどういう結末だこりゃ。
 かなり脱力感を覚えながら映画館を後にしました。
 ちなみに始まる前のCMが長すぎて自分がここに何しにきているのか、ちょっと忘れて
ました。
 
 冒頭でなんか人がクスクス笑っているような声がしていたので、見てる人が誰か
笑ってんの?って思ってたら映画の中で、しかも泣いてた。私の耳どんなんや。
 2027年11月16日のことでした。
 人類最年少の少年が死亡したというニュースが流れました。
 人類に子供が生まれなくなって、んでこの子が一番若かったと。
 でも、(最年少であることによって)ファンに囲まれて、この少年がツバをはきかけた
から刺されたって。どっちもどっちですがな。
 それにしても驚いたのは、27年になってもデスクワークがあることです。
(見てるとこ違う)

 で、えーとですね。
 まあそういう世の中だから荒れに荒れていて、舞台のロンドンでもテロとかすごい
わけですよ。
 その中の反政府組織であるところの「Fish」リーダーであり、主人公セオの元奥さん
だったジュリアンがカレに接触してきて、助けを求めるのです。
 理由は、人類の希望をある場所に送り届けるため。
 ちなみにイギリスは外からの入国者を隔離してなんか封じこめ作戦してるみたいで、
セオの従兄を通じて「通行証」をもらうためジュリアンは接触してきたのでした。イギリスの
外に出る必要があり、それには通行証がなくてはいけないので。

 20年前はセオも活動家だったのですが、子供を事故で失ってしまってからやる気ダウン。
維新志士が言うところの「政府の犬」に成り下がったわけですよ。(それ、幕府の犬な)
 で、ジュリアンの申し出に何かを感じたセオはしっかり協力。
 キーという少女をこの通行証で移動させることに。
 移動先というのが、ヒューマン・プロジェクトという秘密組織なんだそうで。そこでは
いろんな研究がされているから、キーの存在が必要みたいなんだそうですよ。
 このあたり結構パッパと説明された上に話が進んでいくから、結構ついていきにくい
んですよねぇ。

 あと、従兄の横に座ってたアレックスの存在がよくわからんのですが?
 何か心に障害があるという設定?

 でもってあっさりと通行していけると思っていたらまあお約束のハプニング発生。
 つかおばさん車に乗ってみかん食うんじゃねぇ。お前は鈍行列車で旅してる老人か。

 …っていきなりキーパーソンっぽいジュリアン死んだがな!
 何だよこの話。
 なんだか混乱のうちに、暴徒に襲われたということは分かったんだけど、とにかく逃げて
新しい車を調達している間に。
 少し離れて林の中、平然とタバコを取り出し、ライターを取り出して吸おうとして、泣き崩れる
セオのシーンはちょっと好きです。あーやっぱりジュリアンのこと、今でも好きなんだなーって。

 ショックでも、ここまできたら係わり合いにならないではすまないので、セオは彼らに
ついていくことに。
 Fishメンバーの隠れ家で一息ついたセオは、キーの秘密を知るわけです。
 キーは妊娠していました。
 つまり人類が待望していた子供が宿ってるわけです。
 いやいや!それはいいんだけどさ、もっと早く移動させようよ!どう見ても臨月ですがな!
 安定期過ぎたらちゃっちゃと行動に移れよ!

 で。
 ここで引渡し完了となれば良かったのですが、夜中におきだしたセオはたまたま、Fishメンバー
の中でも内部分裂が起きていて、実は政治活動にキーを利用しようということ、ジュリアンの
提案していた計画は中止にすること、さらに、暴徒を装いジュリアンを殺したということを知って
しまうわけですよ!
 昔の活動家の血が騒いだんでしょうか。ジュリアンのためにも彼は、キーと、みかん食ってた
ババアを連れて逃げ出します。
 つーか。
 ここで普通の映画ならカッコよく車のエンジンかかるんでしょうが、敵から逃げ切るまで
エンジンがかからなかったのは斬新だ。下り道でよかったですね…。
 つかここで笑いを取ってどうすんだよ。

 ここでの見所はセオのズボンで爪とぎをしていたかわいいにゃんこたんです。
(映画本編と関係ないのですが…)

 逃亡したセオは、ジャスパーという友人を訪ねます。ええ、映画の初めでもちょっと
出てきたんですが。
 隠れて暮らしている自由人で、警察相手に自家製麻薬を売ったりしてる人です。まあ
規律的にはとんでもない人かも知れませんが、荒れた世の中に規律なんかクソ食らえと。
 でもゼンMusicという名のロックをガンガンに流すと見ている方がビックリしますので
やめてください。
 あと死んだフリもやめれ。(昼寝してただけ)
 一足先にFishがかぎつけてきてたかと思ったじゃねーか!

 で、ジャスパー宅でしばらく過ごしていた彼らですが、ここにも追っ手が。いやいやいや!
どうやってかぎつけんのよこんなとこ。発信機があったようには思えなかったけど。
 ベクスビル収容所の警察官にジャスパーが話をつけてくれて、「ファシストピッグ」と言えば
「逮捕」して収容所に入れてくれると。そっからボートで沖に出ると、ヒューマン・プロジェクトの
船が迎えにくるという手はずで、彼らは脱出。
 ところがジャスパーはかわりに殺されてしまうわけですよ!

 ただ、ここでものすごい腹が立ったのは、セオが一旦は逃げたものの、車を止めて上から
このシーンを見ていること。それで追っ手に見つかったらジャスパーの苦労水の泡なんですが。
命をかけてまで逃がそうとしてくれた人に対して、こいつバカじゃねーの?って思いましたよ。
それでいてキーらに文句言ってるし。
 巻き込んだのはあなた。
 すべてを背負うつもりがないなら人のせいにするな。
 ジャスパーもこうなること分かってたと思うんですけどね。
 なんかこの主人公、意志が薄弱すぎて腹立つわー。

 
 そんでまあなんとか逃げましてですね。
 待ち合わせ場所の廃校にたどり着きます。
 つーかセオが車の中での眠りから覚めて中に入っていくと人の声が…!
 ってキーとかあのみかんおばはんが先にいるやん!死ぬほどびっくりしたがな!

 待ち合わせ場所にきた警察官は、当然ながらジャスパーの死を知りません。
 上機嫌で「彼の麻薬は最高。彼からしか買わない」といってる警察官を前に複雑な
顔のセオ。

 収容所についた後はなんか手はずどおりいろいろ行くのですがね。
 キーの陣痛が始まってですね。
 アパート内で子供が生まれるわけなんですがね。
 ………正直出産シーンをここまでリアルにする必要はあるのかなって。(ある意味、
出産ビデオと同じです)
 うちの相方も見ていてかなり引いてたし、周囲にも男性の方いましたけど「うげっ」って
声が聞こえてきたし…。
 これはやりすぎでしょう。
 子供を授かるという行為自体はとても大切なことであり、この映画がここに力を
入れたかった気持ちもわかりますが、それはそれで何かやりようがあったかと思い
ますよ。
 ハンパにリアルすぎてやだなって感じでした。少なくとも映画で見たいシーンでは
ないですね。
 映画館の空気が引いたー!ってな風になってました。

 さて気を取り直して。
 案内してくれた女だとか、あの警察官は「子供が生まれた」という事実を知り、
ビックリ。特に警察官は目の色変えて追いすがってきますが、案内の女が撃退。
すげぇ。

 ところが間の悪いことに追いついてきたFishがキーと子供をさらっていってしまう
上に、暴動勃発。もう何がなにやら。
 あわてて取り戻しにかけつけて、見事取り戻して、下へ降りていくセオら。
 ここで、Fishの一番悪い奴(?)が、赤ちゃんを抱いたら感動に震えたみたいな
こと言ってたのはちょっとジーンときた。でもそういいながらセオに向かって発砲
すんなや。

 さてさて、下におりていくといっても赤ちゃんないてるし、もう隠せという方が無理。
そこらにいた人々はこの奇跡を目にして手を伸ばします。なんかこのシーンは、
イエス・キリスト誕生を彷彿とさせますねぇ。こんなこと言ったらカトリックに怒られる
かもしんないけど。
 そしてその鳴き声、その存在は、兵士達の手も止めます。あわてて「発砲をやめろ!
攻撃をやめろ!」と叫ぶ兵士達。
 皆がひざまずいて十字を切ったり祈ったり。
 ここのシーンはすごく好き。
 …って通り過ぎた途端銃撃戦開始かよ!余韻もなにもねーな!
 平和にならないのかよ!

 で、ボートを手配して乗り込んで脱出して、目印のブイのところにたどり着いて、実は
弾をくらってたセオが死んでおしまい。
 え………あの………船はきましたが、これからどうなるんで…?まだ子供一人しか
生まれてなくて、人類絶滅が何一つ解決したわけではないんですけど…?
 っていうかこの映画、移動してただけですやん!肝心の、「人類の未来を救う」という
コンセプトはどこいったんやー!!!!!!

 他の観客が首をかしげながら出て行きました…。


 ジャスパーが好きですね。ああいう人が友達だと楽しそう。そして頼りになりそう。
 なんかそれくらいしか得るものがなかったような気が………。



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