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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第40号

==警視庁メールマガジン第40号==
                                   発行日:03/01/03



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●謹賀新年
●日本向けテロの予告について

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●事件の聞き込み

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●探偵が免許制やて

[防犯ミニ知識]
●途中狙いの被害急増中!

[ほんの一口〜読者の声]
●免許証を落とした時悪用されないためには
●初詣客××万人って?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●パチンコ、やってみる?

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●謹賀新年

 明けましておめでとうございます。
 長い不景気の終わりも見えぬまま新しい年が始まりました。今年からは住民基本台帳ネットワークシステムが本格的に導入となり、いよいよ情報化社会の始まりを実感させます。
 しかし個人情報の漏洩についての法律も整備されないままの施行は、情報売買などにもつながり、新たな犯罪を招く可能性があります。
 犯罪の取り締まりだけでなく、未然に防ぐことを目的に、今年1年メールマガジンの内容充実に努めてまいります。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 
●日本向けテロの予告について

 12月28日、バリ島爆弾テロの容疑者として逮捕された人物が、日本向けのテロをHPで予告していたことが判明しました。米国の、アフガニスタン攻撃を支持した国の一つとして日本を名指しで批判、テロ攻撃を予告する声明を掲載していたもので、アルカイダ関連組織の日本向けテロ予告声明はこれまでに例がありません。
 外務省ではこの容疑者の声明文を一部日本語化し、海外渡航者へ向けて注意を呼びかけています。
 アル・カーイダ幹部によるとみられる声明
 十分ご注意下さい。
 尚、詳しい情報が入り次第お伝えしていきますが、詳細については外務省ホームページをご参照下さい。


 


[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●事件の聞き込み

 新しい年が始まりましたね。もう今年の目標は決められましたか。有意義な1年となるよう、しっかり計画を立てて過ごしましょう。
 私も今年は元旦から呼び出されるようなことも無く、久しぶりにゆっくりと過ごさせていただきました。こんな日々が続くといいのですけどね。
 ところで、ここをお読みになっている方のうち、警察が家に聞き込みにきた経験をお持ちの方はどれくらいでしょうか。定期的な調査などならともかく、事件の聞き込みなどは殆ど経験されたことがないのではと思います。
 犯罪が多発している昨今、いつ付近で犯罪が起きるとも分かりません。少々物騒な話ですが、警察が事件の情報などについて協力をお願いした時のために、いくつか知っておいていただきたいことを今回お話ししようと思います。
 まず一つ目に、「知らないことは話さなくて良い」ということ。警察が聞いたことは必ず答えなければならないと、無理に思い出そうとするあまり見ていないことを答えてしまう方がおられますが、本当にご存じないことについて話していただく必要はありません。「分かりません」「心当たりがありません」でいいのです。警察も情報提供の協力をお願いしているだけなのですから、「何故知らないのか」などと質問したりはしません。
 次に、「あいまいなことについてはあいまいのままで良い」ということです。例えば逃走する犯人を見かけたけども、服の色を覚えていない。白か黒、もしかしたら赤だったかも知れない。こんな時は「服の色については自信がありません」でいいのです。もちろん、白だと思っていたら白でもいいですし、黒でも構いません。人間の記憶力というものは一点には非常に効果を発揮しますが、全体についてはあやふやなことが多いのです。このため警察学校では、指導教官が突然変装をして現れ、学生達の間を通り抜けた後制服に戻り、「どんな服装だったか」「どんなメイクだったか」「持っていた小物は何だったか」などという記憶力、観察力の訓練を行います。これらの訓練を受けていない一般の方に、犯人の全体像を記憶しろといっても無理な話です。
 最後に、「思い出したことは思い出した時で良い」ということ。後になって思い出したことを警察に知らせたら「どうして聞き込みに行った時思い出さなかったのか」といわれるのでは、などと心配される方がいますが、そんなことはありません。例えば犯人を見かけた時と同じ状況になって思い出すこともありますし、その時のことを考えていて気がつくこともあります。ですから、思い出されたことがあれば、いつでも構いませんので警察の方へお知らせ下さい。
 警察の聞き込みというものは、ドラマのように皆さんのアリバイを聞いたり、しつこく状況を問いただしたり、犯人扱いするような口ぶりで話したりするようなことはありません。あくまでも情報を仕入れる作業です。世間話でもするつもりで、肩の力を抜いてお話し下さい。
 ま、こんな事態にならない方がいいのは当然ですけどね。
 今年もしっかり防犯対策をして安全な生活を送りましょう。


 


[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●探偵が免許制やて

 あけましておめっとさん、今年もよろしゅう頼むで。
 さて新年早々やけど、皆は探偵社っちゅーもんが全国にどれくらいあるか知ってるか?
 俺もさっきな、どれくらいあるんやろと思って検索かけたら、大体150件くらいヒットしよった。けどこれはあくまでも登録されてるサイトであって、登録されてなかったり、サイト自体持ってないのを含めたら、多分全国で6000社くらいはあるハズなんや。もちろん、興信所も含めてな。
 これが何の問題があるかというと、「探偵」というものに明確な基準っちゅーもんがないがゆえに、詐欺に遭う人がものすごい多かったりするんや。
 ためしに、自分が探偵雇うとして、地元の電話帳開いてみ。その中から信用できるところを選べ言われても、どれを選んだらええんかわからんちゃうか?…俺に依頼するからええ?それは嬉しいねンけど、俺も体は一つやからな。限界があんねん。
 同地区に支社がいっぱいある探偵社を選んだとする。で、依頼の電話を入れたら「●●っちゅー喫茶店で会いましょう」といわれたとする。この探偵社は信用してもええと思うか?
 答えはノーや。支社を持っとる探偵社なら当然自社ビルもしくは事務所を単独で構えとるはずや。なのに外で会うというのはおかしい。もっとつっこめば、支社として掲載されとる電話番号なんかも、転送電話使っとるだけっちゅーこともあんねん。
 ひどいインチキになるとな、浮気の依頼をされたとするやろ?実際に浮気の証拠をつかんだら、ターゲットをゆすりにかかるんや。バラされたくなかったら金払え、ってな。そんで依頼者には知らん顔をして「浮気の証拠はありませんでした」と調査料金をふんだくる。実際こんな手口で逮捕された業者も沢山おるで。
 前置きが長くなったけど、こんなトラブル多発の業界事情を目の当たりにして、警察庁では探偵を免許制にすることを検討しとる最中やねん。法制化するメリットは、指導責任者を置くことによって一律の基準が出来ることや、立ち入り検査が可能になること、また、エセ業者の参入を防止できることやて。
 まあ俺も免許制にして、警察庁の管理下に置く事はええと思うけど、どんな法律にかて抜け道はある。せいぜい穴だらけにならんようなものを作って欲しいもんや。




[防犯ミニ知識]


●途中狙いの被害急増中!〜警視庁広報課より〜

 ATMでお金をおろしている時、後ろの人が何故か不自然に、ピッタリ後ろにくっついているなぁと思われたことはありませんか?出てきたお金をバッグにいれようとしたら、「お金、落ちましたよ」と声をかけられて、足元に散らばった紙幣を集めて顔を上げるとおろしたお金がなくなっていた…。
 こんな被害が今急増しています。お金をおろしている途中に声をかける手口から、我々では「途中狙い」と呼び、注意を呼びかけています。
 このほかの手口としては、服にケチャップなどをわざとつけて、「服汚れてますよ」と声をかけた隙に、別の人間がカードやお金を持ち去る、というものがあります。
 ATM使用時は、以下のことに気をつけて下さい。
▲お金をおろす時は、バッグやおろした現金、カードなどを安易に機械に置かない。常に注意を向けているようにする。(おろしている間はバッグの口はしめておく、すぐにお金やカードはしまうなど。お金を確認したりする場合は少しはなれて、安全な場所で行いましょう。)
▲何か声をかけられた時は、お金やカード、財布などを一旦バッグにしまってから対応するようにします。それでも十分間に合います。
▲高額の現金を払い戻すような場合は複数で行き、特に高齢者や女性、子供などが単身で行かないようにして下さい。
▲お金をおろすわけでもなく、隅で物色しているような人間を見かけたら職員に知らせ、警戒を怠らないようにしましょう。
▲車に乗車する場合でも、周囲に不審者がいないか確認し、すぐに乗り込むようにします。

 逮捕した犯人グループはいずれも外国人が殆どで、複数のグループが来日して繰り返し犯行を行っているとみられます。
 お金をおろす前は、これらの注意事項を思い出し、十分ご注意下さい。
 もしもカードが盗難にあった場合は、ただちに使用停止処置をとりましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●免許証を落とした時悪用されないためには
「友達が免許証を落としたのに気がつかず、1ヶ月くらいしてから判明したので警察に届けたのですが、誰かがその免許証を使ってサラ金からお金を借りていたようなのです。こういう目に遭わないようにするための手続きを教えてください。」

 遺失物センターからお答えします。
「基本的に、身分証明書になるものや貴重品はきちんと管理しておくことが大切です。そして万が一落としてしまったのに気づいたら、直ちに最寄の警察に届けてください。次に、こういったサラ金などでの利用を防ぐため、『貸金業協会』に行き貸付禁止依頼を出して下さい(ただし、有料です)。これで、あなたの免許証を拾った第三者が悪用して、お金を借りたりすることが不可能になります。保険証、社員証などでも同様です。尚、もし手続きが間に合わず、自分が借りたので無いお金の請求が来た場合は、速やかに弁護士などへ相談されることをお勧めします。
 落し物、忘れ物には気をつけましょう」


●初詣客××万人って?
「毎年、この時期になるとナントカ神社の初詣客何万人、って発表がありますよね。あれは何のために調べているんですか?また、どうやって数えるんですか。たまに神社側とかと人数が大きく食い違っていることがあるようですが」

 交通課からお答えします。
「お正月、普段は神社などに行ったが無い人でも1年の願い事をしに行くのが初詣ですね。毎年非常に沢山の人が出かけ、どこも混雑します。
 さて、この人数を調べているのは、実は危険防止のためです。警察官を配置するのに、この人数でどうだったのか、何か危険な箇所はなかったのかなど調査し、次の年の配置に生かすため行っています。そのため、警察側が積極的に人数を発表することはありません。あくまでも、新聞社などの問い合わせに応じてコメントしているだけです。ですので、「警視庁発表」ではなく「警視庁調べ」などと記載されているはずです。
 主催者側との人数の食い違いについては、調べ方が違うために発生するのだと思いますが、その数字については警視庁ではコメントすることは出来ません。
 警視庁の調べ方は、初詣などの場合ですと、ある一点カウントする場所を決めておき、そこに並んでいる横の列が何人いるかを数えます。それから、列がどれだけそこを通過していったかを数え、列の人数×列で大まかな人数を割り出します。これがイベントなどで一箇所に集中している場合などはまた数え方が違ってきます。
 沢山の神社を掛け持ちしているような人は、あちこちでカウントされているかも知れませんね」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●パチンコ、やってみる?

 こんにちは!交通課の由美ですvv皆宝くじどうだったー?私は30枚買って300円1枚しか当たらなかったよー!トホホ。3億円当たった人、ゼヒゼヒ私にお恵みを!
 さてさて新年第1号の裏ワザは、パチンコに負け続けている警察官から、パチンコでいいお店を見つける裏ワザです。私はどうでもいいんだけど、まあ仕事始めまで退屈って思ってる人は試してみたらどうかしら?っていうか負け続けてる人の話って説得力無いような…。
 パチンコには還元率というものがあるみたいね。これはお店によって違うとか。90%設定のところもあれば、85%設定のとこもあったり。出来ればこの還元率の高いお店で遊びたいところ。そのお店を見抜くには…?
 例えば、還元率90%のお店だと、残り10%で人件費や内装費を捻出することになるわよね。でも85%のお店だと、内装などにかけられるのは15%。ということは簡単な算数で、還元率の低いお店ほど(つまり90%よりは85%のお店)内装にお金をかけてるってこと。
 つまりオススメは、内装は大したことないけど、こぎれいにされてて、従業員がきびきび働いているお店ってこと。そこの入り口付近の台とか、地下があれば地下の台とか。絶対勝てるとは言わないけど、今月もお小遣い全部使っちゃった!なんてことはないでしょうね。
 ギャンブルはほどほどに。子供にあげるお年玉より高い額を使っちゃダメよ。
 
 


[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 ある書類について担当署に照会した時のこと。かなり長くなりそうだったので、「すみませんが、FAX送ってもらえると助かります」と言って切った。
 夕方、そこの署員の人がFAX本体を持ってきた。
 



[あとがき]

 今年はうまく週末が重なって、公務員には恐怖の九連休と言われています。何故恐怖なのかというと、仕事始めが面倒になるからだそうです。もちろん我々警察は休みでも交代で出勤することになっていますので関係ありません。やっぱり、あまり長い休みも考え物なんですね。
 さて、昨年は北朝鮮拉致者の件が大きく取りざたされた1年でしたが、今年解決の日は来るのでしょうか。不景気で苦しい現在ですがせめて一つはいいニュースを聞きたいものです。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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