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天才柳沢教授の生活

第7話(02/11/27)

 問題です。
 あなたが散らかしていたものを知らない間に親が片付けていたということは
ありますか。それについてどう思いますか?
 私はあります。ただし、それが触れられて欲しくなかったものについては、きちんと
話し合い、次回以降自分が気をつけるようにします。


朝から不機嫌なせっちゃん。
脱いで、そこからはくつもりだったスリッパを教授に片付けられてしまったからです。
だいたいスリッパというものは、例えばトイレに入っているとかそこで頭から血を
流しながら倒れているとかでもない限り、放置してあれば片付けるものだと思う
のですが、違うのでしょうか。

 その片付けられたことに関してせっちゃんは気に入らず、プリプリ怒っているよう
です。さらに、スリッパ使用中の表示について教授が取り決めを行おうとしたもの
だから余計に怒ったようです。
 うーん…たかがスリッパの扱いでここまで言い争いになるというのは、柳沢家の
スリッパは実はとんでもない骨董的価値があるもので、目を離してはならないという
ことでしょうか。とかなんとか思ったのですが、せっちゃんの精神的自立の時期の
ようです。

 怒ったせっちゃんはヒロミツ君の部屋へ。同棲を始めるつもりのようです。
まあせっちゃんの場合自宅通いですので仕方がありませんが、大体統計的に、
女性の部屋で同棲するというパターンが多いようです。それは、男の部屋は大体に
してとんでもなく散らかっていて腐臭を放つ意味不明の物体がそこここにあるから
清潔性に欠ける、というのが理由のようです。まあ最近のトレンドは片付けられない
女性、らしいので、結局どちらに住もうが同じようなことなのかもしれません。
 ちなみに男性が片付けられないのは、脳の作りの違いによるもので、この世の中に
男女が発生した時からそうなのだそうです。そういえば江戸時代貧乏長屋に住んで
いた男の一人暮らしは確かに汚い部屋でした(どこまで遡ってんだ)。
 と、世間の男女を敵に回したところで次にいきましょう。

 ヒロミツ君は、せっちゃんとのことを教授に言おうとしますが、なかなか口に出せません。
いつの間にかサムエルソンについて解説された本を借りる約束になってしまっています。
ちなみにサムエルソンは、「経済学」という本を書いた人で、アメリカはもちろんヨーロッパ、
日本で経済学のテキストとして読まれています。ちなみに、古典経済学からケインズ
経済学までの経済思想を統一した経済学を創造し、その理論には「新古典派総合」という
名前がつきましたが、こんなことを知っていてもクラブのねーちゃんにしゃべっている間に
皆寝てしまうと思われるので忘れて構いません。
 えーあまりにも落差の激しい話で恐縮ですが、何とかして教授に同棲のことを話した
ヒロミツ君。怒られるか説教されるかと思っていたのに、あっさり「分かりました」と
言われたことにビックリします。
 教授は「世津子が自分で決めたことだから」と言っていますが、本当に心からそう
思っているのでしょうか?

 お母さんは気が気ではありません。普通の家庭では逆ですけどね…。お母さんが
「同棲ぐらいいいじゃないの」と言っているのに対し、お父さんは新聞を逆に持ったまま
「そ、そうだなぁ…」と裏返った声を出したり、電話の子機を持ってウロウロと部屋の中
を歩き回っていたりするものですが。
 そんなお母さんに「世津子が自分で決めたことだから」と言う教授ですが、「世津子が
心配ではないのか」という問いに、何故か目をそらして「世津子は成人しているのです」
と言います。そんな言葉で割り切れるものでしょうか?
 せっちゃんのことを「巣立ちの準備なのだ」ととらえたようです。

 さて1日かけてヒロミツ君の部屋を掃除したせっちゃん。見違えるほど広くなって
いますが、カリスマ収納姉妹を呼んでいたらもっと広くなっていたと思います。
なんでもつめりゃいいってもんじゃぁないのよ(経験者談)。
 せっちゃんは、1日のスケジュールとか決まりごととか決めたと言っていますが、
それが実は教授そっくりの行動をしていると気づいていないのでしょうか?

 柳沢家では食事をしています。怒っているお母さんと、神妙な顔つきの教授。
ただ、おかしなことに教授は「世津子はもう大人なのです」と何度も繰り返しています。
まるで、自分に言い聞かせるように。
 ちなみにこのシーン、大人なのですと言った瞬間後ろのガラス窓に人の顔が
映っていたのですが、どうやらあれはお母さんの顔のようでした。非常に驚いた
ので、カメラワークを少し考えていただきたいです。
 奈津子さんは、お父さんが無理をしているというのがわかっているようです。

 せっちゃんとヒロミツ君は。
 せっちゃんは、教授があっさり許可をしたというのがどうにも引っかかっている
みたいですね。大体ヒロミツ君が今まで正しく事柄を伝えたことはないので、その
あたりを差っぴいて考えるべきだと思うのですが…。
 彼女はお父さんにどんなことを言って欲しかったのでしょうか?

 教授はすこーし元気がありません。郵便屋さんに対して歯切れが悪かったり。
せっちゃんに挨拶したものの、何か元気がなさそうです。教授。親子の情というものは、
理解とか割り切るということは不可能なのです。
 親は子に対して無限の愛を注ぐことが出来ます。それは親子だからできること
なのです。

 せっちゃんもせっちゃんで何か不満がある様子。親に同棲を許可してもらい、更に
「自分の信じたとおりにしろ」と言われたのに何の文句があるのでしょう。
 ヒロミツ君は気づいたようです。
 せっちゃんは自立したかったとか同棲したかったというのではなく、単に教授に
心配して欲しかっただけ。自分にもっと注目して欲しかっただけ。
 わざわざヒロミツ君に言わせて教授の反応をうかがいたかっただけ。
 彼女はちゃんとそのことに気づいたでしょうか?
 ちなみにヒロミツ君。怒っていたお母さんをレシピ1つで一発解決。
 ところが。
 せっちゃんは家に帰宅していませんでした。
 どこに行ってしまったのでしょう。

 夜の公園で愛を語り合っているいっちゃん夫妻。まあ私がそんなのを見かけたら
まず「公園に変な人がいます」と通報しているところです。
 そんな2人は、公園に佇むせっちゃんを見つけました。
 お母さんは気が気ではありません。お昼に大学を去ってから9時間。まだ帰宅して
いないのですから。まあ大学生が9時に帰らなくても時間をつぶすところはいくらでも
あるわけで。
 お母さんは大丈夫と言い切る教授にも腹を立てています。
 しかし、教授は教授で自分と戦っていました。理論で割り切れない何かと。
 教授。教授は親でもあるということに気づくべきですよ。

 そして9時を過ぎてせっちゃんは帰ってきました。
 教授は、ちゃんと起きていました。
 スリッパは、せっちゃんが出て行った時のままのところにおいてありました。
 教授は、自主性を重んじるということは何なのか、少なくともやたらめったら娘の
言うことを許可するばかりではないということに気づいたでしょう。
 そしてせっちゃんも、スリッパを片付けられているということが、親の管理下に置かれて
いるということではないと気づいたでしょう。誰のスリッパであろうと教授は片付けるし、
娘が何かをしたいと言い出したら自由にさせてやるでしょう。
 まあ今回得をしたのはヒロミツ君ということになりますが。

 とりあえずせつこさん。
 スリッパのまま階段を駆け下りるのは転落事故につながるのでやめた方がいい
と思います。

 朝、信号待ちで教授と並んだせっちゃんは、教授も自分と同じ気持ちだったことを
ちゃんと理解できたと思います。


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