多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→劇場版 BLEACH MEMORIES OF NOBODY


BLEACH
MEMORIES OF NOBODY

12/16鑑賞

 ……………結論から申し上げますと、この映画クソです。
 と言うといろいろあるかと思いますので、ちょっくら説明させていただくと。

 テニスの王子様同様、キャラの多さをカバーするために、各キャラにちょいちょいと登場
シーンを作った結果、話があちらこちらに飛んでよくわからない仕上がりになってしまった
という感じです。
 出番が多かったのは阿近さん、恋次、ルキア、日番谷隊長くらいですかね。あとまあ
乱菊さん。そして浦原さんくらいか。このあたりはストーリーにも少しだけ絡むので、そこそこ
セリフがあります。
 ちょい役は後の大体のメンバーと思っていただければ。
 主役である以上一護が出ずっぱりなのは仕方がないにしても、他の現世組も開始後
一時間経過してようやく織姫ちゃんが出てくるという有様。ちなみに雨竜君、チャドに
至ってはちょっとのセリフとちょっとの場面しかありませぬ。
 まんべんなくファンをカバーした結果、不満だらけの話になってしまったという。まだ
バウント編の方が無理やりにでも見せ場作ってる分マシかな…。

 というわけで、ポスターとか特典につられて前売り券3枚購入された方はお疲れ様という
感じでした(笑)。私もなんですが。
 つかねー………前売り券売れれば金になるからだけど、そうやって売れればいいのか
って感じがしないでもないなぁ…。アニメのおまけとかは面白いけどバウント編もあれだし、
なんかもうちょっとやる気を出して欲しかったです。

 さてでは本編。
 …っていきなり阿近さんだよ…。
 なんか瀞霊廷の通信部っつーんですか、各部署からの連絡が不通になっちゃって
大パニック。あー…でもこれ結局、何の意味があるのかハッキリしなかったんです
よねぇ…。いや、なんつーか。

 そんで現世はお決まりの、子供の霊のピンチから。
 一護は死神代行証を使って死神になり、ルキアはあのなんつーんですっけ、玉を
使って義骸から抜け出すのですが。
 …ということは一護、そのまま体が転がってんじゃないですか…?いやあいいけど。
しかも一護真上に飛び上がってカメラをまたぐようにするという、ふんどし見えますよみたいな
大盤振る舞いです。見苦しいからやめて下さい…。
 しっかし久々に一護らがまともな死神の仕事をしているのを見た気がします。かれこれ
何年ぶりでしょうか…。
 そんで子供の魂を送って魂葬ですっけ、終了したところでタイトル。
 なにこのほのぼのドラえもんっぽいタイトルの出方。

 ルキアは死神代行証を乱用するなと、まだ死神姿の一護と言い合いッこしながら
歩いて戻りますが、それは傍目から見ると頭のおかしい人に見えるので気をつけたほうが
いいです。
 ちなみに一護は一護で、コンを義骸に入れなかったため戻ってみると自分の体は息を
していないということで救急車で運ばれそうになってました。だから言ったのに…。
 とりあえずごまかせそうもなかったので記換神機かな、でその場を切り抜け。

 んでまあ歩いていると、まるでジブリの映画「千と千尋の神隠し」に出てきそうな変な
物体がわらわらと沸いて出てくるのですよ。
 何も効果がなくすり抜けてしまうのでほとほと困っていたところへようやっと!映画の
キャラ登場。えー名前を茜雫とかいてセンナと読むらしいのですが、そんなクソ難しい
漢字いらんわということで、今後センナ。なんか腹下しそうな名前だ。(それはセンナ茶)
 まあこいつがなんかくるくるくるくる回ってて正体不明の敵を倒していくのですが。
 えっと…まず、一護同様パンツ見えそうな登場の仕方はやめなさい。
 次。紅葉撒き散らすと掃除する人大変だからやめなさい。
 しかもいきなり卍解だし。
 でもワケわからんのにいきなりその卍解を止めに入る一護も一護ですな…。
 ちなみにセンナの卍解は
「夕闇に誘え 弥勒丸」
 なかなかかっこよくはあるのですが、技は単に竜巻起こして敵を追い払うという、
それ掃除機違いますのん、というようなものでした。

 で、センナと一護の邂逅となるわけですが。
 えっと…なして一護とルキアはまだ死神の姿なのに、バッチリ窓ガラスに姿が映って
るんですか?これは作画のミスでは?

 ここでコンは、沢山の正体不明の敵の中に、甲冑をつけた人物を目撃しています。

 でもってまたまた一護の体が大騒動。口からソウルキャンディーっつーんですか、
あれが転がり出ていたために死んだと思われていたようですね。
 ルキアが「バカ者が…」と言ってますが、キミ最近白哉兄さんの口癖似てきましたね。

 センナは死神にもなれ、卍解も出来るのにもかかわらず、それ以外の記憶がないと
いう不思議な死神でした。義骸があるってこともなんか変な感じだなと思うんですけどね。
(後のオチとか考えるに…)
 そんでルキアはソウルソサエティと連絡がまったくとれなくなったことを不審に思い、
一旦帰ることに。
 センナのおもりを一人ですることになった一護ですが、まあこいつがクソ生意気な女な
もんだから、あっちフラフラこっちフラフラでどーにもなんねぇ。よし一護、卍解だ。
(無茶すんな)
 センナを見失って探しているうちに、登場したるは日番谷隊長と乱菊さん。またも
一護に「冬獅郎!」って言われて「ひ・つ・が・や隊長だ」と言ってるのがいいですねぇー。
 ………でもこれ傍目から見たら一護が何もいないところで話してるようにしか…って
思ったら通りがかりのガキに突っ込まれたぁぁぁぁぁ!
(日番谷隊長が現れる少し前、テニプリの真田がスーツ着たようなキャラがいます)

 というわけで場所を変えて浦原商店でお話ということになるわけですが。
 そこで一護は起きている異常や、あの正体不明の敵が「欠魂(ブランク)」というもので
あることを知ります。
 まあ要するにだ。敵を新しく作るために、輪廻転生からもれた魂の一族みたいな存在を
作っちゃったと。
 ちょっとここの説明は早足な感じだったので聞き逃してると大変ですね。
 そんで、コンが不審な人物を見たという証言から事態はより深刻な方へ向かうのですよ。
 あと一護は日番谷隊長から思念珠を捜してくれと言われます。
 つまりですね、ブランクの行き場である叫谷が意図的に今回現世とソウルソサエティを
つないでおり、衝突させようとしている存在があると。でもってそれには思念珠が必要なんだと。
 ここ、わっかりにくかったですよ…。
 ちなみに私、叫谷を京極と聞き間違えてました。

 そんで戻ってきてセンナを探していると、センナ今度は建物の上で綱渡り。
 …ほんっっっっとに迷惑な奴だな…。
 マジックでごまかしたからいいようなものの…。
 あと安田大サーカスが出てましたが…ねぇ、アニメとかでこうやってどうでもいいような端役で
芸能人出して、無理やり話題にするのやめませんか、いい加減。

 あと、センナの髪の毛をまとめるリボンが黄色から赤になっている。それに気づいた一護は
どうした、と尋ねるのですが、なんとセンナは万引してきたとあっけらかんと言うのですよ。
 何だこいつ…。本気で悪いとも思ってない様子だし、こういうのはちょっと…。
 例え後でどんなにセンナが、寂しがりやで意地っ張りとか強がりを言っていたとかいうあと付けが
あったとしても、犯罪を平気で行うようなキャラをヒロインに持ってきて欲しくないです。
 確かに街を破壊したり民家に侵入なんてことも普通に考えれば犯罪といや犯罪ですが、こういう
窃盗行為を堂々と宣言していいのか?
 私はこのシーンでセンナが大嫌いになりました。なんだこいつ。救われる価値ないよマジで。
 同じく、こういうことが気になる一護はちゃんと商品のお金を払いにいくわけですが…。その後ろで
センナが「意外にマジメなんだね」みたいなこと言ってるのもうるさい。
 ちなみにここ、作画ミスだと思うのですが、再び一護の前に現れたセンナ、一瞬リボンが黄色の
ままです。

 まあ高いところからあれこれ見て、記憶を取り戻したらしきセンナは一護をまいてとある
墓場へ。そこでブランクに襲われます。
 ただここで注目すべきは、「誰の」墓を探しにやってきたかです。わざとなんですが、見ている
人が混乱するように、過去の記憶みたいなものが様々出てきますから、ここは要チェックですね。
 えーと映画CMで言ってた闇の一族ダークワンか。で、トップのがんりゅうとかいう野郎が
センナを必要としていると。
 一度でいいから見てみたい。
 ついてこいと言われて黙ってついていくキャラ。…ってそれじゃ盛り上がらねーだろ!

 にしても一護、センナを開放するためとはいえ腕切り落としか…。最初に現れたホロウも
腕切り落としてくましたが…。目潰し(武装錬金)はダメで腕切り落としとか胴真っ二つとかは
いいのか…。ま、それはさておき。
 姿を消した連中はともあれ、センナをこのままにしておけないと思った一護は彼女を自分の
家に連れ帰るわけですが。
 一心とゆずちゃんの行動がかわいいです。同じポーズで二階に上がっていくところとか。
 で、なして一護のベッドシーツはクインシー柄なんだ。

 そんでですね。
 ここがちょっと中だるみっつーかアレなんですけども…。
 新たな子供の霊と出会い、父親を探してあげることになるんですね。
 でもって心当たりのある神社の祭りとかいうのにいってみたら運良く父親がいて二人はめぐり
あってバイバイと。
 でもここでセンナは不思議なことを言われるわけです。
「この祭りはあなたが呼んだものですよ」と。
 
 さて。
 話がいい感じにまとまらなくなってきたところで、ばばーんとソウルソサエティからの扉が
開いて浮竹さん登場!やった!
 と喜んでいる間もなく、ルキアが、記録を調べたがセンナという死神が存在した記録はまったく
なかったということを告げるわけです。
 えーとここのメンバーは、
 ルキア、恋次、浮竹、日番谷隊長、乱菊、砕蜂という豪華なメンバー。
 で、存在するはずのない死神ということで更に調べた結果、センナが思念珠であることが
判明するわけです。衝撃を受けるセンナ。
 多分観客の殆どはわかっていたと思いますが…。
 つまり死神としての記憶はなんか昔トラブルがあって、輪廻の和を外れて断界に消えた死神の
ものだったらしいんですね。記憶の集合体にしてはえらいすんなりと卍解とかされてましたが。

 センナを拘束しようとする浮竹らに対して、制止する一護。
 ところがどっこいそこへ更にあのバカ一族が現れたもんだから事態がややこしくなるわけで。
 …っていうか誰も歯がたたんで、一護もあっさりやられてセンナ連れ去られたよー。しかも
ガンリュウ、よっこらしょって感じでセンナを抱えていてムードもなにもなしです。まあお姫様
だっこされても怖いがな!
 ひらひらと舞ったリボンはどっか飛んでいきました。

 えーと…隊長格があれだけいてこのざまか!って感じなのですが…。
 でも落ちる一護と対象に、ルキア以外のメンバーがパッと空に飛び上がっていくシーンは
かっこよかったですが、誰かふんどし見えそうで気になりました。(待て)
 ソウルソサエティの雑兵使えねぇ…(笑)。
 あと、コンがルキアの邪魔する形になっていたのはなかなか面白かったです。

 で。
 一護の救助のためにようやく織姫出てきました。もはや救護班としての活動シーンしか
ないのが涙を誘うところです。ここまでで約一時間経過。残りあと30分です。
 そんでもって、このままでは現世とソウルソサエティが衝突してしまうので、叫谷に乗り込んで
なんとかしないといけないのですが、ソウルソサエティからはいく道がないということ。現世には、
センナが現れたことから考えてもどっかに入り口があるからそれ探せと。

「高いところから見ると、それまでゴチャゴチャしていてよくわかんないものがハッキリするもの…」
というセンナのセリフを不自然に思い出す一護。
 まあ煙とナントカは高いところが好きと言いますが、そんでもって高いところから見てみると、
あっさり川の中に入り口発見。
 ルキアが止めるのも聞かず、「俺は助けてやるって約束したんだぁぁぁぁ」と飛び込んでいく
一護。ほんっっっっとに学習せんな…。一人でいつも解決できたためしがねーだろーが。

 一方、思念珠を手に入れて感慨にふけるガンリュウ。どうでもいい昔話を観客にわかりやすく
説明してくれます。
 昔、祖父がソウルソサエティを納めようとして権力争いにまけ、世界を追われて1000年だそうです。
お前、恨みが長く続くタイプだな…。
 そんで今こそ世界を手に入れるときだと。
 おいおっさん。
 現世とソウルソサエティ衝突させたら何もなくなりますが。あんたらも多分爆発に巻き込まれて
消滅だよ。お前は何をしたいんだ。

 そしてソウルソサエティ。衝突まで後1時間。いよいよ追い詰められてまいりました。
 …ってこの時点でやっと「世界消滅まであと1時間」なのかよ!前フリが長すぎて
忘れてたよ!
 しかもネムが説明している間、ぐるりと画面回って各隊長を映すのはいいのですが、狛村隊長
身長が高すぎてクビから下しか映ってねぇぇぇぇぇ!
 まあそれはさておき、ソウルソサエティは「鬼道砲」で全部吹っ飛ばしちゃえばいいよ作戦に
出ましたよ!お前らはどこのアメリカ合衆国だ。
 もうムチャクチャでござりまするがな。
 乗り込んでいったルキアの「黒崎一護に援軍を」という願いも山本のジジイによって退け
られました。
 がどっこい。
 彼女は狙っていたかどうかは知りませんが、その場は丁度隊長たちが集まっていたんですな。

 さてムチャクチャといえば乗り込んだ一護。
 いやあ…いくらなんでも1人対多人数は無理だろうよ…案の定大苦戦ですよ。この鳥頭が。

 で、川の入り口をみているルキアと恋次。この二人が増えたとしても彼らダークワンを倒すのは
難しいところ。って今気がついたが一族なのにダークワンとはこれいかに。…一人でも仙人と
いうが如し。って誰が笑点やれっつった。

 そんなところへ、いつの間にか橋の欄干にはさまっていた(本当にそう見える)日番谷隊長と
乱菊さん。ご登場ですな。
 ちなみに現世組は人間なのでいけず、ここで待機。えー…メインの出番ここで終了ですので、
(後にもチラリとはあるのですが)現世組ファンは目を皿のようにして見守りましょう。
 
 さて一護のピンチに空から敵の襲撃が!
 
 と思ったら剣八さんだったよぉぉぉぉぉ!(&やちる)
 なんだよその悪役バリバリの登場の仕方は!
 高笑いしながらムササビのように空から降ってこられたらこぇぇよ!

 もちろん援軍はこれだけでなく。
 弓親、一角、射場、砕蜂、乱菊、日番谷、修兵、イヅル…多いよ!敵ガンリュウ入れて6人だよ!
 お前らそんなに来て総隊長の命令無視かよ!
 まあザコを片付けたりしてるんですけどね…。
 あ、ちなみに一角と修兵、射場さんの出番というか見せ場この辺りで終わりですのでご注意下さい。

 イヅルの見せ場があるのですが、侘助が触れたものは倍倍の重さになるというのを利用して、
敵を集めておいてから足元を、侘助なでるようにしてその重さで落とすという、最小限の労力で
最大の効果発揮して敵を倒してました。恐らくメンバーの中で一番効率いいやり方したかと。
頭いいなーと感心しました。さすが、ギンちゃんの仕事すべて押し付けられていただけあるな!
(それはホメ言葉なのか)

 次は砕蜂、弓親が戦っているところを、弓矢で(これシャレなんだろうか)狙っていたベニン
とかいうねーちゃんをあっさり撃破。
 次剣八。相手はムエとかいう、ちょっと顔がましなにーやん。
 「俺の動きについてこれるかな!」みたいな典型的パターンですがあっさり剣八に、
「追いかけっこは嫌いだが、苦手じゃねーぜ」みたいなじゃあ得意なんじゃん、と突っ込みたい
セリフをはかれ、やちるには付きまとわれ、でもって「そろそろ斬っていいか」と剣八に念まで
押されて倒されました。合掌。

 次。日番谷隊長。いやーさすが人気キャラだけあって、他のキャラより見せ場長いね。
下手すると一護と同じくらいじゃないですか。
 リャンという、ミサイル出るよボックスを背負った奴が敵なんですけど、こいつ日番谷隊長に
「少年」とか言ってはならんことを言っとるし。
 つかこういう敵って、気がついたら後ろに回りこまれていてミサイルで自爆する典型的
タイプなんじゃね?とか思っていたら、やっぱりパターンとかお約束は日番谷隊長お嫌いだった
ようで、凍りつかせてエネルギー補給を出来なくし、そこを斬るという斬新なやり方で
倒しました。
 
 一方ここでソウルソサエティ。鬼道砲順調準備中。
 じいちゃんも誰一人命令を聞く気がなかったのは分かっていたとみえ、ギリギリ限界まで
待つ感じですね。
 あーここで浮竹さんと春水さんがいい感じに残ってはりますわー。

 えーとすっかり忘れ去られていましたが、センナを助けるためにでっかい塊と化した思念
だかのところへ行こうとする一護。
「一護、乗れ!」という言葉に振り向けば蛇尾丸が。
 これに一護、のっかっていきましたよ。
「ぼうやーよいこだねんねしなー♪」(←どれだけの人がこのパロをわかるというのか)
 
 あと、卍解するのはいいんですけど、一護が言う「天鎖残月」ですっけ。あれ卍解する
たびに言わないといけないの?意味わかんねー。
 っていうか卍解したのにあっさりピンチになっとるがな一護!
 でもって「俺はあいつを守るって、俺の魂に誓ったんだ!」って勝手に盛り上がって、
ぶちぶちっと絡み付いてたの外して、ガンリュウ倒してセンナ助けました。…はやっ。
 ちなみに、叫谷へ乗り込んでから決着がつくまで15分もかかりませんでした。前半、
浮竹隊長らが敵に歯が立たなかったという設定は一体どこへ…。
 
 と思ったんだけど結構時間経過してたみたいで、鬼道砲発射まであと少し!
 もう待てんとじいちゃんは発射を命令。
 焦った浮竹さんが呼びかけるのですが、彼焦ると「先生!」って呼ぶみたいですね。
なんかそういう細かな演出は良かったかな。

 で、敵をあらかた倒した日番谷隊長らは引き上げようとするのですが。
 ………………。
 えっと………………朽木白哉様。
 あなた、皆さんの後ろでこっそり何をしておいでで……………。


 ルキアと恋次はまだやってました。
 いや普通、リーダー倒し終わる前にザコは全部やられてるべきじゃないの!?
 ここでもったいないなと思ったのが、原作ではアランカル編に入って初めてあかされる
ルキアの技があっさりと出されてしまうこと。映像でみてとても美しいなと思いましたが、
こりゃテレビで見るときは新鮮味がないなぁと…。
 と思ったらどっこい、副隊長格の実力さえ持つはずのルキアの技を食らったにも関わらず
ジャイしぶとい。
 そこへ現われたるは、はい、ようやく出番です兄さん!
 「誇るがよい。我が卍解を受けて散ることを…」
 千本桜景厳、全力をもって蟻を踏み潰しておいでです、お兄様!さすがルキアのピンチに
容赦なし!
 ………アンドロメダ瞬のピンチに必ず現れて敵を倒すフェニックス一輝になるな、こいつ…。
 いやこういうお約束は嬉しいのですが、映画のたびにパターンになるのはちょっと。
 聖闘士星矢もですが、実力があるはずなのに映画ではこういう風にいつも助けられる、
というパターンはちょっと今後はナシにして欲しいかな。それ以外にも兄の出番とか欲しいし…。
 でもまあ今回はお約束ということで良かったです。
 もうあの一件以来吹っ切れたのか、規則という規則を破りまくっている気がします、白哉兄さん。

 で、恋次も無事敵を倒して終わりと。

 ところがどっこい終わったはずが、現世とソウルソサエティの間に引力が出来て、このまま
叫谷がなくなってもぶつかってしまうとか。難儀やのう…。
 つか引力というか惰性なんじゃ。車は急にとまれないというアレですね。もっと難しく言うと
えー、等速直線運動なんじゃないですか、これは。
 そんでまあセンナですよ。ブランクを集めてなんかやって、無事助けました。

 そんでセンナ消えたかと思ったらまだ消えてなかったんですね。
 一護の背におわれて、あの墓場へ。
 「私の記憶にあるの。私の墓があるはず。目がかすんで見えない…私の名前、あった?」
 そこにはまったくの他人の名前。
 一護は静かに「ああ、あったぜ。お前の名前」と嘘をつきました。
 こうしてセンナは静かに消えていったのです。
 で、記憶がなくなるという話らしいんですが、書き留めておいたらどうですかね。
(余韻もなにもねーな)

 少しして、橋を通りかかった一護のところへ、あのリボンが飛んでくるわけです。それを
見つめていると、「待ってよー!」というような、明らかにセンナと同じ声優さんが演じてます
という女の子達が通り過ぎていきます。
 リボンを見ながら何を思い出したのか、一護は寂しげな笑みを浮かべるのでした。

 というわけでけっこう話としては書いてきても思ったのですが、あっちへ飛びこっちへ
飛びって感じでしたね。
 特にセンナがどうして、死神の記憶が強く出たのかとか、刀を簡単に使いこなせたのか
とかいう説明がまったくない。あと思念の集合体っていうのにどうして人間と死神の形を
とっているのか、というのもヘンな感じでした。
 っていうか、前売りに様々な特典ついていたみたいだし、前売りだけは売ったなーって
いう感じですね…。

 キャラのファンという観点からみれば、多少は出番が少ないものの、まあ「出てよかった」
という感じになるでしょうね。
 でも、ストーリーから見るとクソですよ。
 メチャクチャ売れてるアイドルが、とりあえず更に稼ぐために、つまんねー脚本と大根役者で
映画作るようなもんですよ、強いていうなれば。
 敵の設定もまったく生きてないですしね。あれだけCMで「闇の勢力・ダークワン」と言って
いた割に、そのセリフが出てきたのはがんりゅうが言った1回だけ。後は誰一人として言う
人間はいませんでした。また、敵の設定もかなり難解だったように思います。
 例えば、輪廻から外れた魂がソウルソサエティだか現世を乗っ取ろうとして叫谷を作り
引き寄せようと企んだ。その力の原動力としてブランクを更に集める(もしくは輪廻から
引きずり落とすための)特殊な魂が必要であり、それを持って人間界に降り立っていたのが
センナという設定ならかなり簡単だと思うんですけど。でもってセンナは特殊な魂なので
「生まれた」ではなく「発生した」というものなら記憶があやふやというのもつじつま合いますし。
 なんつーか…脚本としては、ムダに敵の設定を細かくしたわりには何一つ生きてなかったなと。
 一緒に見に行った友達が言ってましたが、「これテレビで3回くらいにわけて放送すればいい
んじゃない?」と。そんな感じでしたね。
 
「MEMORIES OF NOBODY」、まあ普通に訳すなら「名もなき思い出」って感じなのでしょうか。
うーん…………。まあ「こんなもんじゃね?」ってコメントになるんでしょうかねぇ…。

 それからCMを見て私の友達が「一護に、軽々しく「俺が護ってやるよ」と言って欲しくない」
と言ってました。気持ちわかりますね。なんていうか、恋愛沙汰に鈍いだけあるというか、
本人に悪気はないにしても随分と残酷なセリフですよこれは。
 白哉兄様あたりが「護ってやる」というのならそのままの意味でしょうし、第一彼は滅多な
ことではそんなセリフは言わないでしょう。が、一護の場合はその対象が多すぎる。あんまり
(本人本気でも)軽々しく言っていいセリフでないと思うんですよね。
 本編ではそのセリフはありませんでしたが、言ってたらちょっと腹立ってたかも。

 まあ私としては、浮竹さんと春水さんが動いて、少しでもセリフあってくれたのでそれが
嬉しかったですけど、メインキャラのファンの人にとってはかなり不満な仕上がりになったん
じゃないかなーと…。ちょっとでも画面で見られたら幸せ、という人には良かったかもですね。

 2作目、期待してます。いろんな意味で…。



多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ映画の感想レビュー→劇場版 BLEACH MEMORIES OF NOBODY