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警視庁メールマガジン第16号 |
==警視庁メールマガジン第16号==
発行日:02/02/01
目次 [〜お願い〜総務部広報課より] ●新宿公園爆破事件について ●警視庁へものやお手紙を下さる方へお願い [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●米国同時多発テロ事件を振り返って [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●手ごわい犯人 [防犯ミニ知識] ●ビル火災に巻き込まれた時は ●海外旅行でトラブル急増中です! [ほんの一口〜読者の声] ●新聞勧誘がしつこくて困ってます… ●精神鑑定って何なの? [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●風邪予防は効果的なうがいから! |
[〜お願い〜総務部広報課より] ●新宿公園爆破事件について 先月1月19日午前8時40分ごろ新宿中央公園で発生した、木箱爆発事件ですが、木箱の蓋を開けることで爆発が起きる「触発型」ということが捜査で判明しました。また、同一人物が起こした可能性の高い、都内での爆破事件(10日午後11時40分ごろ渋谷区桜丘町にて発生、12日の同時刻ごろ品川区八潮1公園内にて発生)についても、人や車の絶えるタイミングを狙って爆破が起きたことが確認されています。前者では無線による遠隔操作型爆弾が使われた可能性が高く、後者では触発型や遠隔操作型、時限式のいずれでもない単純な爆弾が使われた可能性の高いことが分かっています。 19日の事件では、使用された消火器については神奈川県内のメーカーが約40年前に製造・販売した製品であることが判明しており、高さ38センチ、直径9・7センチの小型タイプで、65年から68年にかけ、約9万本販売されています。メーカー担当者によると、消防法の定めにより10年サイクルで取り替えることが義務付けられており、飲食店が業務用として購入したものが残っているとは考えにくいため、家庭用として残っていたものを使用したのではないかと話しています。 また、これらから、犯人は火薬などの量や爆弾の種類別に実験を繰り返しているのではないかという専門家の指摘もあり、以降同じような事件が発生する可能性も十分にあります。 特に新宿中央公園での爆破事件は明らかに殺傷が目的と見られ、警視庁でも公園内やその他の場所においての不審物発見や呼びかけに全力を注いでいます。 不自然に放置されている荷物や紙袋、箱については、どんなに小型のものであっても不用意に開けたりせず、最寄の警察までご連絡ください。特に、短時間の間に移動している場合はそばに近寄ったりすることは避け、速やかに110番通報を行うようにしましょう。また、何者かがそういったものを放置したり、置いたりするのを見かけられた方も情報をお寄せください。 ●警視庁へものやお手紙を下さる方へお願い ここ最近、怪盗1412号や広域指名手配犯、高遠遙一に渡して欲しいといった趣旨のお手紙や荷物を頂くことがあります。しかし警視庁はこれらの人物を逮捕する側であり、大変申し訳ありませんが送られてきたものを渡すということは行っていません。 特にクリスマスやバレンタインデーなどに増加しますが、一切引渡しをせず処分していますので、送らないようにお願いします。昨年では、届いた品物を二人が持ち去ったのではなどというニュースも流れましたが、一切事実無根のことです。 ただし、1412号や高遠遙一に関する情報をお持ちの方につきましては、お気軽に情報をお寄せください。ご協力お願い致します。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●米国同時多発テロ事件を振り返って 早いもので、米国テロ事件からもう5ヵ月が過ぎようとしています。ニューヨークの象徴と言われた世界貿易センタービルが崩壊し、多くの人が犠牲になったあの事件は、我々市民の安全を守る側にとっても大きな衝撃でした。 警察や消防士、警備員などは有事の際に避難する人々を誘導したり、事件の原因に対処するという役目があります。そういう職務なのですから逃げることは許されません。むしろ自分から向かっていかなければならないのです。 センタービルに飛行機が突っ込み炎上してから、逃げ惑う人々の中を消防士は火元へと駆け上がっていきました。混乱している人々を警察官はビル壁の破片が落ちてくる中誘導し続けました。 そしてビルは倒壊し、彼らはその中に消えました。 気の毒に、という声もあるでしょうが、彼らの側に立つ者として私は職務を全うしむしろ本望だったのではないかと思っています。彼らのおかげで助かった命もまたあります。 もちろん我々は職務を命と引き換えにしても良いと思っているわけではありません。向かった先から生還する事を第一に考えよというのは鉄則です。しかしもし仮に日本であのような事件が起きたとして、殆どの警察官は進んで避難誘導に向かい、自らの危険など考えもしないことでしょう。 警察の不祥事が珍しいことではなくなり、信用は地に落ちてしまいました。ですが殆どの警察官は真面目に職務をこなしています。有事の際には必ず皆さんを守り、犯罪に立ち向かいます。 崩れたビルの中に消えた彼らも、自分が逃げるなどとは考えもしなかったでしょう。 平和を守る立場というのはそういうものです。何ら見返りを求めるものではありません。 市民を守り、国を守って殉職した彼らのためにも、もう二度とこういった事件が起きないことを願います。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●手ごわい犯人 もうすぐ学年末テストやでー。学生諸君はこれからが正念場やな。もちろん俺もやけどな。 今までの事件の中で、結構てこずらされた相手ゆーたら一番先に浮かんで来るのがS、ゆー犯人や。こいつは医者やってんけどな。 医者でも専門分野は分かれるし、得意不得意があるから必ずしも医者が殺人事件起こしといてごまかせるいうもんでもないけど、Sは法医学専門やってん。 法医学言うのは平たく言えば死体専門やな。せやから、死体がどれくらいで死後硬直始まるとか体温がどれくらいの速度で下がっていくとかよー知っとるわけや。そこらへんをごまかしてうまいこと完全犯罪企みよった。 最初は大阪府警も騙されて事件性なしと判断してんけど、遺族から俺が依頼されてな。天下の大阪府警が事件性なしと判断しとるワケやし…と最初は断ったで。でも何やおかしい思て調べ直したら微妙に不自然なところがあってな。 偽装工作は完璧やってんけど、完璧すぎて不自然になってもーたんや。前に言うた思うけど、普通アリバイがいつもハッキリしとる奴なんか少ないもんや。それこそ病院に入院しとるとか、生放送のテレビに出てたんでもない限りな(まあそれでも犯罪やった奴はおるけど)。 この事件の被害者は死後数日経ってから発見されたんやけど、普通それくらい経ったら死亡推定時刻なんてメチャクチャ幅が広がるンや。大体5〜6時間の幅が出る。けどその間きっちりアリバイを用意出来るのは犯人くらいしかありえへん。 で、アリバイあるんはSだけやったからちょお調べてもろたら、死亡推定時刻をずらすために細工したのを認めてん。つまり推定時刻が出る時間帯は自分は安全圏におる、ゆーことやな。 計画殺人の場合、誰を敵にしたくない、言うて医者以上のモンはおらん。余計な細工するし面倒なん(偉い議員とか)と知り合いやったりするからな。 せやけど真実を明らかにするんやったら俺は絶対負けへんで。浪速の根性見せたるわ。 |
[防犯ミニ知識] ●ビル火災に巻き込まれた時は〜新潟県警刑事課より〜 初めまして。やっと番が回ってきました。よろしくお願いします。 当県だけに限らず、土地代が高額といわれる日本では、都市部にビルがひしめき合いその中に店がいくつも入っているというところが少なくないと思います。 こういったところでは、消防署とともに指導を行っておりますが、避難誘導や店員の訓練、マニュアルが揃っていないことが多く、火災が発生した場合など逃げ遅れて死亡する事件が多発しています。 一番安全なのは、避難経路がきちんとしていないところや非常口を物でふさいでいるような店には行かないことですが、付き合い上選んでいられない場合もあるでしょう。 もしこういった店で火災に巻き込まれた時は、余裕があれば消防署へ通報してもいいですが、まずは逃げることを最優先としてください。可能であれば、非常階段などからの脱出を試みます。 次に、煙が充満していた場合はただちに姿勢を低くし、できるだけ床に近づくようにします。おしぼりやハンカチ、ティッシュなどがあればそれをぬらして鼻と口を覆ってください。火事での死亡原因No.1は、有毒ガスや一酸化炭素の吸引によるものです。煙は上へ上へとたまりますので、姿勢を低くしていれば視界もきき新鮮な空気も吸うことが出来ます。特に近代的な建物では資材の関係上有毒ガスが発生することが多いので、煙が充満している中立ったままで移動するのは非常に危険です。 階段が煙で包まれていても、炎が出ていなければまだ逃げられる可能性があります。腹ばいになってゆっくり降り、息が苦しくなったら段の間の空気を吸います。 下の階が炎に包まれていた場合は屋上に逃げるか避難梯子、袋などでの脱出となります。屋内に留まらず必ず屋上に出るようにしてください。避難袋を使用する場合、女性のハイヒールは穴を空ける原因になりますので脱ぐようにしましょう。 また、上層階の場合はスピードが出てかなり危険ですので、先にクッションなどを落としておく方が安全です。 ただし、避難袋に人が殺到してパニックになっている場合、見切りをつけることも重要です。狭い通路に人が殺到している時も同様ですが、パニックのあまり脱出が出来ず、生存のチャンスを減らすことにもなります。不安な時は人間の心理として、大勢の人がいるところへいたいものですが、それでは脱出できなくなってしまう場合もあります。 また、エレベーターは使用しないようにしてください。停電となった場合閉じ込められ、煙が充満します。 火事の際の避難は冷静に行動することが生存への一歩です。 ●海外旅行でトラブル急増中です!〜沖縄県警生活安全課より〜 沖縄県警です。よろしくお願いします。 不況のためか海外への旅行数が減ったと言われていますが、それでも大型連休や夏休みなどに海外へ出かける人数は依然として世界でも上位に入ります。 ところがここ最近新たな手口の犯罪報告が増えてきました。今回はそれを紹介したいと思います。 1.ちょっとした親切心があだに 貴方が空港のロビーに座っていたところ、小さな女の子が走ってきて転んだとします。貴方はどうしますか? 恐らく殆どの人が抱き起こしてあげるのではないでしょうか。実はこれが手口なのです。慌てて走ってきた親がお礼を言い、それを見送って席に戻ると貴方の荷物は消えていることでしょう。 また、何か支払いの際に小銭を落とした人がいて、それを拾うのを手伝って戻ったら荷物が消えていたという報告もかなりの数受けています。 置き引きには警戒していても、こんなことが目の前で起きた場合不思議なほど、殆どの人が荷物を放置してしまうのです。親切心につけこんだ手口にはご注意ください。 2.やたら心配する外国人 治安の悪い国に行くと、子供達がまとわりついてきて財布をすろうとすることもあります。それを一喝してやれやれと思っていたところ、通りがかった夫婦が「大丈夫ですか。怪我はありませんか」と体にさわり確認してくれました。ところが夫婦と別れてバッグを見ると財布が消えている。心配する風な言葉をかけ体を触ろうとしてくる人には、バッグの口をしっかり握り締め、笑顔でお礼を言ってサッサと立ち去ることです。 3.現地の日本人 外国で同国の人間を見かけてホッとするのは何も日本人だけではありませんが、その日本人にしてやられたという事件も報告が入っています。「この国は物騒だから気をつけてね」といった世間話から親しくなり、「いいお土産やさんがあるから買ってきてあげる」「あなたが買ったこのバッグ、値段をふっかけられているからバッグを見せて差額をもらってきてあげる」などとお金や荷物を受け取り、そのまま行方をくらませる手口です。 また、さも高級品であるかのように品物を見せ法外な値段で売りつけるという被害もあったようです。いずれも、「日本人だから同郷の人間を騙すわけがない」という心理につけこんだものです。日本国内で日本人による犯罪が起きていることを思えば、海外でも同じようなことがないとはいえませんね。 海外旅行は自国とは異なる文化に触れることが出来、とても楽しいものです。しかし異なる文化であるが故に日本で常識とされていることが通用しないこともあります。 無用心に貴重品を人前で出し入れしたりせず、危険地帯には絶対に近づかない、甘い言葉に騙されないなど自衛を行いましょう。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●新聞勧誘がしつこくて困ってます… 「私は1人暮らしをしているのですが、一週間に一回くらいは新聞の勧誘がきます。それも、いらないといっても帰らなかったり、ひどい時にはドアを蹴られたりします。また、時には集金を装ってあけさせようとしたりかなり悪質です。何とか取り締まってもらえませんか」 生活安全課からお答えします。 「まず、軽犯罪法という法律では、家主が「帰れ」と言った場合もしくは退去の意思表示をした場合、正当な滞在理由がなければ訪問者は速やかにそこを離れなければならない、と定めています。もしも警告しても帰らないような場合は『不退去罪』という罪になりますし、ドアを蹴った場合は器物損壊罪が成立します。滞在の理由については、借金の返済要求などがありますが、何時間も滞在している場合であればやはり不退去罪が成立します。 また、無理に侵入を試みるのであれば住居侵入罪にもなります。チャイムが鳴ったとしても心当たりがなければドアを開けずに対応してください。らちがあかない、帰らないなどは遠慮なく通報して下さい。自分で応対しようとしてドアを開けた途端に刺されたという事件もありますので、十分気をつけましょう。しつこいセールスや宗教勧誘についても同様です。一番いい方法はドアを開けず居留守を使うことです。女性であれば『主人に相談してみないとわかりません』というのも手ですね」 ●精神鑑定って何なの? 「犯罪を起こした犯人とかによく、精神鑑定をしたとか言ってますけどした人によって結果が違いますよね。なんで違うんですか?」 こちらにつきましては、新出病院さんの方へお聞きしました。 「ちょっと専門外になりますから詳しいことは言えませんが…。人間の精神や性格、心というものは非常にあやふやなもので、分類の明確な基準はありません。確かに気の短い人はカッとなって事件を起こしやすいとか、冷静な人の方が計画犯罪を起こしやすいとか言いますがそれはあくまでも統計データから出た憶測であり、絶対的なものではないです。つまり、その人間に対して精神鑑定を行うということは、計測できたデータを過去の分類に当てはめて推測したり、その鑑定者の経験に基づいて考察したりするものなので、鑑定人によって結果が異なるのはやむを得ないです。ニュースでご覧になったことがあるとは思いますが、一審で判断能力なしと判断された人が二審ではその逆の結果となったりということもありますね。精神というものが、外から容易に推し量れるものではないので、なかなか難しい分野だと思います」 皆さんお忙しい中ご回答ありがとうございました。 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●風邪予防は効果的なうがいから! こんにちは!交通課の由美ですvvあともう少しでバレンタインだよねー。今年は義理チョコどうしようかなー♪ 今回の裏ワザは、風邪引いたかな?のどが痛いな、っていう時に役立つものでーす。 皆は扁桃腺って知ってる?のどの両側にある器官なんだけど、のどが痛いっていう時は大抵風邪のウィルスがこの辺をウロウロしてるからなんだって。よく診察に行った時に先生が触ったりするよね。 それで、風邪予防にはうがいっていうことになるんだけど、水でうがいするんじゃ殆ど効果0。お茶とか紅茶がいいって言うけどそこにおしょうゆを数滴たらしてみて。このおしょうゆが実は風邪のウィルスにとっては天敵みたいなもので、それでうがいをすれば殺菌効果バツグン。 あと、首を左右にゆっくり何度かひねると、風邪のツボを刺激するんだって。 この方法で初期の風邪なら吹き飛ぶハズ。頑張って明日も元気に仕事しよう! |
[あとがき] このメールマガジンを編集していた時に、速報で外相と次官更迭のニュースが流れました。あれよあれよと言う間に国会は混乱をきたし、内閣支持率も低下したようです。 その間にも様々な事件が発生しており、白い粉が送りつけられるという事件まで起きました。上が混乱すれば国民も不安になります。いつまでもバタバタしていないで、どっしりと構えてもらいたいものです。 そういえば次号はバレンタインデーの翌日になりますね。今年は明智警視や服部君宛にいろいろ届きそうです。これも人徳でしょうね。 それではまた次号でお会いしましょう。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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