多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→鍵のかかった部屋 SP


鍵のかかった部屋 SP

SP(14/01/04)

 人は誰でも心の中に暗闇を抱えて生きています。
 今回の密室はその深く暗い闇によって作り出された、出口のない迷路といえるでしょう。
 はたして出口のない迷路から脱出することなんて本当に出来るのでしょうか?
 方法はただ一つ。
 どうか目をそらさず、そこなにある暗闇をじっと見つめてみてください。
 固定観念を捨て、色メガネで見ることなく真実の姿をとらえることが出来れば、必ず出口に
たどり着けるはずです。
 簡単だべ!ずっと右手を壁についていけばいいんだべ!(迷路の壁が独立していると
永遠に脱出できませんが)

 裁判では古美門が絶好調…あっ芹沢だった。
 さすがにこれギャグドラマじゃないから、芹沢が反論し終わったあと髪型を整えるような
ことはしないかぁ。新参者ではトリックネタやってくれたんですがねえ。
 芹沢、榎本がいなくなってせいせいした、とひどいこと言ってる。
 話があまりにも長いものだから純子、藤林さんと約束があったでしょう、道路渋滞するから
早めに出た方が、と追い出しました。
 最初の頃はびくびくしてたのに、上司の扱いなれたもんだなあおい。
 というわけで出た芹沢ですが。
 道路は渋滞してなくてかなり早めについたらしい。
 騙されてやんの!
 で、一応訪問してみるけど応答がないので困っていると、林の中に不審な男が一人。
 これ彼岸島の篤じゃね!?(メガネかけてねーだろ!←問題はそこではない)
 しかし芹沢は大して気にも留めずスルー。
 そんで車の中で約束の時間まで待つつもりが豪快に眠っていて、やってきた藤林の姪、
郁子に起こされることに。
 二人そろって訪問するもやはり応答がなく、郁子が合鍵で入ると、藤林は撲殺死体で発見される。
 凶器はゴルフのクラブでした。
 というわけでやってきたのは刑事のコウノ。
 腐れ縁にウンザリ、といったところですか。
 で、芹沢はコウノに、藤林は奥さんの絵画コレクションを美術館に寄贈したいと芹沢に相談
しており、その話で急ぎの用があると呼ばれていたと伝える。
 総額10億と聞いてコウノビックリ。
 確かにその額のコレクションをポンとタダで寄贈してたらねえ。
 私にくれたら速攻売り飛ばして現金に換えるのに…。(ダメだろ)

 で、侵入経路としては窓ガラスを割られてた場所があったので、侵入強盗と見ている、
というコウノ。
 芹沢は不審者の話をするけど、忙しいからとそれだけ伝えて帰って行きました。お前…。

 一方純子の方は、朝妻という高齢の男性から密室で起きた事件の話を聞いてるんだけど、
この朝妻が滑舌超絶悪くて何言ってるかサッパリわからない。
 話わからん人ですなと怒る前にお前の発音を何とかしろよ…。
 で、付き添ってきた管理人の小檜山が言うことには、心臓発作で朝妻が室内で倒れていた
のを誰かが助けて蘇生措置をしてくれ、さらに119番通報し、ドアを開けたまま去ったので
その人を探して欲しいということでした。
 当時ドアは施錠してあり、補助錠もしまっていて入れない状況だったので「密室活人」だと。
 ………すいませんが帰ってもらえますか。

 ちなみにこの小檜山という管理人、非常によく気の利く人で、高齢者が多いこのマンションに
おいてこまごまと電球交換したり、用事をこなしたりしてくれ、事件の朝も朝妻の部屋のテレビを
交換してくれたらしいです。
 あと説明私が見逃したのか知らんけど、この時点で藤林の事件から一月経過してるらしいです。
これを知ってようやっと、掃除魔の事件の意味がわかったよ…。

 で。
 芹沢は郁子に、絵画寄贈の話を進めたいというのですが郁子は、藤林から寄贈を中止
したいという連絡を受けていたと相談。
 亡くなる直前に電話してきてそう言ってたと。
 これなんで先に芹沢にも一言言っておかなかったのかなぁ。
 彼が芹沢を急ぎの用でと呼んだのもその話でしょう、という郁子だけれど芹沢は、寄贈は
弁護士である自分が聞いてる話だし、準備も進んでいるので、中止するのは難しいと言う。
 さらに、遺産にもなるから郁子の利害に関係してくるからその意味でも中止は難しいと。
 面倒なことになりましたなぁ。

 そんで芹沢は、郁子が藤林を殺した犯人ではないかと疑う。
 それでコウノに電話している最中に誰かに突き飛ばされて階段転がり落ちました。
 油断しすぎだよ芹沢さん…。そんなだから土方らに暗殺されんだよ。(それ芹沢鴨な。中の人同じだけど)
 コウノに、自分を狙ったのは郁子だと話をする芹沢。
 殺した後立ち去るとこを目撃されたから自分を狙ってんだ、というわけですか。
 コウノも、彼女の会社は確かに倒産寸前だけど、彼女にはアリバイがあるという。
 藤林の死亡推定時刻は午前9時から午後1時ごろなんだけども、その頃郁子は会社の
会議に出ていたと。
 で、芹沢は共犯者の存在を指摘。それが自分を突き飛ばしたんだと。
 でもコウノは誰かがぶつかっただけなんじゃないの、と聞かないんですね。
 お前なー。
 10億相当の絵画が絡んでるんだったら当然そういう話もあるとか考えないのか。
(まあ結果的には違ったわけですけども)
 なぜこのドラマはこんなに刑事が怠慢なんだ。昨日の新参者の加賀ととっかえたら
いいんじゃないのか。(それだと新参者で起きる事件がことごとく迷宮入りしてしまいます!)

 純子の方も疲れてるみたいで、榎本がいてくれたらなーとか言ってます。
 何いってんですか純子さん!
 書道して紙上になげて「いただきました〜」って言えばいいじゃないですか!
 何か浮かぶかも知れませんよ!(このドラマにはSPECは出て来ません)

 マンションで聞き込みをしてまわる純子。
 老人らは口々に掃除魔の事件を口にしています。
 なんでも、留守の間に掃除していく奴がいるのだとか。
 この一月の間に頻発しているらしいです。
 …どう見ても犯人は純子の隣にいる小檜山だろうが!
 こんなハイスペックの鍵あけてあちこち入れる犯人いたら合鍵持ってる奴しか
いねーよ!
 その小檜山は、新しく防犯カメラをつける業者さんがくるから、と席を外す。
 純子は聞き込み継続。
 そんであがってきた管理人と業者が。
 純子気づきました。
 呼ばれた業者こそ、榎本でした。
 やったね!

 榎本早速朝妻の部屋を確認。
 榎本が真顔でちゃんと、密室活人って言ってるのが面白い。
 彼は、犯人はあらかじめ部屋に入ることができ、その時に仕掛けをしておいたんです、
と言う。
 鍵のほかに補助錠があって、それは取っ手を回してかんぬきのようにはめるタイプの鍵
なんだけども、その時にそのかんぬきを受ける穴に当たる「ストライク」という部品を外して
おいたのだという。
 そしてドア枠に両面テープで止めておいたと。
 これならピッキングで鍵を開錠したあと、ドアを強めにゆっくり引っ張れば、ストライクは
外れて開錠できる。
 …この補助錠は中から閉めるタイプなので、ピッキングの時にその補助錠が閉まっていると
いうことは、中に人がいるってことじゃないのか…。それとも外からも閉められるタイプの
補助錠なのかな?いやいいけども。
 ともかく犯人はピッキングであけて中に入った後、そのストライクをきちんとまた取り付けたの
でしょうという榎本。
 無理やりあけたからかんぬき部分に傷がついていてわかるらしい。
 
 この事件は掃除魔事件の延長で起きたんです、という榎本。
 犯人の目的は何かを探していた、もしくはきれいに掃除して何かの痕跡を抹消する
ことでしょう、恐らく後者です。
 そして消したかったものは指紋。
 空き巣被害が起きれば捜査される、警察のデータベースで指紋が一致するとまずい。
 犯人はそれで掃除して回っていた。

 まあ犯人は小檜山なんですけども。
 彼は朝妻の部屋を訪ね、テレビを交換した。
 その時にストライクの細工をしておいた。
 そうして掃除のために潜入しようとしたら、倒れている朝妻を発見してしまい、救命措置を
して立ち去った。
 管理人ならあちこち出入りしてて指紋があってもおかしくないだろうに、どうして掃除する
必要があったのか。
 最近頻発している空き巣被害(小檜山の仕業)の指紋を警察は持っていたわけですけれども、
このマンションで空き巣被害があった時万が一にも指紋採取して調べられるとまずい理由があった。
 それが、今回の事件に関わってくるのであります。

 一方芹沢。
 サングラス買い込みまくってた。
 顔かくしたいらしい。
 …顔隠したところで付け狙ってる奴には丸わかりだろう。
 警備会社雇えよ。
 馬鹿なのかお前は。
 サングラスかけて「これじゃなんちゃら軍団だな」とか言ってる場合か。
 似合いすぎだろ。
 そこに榎本が純子とともに入ってきて、双方しばし沈黙ってのが面白かった。
 で、芹沢声をかけるわけですよ、久しぶりだなーって。
 ではしばらく珍妙な会話をお楽しみ下さい。
「今何やってんの。前の警備会社に戻ったの」
「いえ、防犯ショップを経営しています」
「そんな金どこにあったの」
「貯金です」
「貯金?どうやったの」
「一生懸命ためました」
「………。こういう言い方しちゃうとナンだけど、前の会社の給与だけで何ヶ月もかけて
世界一周旅行して、店開くって無理あんじゃないかなー」
「そうですか」
「そうだよー。………。お前ほんとはその金さー」
「貯金です」
「だからどうやって貯めたんだよ」
「一生懸命貯めました」
「世界ぐるーっと回ってさー」
「貯金です」
「ショップオーナー社長じゃ」
「一生懸命貯めました」
「だからどうやってためたんだよ」
「貯金」(切られました)

 榎本はJAの「冬はたーめる季節でーす」の貯金CMに出た方がいいと思うんだ。
 あと気づいて芹沢さん!
 榎本の回答がテンプレ化してる!

 さてなぜ小檜山が殺人の疑いがかけられているのか。
 彼はなんと間の悪い事に、藤林の家にも侵入していたのです。
 ところがそこで殺されている藤林を発見、人はいいやつだから思わず首筋に手を
あてて生きてるか確認、その後さらにアホなんか知りませんが、そばにあったゴルフクラブを
素手で触ってしまい、あわてて拭き去って逃走したと。
 しかし藤林には触ってるのでその指紋が残ってしまったわけですな。
 まあこれだと警察は小檜山を疑いますわな…。
 一応彼は窃盗で自首したらしいんだけど、殺人だけはしてないと、榎本に疑いを晴らして
ほしいみたいです。
 ちなみに小檜山が侵入した時、すべてのドア、窓に施錠がしてあり、完全な密室だった
らしいです。
 それで芹沢は、郁子が犯人で間違いない、と疑いを濃くする。
 鍵は3つあって、2本は室内で見つかり、もう1本は郁子が持って行たのだからと。
 しかし榎本は、郁子が犯人とは考えづらいという。
 彼女が犯人ならわざわざ密室にするメリットがない、自分が犯人だと名乗っている
ようなものだと。
 おそらくこの密室は郁子に罪を着せるために作られたものでしょうと。
 それを作った他の誰かが犯人であると。
 さすが頭の回転すごいですなぁ。
 で、芹沢は、その誰かが俺を殺そうとしているのかとか2回聞いたけど、榎本にスルー
された。
 あっ、そこの部分は興味ないらしいよ!

 窓の外には格子がはめられているので脱出は無理。
 どうやって鍵を閉めたのか、ピッキングも無理、英鍵も作れない、さらにこの玄関ドアを
内側から施錠するには、つまみの両方についてるポッチを押さえて回さないといけないので、
ドライアイスをつまみにのせておいて重みで施錠というのもできないらしい。
 純子がここで、鍵を複製したんです、どさくさに紛れて郁子の鍵も交換したんですとか言ってるけど
そのどさくさは、死体発見の時しかないわけで…。皆芹沢見たの笑った。
 と、ここで郁子バック落としてました。
 何やってんだよ。
 次に榎本は凶器となったゴルフクラブを見せて欲しいとコウノに頼みます。

 ところでまったく触れられてなかったけど、この手の格子というのは実は簡単に取り外せます。
だから私は最初一つの窓の格子を取り外しておいてそこから出て、鍵を何らかの方法でしめて
格子を戻しておいた、のだと思ってたんだけどなぁ。

 この後CMに行く時の提供で「ヒントは一つずつズラす」とありました。
 ズラかぁ…。
 ズラじゃない、ヅラだ。あっ違った、桂だ。

 芹沢は郁子を伴い、藤林が寄贈を予定していた美術館の館長、平松に会う。
 彼は、藤林が寄贈中止を考えていたと聞くと、そんなのは困る、何としてでも寄贈して
もらう、と頑なな態度です。
 これは絶対何かあるな。
 そんで調べてみると平松は藤林の事件があった当日、朝9時半に出かけ午後1時半に
戻ってきたという。
 …思いっきりアリバイねーな。
 そんで彼等は、企画物を制作しているというアーティスト、稲葉に会う。
 ああ、あのバンドの。(B'zの稲葉さんではありません。)
 錯視を使った展示物とかやってるらしい。
 面白いですなぁ。
 んで彼は、藤林と平松の間にトラブルがあったとかは特に知らないと。

 稲葉が作ってる迷路の入り口にはハンプティダンプティをかたどった顔があって、
それが左右にどちらかずれることによって迷路の入り口が開く。
 中に入るとなかなか楽しそうなとこで、これは美術スタッフさん頑張ったなぁ、と思いました。
 これ実際どっかで展示してないのかなあ。
 稲葉は、人は視覚からの情報に頼りすぎると間違った判断をしてしまう、と言う。
 その錯視を利用した展示物は面白いからなあ。
 興味ある方は錯視、で検索してみましょう。
 http://www.kecl.ntt.co.jp/IllusionForum/index.html
 ここの、おススメの錯覚とか楽しいと思います。

 その頃芹沢は何者からか脅迫を受けていました。
 手引かないとどうなるかわからんぞ、って。
 弁護士に脅しとかよくやるなぁ。

 純子は、小檜山のために密室を破りましょうとか言ってて、芹沢が俺のためだろって
言ってるのは笑えた。
 狙われてるから事務所から出たくないけど、予定ずらしずらししてもどうにもならんらしい。
 ここで榎本、何かに気づきます。
 榎本は考えていました。
 そうして。
 「密室はやぶれました」
 芹沢、喜んで「教えてくれ!」と。
 榎本「それは…明日お話します。」
 芹沢久々にブチキレました。
 
 出たよ、出ちまったよ俺の嫌いなやつ、なんで明日なんだよ、今言えよすぐ言えよここでい

 切られました。

 美術館にやってきた一同、稲葉とともに平松に会いに行くのだけれど、平松は館長室で
ヒモで首つって死んでた。
 ううーん…。
 真っ先に稲葉がかけよってヒモ外してるとこといい、犯人はキミだね。(身も蓋もない)
 
 パソコンに残されていた遺書によると、寄贈中止の話し合いをするつもりで時間をかけて
話し合ったがどうしても藤林が聞き入れないのでゴルフクラブで殴り殺してしまった。
 その後とっさにヒモを使い何とか密室にして出たが、もう逃れられないと判断して死を
選んだということらしいです。
 コウノは自殺で間違いないと言ってます。
 お前本当に新参者かSPECの刑事とトレードしてくれ。
 榎本は、この遺書は半分本物、半分ニセモノだと言います。
 と、ここでCMだよ。
 今説明しろよここで説明しろよ早くせつめ(どうせCMあけたらくるよ!)

 というわけで。
 事件当日藤林のところを訪れた平松は、彼を撲殺し、ゴルフクラブに指紋を残した。
 ただしそれは郁子のものだった。

 郁子はクラブには触ってないという。
 しかし榎本は、この事件の数日前に平松とゴルフ練習場に行きましたね、と言う。
 調べてきてたのか。
 なんでも、こないだバッグを落とした時にゴルフの会員証が見えたので調べたらしいです。
すごいなぁ榎本。
 それで、二人がきていたことが分かったらしい。
 郁子はたまたま平松と出会ったというけれど、どうやら平松の方は郁子が決まった日に
行くのを突き止めていて、計画的に出会うようにしたようですね。
 その時にゴルフクラブを取ってもらったと。
 そして帰宅後、その郁子の指紋がついているグリップを外し、凶器のクラブに付け替えた。
 榎本が確認していたのは指紋とかではなくて細工の痕跡だったわけですね。 
 傷を見つけた彼は、グリップがすり替えられた可能性を考えたんでしょう。
 でもコウノは指紋はなかったという。
 いいから口を挟まずに聞けよ。
 
 凶器に細工をして平松が逃げた後、なんも知らん小檜山が忍び込んで死体に驚き、
ゴルフクラブにうっかり触ってしまい、きれいに拭って逃げたために、平松の細工は台無しになった。
 クラブから指紋は出てないと知った時の平松の驚きはどんなもんだったでしょうなぁ、
ハッハッハ。
 ともかく、その密室についてはヒモを使ったという榎本。
 まずドアから出て、そのドアのつまみにヒモをひっかけてドアに近い窓から引っ張って施錠する。
(つまみについたでっぱりの話はどうなったんだろう…?)
 その後その窓は隣の窓から施錠、という風にすべての窓を順番に施錠していって、最後に
唯一外からでも閉められる二階の換気用窓を閉めて終了、というわけですか。
 てか純子さん「その窓は」「その近くの別の窓」って何回聞くねん。
 榎本実際に試したところ、3時間で出来たそうです。
 これ、たまたま間に合ったから良かったけど、もし芹沢がもっと早く来てたら思いきり
かちあってた可能性あるんだけど。約束してたことなんて知らないだろうし。
 3時間もかかる時点でものすごいムチャクチャなトリックだなぁ。
 まあこの話は榎本の面白さを楽しむもんなんでしょうけども。

 そして榎本が、半分本物で半分ニセモノと言ったこの遺書、密室をヒモでとっさに作った
というのは不適切だという。
 ヒモを使って工作するのに3時間かかるから、藤林と「時間をかけて話し合った」ということは
あり得ない。だから平松は誰かに殺され、その誰かが遺書を書いた可能性が高いと。
 コウノは、他殺とは断定できない、館内の監視カメラには不審者の出入りはなかったと言う。
 平松が室内に入り、死体で発見されるまでに出入りした者はいないというんですね。
 ただこれ、カメラ自体館長室のドアは映してなくて、その手前の廊下だけってのがミソ
だなあ。

 榎本に稲葉は、平松を殺した誰かがいるのなら、その犯人が藤林を殺した可能性も
あるんじゃないですか、と聞くけれど、榎本は密室の性質が違うという。
 藤林の件は、殺害後苦労して密室を作り上げている、平松の件は用意周到な計画の
後で殺害しているから同一人物ではない、と。
 さらに、この密室を作った人間は自己顕示欲が強い芸術家タイプ、と思い切り挑発
してますがな榎本さん。
 
 榎本はカメラ映像を確認するということで、自分のショップに純子を連れてくるんだけども、
これがまあ、看板も出てないしセキュリティ厳重すぎるしで、ここ訪ねてくる人本当に
いるのかって感じ。
 したら、紹介制を取ってるらしい。
 それでやってけるんですかねぇ。
 あ、ちなみに世界一周してたのはあちこちの古い鍵を手に入れてたからだそうです。
 そして芹沢は、自分狙ってたのは平松だから、もうこれで狙われなくなった、と安心して
業務に専念してるらしい。そうかなぁ…。

 あと純子、小檜山も紹介だったということは、泥棒同士のつながりですか、ここ泥棒の
たまり場ってことに…とかアホなこと言ってる。
 セキュリティ厳重で入れないつってんだろうが。
 そんで、榎本は美術館のモデルを作ったらしいです。
 平松の死亡時刻は、夜の0時から0時30分。
 今回は細かく絞れたんですね。
 まあいいや。
 玄関はセキュリティが厳重なので恐らく迷路を通ったのでしょう、という榎本。
 まず迷路の入り口に1つカメラがあるけれど、これは元々その後ろの絵画のために設置
されたカメラなので、位置的には迷路の上部分を映してるらしい。
 そして入り口はハンプティダンプティの顔がふさいでいるから、こっそり迷路には入れない。
 なんでも、事件当日の午後7時ごろ、一度ブレーカーが落ちて2分くらい停電していたようです。
 その後、稲葉が作業をしていて、迷路入り口のカーテンを閉めたのが11時28分と、0時16分。
ただその後も彼はウロウロ迷路にいたのが出口側の防犯カメラに映っていて、死角に入った
のはせいぜい15秒程度なのでその間に殺害したとは考えにくい。
 もうスペックホルダー呼んでこいよ…。
 
 美術館の関係者とかに聞き込みをした結果、平松は稲葉の才能をずっと育てていたことが
わかります。
 しかし最近スランプだったのか、半年ほど新作を出していないと。
 これをたまたま休憩していた助手に話すと、特にスランプではなかった、いつも通り作品は
作っていたけれど、表には出さなかったという。
 つまり、スランプを装っていたということになります。
 なぜ?
 そして美術館の売買とか取引の名簿を見せてもらった純子は取引先に不審な企業がある
ことに気づく。
 それを調べるために芹沢に協力を頼むけど芹沢は今忙しいとか言う。
 サングラスをかけたまま彼は、店先のテレビを覗きこむのですが…なぜか画面は真っ暗。
 そして芹沢、何者かに刺されました。

 ちなみに刺したのは、冒頭で芹沢が裁判してた相手であり、今回の事件とはまったく関係
なかった。
 紛らわしいなおい!
 で、芹沢がテレビを見たけど真っ暗な画面だった、と言われて榎本、芹沢のかけていた
サングラスを借りてその店へ行く。
 そして確認しています。
「そうか、そうだったのか。」

 「密室はやぶれました」

 稲葉に会いにいった二人。
 榎本は、平松を殺したのはあなただという。
 平松は実は、稲葉の作品を使って暴力団と取引し、マネーロンダリングしていた。
 藤林が寄贈を辞めると言い出したのもこれが原因だと。
 ただし平松は寄贈を中止するといったから殺したのではなく、それを知ってしまった
藤林を口封じのために殺した。
 稲葉はマネーロンダリングをしていたのが許せず、スランプのフリをして自分の作品を
守った。
 しかし契約を盾に作品を作れと言われて平松を殺したのでしょう、と言う榎本。

 さてここからトリックの解明。
 ハンプティダンプティは立体の顔でした。
 これを藤林は最初カーテンを閉めた時にひっくり返した。
 こうすると人間の目を通すと立体的に見えますからね。
 そうして隙間から迷路に侵入することができるようになった。
 
 一方出口のカメラの方は停電した時に偏向レンズを取り付けた。
 ここの説明ですがなぜ榎本がサングラスで気づいたかの説明が省かれてたんで。
 普通のサングラスはファッション性が高いので単に目を隠すものですが、きちんとした偏向
レンズを使ったサングラスの場合、紫外線だけをカットし、視界はとてもクリアに見えます。
 まぶしい水面とかでもそのまぶしさを取り除いてきれいな水面が見えるというわけです。
 ただし、偏向グラスには方向があり、これがうまく合ってないと芹沢のように、かけたまま
テレビを見ると真っ暗なことになってしまうわけです。(必要な波長が全部カットされてしまった)
 
 さて。
 この原理を応用して密室を作ったという榎本。
 失礼ですがこの説明サッパリわかりませんでしたので、カメラに偏向グラスをとりつけて、
迷路側にも特殊なフィルタをとりつけておいて、稲葉が移動する様子がその波長カットによって
見えなくなった、と思っておけばいいかと。
 その後平松を殺害し、隙を見てレンズを取り外し、ハンプティダンプティを元に戻した。
 カメラの映像を見ていて、窓ガラスの反射が消えていたことから気づいたらしいですよ。

 ちなみに。
 なぜ稲葉がこんなことをしたかというと、榎本の推理は「半分当たり、半分ハズレ」のようですな。
 彼は何かおかしいと思って盗聴器やGPSをとりつけて平松を監視、彼が自分の作品を使って
マネロンをしていると知った。
 さらに、藤林とのトラブルも知った。
 んで、平松が細工している様子も見ちゃったらしいですね。
 で、その瞬間に自殺に見せかけて平松を殺す方法を思いついたようです。
 殺した動機は、自分の作品をマネロンに利用されていたことじゃなくて、自分の作品価値が
高まったのは平松が裏でオークション価格を操作していたこと、平松がいなければ稲葉は世に
認められてなかったということを知り、ショックだったらしい。
 まあ失礼ながら、画家とか音楽家ってスポンサーがつくかどうかってのはあるからなあ。
 
 でも稲葉は平松を殺してからまったく作品が作れなくなった、この迷路は完成させられない
とか言ってます。
 もうほとんど出来上がってんだからやれるだろ。(ひどい)
 一方榎本はまったく興味なさげでした。

 そういうわけで事件は解決。
 郁子は改めて、絵画を寄贈したいと言い出す。
 美術館の職員から、頑張って再生させるからその象徴として寄贈して欲しいと熱心な手紙を
もらったらしいです。
 …マネロンに使われてたなら警察の捜査も入るだろうし、そんな簡単に再開できるかな…。
 ま、ともかくそういう心の広い人を疑ったんですね芹沢さんは、と相変わらずきつい純子。
 
 その頃榎本は怪しいグッズを客に売りつけてました。


  ☆☆ Iftah ya simsim! ]U☆☆
 便利と危険は表裏一体。
 どんな防犯グッズが出たところですぐにそれを破る手口は出てくる。
 道具に頼り切らないこと、最新のものが優れているとは限らないこと、そして最近では
SNSの内容から経済状況、留守にする時間帯を調べて侵入する窃盗犯がいることも
お忘れなく。
 セキュリティをボロボロにするのも、強固なものにするのも最終的には人次第である。


 


多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページドラマ&もろもろの感想→鍵のかかった部屋 SP