多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→リモート


リモート

第1話(02/10/12)

えー…まず最初に言っておきますとこのドラマ、キンキファン以外は見逃してもまったく
残念ではありません。
といいますか。
役者がドラマの面白さを殺してしまうというのは本当にあるのだなぁと痛感いたしました。
というわけで役者の酷評になってしまうかと思いますがどうぞ。

このドラマの面白さは、過去のトラウマがもとで地下から出ることの出来ない氷室警視が
まるで目の前で犯罪が起きているかのように、ズバズバと謎を解き明かしていくところに
あります。
よって「そんなにすぐ分かるわけがない」「パソコンだけで謎は解けない」と細かいこと
言ってるとつまらなくなります。

事件の始まりは、殺人事件の前に目撃されているピエロ。そして犠牲者が手に握って
いるMO。これらが重要なキーワードです。見逃さずにいましょう。
そしてじっくり見ていると分かりますが、あるところである人物が発言している言葉が、
次の殺人事件に登場しています。
ということは少なくとも、犯人はそのある人物の言葉を聴ける場所にいる、つまりその
ある人物と同じ場所に居合わせている人間であるということが分かりますね。
回りくどくて申し訳ないですが、1つ目の事件がまだまだ謎段階なので、出せるヒント
はここまでということで。

ちなみに人間は地下から出てこなくても生活は出来ます。ただ、氷室警視の場合、
イスに座りすぎてお尻と肩が痛くなってるハズです。ええ、絶対。見る限り硬そうなイス
だったし、何かコメントを言うときにもソファーに座っている。極めつけは電磁波バリバリ
のパソコン数台とブラックコーヒー飲み放題。
定期健診も受けていないと思われることから恐らく、体の至る所が生活習慣病に
侵されているものと考えられます。備中炭置いとけ。悪いことは言わんから。あと、座りすぎ
にはドーナツ型のクッションがいいです。お尻にかかる体重が分散されます。私も欲しい。

んでもってストーリーですが、まあ簡単に言うと殺人事件が起きて、そのヒントは握っている
MO。氷室警視が解析したところによると、MOに入っているのは次の殺人現場の見取り図
やヒントなど。ただしパスワードがかかっていて、殺人現場に残されているメッセージから
パスワードを導き出さないとヒントを見ることは出来ません。また、早くパスワードを見つけ
出したとしても、殺人の10分前?くらいにならないと見ることが出来ない仕掛けです。
…まあこんな仕掛けをちまちまと作る根気があるならコンピューター会社に就職先探せ
って思いますが。
ちなみに、1回目の殺人に残されていたメッセージは「SEND MORE MONEY」。
ここから、SEND+MORE=MONEYという図式になり、そこから5桁のパスワードが
導きだされるやり方については、数学が好きな人なら誰でも解ける数式になります。
数字の美を久しぶりに見ました。じっくりやってみるのも面白いでしょう。これは
なかなか目の付け所が面白い暗号でした。

さてさて。
このドラマの何が問題ってそれはやはり、ヒロインの演技力のとてつもない下手さに
あるでしょう。
深田さんファンにはあらかじめお詫びしておきますが、私はここまで演技の下手な人間を
見たことがありません。ポケモン映画で声を当てていた神田うのだってもっとマシでした。
悲鳴もまるで大根。セリフは舌足らず。何より、怖がりながら進むという重要なシーン(あとで
この体験がもとで辞めようと思い立つから)で、形だけ怖がって見せても観客にはまったく
その恐怖は伝わってきません。悪いことはいわんから、ブレアウィッチとかエイリアンを
100回ほど見て来い。
なんていうか、演劇をかじったことならこの感覚分かってもらえると思うんですが、
彼女の場合口先だけで演技してるって感じなんですね。頭の中は別のことを考えながら
やっている。だからドラマを見ていても彼女だけ思い切り浮いてます。彼女だけが
リモートというドラマの中で一人「深田恭子」に戻っています。
だから悲鳴を上げて座り込むシーンでも、次は確かこうやってこうよねーと考えながら
やってるからまったくリアリティがない。
役にはまりこめない人間を連れてくるな。

このドラマはある意味、くるみの成長物語でもあります。いろいろな場所に潜入捜査し、
時には爆発物の解体を行ったりと、意外な勇気を見せます。泣き虫だけれども芯はある、
ってのが見所なわけでして。そーさのー、スチュワーデス物語っていう古いドラマの堀
ちえみ、といってわかる人が何人いるんだか。(ほかんない人はおとーさんおかーさんに
聞きましょう。覚えてない場合は、両手から手袋を口でもぎ取った人、といえば多分
思い出してくれるはずです)
あんなヒロインのハズなので、とりあえず名前だけでドラマ出てみたという人間は使わない
方がいいです。ナースのお仕事の観月ありさは、これを考えるとうまい方だったんだなぁ…。

えーかなり批判になってしまいましたが、リモートというマンガを面白い、と思っていた
自分にはとてもがっかりな第1話でした。出来ればヒロイン役変わって欲しいですね。
劇団に所属している名もない人たちの方がもっといい演技しますよ。

まあいいところがあるとすれば、他のキャストでしょうか。
原作ではくるみは同じ女性警察官に対して愚痴をこぼすのですが、ドラマではどこかの
課の人間達がいて、それに対して愚痴をこぼしている。その上そこの人間達は氷室警視
にいい感情をもっていない。これは物語を広げていく上でいい布石になると思います。
警視がMOをよこせと言っても、わざとらしく「これは捜査資料だから渡せない」と突っぱねる。
「悔しければ俺に電話して来い」と笑う。
そこで氷室警視から電話がかかってきたと思えば、警視総監直々に「氷室にMOを渡せ」
と来る。となると従うしかないわけで。
こういう構図はとても面白いと思います。

ミステリーを解き明かすと同時に、微妙な人間関係も関わってくるわけで。
とりあえずヒロインの演技は放っておいて、マンガでは再現しきれない描写を楽しむことに
しようかと思っています。
はぁ…。

あと小道具もっと気を遣ってください…。いくら警察官とゆーてもあんな銃を持てるわけが
ないでしょ。あんなん女が撃ったら反動で体を痛めますがな。
と相方が言ってました。


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