多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→絶対零度〜未解決事件特命捜査〜


絶対零度
〜未解決事件特命捜査〜

第7話(10/05/25)

 話は面白かったんだけど展開が早いっていうか、エピソードがこまごま詰まりすぎて、
ちょっとついていくのが大変でした。
 まあ必要なものばかりだったのはわかるんですけどね。これこそ、前後編でやった
方がよかったような気も…。

 2006年4月。
 桝山という若社長が、金にあかせてあれこれ結構強引な経営をしていることがわかります。
 この社長は、骨髄移植をしていて、金で権利も買ったとか週刊誌にかきたてられている
ようですが…。
 臓器移植と違って骨髄移植はどんだけ金を積んだとしても、ドナーが一致しないとできない
んですよ。(臓器は、それこそ海外にいって移植してるように、ある意味お金があれば何とかなる)
 この記事書いたやつぁ下調べが足りないな。
 そんな中、この社長が刺されて死亡する事件が起きました。
 この時左手に何かの写真がありましたが…。

 3ヶ月の間捜査に進展はなく、その間、横川とかいう人が社長になってました。

 そして現在、2010年5月。
 桜木達はある公判に来ていました。
 木戸という、桝山殺害の被告人なわけですが、自分は犯人じゃないと言い出すんですね。
 弁護人も、特命の再捜査にミスがあったとみていると。

 なるほどここの展開としては、あのまま事件は未解決になって、特捜が再捜査をして木戸が
犯人だということを突き止めて逮捕、検察が起訴してその裁判という流れなんですね。
 こういうところから始まるのも面白いと思います。ムダにその前の流れがないので。

 検察側の証人かな、これ、倉田が証言台に立たされ、被告人木戸を犯人と判断した
経緯を聞かれています。

 2ヶ月前のこと、再捜査になった時に、桝山の強引な経営方法を憎んでいる人はたくさん
いたため容疑者は沢山いたらしい。
 けれども、桝山の元秘書が、たまたまいった居酒屋で、桝山の腕時計を身につけていた
男がいたのを発見した。
 それが、元警備員であった木戸だったと。
 
 それで倉田が木戸を取り調べたわけなんですが。
 倉田がずーっとペンのボタンをカチカチカチカチやっててうぜー。心理的プレッシャーを
与えるためなんだろうけど、こういうのもホントはやっちゃダメです。
 木戸の部屋からは、古美術のナイフが出て来ていて、それも元は桝山の持ち物だった。
どうしてお前の家にあったんだ、と聞く倉田。
 んで木戸は俺がやったと言ったらしいです。日頃から、人を見下した目をするのが気に
いらなかったと。

 あー結構誤解される人多いですねー。
 桝山がどうだったかはこれからわかっていくと思いますが、その気もないのに目つきが悪い
だけで誤解受ける人とか多いらしい。

 弁護人としては、自白は強要されたものである、という主張でした。
 ボールペンをカチカチされてたり、髪の毛引っ張ったりとか足蹴られたり怒鳴り散らされたり
した、と。そういうことすると本当に証拠能力なしとみなされますからねぇ…。でも倉田さんは
そういうことしない人だと思いますよ。わかってるでしょうから。

 ここで傍聴席から「でたらめだ!」と白石が思わず叫んだ。
 桜木がとりなしてましたが、白石さん、気持ちはわかりますがお静かに…。

 被告人と桝山が親しかったという証人が現れました。
 なんでも、よくバーで2人して酒を飲んでいたのを見てたらしい。
 そんで、あのナイフにしても生前に譲りうけていたという木戸。
 ただし血液反応は特殊な薬品がかけられて血球が破壊されているため、桝山のものか
特定は不可能だという。
 つまり、意図的な証拠隠滅ですよね。もちろん罪に問われるわけじゃないけども。
 そうでなければわざわざそんなことする必要がないし。
 弁護人はこれらをもって、木戸は犯人ではないと主張。
 あー腹立つなーもー。

 検事は倉田に、どうして2人が顔見知りだったことを見逃していたんだ、と文句言って
ます。いや…あんたも十分取り調べ足りなかった気もするんですが。
 室長は改めて倉田に、必ず解決しろ、と言うのでした。

 心証としては木戸は犯人なんだろうけども、ちゃんとした証拠があげられなければ、
このまま弁護人にグレーゾーンに持って行かれてしまうわけですね。
 要するにこのままだと、嫌疑不十分で無罪になる可能性もあるってことですわ。
 
 倉田は、ここに及んでいきなり木戸が顔見知りだったという事実を出してきたことに
着目、最初から言えない理由があったのではと考える。
 これは鋭いなと思いました。
 まあぶっちゃけ先に言っちゃいますけど、実際に2人は顔見知りではあったけど、
親しい仲ではなかったわけですからねー。

 桝山の元秘書に改めて話を聞く深沢。
 当時いろいろな会社を買収していって、やり手ではあったけども、誰も信用しなかった
という桝山。
 あなた…以前土曜9時のドラマに出ていた銭ゲバさんでは?
 携帯も使用用途ごとに使い分けていたという、まるで未だにバブル引きずってるような
男だったらしいです。
 プライベートはまったく見せたことがなく、警備員が顔みしりだというのも信じられない、
という秘書。
 自分が下だと思った人間には挨拶しないらしいです。
 ああ、それはよくないねぇ。社長の器としては。

 んである時、子供に人気の「ゆめちゃん」というキャラクターの会社を買収する予定が
あったらしい。
 それがいつの間にか立ち消えになってたと。
 桜木、「ゆめちゃんっていうとこういうキャラクターですよね」と描くのですが。
 描く必要があるかどうかはともかくとして、なんだその化け猫みたいなキャラは。
 誰も買わんわ!
 で、深沢が貸してみろって書くんだけど。ムダにうめーな!なにこの、影ではこっそり
練習してました、みたいなの。
 深沢曰く、雑誌で一度見たとか言ってて、記憶力と絵の腕前は関係ないとか言ってる。
いや、覚えていても描けないものは描けないですよ。おめーぜってー練習してるよこれ!

 んでその買収云々が立ち消えたのが、死ぬ一月前だったらしい。

 科捜研ではあれこれ他愛もない会話してるんだけど、サディスティック星の王女が
ペットのイグアナ元気がなかったから機嫌悪いらしくて、「鈴木が〜」とか言ってました。
 竹林も驚いてたけど、ペットの名前鈴木て。この人、白い猫に「クロ」って名前つける
タイプだよ!

 桝山のパソコンに気になる記事が保存されていたことがわかります。
 ある家庭のポストに突然、一千万のお金が放り込まれていた、というニュースが保存
してあったらしい。
 埼玉県の安藤という人のお宅でした。
 そしてブックマークも、ゆめちゃんのサイトがあったとか。
 ユメラーじゃないのとか噂する科捜研メンバー。
 買収予定のことにしても、そんなことしたらユメラーが許しませんよとか言ってますが。
 いや、それは今どうでもいいことなんじゃないだろうか、割と!

 
 過去、桝山が白血病であると発覚した時に、いろいろ電話をかけまくって、金さえあれば
何とかなると思っていたらしいことがわかります。
 自分には身内がいないから、適合するドナー見つけるためならお金に糸目つけない、
的な感じで探していたけれども、見つからなかったと。

 それを現在の社長に聞いてるんだけど…塚本さん?
 窓辺で美術品構いながら話聞いてた塚本、ツボの取っ手壊しやがったぁぁぁぁ!!!
 なんでそんなもんかまってんだテメーは!前回のあのかっこよさどこにいったんだー!
 おめーは「踊る大捜査線」で課長のジョッキ壊す青島か!

 そういうわけで平静を装って、古美術品の話をさりげなく聞く塚本。
 全然さりげなくないですが、その壊した壺が一千万円くらいするということがわかります。

 皆は、木戸の派遣元である警備会社を調べることにします。
 塚本の方はまだツボを心配していました。まあ指紋べったりついちゃってるしねぇ…。
 ここで、脇役キャラの婦人警官と警察官が、ネコパンチツボなんですよねーとか、ツボツボ
連呼してて、塚本に怒られるっていうくだりは笑いました。
 とんだとばっちりだ!

 桜木の方はまたまた残業ですが。
 倉田が差し入れを…ってまたバナナか。しかも自分にはおにぎり。
 え?嫌がらせなのこれ。桜木にはバナナって決まってんのゴリ?
 
 室長がやってきて桜木に、あんまり泊まるようならここの家賃もらうぞって言ってました。
 で、桜木は、調べれば調べるほど社長のことがよくわからなくなったと言う。
 感情移入できない人は初めてだって。
 お金がすべての人だったから、桜木には思い入れしにくいらしいですが、室長は、
人間そんな単純じゃないぞ、目に見えるものだけでなく、もっと奥にあるものを知らなければ
って言う。
 まあ、なんていうのかな、周囲が敵だと感じている人は、一面しか見せないようにして
自分を守る傾向もありますからね。当然プライベートの違う顔を知って周囲は驚くという
こともあるわけで。

 05年3月に桝山は白血病と判断された。
 ドナーにはすぐ登録したけれども、なかなか提供者が見つかるはずもなく、焦っていた。
 海外にも問い合わせてみたけれども、まったくドナーが見つからず、命のリミットが
迫る気持ちてのは、いかに金の亡者であっても怖かったでしょうねー。

 そしてそれから3ヶ月後、突然適合者が見つかった。
 治療を終えた後、桝山には自叙伝の執筆依頼があったらしいです。
 ああ、焼き肉屋の?←それ叙々苑ですよね。

 桝山は、大学時代に会社を作っていて、なんかもうすでにITバブルの寵児臭い感じに
なってきましたが、一緒に立ち上げた友達がいたらしい。
 でもその人はずいぶん前に辞めていて、今はパン屋してるようです。
 それに桝山は会いに行ったんだけど、「お前に食わせるタンメンはねぇ!」って感じでパン
売ってもらえなかったらしい。
 その友達も、会社を追い出される形で追放されたんだけど、今はこの仕事で幸せ
だと思っている、と言った。
 すると桝山は、幸せか、と嬉しそうに言ったんですね。
 それが死ぬ2週間前のことだった。

 友達曰く、昔は人とのつながりを大切にしていた。
 会社が上場して資金繰りに困り、やりくりしていくうちに笑わなくなったらしい。
 このあたりに何かありそうですねー。

 科捜研の方では、ナイフ調べていてあることがわかります。
 一方塚本が白石に思い切って相談しようとしていた時…。
 科捜研の調査結果が届く。
 要するに、ナイフ含めて、古美術品が全部ニセモノだったということです。
 つまり本物を買ったとみせかけてお金をプールしていたと。
 俄然安心する塚本。
 よかったですねー、弁償にならなくて。
 
 そういうわけで皆手分けして、いろいろなところを調べ始めます。
 そして、古美術商が変だということに気づく。
 小さな店なのに、異様に取締役が多いと。
 ペーパーカンパニーですかね…。言葉かえればフロント企業。
 
 一方桜木は、父の日作文コンクールという企画で、桝山が審査員をしていた
ことを知る。
 その時に、見覚えのある名前があり、桜木記憶をたどります。
 作文を書いていた子は、あの一千万がポストに入っていたという人の子供でした。

 この安藤父は大工だったんですが、骨髄のドナーに登録していて、提供できる相手が
見つかったと知り、とても喜んでいた。
 そしてその後事故で亡くなったらしいんですね。
 ひょんなことから彼女がドナー提供者の子供であることを知った桝山は、何度かだけ
手紙をやりとり出来るシステムを使って手紙を書いたらしいです。
 その後は偽名使ってやりとりしてたらしい。

 確か骨髄だけでなく、いろいろな臓器のドナー提供は、患者と提供者側で直接会って
やりとりすることは禁止されていて、素性も明かされないらしいです。要するに、利権がらみに
なることを防ぐためだったかと。
 だから、桝山はたまたま素性を知ることができたこの幸運を生かして、調べたんじゃない
かなーと思います。その後は偽名を使って文通してたと。
 まあ偽名を使っていたというのも、提供されて生きることができた自分が、金で何でも
買える男だと知られたらどう思われるか、というのを恐れたんでしょうね。

 それで急いでお金をポストに入れたりしたんでしょう。
 桝山としては「感謝」のつもりで。

 けれども、安藤家は喜ばなかった。
 警察に届けたと手紙には書いてあったらしいです。
 父が生きていたら絶対そうしただろうからって。
 桝山はその手紙で初めて、お金で動かせないものがある、無償の愛や善意がある、
ということを知ったんじゃないかと思います。
 それで、あのゆめちゃんとかいう会社の買収も辞めたんじゃないかと。

 桝山が、安藤の子供がゆめちゃん好きだからと、ゆめちゃんの便せんで返事を書く
姿は滑稽ではありましたけど、なんていうか、どう思われても気にしなかったんじゃ
ないかなとは思いますね。
 もし仮にそれをスクープされて記事にされたとしても「それが何か?」と平然と
答えるような。

 桝山は、「お金をポストに放り込んだ人は、100%の善意があるっていうことをわからな
かったんたろうね」と返事を書きました。
 
 安藤の子供、千尋ちゃんって言うんですか。
 つい先日まで神の国に行っておられた方ですか?(今頃千と千尋の神隠しつーても
分からない人多いだろ)
 千尋と桝山は三ヶ月ほど文通していたらしいです。
 
 桝山は悪い人だったの?という千尋に、桜木らは、千尋に会って変わろうとしていた、
ということを話します。
 出されなかった最後の手紙には、ありがとうって書いてあったと。

 千尋が、変わろうとしていたのになんで殺されたの、お父さんも死んで、お父さんが助けた
人まで死んだ、って悲しそうに言ってたのが印象的でした。
 そりゃあ倉田達からしたら、絶対に証拠あげてやるぞって奮起しますよね。

 えー。
 この後やっぱあの古美術商は、ペーパーカンパニーだったことがわかります。
 つまり、桝山は多額の金をその背景にある会社に渡してたということになる。
 たどって行くと、暴力団につながっていたんですね、その古美術商。
 同時に、木戸が所属していた警備の会社も暴力団のつながりがあって、木戸は桝山の
見張りとして派遣されていたということがわかります。
 
 会社が上場して資金繰りが苦しかった時に桝山が知らず金を借りたのが、暴力団大和会の
息がかかってるとこだったらしい。
 それからずるずる関係を断ち切れずに続いてしまったんでしょうね。
 大変ですね。

 木戸の行動監視はプライベートにも及んでいて、頻繁に、桝山が行くバーでも顔を合わせて
いたのはそういうことだったらしいです。親しい仲じゃない、見はられていたということですね。

 殺されたあの日、桝山は大和会と手を切ることを決めていた。
 会社ももう譲り渡すつもりだったらしい。
 そこで木戸に刺されたらしい。
 現社長も電話でその様子を知ったけれども、組織を裏切ったらお前も同じ目に遭う、と言われて
今日まで黙っていたということですね。
 なんだか、ここで木戸が捕まったからといって解決するような問題でもない気がしますね。

 これ終わった後で弁護人に倉田が「これで逃げ切れると思うなよ、警察はどこまでも追うぞ」
と言ってたのがかっこいいと思いました。
 証人でっちあげてるとこからして、この弁護人も大和会の息がかかってるでしょうからね。

 ここで過去の映像が入ってきて、桝山がなんかいきなりガキを使いっぱさせてるから
何かと思ったら、「おめーちょっとメロンパン買ってこい」をやってたらしい。
 自分が売ってもらえなかったから買ってきてもらったのか。
 ま、子供には好きなもの買ってきていいみたいなこと言ってたらしいからいいかぁ。

 メロンパン食べてうまいなぁと喜んでる桝山ちょっとかわいかったです。
 それで、千尋に手紙を書いてた。
 おい…食いながら書くな。メロンパン結構ボロボロ落ちるぞ。

 「命、家族、友達、お金で買えないものいっぱいあることを知りました。
 一からやり直そうと思っています」

 木戸に刺された後、床に落ちていた、会社を立ち上げた頃の自分と友達の写真を見て
桝山は何を思いながら死んでいったのでしょうか。
 いつの間にか忘れていたことを思い出せたけど、すべては遅かったと思ったのか。
 それとも、死ぬ前に思い出せてよかったと思ったのか。
 今となってはもうわかりません。

 桜木は友人のところに、桝山の心を伝えに行くんだけど、友達も、あの頃にはもう
戻れないと言う。
 戻りたくてもあいつはもういない、と。
 でもこの友人としても、わだかまりが解けてよかったんじゃないかな、と思います。
 桝山の本心を知ることができて。

 学生時代桝山が友達に、「いつかあのビルを超えるビルを建ててやると思って見上げて
たら、首がいたくなったよ」と笑って話すエピソードがあるのですが。
 桜木が高層ビルを見上げてて、それに若い日の桝山の映像が重なって、イテテ…と
首を押さえながら歩いていく桝山を桜木が見送るっていうのはすごいよかったです。

 パン買ってきた桜木は、室長にも差し入れ。
 つーか桜木は割といろいろなものを差し入れしてんですが、どうして皆からの、桜木
への差し入れはバナナだけなんでしょうか?

 ともかく室長、大事なものは失ってから気づく、かわろうとした瞬間に死ぬこともある、と
結構いいこといいます。
 ドラマだと「俺、これからやり直すんだ…」とか言ったら死亡フラグですよね、確実に。

 室長の部屋には、またあの杉並事件のファイルがありました。
 次回はいよいよこの真相が明かされそうです。




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