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遊戯王

※文中、「というか」という接続語?が多いのは私の口癖であって、コギャルの仲間に加えてもらおう
と思ったわけではありません。

1巻

実は私、遊戯王を連載当初から読んでいました。確か3巻までは買ってました。がしかし、登場した
マジックザウイザーズですっけ?あのあまりのややこしさに段々ついていけなくなり、いつしか読むのを
やめていたという恐るべきマンガなのです。
しかも中途半端に途中まで読んでいたため登場人物はある程度分かる。のでたまに連載を読んでは
「いつからこれはカードからモンスターを呼び出して戦わせる魔法バトルになったんだ」とか、「なるほど
登場キャラは普段はカードの中に住んでいて、マスターの呼び出しに応じて敵と戦ったり、何かを
封印したりするに違いない。遊戯王もありがちなゴーストバスターズ路線になったのか」と、とんでも
ない勘違いを深めておりました。

大体、カードゲームの定番である、大富豪とか、人生ゲームだとかいうものは私の辞書に載っており
ません。
あのクソややこしいルールを覚えるくらいなら、ポケモン151言わされたほうがマシです。

というわけで。
この度その理解できなかったゲームルールの屈辱を晴らすべく、どーんと10巻まとめて買ってみたり
して、自分を引き返せないところに追い込むのでした。というか単なるバカな気もしますが。
第1巻の表紙はエジプトを連想させるデザインです。というよりも、ジャンプを読んでいなくてコミックス
で買ってたりする人は多分表紙に度肝を抜かれたはずです。
主役らしいこの彼の髪型は、一体何のタタリなのかと。
むしろ私は前世がヒトデだったり紅葉だったりしたのかと思ったのですが。
ドラゴンボールの悟空ももっとマシな頭でした。スーパーサイヤ人になってからはすごかったですが。
もしかして遊戯もサイヤ人だったりするのでしょうか。

あんまり表紙で引っ張ってもしょうがないので、記憶を呼び覚ましつつ読むことにします。
つーか、遊戯、おとなしい子なのにゲームを学校に持ってきていたりシャツをズボンの外に出して
きていたりと、マジメなのか不真面目なのかいまいちキャラがつかめません。
というよりも高校生で海賊ゲーム(タルに剣刺していくヤツ)をやっている時点で、ちょっと近寄りたく
ないキャラですが。
しかも初登場の城之内君らはありがちな、悪者顔です。ここでこの話のラストを一体誰が想像した
でしょう。でもって「男のくさったヤローみてぇに!」というセリフを城之内君が言っていますが、
男なのかそうでないのかまったくワケがわかりません。人を男らしくしてやるだの何だの言う前に、
日本語の勉強をもっとすべきだと思います。

この第1話には牛尾というみるからに、主役の能力を目覚めさせるためだけに使われる雑魚キャラ
が出てきますが、その髪型といい、作者はドラゴンボールにつよく影響されていると思われます。
女の子は比較的まともなのに、前髪が触角だったり(城之内)、昆虫の足のようだったり(牛尾)、
マトモなヤツがいません。
そして千年パズルは完成するのですが、ここまでの流れを見ていると、効果音は間違いなくジョジョ
の影響を(以下略)。
ともかく、ここから物語の要となる「もう1人の遊戯」が登場します。
便宜上以下裏遊戯と勝手に呼ばせていただきますが、いきなり頭身があがっているように見える
のは私だけでしょうか。
しかも今気がつきましたが、鼻がありません。頭身は上がる、髪の毛は触角化する、鼻はなくなる
のではかなり危険です。このコスプレと誰かに言われていた衣装も一体どうやって作ったのかも
不明です。

まあそんな些細なことはおいておくとして、裏遊戯は牛尾に闇ゲームをもちかけます。敗者は
闇に突き落とされてしまうという、ある意味傷害罪の適用される、罰を受けるゲームです。
というか今回お札をナイフで刺してとっていくというものなのですが、確か日本の法律では故意に
貨幣を損傷すると罪に問われたと思うのですが、そんなことをこいつらが知るわけもありませんから、
サクサクとゲームは進み大方の読者の予想通り牛尾は負けます。
とりあえず牛尾はナイフを裏遊戯に向けたわけですから、今回の罰ゲームは正当防衛と判断して
もらえることでしょう。まあ因果関係も証明できないですから、上で言った傷害罪は成立しませんが。
しかし罰ゲームを命ずる時人はどうして人差し指を突き出してしまうのでしょうか。今回はドーンという
効果音こそありませんでしたが、恐らく中には黒い服のサラリーマンを想像した方もおられるはずです。

こうして当初は多分黒い服のサラリーマン高校生編を目指していたと思われるこの物語ですが、
いろいろなゲームを登場させたことから思わぬ方向に向いて行きます。というか一つのバトルが長い
のはジャンプマンガのセオリーですが、カードゲームが何ヶ月も続くというのは史上初だと思います。
まぁ、相手にゲームを仕掛けても、一言「イヤ」といわれたらおしまいですから、そういったツッコミを
避けるためにも否応なく巻き込まれる話の作りにしたのかもしれません。

そうして第1巻の半ばまで来ると、我らがアイドル(多分)杏子ちゃんのお話です。というか、杏子で
「あんず」と読ませるのは非常に無理やりだと思います。素直に「杏」であんず、の方が良かったの
では…という私の思惑をよそにベタな話が始まります。アメリカへ行くためにお金を貯めている。
今時見ないマジメな子です。確か元スピードの人も行ったハズですが、ダンスといえばアメリカと
いうことになるのはどうしてなんでしょうか。ブロードウェイという言葉を聞いた様な気もしますが、
それが何だったのかは知りません。最近よく聞くのはブロードバンドです。
ただ、ダンスというからにはそれを生かして犯人逮捕…と思ったのは数秒で打ち破られました。
ちなみにここでの「ダンスが得意」という伏線は4巻で発動します。ドラゴンボール並みのものすごい
伏線の張り方です。これを一般には「作者も忘れていた特技」と言います。

この逃走犯がヒロインのバイトしている店に来る、というのはよく使われるネタですが、お約束どおり
裏遊戯に杏子の心が揺れます。この辺はお約束なので、読者も安心して読めます。
というかここで出てきたウォッカですが。90%ということは、気化しやすいので、ハッキリ言ってタバコ
を吸っている時点で犯人は炎に包まれてもおかしくありません。いや、遊戯が点火した時点で…。
裏遊戯君はゲームには詳しいようですが、理科はあまり得意ではないようです。
(ちなみにウォッカはどれもアルコール度が高いので、ラベルに火気厳禁と書いてあります。多分。
なのでロシア人は絶対にウォッカを飲みながらタバコは吸いません)

さて次の話。いかにも嘘くせぇ占い師が出てきます。ヤツの名は狐蔵乃。それはもう怪しいです。
ここで、人を失神させる定番中の定番、クロロホルムが出てきますが、実は実際に使用するのは
とても危険だったりします。人を気絶させるのに使ってはいけないのはもちろんですが、使用量を
間違えると夢の世界どころか、本当におばあちゃんが川の向こうで手を振っている世界に行って
しまいます。良い子の皆さんは使わないようにしましょう。
どうでもいいけど狐蔵乃、暴行未遂罪が適用されます。準備罪かな…。
あと、初めて裏遊戯のちょっと呆れたような顔が見られます(147ページ2コマ目)。

次は学園祭の話です。そう、1巻は間違いなく学校行事をお約束どおり消化する学園マンガだった
のです。まだまだ怪しいアクセサリーを手に持って前世がどうのと大真面目にぶる人達の影は
ありません。
ここでまたも読者の期待を裏切らずに登場するのが、出し物の場所を明渡せと迫る不良達です。
しかし彼らは立派に出し物を用意し、行事に参加しようとする時点で真面目な人達なのかもしれ
ません。よく、下級生を呼び出して服装が校則違反だの髪型がどうのだという、実は誰よりも校則
に詳しい彼らだったりするわけです。
というかボスの髪型、鉄腕アトムじゃん。
今回もまた闇ゲームは始まりますが、深夜の学校でひたすらアイスホッケーをやる二人。守衛さん
とか宿直の先生に見つかれば、ゲームどころか内申書の行方が危ぶまれます。それにしてもいつも
ながら裏遊戯の準備の良さには驚かされます。特に火薬を仕込んだ試験管を真ん中に入れてある
氷は、その大きさから考えると6時間くらいは冷凍室に入れておく必要があります。まったくもって
その用意周到さにはビックリです。

そして1巻最後の話はなんと、裏遊戯がゲームを仕掛けずに罰を下すという珍しい話です。この
時点で学園ドラマではなくなり、一昔前の「超能力学園」とか「時をかける少女」にまで戻ってしまい
ました。(古いとか言うな)
しかしここで気がつきましたが、ひょっとしてこの話に登場する蝶野先生は、本音がスタンドのように
本体の後ろに見えるところといい、裏表の態度が激しく違うところといい、某忍者マンガのでこが
広い、内なるサクラを持つヒロインの親類だったりするのだろうかという疑問を残しつつ2巻に続く
のでした。

それにしてもタイトルからいきなり物語のオチをばらすマンガも珍しいです。


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