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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第3号

==警視庁メールマガジン第3号==
                                   発行日:01/08/03



目次
[〜ごあいさつ〜総務部広報課より]
●熱中症に注意!
●人ごみで気をつけていただきたいこと

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●やるせない事件

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●引ったくり犯

[防犯ミニ知識  海辺の警察署から]
●離岸流

[ほんの一口〜読者の声]
●警察庁って何ですか?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●熱帯夜を快適に

[情報提供のお願い]
●指名手配犯の情報を!




[〜ごあいさつ〜総務部広報課より]


●熱中症に注意!

 毎日、体温と同じくらいの気温が続き、うだるような暑さですね。ニュースでも連日、熱中症への注意を呼びかけています。
 この熱中症とはどういう病気か知っていますか?
 人間は運動すると、筋肉が収縮し体温の上昇により発汗します。しかし、その状態が高温多湿、無風などといった悪条件下で続くと皮膚の温度が上がり、皮膚の末梢血管が拡がって血液が体の表面に偏ってしまいます。そして心臓からの血流量が減って脳や内臓へ十分な血液が送られなくなり、倒れることになります。これが熱中症です。皇居周辺で昼休みなどにジョギングしている中高年者の方は多いですが、この猛暑下では大変危険ですのでやめましょう。息苦しさ、眩暈などを感じたら必ず涼しいところで休むように気をつけて下さいね。症状がひどくなる、意識を失っている人がいるなどありましたら救急車を呼びましょう。
                                  (情報協力 新出病院)

●人ごみで気をつけていただきたいこと

 先月下旬、兵庫県で花火の見物客が将棋倒しになるという大変痛ましい事故がおきてしまいました。被害者が弱者だったことも、警備やその他の落ち度に関しての注目を集めています。警察庁ではこの事件を受けて、全国の都道府県警察へ祭りなどの警備に関する注意を喚起しました。
 ところで皆さんは子供の視点を考えたことがありますか?人ごみの中子供さんの手を引いて歩く親御さんを見かけますが、大人が思っているよりもはるかに危険なものに囲まれています。
 例えばスーパーの展示棚。大人からは商品は下の位置にありますが、子供からは目線もしくはそれより上の位置にあることが多いものです。もし商品が落ちてくるようなことがあれば埋まる危険性もあります。祭りなどの出店では目の前で調理していることも多く、鉄板などに触れてしまう可能性もあります。また、歩きながら煙草を吸う人間が手を下ろした時、丁度煙草が子供の顔、目の位置に来ることもめずらしくありません。
 そして、満員電車の中で背中に背負っていた子供が圧死した例も報告されています。
 子供の視点から人ごみを見ること、危険でないか確認することは非常に大切です。最近歩道を歩く親子連れで、平気でお子さんを車道側の方で歩かせている方も見たことがあります。
 子供は大人のように状況を的確に判断し、危険を避けることが出来ません。周囲が十分気をつけるようにしましょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●やるせない事件

 孤独な死、というものをご存知ですか?近所からの通報を受け、駆けつけてみれば一人暮らしの老人が自殺していた…。世間のイメージはそんなものかも知れません。
 しかし我々が遭遇する「孤独な死」は家庭内で起きています。三世代で仲良く暮らしていたはずの家庭で何故、高齢者の自殺が起きるのでしょうか。不思議なことにご夫婦で暮らしているところでは報告例がありません。殆どが長年連れ添った相手を亡くし、息子または娘夫婦の家庭に同居しておられる方です。(すべての家庭がそういう状態であることを指摘するものではありません)
 
 子供を育て上げ、年をとって体の自由や無理が利かなくなると、とたんに疎ましがられたり折り合いが悪くなったりするケースがあります。こんな時、とても暖かいはずの家庭でありながら高齢者の方は1人、孤立した状態になります。育ててきた子供に裏切られ、漠然と毎日を過ごしている時、彼らは何を思い自殺という手段を選ぶのでしょうか。
 こういった現場に立ち会う時、不思議と室内は静まり返ります。他殺の可能性は無いか、何か見落としていることはないかと調査する全員が、息をつめ、一挙一動に気を遣っています。それと対照的に、家族は動機を聞かれて迷惑そうに「最近腰の痛みがひどくて悩んでいたようです」と答えます。これが、病気を苦に自殺というデータが多い理由です。「世間体が悪いので病死ということにして下さい」と平然とおっしゃる人もいます。捜査員の中にはそんな態度に思わず、「肉親が死んでも悲しくないのか!」と食って掛かる人もいました。

 当然変死扱いになりますから解剖に回されるのですが、医師もたまに「やり切れないですね」とつぶやく時があります。家庭内で孤立していたということが判明し、それが自殺の動機だと推測がついても証拠がない以上、家族の言う通りの動機となるのです。それであっても死者の顔は安らかで、誰かを恨んで死んでいった形跡はありません。
 病気を苦に自殺。
 戦後の日本を生き抜き、皆さんのお父さん、お母さんを育て上げてきた方々がそんな体の不調を理由に自殺を選ぶことはありません。簡単に「死のう」と思われることはありません。
 家庭内でご老人の役割と言えば、孫に昔話をしたり、先人の知恵を伝えたりすることでした。「亀の甲より年の功」という諺もありますよね。それが今、意味の無いものになりつつあります。おじい様、おばあ様を大切にしてあげて下さい。彼らのおかげで今の貴方があることを、どうか忘れずに。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●引ったくり犯

 大阪の犯罪で他県を抜いてダントツに多いのが、引ったくりと置き引きやな。駅とかで電車待ちしとると大抵どっかで「昨日引ったくりにあった…」とか「友達が被害にあった」という会話がされとるくらい、頻発しとる犯罪なんや。
 せやけど大阪人はがめついからすぐに、ひったくり防止用のグッズを売り出して、これが大当たり。他のところでも売られるようになったけど、自転車のかごに取り付けるネットとか、見たことあるやろ?

 そんなもんで俺も街中で引ったくりに遭遇したことあるけど、しつこいっちゅーか何なのか分からん奴だったんで、その話を今回するな。
 丁度ダチと歩っとった時に後ろから「ドロボー!」っちゅー叫び声がしたんで振り向いたら、丁度こっちに向かって女性モンのバッグを掴んだ奴が走ってきよる。ああいうのは正面から止めるとこっちもケガをするさかい、一旦脇に避けて足を出してスッ転ばせるんや。けどこいつなかなかすばしこくて、コケそうになって1回転して素早く立ち上がるとまた駆け出してん。こっちも止めようとした意地があるから追いかけたけど、まー走る走る。
 大阪の街は場所によってはいろいろ道が分岐して入り組んだところがあるけど、そこら辺を選んで逃走してなかなか追いつかれへんかった。ダチの方は警察に連絡を頼んだから一緒に追いかけて来てないし、あいにく住宅街やったから人もまばらで結局1人で追いかけてたんや。
 どれくらい走ったかな。かなり走っとるはずやのに相手もへたれんし、こっちもこうなったら持久戦覚悟で追いかけて、ビル街の方に入っていった。こっちは人もおるし俺は「そいつひったくりやー!」と叫びながら走ったんや。けど、引ったくり犯は取り押さえようとした人の間を信じられん位素早い動きで逃げよって、なかなか捕まらん。パトもビルの間に入られたら追ってこれんしな。降りるのにもたついとる奴もおるし。
 こりゃアカン思て「負けるかー」と追っていったら突然ヤツが後ろを向いてな、「えーかげんにせー!」って怒鳴りよったんや。えーかげんにせー言いたいのはこっちや思いながら走っとったらそいつ、バッグの中身を撒き散らし始めてん。
 中身は拾わなあかんけど、そいつ逃がしたら意味ないしと考えて一瞬迷ったけどやっぱり追いかけることに決めて、追いかけとったら「何で追いかけんねん!」って叫びよる。
 …今思うとこいつかなりアホやな。
 まー、その後ダチがパトカーに乗って追いついてきて逮捕されよったけど、逆ギレした引ったくり犯、初めて見たなぁ。あ、バッグの中身も無事戻ったで。
 大阪でひったくりしよる奴は俺に追いかけられんの覚悟でしいや。




[防犯ミニ知識  海辺の警察署から]


●離岸流

 前回から引き続いて、海水浴の注意事項について解説させていただきます。
 海水浴に行った時、色のついた旗が立っていたり、ブイが浮かんでいる場所があるのに気付かれた方もいらしゃると思います。そのような場所は「遊泳禁止」となっているので絶対に近づかないようにしてください。
 そういった場所は、急激に深くなっていたりということもありますが、「離岸流(りがんりゅう)」が発生する為に禁止区域に指定されていることもあるのです。
 最近取り上げられ始めているので、離岸流についてご存知の方も多いかも知れません。
 離岸流とは、海岸から沖に向かう激しい流れのことで、その潮筋にあるものをすべてさらっていきます。これに巻き込まれると気づいた時にはかなり沖合いまで流されており、あわてて戻ろうとしておぼれるケースが殆どです。
 離岸流は強い風が吹いている時に発生しやすくまた、海底が砂地で海岸線に対してくぼ地が走っており、そこで波がぶつかり砕けているようなところで発生します。ゴミなどの浮遊物が沖合いに向けて筋を引いているところがあったら、そこに離岸流が発生している可能性があります。近寄らないようにしましょう。

 もしも離岸流にさらわれてしまったら。そこから決して海岸に向かって泳ごうとしないで下さい。離岸流はプロの水泳選手でさえ太刀打ちできません。泳げば泳ぐほど体力を消耗するだけです。海岸線と平行にしばらく泳ぎその後海岸に向けて泳いで下さい。離岸流は幅はそれほど広くありませんので、横切ることによって簡単に脱出できます。
 楽しい海水浴、最近はクラゲに刺されるトラブルも多発しているようです。刺されたら直ちに海から上がり、真水の流水で洗い流して下さい。刺胞というものが刺さっています。手で抜いたりしないように。海の生物に出会ってもあまり素手で触らないようにしましょう。




[ほんの一口〜読者の声]


 毎回多くのご意見が寄せられています。総務部が部署ごとに分け、各部署から回答してもらうようにしていますが、メールアドレスが正しく記入されていない場合もあり、戻ってきてしまいます。質問したのに1週間経っても返事が届かない、という人はもう一度確認してみてくださいね。


●警察庁って何ですか?
「警察庁という言葉をニュースでも度々耳にしますが、どのようなことをしているのですか」
 こんな質問が届きましたので、警察庁へ行って情報通信局の方にコメントをもらってきました。
「警察庁とは、英語でナショナル・ポリス・エージェンシー(NPA)といい、全国の警察の役所という意味です。こちらの方が分かりやすいかもしれません。いくつもの県にまたがって犯罪が発生した場合などのまとめ役です。捜査情報を連絡したりします。法律的に指揮権は与えられていませんので、あくまでもサポート役です。また、全国の警察に発令する必要のある情報などが生じた時にも、警察庁がそれを発信しています」
 なるほど、アメリカのFBIのように全国の州にまたがっての指揮権、捜査権はないわけですね。




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●熱帯夜を快適に

 今日は!毎日暑いですね。今回から何故かこのコーナーを担当することになった、交通課の由美ですvvここでは知っておくと生活にちょっと便利?な裏ワザを教えちゃいまーす。伊東家の皆さんともども宜しくねー(笑)。
 今回は、熱帯夜でも快適に寝る裏ワザ!
 病気の時によく使う氷枕だけど、あれって別に病気の時だけしか使っちゃダメってこともないでしょ?水と氷(心持ち氷多めがグー)を入れて、枕にすると快適に寝られまーす♪頭が冷えると結構寝やすいですよ。
 それがない場合は、洗い立てのシーツにアイロンをかけず、ゴワゴワのままで寝ると肌触りが良くて気持ちいいです。あと、パジャマを冷蔵庫の中で冷やしておいて、それを着て寝るっていう友達もいました。
 試してみて☆
 でもクーラーをかけっぱなしで寝たり窓を開けて寝たりはやめよーね♪

 以上、裏ワザコーナーでした!




[情報提供のお願い]


●指名手配犯の情報を!

 警視庁では、国際指名手配犯、高遠遙一の情報を求めています。
 殺人及び殺人未遂、遺体損壊の容疑で指名手配中。刑務所から脱走後も各地で事件を起こしています。長身で細身、手先が器用でマジックの心得があります。また、変装も得意です。見かけられた方は最寄の交番までご一報下さい。
【逃亡指名手配犯 高遠遙一】
時折公園などで人形劇をしていることがあります。また、国内外のマジックショーにも出没することがあります。

 また、怪盗1412号から犯行予告を受け取られた方も、警察までご相談下さい。通称KIDと呼ばれています。宝石を中心に窃盗をはたらいています。変装が得意ですので、知人に化ける場合もあり注意が必要です。
【怪盗1412号】(上写真は変装時のもの・写真提供 週刊ダウト)
白色のシルクハット・スーツ・マント・靴・手袋を着用。ワイシャツは青、赤いネクタイをしています。右目にモノクル(片眼鏡)をはめています。侵入にあたってはハンググライダーを多用。危害を加えることはありませんが見かけたら速やかに通報してください。




[あとがき]

 今回は力が入ったのもあり大変長くなりました。目にされた皆さんも驚かれたのではないでしょうか。
 いつも「楽しい」「読んでいて為になる」という意見が寄せられ、嬉しく思うと共に「このレベルを維持しよう」というプレッシャーが我々編集に携わる人間の肩に重くのしかかってきます(苦笑)。今回の様々な方面に渡る記事も、「堅すぎず、柔らかすぎず」をテーマに作成しました。またご意見などありましたらどんどんお寄せください。
 ネット環境にない方の為に全国の主要書店で販売している冊子も、今号から定期購読を受け付けることになりました。外出が困難な方の為に郵便で自宅に送付されるシステムです。どうぞご利用ください。
 それではまた。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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