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天才柳沢教授の生活

第6話(02/11/20)

 問題です。
 あなたは嘘をついたことがありますか?その嘘はどんな、何のための嘘でしたか。
 私はあります。数え切れないぐらい。話を盛り上げるための嘘から、思いやりのための
嘘まで。 
 嘘とは、一体何のためにあるのでしょうか。

 さて。
 よせばいいのにゆきひろさんがまたやっかいな問題を持ってきました。
 「正直村と嘘つき村があります。正直村の人は本当のことしか言わず、うそつき村の
人はその逆です。ある人が正直村を目指して歩いていると、道がふたつに分かれて
いました。どっちがどちらの村へ続いているかは分かりません。そこの分かれ目に村人
が一人たっていましたが、どちらから来たかは分かりません。さて正直村に行くには
どのように聞けばいいでしょうか」
 昔からよく出題される問題です。正直村を天国、嘘つき村を地獄に置き換えたバージョン
があります。
 まああれですよ、どっちかに行って間違いだったら引き換えしてくりゃすむ問題だと
思うのですが、どうしてそこまで、正しい行き先を目指すことにこだわるのでしょうか。
それ以前に地図くらい用意しとけと思うのですが。
 現代ならこの問題の答えは、「郵便局に電話して聞く」だと思います。だって郵便局
ならどっちがどっちか配達上知ってますし。
 と、子供の夢を壊しまくったところで次に行きましょう。

 教授は自分で考えたいので、その答えはまってくれと言います。同時に、「人は何故
嘘をつくのか」ということについて興味がわいたようです。教授は今まで「嘘をつく」という
行為をしたことがないからです。
 人は何気ない会話の中で嘘をつく。
 これはよくあることです。会話をスムーズにするための潤滑油といったところです。
 よく見られる会話で「これおいくら?」「はい、大根1本300万円」なんてよくありますね。
と分析しててもしょうがないんですが。どうもこのドラマを見ているとやたら解説めいた
口調になります。
 さてそんな分析をしながら大学へやってくると、教授はヒロミツ君が怒鳴っている
ところを発見します。
 ヒロミツ君は「男爵」と呼ばれる男性に、愛用のギターを騙し取られたようです。
 その男爵というのは、いつも嘘ばかりついている人間で、大学中から嫌われている
人物なのです。
 教授の目が輝かないハズがありません。
 早速研究対象にすることを決めたようです。
 ポケモン風に言うなら、「男爵、ゲットだぜ!」といったところでしょうか。
 いやゲットしても嬉しくもなんともないですが。
 
 さあ教授の研究が始まりました。学食でピッタリ後ろにマークしてあれこれ聞きまくり
開始です。教授…それはストーカーです。

 さてその一方で。奈津子さんは掃除している時、ある大変なことを発見してしまいました。
さてそれは一体…?

 学食では元気一杯なオバちゃんが配膳をしています。いいですねぇ、うまそうで。うちの
大学、学食がまずくて食えたもんではありませんでしたが、貧乏時代はよくお世話になって
いました。1杯90円のワカメご飯は、塩分が強すぎてあれでしたが貴重なご飯でした。
ちなみに第2食堂というのもありましたが、1食500円くらいかかるので、とてもではあり
ませんが近づけたものではありませんでした。
 さて男爵。メニューが決まらず列を並び直しです。教授があれこれ話しかけていたから
でしょうか?でも何か楽しそうです。
 男爵といえば、昔CMで「だんだん男爵〜だんだん男爵〜(中略)男爵カレー」というのが
ありました。いつの間にか消えてしまったのですが、あれはかなり恥ずかしいCMだった
と思います。

 教授が男爵に興味を持っていると発言したことで、お母さんはおかんむり。なぜなら
今日のジャガイモはメイクイーンだったからです。…お母さん…。
 そこへ奈津子さんがやってきます。どうやら、金魚が死んでしまったことについて華子
ちゃんに本当のことが言えず、つい「お出かけしている」と嘘をついてしまったようです。
奈津子さんはJAからワイロでももらっているのでしょうか。(今貯蓄貯金魚とかなんたら
キャンペーンでお出かけバッグがもらえるのです)

 教授、警備員さんを村人と見立てて問題を解こうとしています。といいますか、これは
論理的思考を必要とする問題であるので、教授の得意分野だと思うのですが。ちなみに
解答例はいくつかあります。
 柳沢家では、奈津子さんのついた嘘が周囲を巻き込んでさらに大変なことに。
 さらにまた教授が、なぞなぞの答えを言おうとした奈津子さんをさえぎったので、お母さん
を更に怒らせてしまいます。
 教授は決して悪気があって言っているわけではないのですが、タイミングが悪いというか
ストレートすぎるというか。

 さあお出かけした金魚の姫ちゃんを追って華子ちゃんはまさしさんの工房へ。
いよいよもって大変なことに。

 その頃。また男爵とヒロミツ君はひと悶着起しています。何故に男爵は、人を騙すので
しょうか。嘘も悪意が伴うと最低です。
 いい加減堪忍袋の切れたせっちゃんが説教かましました。確かに、人は構ってもらえる
うちが花。口も利いてもらえなくなったら終わりでしょう。
 男爵は教授と話をしていたので、またも学食で並びなおすことになりますが、学食の
オバちゃんに呼び止められます。
 「あんたさぁ、嘘ばっかり言ってんじゃないよ」
 …どうもオバちゃんは、今彼が言った「想像力を利用して小説家になろうかな」と言った
ことを「虚勢である」と見抜いたようです。つまり教授風に解説すれば、虚勢でない彼を
知っているのでは、という推測が成り立つでしょう。

 男爵の口からやたら金銭にかかわる話が出ることについて、教授は問いただします。
男爵はこう答えました。
「ある日にわか雨に、アパートの軒先を借りていたら、住人が傘を差し出してくれた。その
時見えた部屋の中は、生活ぶりがわかるものだった。そして、壁に、クリーニング屋の針金
でかけてある水玉のスーツを見た。自分が守ってやりたいと思った。だから、嘘でも
いいから早くお金を稼いで彼女を支えたい」
 納得する教授。ところが男爵は、「売れると思いますか?」
 なんと彼はこの場にあってさえ嘘をついたのです。ただし、彼にしてはひどくリアリティ
ある嘘を。がっかりする教授。男爵は本当に最低な人間なのでしょうか。

 流石にショックだった教授は、食堂でプリンを食べています。オバちゃんに励まされ
つつ考えていると、クリーニング屋さんが入ってきて、オバちゃんにスーツを渡します。
それは、水玉のスーツでした。
 教授の中で、たった一つの結論が出たようです。

 さてさて。姫ちゃんがおじいちゃんのところにいると聞いた華子ちゃん。大学までやって
きてしまいました。そしてよりによって男爵ゲットだぜ。祖父と孫そろってポケモンマスター
なんでしょうか。
 教授の部屋まで連れてきてもらった華子ちゃん。男爵は、金魚の姫ちゃんを探して
きて、と言われて、「僕も小さい頃、金魚を飼っていたんだ」と話し始めます。
 それはとてもとても素晴らしい、金魚のクロ君を探す大冒険でした。何故彼はそんな
話をしたのでしょうか。
 それは、華子ちゃんの話から、金魚が死んだことに気がついたからです。普通の大人
なら「そんな金魚いるわけない」で終わってしまうでしょう。彼だからこそ、子供の夢を
壊さずに金魚をあきらめさせる方法を知っていたのです。

 話を聞いていた教授は、嘘にも「愛すべき、優しい嘘」があることに気づきます。
そして立ち去ろうとした男爵を呼び止めました。

 水玉のスーツを肩に背負い、歩いていくオバちゃん。そこに、男爵が走ってきました。
赤いコートがなびいて、これで「とおっ!」とジャンプでもすれば仮面ライダーなので
しょうが、今回磯野キリコは怪獣役ではないので、変身するだけムダでしょう。
 呼び止めて男爵は、「見合いするって本当か。その水玉はそんなことのタメだった
のか」と言います。そう。傘を貸してくれた人は食堂のオバちゃんであり、恋をしている
というのは本当に本当のことだったのです。
 俺が、2着目のスーツ、買ってやるから。
 このウソでない告白はうまくいったようです。

 ところがどっこいオバちゃんは「見合いって誰が?」と言います。
 そこへ歩いてきた教授。オバちゃんに「また明日」とだけ言って去っていきました。
 そう、男爵は教授にしてやられたのです。

 お世辞という名の嘘
 軽口という名の嘘
 言い訳のための嘘
 他愛のない嘘
 そして、愛すべき嘘。
 嘘が一概に悪いものではない、ということを教授は学びました。

 そして。ヒロミツ君のギターをのこのこ買いに行ったせっちゃんも、愛すべき嘘つき。

 眠ってしまった華子ちゃんを背負って帰宅途中。教授は2人の酔っ払いに出会います。
ちょうど分かれ道の真ん中にやってきた教授に2人は「どちらの道から来られましたか」と
聞きました。教授は「あちらから」と答えました。
 2人はお礼を言って立ち去る時に言います。
「ほらな。正直でも嘘つきでも、指をさした方が正直村なんだよ」
 教授はめまいを覚えつつ、この程度のことでは落胆しない、と誓うのでした。

 ちなみに、「あなたの村はどっちですか?」という聞き方でも正直村の方向が分かります。


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