多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→天才柳沢教授の生活


天才柳沢教授の生活

最終話(02/12/11)

最後の問題です。
あなたにとって結婚とは何ですか?未婚の方は、何だと思いますか。
私にとって結婚とは、幸福になる選択肢の一つですが、必ずしも選択するものでは
ないかも知れません。
結婚で幸せを感じる人もいれば、仕事で幸せを感じる人もいる。幸せとはその人に
とってベストの状態を指すものであり、個人の価値観によって決められないからです。
では、柳沢教授にとっての結婚とは?

教授、教え子の結婚式にでも呼ばれたのでしょうか。教会での結婚式に参列して
います。
ところがどっこい、牧師さん(バイト)が、「あなた方は神の祝福を受けることが出来ます」
といったものだから大変。結婚する=神の祝福を受けるとはどういうことなのか。
んなこたぁメモしておいて後で聞けばいいのに教授、立ち上がって質問してしまいます。
牧師さんがバイトだったために答えられず、会場はざわつき出します。
そこで神父さんは場を納めようと賛美歌を歌おうと言い出しますが、教授はその歌を
知らないと言い更に会場は大騒ぎに。
これを、藪をつついてヘビを出すといいます。
教授、少しは場の雰囲気を読まれた方が…。

ちなみにどうでもいい知識ですが、神が結婚を祝福するという言葉は確かに創世記に
あります。
「そうして神は人をご自分の像に創造してゆき、神の像にこれを創造された。男性と女性
にこれを創造さらた。さらに、神は彼らを祝福し、神は彼らに言われた。『生めよ。ふえよ。
地を満たせ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地をはうすべての生き物を支配せよ。』」
 これだけ読むと人間何様って感じですが、神が言ったのですから仕方がないでしょう。
まあこの聖書を書いたのも人間ですが。あわせて、こんな言葉も紹介しておきましょう。
「人間は創造主が作った傑作である。だが誰がそう言うのか・・・人間である。」
ガバル二(19世紀のフランスの石版画家)
以上、飲み屋のねーちゃんに話すと「へーすごいね!」と言われるけど、どうせすぐに
忘れられる知識でした。

そんな教授にご立腹のお母さん。娘相手に愚痴っています。
ところで今日は休日にもかかわらず、娘3人がそろっています。
奈津子さんは、ゆきひろ君が会社でゴシップの噂を聞きつけて飛んで行ってしまったために
ヒマ、いつこさんはまさし君が工房にこもっているためヒマ、せっちゃんは…まあいいでしょう。
さあ、教授の研究が始まりました。
いつもどおり、郵便屋さんと、通りがかりの奥様、古本屋さんに「結婚とは」を聞いて回って
います。まあ話し好きな人、ノロケたい人には願ってもない相手ですね。
世の中にはいろいろな結婚の仕方があるものです。
しかし教授、郵便屋さんが「文通の切手代がもったいないから結婚しましょって言われた
んです」っていうのを文面通りに受け取られましても…。それは結婚のきっかけと考える
べきで、必ずしも相手は節約できると思って結婚したわけではありません、とかゆーても
きーてねーな多分。
でも教授のおかげで反抗期にあったたけし君と奥様が分かり合えたのはいいことです。

さて。ヒロミツ君が部室にやってきました。せっちゃんに開口一番「結婚してくれ!」と
言います。
幼馴染の誰々さんはポンカンの入ったケースを2つ片手で抱えられるんだぞとか、かーちゃん
はお前が思ってるより3倍怖いといわれて「3倍の基準がわからないわよ」と突っ込まれ
たりとか、こいつら新春かくし芸大会のネタ練習でもしとるんかい、というぐらい息の合ってる
2人ですが、せっちゃんには結婚の意志がないのは明らかです。
ちなみに私は、コピー用紙(5冊入り)のケースを2つ持って移動くらいお茶の子さいさいです。
(張り合うな)

そんな間に教授は吉田先生からも新しい意見を取り入れました。
「親の視点から見た子供の結婚というものもある」
成る程。しかしそれを言い出すと、子供の視点から見た親の再婚とか、祖父母の視点
から見た孫の結婚とか、いとこの視点から見た親戚の結婚とか、ペットの視点から見た
飼い主の結婚とか…そろそろやめましょう。

おっと、雷をバックに、なにやらすごい形相の女性が現れました。ヒロミツ君のお母さん
らしいです。肝っ玉かあちゃん、という言葉が死語になって久しいですが、まだまだ健在
しているようですね。
ヒロミツ君のことで、何やら吉田先生が誤解してしまったようです。吉田先生の娘が
付き合ってるのがヒロミツ君だと思ったようですね。吉田先生の娘さんは少なくとも吉田
先生よりは頭がいいと思われるので、多分そんな選択はしないと思われます。
(第1話参照)

さてヒロミツ君はルンルン気分で柳沢家へ。
今日はおでんです。ちなみにヒロミツ君の好きな具はお餅巾着だそうですが、私は
それも好きですが、そぼろが入ってるものも好きです。あとは味がしみた卵に、からし
をつけて食べるのもいいですね。ちなみに子供の頃は、その卵を汁に溶いてご飯にかけ、
盛大に口の中へ入れたところ、からしのせいでふいて、親に怒られたことがあります。

えー。
柳沢家では、いつこさんがご機嫌です。まさし君の陶芸が売れて、欲しかったコートを
買ってもらったみたいです。いつもならまさし君をバカにする奈津子さんもほめまくり。
ゆきひろ君がなんと課長昇進になるかもしれないからです。あんな人が課長になった
暁にはその会社傾くんじゃないかとか思ったりするのですが。まあ今は不景気ですから、
何にでもすがろうと血迷う思い切った人事をすることがあるかも知れませんね。
そんなこんなで娘2人は幸せいっぱい。
さて、せっちゃんは…?
その頃教授は、華子ちゃんと考えています。本棚に飾られた男の子と女の子の人形。
もう少しすると本をしまう関係で移動させねばなりませんが、移動させると離れ離れに
なってしまいます。
でも華子ちゃんは、どんなところでも2人でいた方が幸せといいます。
これはどういうことでしょうか?

おでんが煮えました。皆で囲んで食事です。
教授は、大根を眺めながら、大根とおでんのつゆの幸せな結婚とかゆーてます。
確かにそれもありですが、冷めないうちに早く食べた方が。
と、大声で思わず大根を落としてしまいました。というか教授。それをそのまま食べようと
するよりは、皿に取り、箸で切られてはどうでしょうか。そのまま口に入れたと仮定
すると、よく煮えた大根の場合残りはくずれて下に落ち、つゆに落下した場合服を汚す
可能性がありますが。教授、この仮説を検討して下さい(するか)。

大声は、ヒロミツ君。ヒロミツ君のお母さんが突然やってきたのです。
ものすごい剣幕です。
なるほど、バーゲンセールで突っ込んでくるおばさん達の迫力がよくわかりました。
ヒロミツのお母さん、シマ子さんは、彼を連れ戻しにやってきたのです。
せっちゃんに迫って「こんなガリガリの奴に農業なんて出来るか」と罵倒した挙句、
教授に対して「こんな役に立たないものを学んでいてもしょうがない」と言い張ります。
お母さん。
確かに農業をやるには学問は役に立たないかもしれません。
しかし、農作業を楽にするための農薬、肥料、種などは、その学問から生まれたもの
です。
この世の中に無駄な学問はありません。…いや、1%くらいはあるかも知れませんが、
それでも研究している人にとっては大切なものです。シマ子さんにとってのポンカン農業
と同じくらいに。
それと同時に、人の容姿をけなすことは一番やってはいけないことです。ガリガリだろうが
バリバリだろうが、農業をやる気があれば自然、こなせていくものです。
自分の価値観だけを進めてはいけません。

そんなこんなで、ヒロミツ君がせっちゃんと結婚云々の話が柳沢家全体に知れ渡って
しまいました。
この場を収めるために、ヒロミツ君はシマ子さんと帰って行きます。
ちなみにこのヒロミツ君。「恋ノチカラ」というドラマでは、人妻と不倫した挙句、「やっぱり
家庭が大事」とかいって振られてしまうのですが、今回も同じようなことになってしまうので
しょうか?

その頃、まさし君の工房に、ゆきひろ君がやってきていました。近々課長になるという
のにしょんぼりです。
まさし君に声をかけますが、こちらもしょんぼりです。
何故なら、コーヒーカップにとってをつけたくはないのですが、つけると売れて、いっちゃん
が喜んでくれるから。
まさし君はとってのついたコーヒーカップを作りたくないみたいですね。
そしてゆきひろ君は、課長昇進は間違いだったと言いました。
2人とも、秘密が打ち明けられなくてしょんぼりしているみたいです。
好きな人のために自分を曲げるということ。これはどうなのでしょうね。

ヒロミツ君が柳沢家にやってきました。
「俺このままだと田舎に帰らされちゃうよ。どうしたらいいだろう」
せっちゃんは冷たく突き放します。
「あんたが悪いんでしょ、一人で考えなさいよ」
ヒロミツ君の性格を考えれば迷うのは当然ですが、せっちゃんの言い方もあまりにも
ひどいかと思われます。付き合う気がないのならそこで別れればいいし、付き合う気が
あるなら一緒に考えてあげればいいのでは。
今すぐ「結婚」という選択肢を選ばないにしても、「これからゆっくり考えたい」という
結論ではいけないのでしょうか。
田舎へ帰らないで済むよう、早急に結論を出したいヒロミツ君。それがせっちゃんには
気に入らないのかもしれません。
「ここの人たち(柳沢家)だって家族みたいなものだし」
そういうヒロミツ君にせっちゃんは言います。
「あんたは家族じゃないでしょ!」
…ヒロミツ君は、そう言ったせっちゃんに謝って、黙って帰っていきました。
2人はどうなってしまうのでしょう。

彼と入れ替わりに帰ってきた教授。
ヒロミツ君の傘に気づきます。
これがさりげない置き傘だったりしてまたやってくる口実だったら笑うところですが、
ちょっとここはシリアスな展開なのでギャグはなしにしときましょう。
教授は、でかでかと「恩田ヒロミツ」と書いてある傘を見て何かひらめいたようです。
「私もこうして傘に名前をかいたことがあります。しかしその傘にはとりわけ大きく名前を
書きました」
それは、教授とお母さんが結婚する前のことでした。
お母さんは教授に傘をプレゼントしてくれました。
何故傘なのかという問いに対し、お母さんは、「雨の日は鬱陶しくて気がめいってしまう
もの。そういう時にこそ応援しているのを思い出して安心してもらいたい。だからこその
傘」と言ったそうです。
それは、相手を思いやる気持ちがあるからこそのプレゼントと言えますね。
ただ、この時期結婚したい相手に傘をプレゼントすると、「あなた柳沢教授の生活見てた
でしょう」と突っ込まれるだけなので、やめておいた方がいいと思います。

その話は、せっちゃんだけでなく、奈津子さん、いつ子さんにも「結婚とは何か」という
答えを与えたようです。
いつ子さんはまさし君の工房に彼を迎えにいきました。買ってもらったコートではなく、
いつものジャケットを着て。
驚くまさし君に、「お豆腐屋さんでバイトするのに動きにくいから」と言います。
欲しいものが買えなくても、好きなものを作れてのびのびしているまさし君がいい。
それがいつ子さんの答えのようですね。

ゆきひろ君は奈津子さんに、課長昇進の話が実は間違いだったことを話しました。
奈津子さん、彼の前に黙って、ゴシップファイルの束をおきます。
「山口奈津子、回収のおじさんを捕まえて、無理やり取り返す。ちゃんと記録しておいて
よね」
毎日帰りが遅いよりも、楽しいゴシップ語りを聞きながら家族で食事。奈津子さんは
そちらを選んだようです。
そしてせっちゃんはどうするのでしょう。
悩むせっちゃんに、家族はとても暖かく、優しく、一生懸命に接してくれました。

教授は、吉田先生からヒロミツ君が退学届けを出したと聞いて驚きます。
そこにあった、ポンカンの飴を食べながら考えました。ええのー、飴。

駅に向かうヒロミツ君とシマ子さん。せっちゃんが、傘を広げて待っていました。
「私は、ヒロミツ君のお嫁さんになりたい。家族になりたい」
柳沢家の全員が、後ろにそろっていました。
つい心配で見に来たというお母さんに対し、「ああそれで皆さんここにいるのですか」
と教授、素でマジボケ。このクソ大事な場面でわらかさないで下さい。みかんを食べて
いた時だったので、気管に逆流して死ぬかと思いました。ドラマで人が死んだらリング
以来の大ヒットですが間抜けな死に方です。

教授は、おいしい飴の原材料、ポンカンに非常に興味を覚えたようです。
一度訪ねて農業を体験したいといいます。
シマ子さんはそこにシマ子さんなりの結論を見出したようです。


教授の結論が出ました。
お母さんと出会ったことによって3人の娘を授かった。
その3人の娘を通して、ゆきひろ君、まさし君と出会い、華子ちゃんとも出会えた。ヒロミツ君
やシマ子さん、ポンカンとも出会えた。
結婚に関してはデータなど無意味。
結婚とは、奇跡との出会いを授かるということ。それが神の祝福であるということ。

数年後。
ある教会にて、ヒロミツ君とせっちゃんの結婚式が執り行われました。
またもあの牧師さんですが、今度はちゃんと勉強しています。
教授に、なんでもお答えしますよと言ってくれました。
しかしもう教授に疑問はありません。
何故なら、花嫁の父親だからです。


視聴率は低迷したそうですが、久しぶりにすばらしいドラマを見ることができました。
原作もいいですが、こうしてドラマになるのもまたいいものです。
また今日も柳沢教授の研究は続いていくことでしょう。


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→天才柳沢教授の生活