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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第21号

==警視庁メールマガジン第21号==
                                   発行日:02/04/12



目次
[〜お知らせ〜総務部広報課より]
●平成14年度はいかに!?
●一気飲みを強制するのは止めましょう

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●つじつまの合わない証拠物件

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●探偵と警察はライバル同士

[防犯ミニ知識]
●運転中の携帯電話使用による事故
●暴力団を追放しましょう

[ほんの一口〜読者の声]
●チャイルドシートをつけなくてもいい場合があるのですか

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●足の疲れにはこれ!

[内部密告コーナー](今号から加わった新しいコーナーです)




[〜お知らせ〜総務部広報課より]


●平成14年度はいかに!?
 
 学校の完全週休2日制導入、ペイオフ解禁、ワールドカップ初のアジア共同開催など平成14年度は様々な話題にあふれた一年となりそうです。
 警察も今年度の採用数を大幅に増員し、増加する犯罪へ十分な対応を心がけると共に、防犯指導面に於いてもより一層の努力を行っていきたいと考えています。
 特に平成13年度の統計では少年犯罪の増加が顕著でした。少年法適用年齢が大きく引き下げられたものの、未成年者ということで被害者や遺族に情報の公開が行われなかったり、被害者のプライバシーのみがマスコミに晒されるなど情報化社会の問題も浮き彫りになっています。今年度は被害者救済にも力を注ぐとともに、補導や巡回など犯罪防止の処置に尽力致します。
 また、ワールドカップで懸念されているフーリガン対策として、集中的に訓練を行っているほか、ニュースでも取り上げられているように、ポリカーボネート製の透明盾導入や装備の一新などを行いました。国内の暴動と違い死傷者が出たり破壊行為が行われるフーリガンの被害を抑え、市民の安全を図るためにも全国都道府県警であらゆる対策を行います。ご理解とご協力をお願い申し上げます。


●一気飲みを強制するのは止めましょう

 昨年13号でも少し触れましたが、4月は入学コンパや歓迎会などで飲酒の機会が増えます。しかし、立場的に断りづらいのをいいことに無理矢理アルコールを薦めたり、一気飲みを強制するのは問題です。毎年この時期は夕方から深夜にかけて、119番の出動要請が2〜3倍に増えます。その要請理由の半分を占めるのが急性アルコール中毒です。
 最近は未成年の飲酒も増え、未発達な体にアルコールが回ることによる急性アルコール中毒の発生だけでなく、正常な成長の阻害や内臓が正常に機能しなくなるなどの弊害も生じます。進学のおめでたい席だからという飲酒が、のちのち体に深刻な被害を及ぼすこともあるのです。
 当院ではありませんが、昨年急性アルコール中毒で運び込まれたのはなんと小学生でした。興味本心からお酒を飲んでみたいといった子供に対し、父親が薦めるままに相当量飲ませてしまったそうです。子供は約30分後に意識を失い救急車で運び込まれましたが、容態は思わしくなくそのまま入院となりました。内臓にも機能不全が一時期出て、退院できたのは一ヵ月後でした。せっかくの新しい生活が台無しになってしまったわけです。
 このような例はまれであるにしても、慣れない飲酒がよくないことは変わりありません。先輩にあたる方々も、新入社員に対して決してお酒を無理強いすることのないようにしてください。
                            (協力/東京消防庁・新出病院)




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●つじつまの合わない証拠物件

 今年桜は随分早く咲いてしまいましたが、毎年この時期になると満開の桜を見るたびに部下が思い出すという事件があります。今回はその話をしましょう。
 住人からある商店店主の自宅の様子がおかしいと通報を受けたのは、丁度その日の早朝会議が終わった頃でした。昨日から店を閉めたまま静まり返って、家族も顔を出さないというものです。所轄署とともにうちの部下が駆けつけてみると、不況から営業が立ち行かなくなったという遺書と共に、一家心中をしていました。
 とはいえ多額の借金も残っており、他殺の可能性も有りますので部下が調べていたところ交通整理をしていた警官が、一人の男性を連れてきました。
 昨日の夜この店で買い物をした、というのです。
 その証拠として買い物をしたというレシートもありました。男性が言うには、この店は残業で遅くなった時などに寄って夜食を買うことがある、昨日の店主は少し元気がなさそうだったがいつも通り言葉を交わした、ということでした。
 すわ偽装殺人かと捜査陣はいろめき立ちましたが、司法解剖の結果は自殺であり、不審点はありませんでした。つまり一昨日の夜に一家心中、発見まで確かに一日以上経過していることが判明したのです。
 その男性にはもう一度事情を説明していただきました。しかし、証言におかしいところはなく嘘を言っているようにも見えません。駅から自宅まで、深夜開いている店はその店だけであり、別の店で買ったということはありえないということでした。
 レシートも証拠物件として提出してもらったものの、死亡しているはずの店主と会話したあとこれとこれを購入、などと調書に書けるはずがありません。
 結局男性の勘違い、レシートも機械の日付設定を間違えていたのだろうということに落ち着きましたが、今でも時折会話にのぼることがあるようです。
 店主は死後も自分の務めを果たしたのではないかと。
 皆さんはどう思われますか。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●探偵と警察はライバル同士

 新年度が始まって2週間経つけど、学生やったらそんなに何が変わったつちゅーわけでもないな。まあ毎週土曜日が休みゆーのはありがたいことやけど。
 ほな今回は殺人などの事件とは切っても切れない警察の話でもしよか。
 俺が警察を通さず依頼を受ける時は大抵、警察に訴えたり相談したりしたのに、事件性がないっちゅーて動いてもらえんかった時やな。昔から探偵小説には警察が登場し、探偵に必要な情報をもたらしたりまんまと犯人逃がしてしもて、探偵においしいところを持ってかれる、ゆーのがセオリーかもしらんけど、実際は絶対そんなことあらへん。
 警察は探偵より情報収集能力に長けとるし、もちろん情報も漏らさん。探偵に何一つ協力してくれることはない。少なくとも日本ではな。
 俺がしょっちゅう警察とつるんどるように見えるんは、こっから先は警察の範囲やと判断した時や、捜査を始めるに足る何かを見つけた時に出動を要請するからや。確かに俺の親父が府警本部長やから無茶言えば動かんこともない。けど、そんな正式に捜査できないことを頼んでもしゃーないやろ?どうせやったら公判を維持できる状態にしとかんと。
 どちらかというと、警察は探偵ほど鬱陶しいものはないと思っとるはずやで。事件現場にやってきて勝手に事情聴取を始めたり、現場を荒らしたりする奴もおるからな。最近そういう自称名探偵が多いらしいんや。テレビの変な影響かもしれんけど。
 どんなに事件に興味があっても、依頼者からの要請がない限り勝手に探偵が現場を調べたりしたらあかん。例えば報道を見ていて捜査に明らかな間違いがあるとかなら別やけど、そういうのも滅多に起こることやない。俺かて、勝手に現場荒らしたら親父に容赦なく怒られるわ。
 探偵は影から事件を解決するもんやで。




[防犯ミニ知識]


●運転中の携帯電話使用による事故〜栃木県警交通指導課より〜

 99年11月1日より道路交通法第71条(運転者の遵守事項)に「第5の5項」が追加されました。こう書くと何の事やらわからない方が多いでしょうが、運転中携帯電話は使用しないこと、とする項目です。ただし、傷病者の救護もしくは、公共の安全維持のため、走行中やむを得ず使用する場合を除きます。
 新聞で間違った報道がなされたため、「事故を起こしさえしなければ電話を使用しても良い」と考えている人もいるかもしれませんが、ハンズフリーのものを除き一部を持たなければ会話できないものは、運転中の使用は違反行為です。さらに、事故を起こさなくとも道路における交通の危機を生じさせた場合は罰金刑もしくは懲役刑となり、前科がつくことになります。
 また、統計では電話がかかってきた時などの「受信操作時の事故」が最も多く、形態としては「車両相互の追突事故」が多くなっています。
 つまり携帯電話に一瞬気を取られたことによる事故は、交通事故発生原因の一位にあたるわけです。いかに携帯電話が危険であるか、お分かりいただけたでしょうか。
 交通安全標語として「注意一秒怪我一生」という言葉がありますが、たった一秒のわき見運転があなただけでなく、被害者の人生も閉ざしてしまいます。
 ドラマで俳優が運転しながら携帯電話で会話していたとしても、彼らは本当に運転しているわけではありません。牽引されていたり、止まった車の中で演技しているだけです。
 運転中の携帯電話使用は絶対にやめましょう。 


●暴力団を追放しましょう〜神奈川県警暴力団対策部より〜

 先日、住民の通報で駆けつけた警察官が不審な行動をしていた男女に職務質問しようとしたところ、パトカー2台に体当たりし逃走を図ったため、警察官はこれに対し発砲するという事件が起きました。その後の調べで、男は暴力団関係者であることが判明しました。
 最近マンションの隣室に暴力団員が入居してきた、近所の空家が暴力団事務所になってしまったなどの相談が増えてきています。
 暴力団の性質から入居する条件としていくつかの立地条件が挙げられます。
・駐車場が広いこと
・周囲が良く見渡せる場所であること
・玄関前が広く車が乗り付けられること
・別の組の事務所などが周囲にないこと
 これらが該当します。
 マンションに入居してきた場合は、入居者全員でよく話し合い、管理人や大家とで今後の対応を考えることです。弁護士や警察の暴力団相談窓口に相談するのもいいでしょう。一人で対決しようと考えるのは非常に危険です。
 また、民家の近くに引っ越してきた場合も自分達だけで解決しようとせず、町内会や地元住民で話し合い、警察にご相談ください。
 特に、みかじめ料や不当給付金などの要求があった場合は速やかに届け出て下さい。
 暴力を追放し、住みよい街づくりを目指しましょう。

 


[ほんの一口〜読者の声]

 
●チャイルドシートをつけなくてもいい場合があるのですか
「チャイルドシートをつけていないと違反になると言われてつけていますが、友人から『つけなくてもいい場合がある』と聞きました。どんな場合でしょうか」

 交通課からお答えします。

「簡単に説明しますとまず、アトピー性皮膚炎など外的症状がある場合が該当します。次に、定員内の乗車であるにも関わらずシートを取り付けると乗車が難しくなる場合などです。例えば後部座席に、幼児3人大人1人が乗る場合など3台チャイルドシートを設置すると大人が乗れなくなる場合は、シートを2台とし残る幼児1人は使用しなくて構いません。次に、応急救護の必要がある場合、バスやタクシーがお客として幼児を乗せる時、が該当します。ただし、幼児になれば着用の義務はないと思っている人も多いですが、10歳もしくは140センチ以下の児童までは着用の義務があります。面倒がらずにきちんと設置してください」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●足の疲れにはこれ!

 こんにちは!交通課の由美ですvv新規採用の後輩も入ってきて、警視庁も活気付いてますよー!やっぱり新人がいると空気が違うのよね。
 今回は、運動や長時間足を使って疲れた時に筋肉痛を押さえる方法ね。
 まず基本的なのが、青竹踏みで土踏まずを刺激するやり方。なければビール瓶とかでも代用できるけど、割れたら危険だから、体重を乗せず椅子に座った状態でやってね。
 かなり足が疲れたみたいっていう時には、塩湯に足を浸してふくらはぎや足の裏などをゆっくりマッサージしてみてね。足の疲れが取れて、痛くて眠れないってことはなくなるはずよ。
 どう?試してみてねー(^o^)丿




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 職場の同僚の希望で、備品にジャスミンティーを買ってきて自分の机の上に置いておいたんです。そうしたら、上司が顔を真っ赤にして飛んできて「証拠物件はちゃんとしまうように」って言うから何かと思ったら、「薬だろあれ!」…係長、あれ「茉莉花茶」と書いて「ジャスミンティー」の当て字です。マリファナ茶って読まないですよ。




[あとがき]

 警視庁に採用されて毎日が緊張の中、メールマガジン編集員までも拝命しました。去年は配信を楽しみに読む立場だったのが今年は編集する立場とは、嬉しいやら責任重大やらで仕事よりも緊張します。
 警察からの情報を提供する傍らで楽しく記事が読めるように配慮されていたり、何時の間にか防犯の知識が見についているという、こんなに楽しいメールマガジンの雰囲気をこれからも保っていけるように頑張りたいと思います。これからよろしくお願いします。
 

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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