多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→天才柳沢教授の生活


天才柳沢教授の生活

第8話(02/12/04)

問題です。あなたの夢が挫折しそうな時、あなたはどうしますか。誰も応援して
くれないかもしれない、成功するかどうかも分からない夢を追い続けますか。それとも
確実に、堅実に生きていける楽な道に乗り換えますか。
私なら、自分がかなえようと思った夢は何年かかろうがやり遂げます。自分が
出来ると思って選んだ道です。自分を疑ってどうしますか。

 さて。吉田助教授は審議会にかけられています。なぜなら、かなり長い間論文が
提出されていないからです。
 教授という職は毎日遊んでいるように見えますが、本当はきちんと研究して、
努力の成果を挙げなければならないのです。それは何年に1回と義務付けられて
はいませんが、流石に5年くらい間が空くと、「何やってんのかなー?」とせっつかれる
ことはあります。
 そんなこんなで暗に辞職をほのめかされた吉田助教授。ガックリしています。

 朝5時半にもならない時刻。競技場のトラックに何故か亀がいました。スタートライン
から歩き出しました。これだけで話のあらすじが見えた気がしますが、まあ気づかない
ふりをしましょう。
 どこかの家のソファで目を覚ました吉田助教授。健全な大人としてはあまり宜しくない
目覚め方です。
 おおっと、柳沢教授の家の様子。
 と、お母さんが椅子に座ってじっとしています。何をしているのでしょうか?
 せっちゃんが役を交代し、奈津子さんが交代。吉田先生は挨拶をしますが、何故か
奈津子さんは怒っている様子。
 これは多分、酒に酔って何かをやらかしたと見るのが妥当でしょう。

 酒を飲みすぎて記憶をなくす人、暴れる人がいますが、ああいうのは大人としては
最低です。とりあえず、自分を見失うまで飲まない方がいいでしょう。飲み方としては
「まあ一杯」と注がれたら受けておいてちょっと口をつけるだけにし、あとはもっぱら
自分が注ぐ役に回るのが一番です。というかそういうヤツは飲むな。(何かいやなことが
あったらしい)

 さて、何故皆が椅子に座っているか分かりました。その椅子の向こうに柳沢教授が
いたのです。教授は、椅子からの位置を計測している最中でした。
 それは、年に一度の家族写真をとるため。古いカメラをしようしているのと、教授の
性格上、露出だの角度だの位置だのいろいろ計算しなければならないのです。
 教授。町のカメラ写真館に家族で出かけた方が早いと思うのですが。
 まあそれはさておき、さまざまな事情を考慮して、6時15分までには必ずこの作業は
終了しなければなりません。いつこさんのバイトがあるからです。
 さて、どうなるのでしょうか。

 嬉しそうに語る柳沢教授。家族行事の中でも一番大切なものだからです。まあ悲しげに
家族行事を語る人はあまりいないでしょうが…。
 教授がもくもくと準備を進める中、居心地の悪い吉田先生。しかもどうやら、奈津子さん
にものすごく失礼なことを言った様子です。
 その上さらに、コーヒーメーカーに酔っ払って氷を入れていたことが判明したりとか、
しりとりで「チーズ」とゆーて、それを聞いた教授が反射的にカメラのシャッターを押して
しまったりとか、ヨシモトでも最近やらないようなコテコテの漫才をやらかしてます。
誰か止めろ…。
 
 でもって悪気がなかったとはいえ、「自称」(笑)アーティストのまさしさんに、「こうなったら
芸術家にでもなろうかな。よくいるでしょ、わけの分からない物作って自称アーティスト
と言ってるヤツが」と言ってしまった上に、教授のカメラをふとした拍子に破壊してしまい、
厄日どころか大殺界とグランドクロスがいっぺんにやってきたような人生最悪の日に
なってしまいます。いるんですよね、やることなすこと裏目うらめに出る人が。でもって
んじゃあ反対の選択をとかするとそれも間違っていたりとか。
 ドツボにはまるってやつです。
 こういう時は何もしないで寝てるに限りますよ。
 んでもって寝ていたりするとトラックが突っ込んでくることもあったりするわけですが。

 ドツボにハマりながらも、写真撮影のために家族の集合をかけようとしている吉田
先生。家族から、奈津子さんに何かしたらしいと聞かされてますます不安です。
 奈津子さんから事情を聞くことにした吉田先生。
 酒の席で奈津子さんを鬼呼ばわりしたあげく、大福を投げつけ、その鬼の面をくれ
と叫んだらしいです。おなかがすいたよぉアンパンマンとでも言えばよかったのにとか
思うのですが、どーしよーもないですな。
 しかしおかげで先生は、大学を辞める決心がついたみたいです。
 教授になるという目標をここまできておいてあきらめるのでしょうか?
 というか吉田先生。たかだかこんな失敗で人生投げていたらあきまへんで。

 えー…。
 ヒロミツ君がやってきました。
 せっちゃんに「何やってんの?あんた家族じゃないでしょ」といわれてしょげています。
普通、付き合っているといえども、まだ結婚したわけでもプロポーズしたわけでもない
のに、勝手に家族と言い張って家にやってくるのは「非常識」と呼ばれると思うのですが。
ヒロミツ君。君はやはりもう少し世間の常識というものを学ぶべきです。
 その上、吉田先生がいるとも知らずオバカな発言。泣きっ面に蜂どころかその上を
ブルドーザーが引いていって豪雨が降った感じです。

 吉田先生は、教授の部屋に行き、失態を詫びます。そして「決心がついた」と告げます。
ところが教授は失態を責めはせず、楽しそうに「では研究は続くんですね」といいました。
先生は記憶を失うほど泥酔しても、自分が長年研究していた祭りについての話をしていた。
教授はそう言います。そして、先生の論文について、「祭りの場所にいるような、とても
楽しいものだった」と褒めます。
 「私は続きが読みたくて仕方がなかった。しかし、あれだけ地道な努力を必要とする
論文はすぐに仕上がるわけはない。だから私は気長に待つことにしました。それまでは、
6年前に書かれた論文を読み返すことにします」
 教授の言葉に、先生は驚いて戸棚をあさります。
 そこには、付箋がつけられ、丁寧にアンダーラインが引かれた、自分の論文が
ありました。丁寧に読み込まれた、6年前の論文が。

 カメラが直りました。

 さあ今度こそ撮影開始です。
 と、突然華子ちゃんが泣き出しました。おなかがすいたそうです。…たった10秒くらい
我慢しろやとか思うのですがこんガキャー…。そこへヒロミツ君登場!どう考えても
無理だろという高速料理でサンドイッチを作ってくれます。お前は人造人間キカイダーか。
しかしそれでも華子ちゃんは泣きやみません。材料を聞いて思い当たったゆきひろさんが
台所へダッシュ!
 秒読みが始まりました。
 「華子ー、はい、チーズ!」やりやがりました。
 はずみでシャッターを押した教授。形はどうであれ一応6時15分に間に合いました。

 その頃、競技場の亀がゴールラインに到着していました。なぁーるほど、あの亀は
こういうことだったんですね!(棒読み)

 家では、家族写真を見ながら女4人が話をしています。
 いわく、「今年も映れなかったね、お父さん」と。
 余談ですが、うちの父もリストラ退職の日、記念にと撮影のためにカメラを持っていった
のですが、自分で全部とってしまったため、1枚も映っておらず、家族を呆れさせたという
前科があります。

 吉田助教授、審議の教授達の前で宣言しました。
 何年かかっても研究をやりとげてみせると。

 写真を見ながら満足げな教授。毎年映っていませんが、家族にはその笑顔が焼きついて
いるようです。
 ささやかな教授の夢は毎年ちゃんと実現しているようですね。


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→天才柳沢教授の生活