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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第22号

==警視庁メールマガジン第22号==
                                   発行日:02/04/26



目次
[〜お知らせ〜総務部広報課より]
●悪質ワン切り業者を逮捕
●DV防止法施行から半年

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●サメが提供した事件

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●間抜け強盗再びや

[防犯ミニ知識]
●ゴールデンウィーク中にお出掛けの時は

[ほんの一口〜読者の声]
●消防署とは仲が悪いんですか?
●110番通報する時に慌てないようにするには?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●新聞に素早く目を通そう!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜総務部広報課より]


●悪質ワン切り業者を逮捕
 
 少し前に、携帯電話に着信がありワンコールで切れてしまう。番号が表示されているため誰からだろうとコールバックすると、法外な電話料金を請求されるという事件が報道されました。大半は、かけなおしただけで10万円という誤った認識でしたが、一部、つながった直後からわいせつな音声を流し課金するというものもあり、こちらについては本当に高額な料金を請求された被害が相次ぎました。
 そのためかねてより警視庁保安課と麻布署で捜査していましたが、今月19日ワン切り業者を摘発、わいせつ物陳列罪の疑いで逮捕しました。ワン切り業者の逮捕は全国初となります。
 ワン切り業者については昨年から被害が相次ぎ、総務省や携帯電話会社が注意を呼びかけておりまた、国民生活センターに寄せられた全国の被害届は約1万6千件にものぼりました。
 この業者について今判明している被害者は数万人にも上り目下捜査中ですが、他の業者であっても、本人の承諾なしに有料回線につないだりすることは禁止されています。身の覚えのない高額の通話請求が届いた時は、全国の相談窓口にご相談ください。
 また最近では、ワン切りだけでなく2,3回鳴らして切るツー切りという手口も発生しています。相手が電話に出てしまった場合通話料金がかかるのでこれ以上コール数が増えることはない、と専門家は話していますが、何回であっても身に覚えのない番号にはかけ直さないようにしましょう。


●DV防止法施行から半年

 ドメスティックバイオレンス(以下DV)という言葉を、一度くらいはニュースでお聞きになったことがあると思います。家庭内暴力という意味ですが、主に配偶者による暴力を示します。
 このDV防止法施行から半年が経過しました。今はいったいどんな状況なのでしょうか。
 基本的に警察には「民事不介入」という前提があります。つまり、警察が民間人を取り調べたり逮捕したりする権限は、基本的人権を侵す特権行為であるため、家庭内や学校内の揉め事には原則として介入することが出来ません。しかし昨今、夫の暴力によって妻が殺害されたり、傷害事件に発展することが多くなってきた現状を危惧し施行されたのが「DV防止法」です。
 最初は相談することにためらいがあった様子ですが、今現在では少しずつ全国都道府県設置の「配偶者暴力相談支援センター」に相談が増えているという状況です。
 この法の施行によって今までは介入できなかった警察や司法、医師が相談者を保護したりすることが出来るようになりました。被害の状況によっては加害者に対して裁判所が、期間を定めてその間の接近禁止や居住地区からの退去を命じること(保護命令)が可能です。
 ところが一方で、加害者側(主に男性)の意識は法施行後もあまり変化がない、との結果が出ています。暴力をふるったこと自体を否定したり、「そんなに大した事はしていない」と程度を過小にのべることが殆どです。DVという行為自体が罪になることの認識が低い、ということになります。
 また、離婚後の女性に対するアフターケアが万全に機能していない、保護命令の期間が短くすべての手続きが終えられないなどの問題点も浮上してきています。
 法の見直しは2年後になりますが、相談者に対して万全のケアが出来るよう一層の努力を行う所存であります。
 



[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●サメが提供した事件

 今回は海外の事件で、偶然が引き起こしたある事件についてお話ししましょう。
 殺人事件を捜査する刑事は往々にして、ニュースを見ている時でも無意識のうちに海外で起きた殺人事件をチェックするようになります。私も殺人事件捜査や、犯人逮捕の報道がなされていると、よく情報を集めたりして何か捜査に生かせるポイントはないか探したりします。
 その中でもこれはちょっと変わった事件報道でした。
 ジョーズという映画を見たことはなくても、サメが人を襲うこともあるという事実はご存知でしょう。すべてのサメが人を襲うわけではなく、俗に「人食いザメ」と言われる凶暴な種類が、海で泳いでいる人間を捕食動物と間違えて襲うのです。
 その人食いザメに分類されているイタチザメという種がいるのですが、先日オーストラリアでイタチザメが捕獲されました。捕獲されたサメは研究者に引き渡され後学のために解剖して調べていたところ何と、胃から人間の頭蓋骨が発見されたのです。
 人食いザメと言いますが実際には体の一部を食いちぎるのであり、人間1人をまるまる食べてしまうわけではありません。ですから、頭蓋骨が胃の中から出て来るということはありえません。つまり、誰かが殺して海に投げ込んだ死体を、サメが食べたということになります。
 報告を受けた地元警察では早速捜査を開始しました。
 サメが捕獲されなかったら発覚しなかった完全犯罪です。しかし、我々警察としては「完全犯罪などありえない」というのがモットーです。どんなに隠したとしても、偶然という運命のいたずらが犯罪を明るみにしてしまうのです。
 悪い事は考えるものではありませんね。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●間抜け強盗再びや

 なんや桜が早よ咲いた思たら、今度は連日初夏の陽射しやて。どないなっとるんかいな、最近の天気は。俺んとこの制服、学ランやから暑くてたまらんわ。教室内では脱いでもええ、ゆーてくれる先生もおるけどな。ホンマ4月からこの陽気やったら夏が思いやられるで。それとも季節が前倒しになっとるんかいな。
 前フリ長くなってもーたけど、俺がこの前捕まえたコンビニ強盗の話な。強盗ゆーてもちょい事情がちゃうねん。
 最近不況が影響して、コンビニ強盗がえらい多くなってきとるけど、大阪内のあるコンビニにな、強盗が入りよってん。俺もたまに寄ったりする店やったからビックリして、店長のおっちゃんと「災難やったな」、ゆーて話しとってん。
 防犯カメラには録画されてはいたんやけどあんまし顔もよー映っとらんで、そのビデオを持って帰った署員も「こら難航するかもなぁ」ゆーてたわ。俺も何か協力できんかな思たけど、せいぜい防犯設備とか店員の護衛手段とかを教えたるくらいやったかな。結局、下手に反撃したら逆上した犯人に刺されたりしてまうからな。お金で済むんやったら早よ渡してしまうくらいしかないねん。
 で、それから3日後のこと。丁度事件の関係で親父と現場に行ってて、帰りにちょお買い物して帰ろ思て(親父は府警の方へ戻った)このコンビニに寄ったんや。朝の4時過ぎやったかな。まあ時間が時間やから人も少なかったし、ちょっとおっちゃんと話しとったらその時入ってきた客見て、おっちゃんが首かしげ出してん。
「あの男、3日前のコンビニ強盗と服装同じや」て。
 たまたま同じ服やないんか、って確認したんやけど顔つきとかも似てるゆーから、おっちゃんが通報しとる間に俺が話しかけて引き止めててん。で、駆けつけてきた署員が確認したらあっさりコンピニ強盗したって認めたんや。
 何のために同じ服で同じ店にきたんか全然わからへんねンけど、こいつ、ごっつアホやなー。




[防犯ミニ知識]


●ゴールデンウィーク中にお出掛けの時は〜長崎県警交通安全課より〜

 長崎といえば長崎チャンポンにカステラ、みかん、ハウステンボス…といろいろ思い浮かべていただけることかと思いますが、ゴールデンウィーク中に全国各所の観光地へ出かけられる予定のある方のために、警察から是非気をつけていただきたいことをお知らせします。
 まず高速道路や有料道路を使用される方は、事前に渋滞状況や天気予報、目的地までの大体の距離などをきちんとチェックしましょう。渋滞状況は朝のニュース及びラジオで最新のものを手に入れることが出来ます。
 そして、渋滞対策を万全に行いましょう。携帯用トイレを準備したり、トイレ休憩はこまめに取る、水分は控えるなどしておきましょう。特にお子様の場合車内でお菓子やジュースなどの飲食はある程度仕方がありませんが、渋滞に巻き込まれた時のことを考えておくことも大切です。
 次に、高速道路で平気で路側帯を走る方がおられますが、路側帯は緊急車両専用のものです。許可なく走ると違反になりますのでおやめ下さい。
 駐車場では、車と車の間からお子様が飛び出したり、徐行運転をしない車の衝突事故などが発生します。面倒でも十分速度を落とし、子供さんについては保護者の方が必ず手を引いて移動してください。
 観光を日帰りで行う時は、帰りはドライバーに疲れが出やすいものです。なるべくなら交代で運転するか帰り道でこまめに小休憩するようにしましょう。
 ゴールデンウィーク中に発生する交通事故の8割が帰宅途中に発生しています。助手席に座った人は寝ないようにしたり、ガムを渡したりしてあげてください。ちょっとした心がけで事故は防げるものです。

 


[ほんの一口〜読者の声]

 
●消防署とは仲が悪いんですか?
「帰宅途中の道に救急車がとまっていたのでビックリして覗いてみたら、救急隊員と男の人がもみ合っていてビックリしました。周りの人が私服刑事だって言ってて更にビックリ。何かあったんですか?」

 捜査四課からお答えします。
「詳しい説明は避けますが、傷害事件の通報があり警察が到着した時には先に救急車がケガをされた被害者の方を運ぼうとされていたようです。その為、緊急配備をしようと焦った刑事と救急隊員とでちょっとした意見の相違が生じてしまったようです。目撃された方には不安を感じられた方もおられるかと思いますが、そういった事情ですので、何卒ご理解ください」

●110番通報する時に慌てないようにするには?
「この前事情があって警察に通報することがありました。でもあわててしまって自分の住所が思い出せなかったりして警察の方にご迷惑をおかけしてしまいました。まさかの時のために、あわてないで通報するいい方法はないものでしょうか」

 通信指令本部からお答えします。
「通報時にパニックに陥ってしまって、住所が言えない方、「早く、早く」としか言えない方などおられます。こちらが誘導して必要な情報を聞き出したりしていますが、そんなことにならないためにも日頃から電話の前にご自分の住所氏名や、連絡網などを書いた紙を張っておかれると良いでしょう。また、携帯電話の場合などは落ち着いて周りを見渡して目に入ったものを教えていただけますと、住所の特定がしやすくなります。また、119番と間違えてしまったとすぐに切られる方もおられますが、必要であればこちらから消防署へ連絡しますので、ともあれ落ち着いて説明されることをおすすめします」

 


[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●新聞に素早く目を通そう!

 こんにちは!交通課の由美ですvv明日からのゴールデンウィーク、皆はどうする予定?私は遊びに行ったり買い物に行ったり…あ、いっけない。明日はメルマガの会議だったわ。シクシク(T_T)
 小泉内閣メルマガやこの警視庁メルマガが配信され始めてから、日本政府や警察関係のサイトを見るようになった、っていう人は多いんじゃない?内容読んでもっと知りたいとか、他のニュースを読みたくなる時ってあるよね。
 こんな風に、メルマガっていうのは必要な情報が凝縮されている上にメインニュースを掲載してあるから、朝忙しくて新聞を読んでる暇がない!っていう人は、新聞社のメルマガを会社や自宅で購読するのもひとつの手よ。全部が全部載っているわけじゃないけど、ダイジェスト版だから一通りの必要な知識は頭に入るわね。
 それと、どうしても新聞でないとダメ!っていう場合は、見出しとリード文を拾い読みするのがコツ。事件の内容が一番よく表されているのは見出し、次がリード文。それらをざっと読んでいって、興味があるものだけ本文にじっくり目を通すといいわ。
 私達は大体朝に交通関係の記事とかは配られたりするんだけど、それだけ知ってればいいってものでもないから新聞は拾い読みしてるわ。
 情報化社会っていうけど、必要なものだけ選択するのも大切よ。便利なものは賢く使いましょ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 
 ××さんへ。この前翌日休むからと出した休暇願いですけど、理由のところを見て明智管理官が「いい大人が漢字も満足に書けないとは情けない。たった5文字でどうしてここまで間違うんですか」って怒ってました。
 関節痛で病院へっていう意味だと思うんですけど、「間接痛治量のため」って書いてありましたよ。




[あとがき]

 警察(特に交通課とか…)にとっても大忙しなゴールデンウィークがやってきます。皆さんもワクワクしながら予定を立てられているでしょうね。今年は前半と後半に分かれましたから、それぞれで行き先を変えての旅行、なんて予定もあるでしょう。
 備えあれば憂いなしといいます。旅行ガイドブックを読みしっかりと行く先までの状況を把握してお出掛けください。楽しいゴールデンウィークになるといいですね。
 ちなみにうちでは、息子の通う小学校から「ゴールデンウィークの思い出」という作文の課題が出たらしく、恥ずかしくない行き先をって奥さんにせかされています。今年は近場で済ませようと思ったのに…。楽に行けて安く上がって豪華な旅行先ってないものでしょうか???
 それではまた。
 

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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