多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ警視庁メールマガジン目次→警視庁メールマガジン


※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
メールマガジンに戻る][ご意見募集][トップページ

警視庁メールマガジン第58号

==警視庁メールマガジン第58号==
                                   発行日:03/09/12



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●未成年対象の犯罪多発警報
●ダイエット薬は危険がいっぱい

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●自ら証拠を送りつけた業者

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●別れさせ屋

[防犯ミニ知識]
●あなたのパソコンは大丈夫ですか?
●ピッキング防止法が施行されました

[ほんの一口〜読者の声]
●バッグを盗まれて…

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●お気に入りのカップにヒビが!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●未成年対象の犯罪多発警報

 このところ全国で、未成年者が犯罪に巻き込まれるケースが多発しています。秋になって日が暮れるのも早くなりつつあり、多くのケースが暗い夜道を1人で帰宅中に被害にあっています。
 防犯ブザーを持ち歩いたり、緊急に備えてすぐに通報できるように携帯電話を手に持つなど、防犯対策に努めましょう。ただし携帯電話で話をしながら歩いていたのでは、注意力散漫になってしまいます。警戒のため、話しているふりをしながら歩くのならともかく、話に夢中になりすぎて誰かが近づいても分からない、ということのないようにしてください。
 また出来る限り人の多い道を歩くなどして、襲われる隙を作らないようにすることも大切です。
 出来る防犯から始めましょう。

●ダイエット薬は危険がいっぱい

 インターネットで誰でも通販が可能となり、海外サイトへの注文もできるようになりました。英語が出来ないという方のために、輸入代行サービスなどもあり、お店では手に入らない様々な薬が購入できる傍らで、そういった薬に関するトラブルの被害も増えてきています。
 海外の薬は、国内では未承認の成分が含まれていることも多く、また、かなり強い作用を引き起こすことがあります。中国のダイエット薬で死亡者が出たのはまだ記憶に新しいかと思いますが、このように日本で承認されていない成分を含む薬はとても危険な面を持っています。
 どうしても使用したい場合は医師や薬剤師に相談して成分に危険性がないか確認し、必ず容量を守って服用するようにしましょう。また、少しでも体調異常を感じた場合は服用をやめ、直ちに医療機関を受診して下さい。
 多くのサイトが扱っているから、というのは安全の証明にはなりません。安全性を確かめもせず、「売れそうだから」で販売を行っているケースも多々あります。
 薬は出来るだけ、店頭でも販売されている、国内製のものを購入するようにしましょう。(協力:新出智明医師)
  


[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●自ら証拠を送りつけた業者

 9月に入ってから猛暑続きですね。部下も炎天下の中頑張って捜査しています。もう少し涼しくなるといいのですが…。
 さて、このところ架空の料金請求メールが世間を騒がせていましたが、警視庁管轄内でも何人か、業者を摘発し検挙に成功しました。その前はワン切りというものもありましたね。まったく、次から次へと業者はあの手この手を考えるわけですが、そのかける先というものをどう選出しているかご存知ですか?
 業者がこういったターゲットを決める時に参考にする名簿というものがありまして、それを一括メール配信ソフトに登録して、メールを送ってきたりするわけです。一旦この名簿に載ってしまうと、あて先不明で返ってこない限りずっとこういったものが届き続けるというしくみです。ましてや一度でも架空請求の料金を払おうものなら、「この人間は請求すると支払う」と、「さらに狙える人間」の名簿として出回りますので、他からもメールが届くようになってしまいます。
 この名簿というのはどうやって作られるかといいますと、皆さんが懸賞に応募するために答えたアンケートだったり、掲示板に投稿するために記入したメールアドレスであったりします。そして前者の方がターゲットの年齢や職業などが分かっている分、高い値で取引されるといわれています。こういった業者が名簿を悪用して誰かに脅迫を行ったり、スパムメールを発信してメールサーバー管理者から被害届などが出ない限り、犯罪として検挙するのは非常に難しく、表に出てきません。
 さて前置きが長くなりましたが、インターネット上を徘徊してメールアドレスを集めてくるソフトの場合、非常に困った欠点があります。カンのいい人は気が付いたと思いますが、集めてきたメールアドレスが一体誰のものか分からないということです。
 いまや猫も杓子もインターネットという時代ですから、そのアドレスが小学生のものであったり、医者のものであったりそして、我々警察のものである可能性もあるわけです。
 さてその気の毒な業者は毎日せっせと架空料金請求メールを送っていたようですが、その中にたまたま警察宛のものが入っていたために逮捕され、そこからさらに他の業者も逮捕されるということになりました。
 実は架空請求のメールが来た時に受け取った警察官が機転を利かせて、「どこに払い込めばいいか」という電話をしていたのです。それに味を占めた業者は、まだ料金が振り込まれてもいないのに他の業者に「こいつはもっと脅せば金を払う」としてメールアドレスを回し、それを見た業者がどんどんメールを送りつけてきたのです。
 発信元メールアドレスなどを偽っていたりしても、掲載されている電話番号につながりさえすれば、あとはその番号のデータを調べるだけです。メールアドレスのヘッダーを分析して発信元を割り出すこともそう難しくはありません。まあ、まさか警察に送っているとは知らないでしょうから、そうした小細工をしていない業者もいましたけどね。中にはこの騒ぎに便乗して「うまくいけば小遣い稼ぎになるかもしれない」と参加していた、まったく業者でもなんでもない人間もいましたから始末に終えませんが。
 結局、たった1つのメールアドレスがもとでかなりの業者が検挙されてしまったわけです。ま、悔やんでも悔やみきれないでしょうね。
 これからまた新しい手を考えている業者諸君に言っておきますが。
 本当に警察をなめてもらっては困りますよ。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●別れさせ屋

 別れさせ屋って知っとる?まあそのものズバリな名前やし、初めて聞く人でも大体見当つくやろ。
 例えばもう付き合っとる恋人と別れたいけど、ストーカーになられたら困るから相手が別の人を好きになるようにして穏便に別れたいとか、慰謝料払いたくないから、相手が浮気するように仕向けて別れたいとか。結局やることはえげつないっちゅーか、依頼する人間の方がえげつないんやけどな。
 探偵の中には裏でこんなことを引き受けとる悪徳業者もおって、大抵浮気調査の結果を報告する時とかに言うらしいんや。
 「浮気の事実はありませんでした。しかし、もしもあなたが別れたいのであれば、事実を作ることは可能です」みたいな感じらしいな。浮気の調査依頼をする人は殆どが相手のことを疑って依頼してるわけやけど、中には別れるための手段としてそういうことがないか探しとる人もおるわけや。つまり、探偵の話は渡りに船というわけやな。
 そんで探偵に別途金を渡して別れさせ屋としての仕事を依頼、っちゅーことになるらしい。
 もっとも、そういうことばかりでもなくて、夫が不倫をやめんから、奥さんが相手と別れるようにして欲しいと頼む場合もあるらしい。けど、根本的な解決にはなってへんやろ。今の相手とは別れるやろけどまた別の相手見つけたら同じことの繰り返しや。そしたらまた別れさせ屋に頼むんかい。
 あかん、話ずれてもた。
 結局何が言いたいかっちゅーと、こんな下らん依頼をしとらんと、自分の力で何とかせいっちゅーことやねん。こんな怪しげな仕事しとる人間の何%が本当に仕事しとると思うんや。今年に入ってからも、別れさせ屋に頼んだのにきちんと仕事をしないで金だけとられた、っちゅー話は何件か起きとるんやで。1件は訴訟沙汰にもなってるしな。
 探偵は免許も何もない、信用だけが頼りの仕事やから、頭から信じるのは本当に危険や。うまいことしかいわん相手に何百万もポンと払う暇があったら、とっとと恋人と別れて引っ越すなりなんなりして行方くらます方がええやろ。
 FAXとかメールとかインターネットが発達してきて、人はますますコミュニケーションが苦手なっとるんとちゃうかなぁ。




[防犯ミニ知識]


●あなたのパソコンは大丈夫ですか?

 8月の中旬、突然発生したコンピューターウィルス「ブラスター」はあっという間に感染を広げ、史上最悪のウィルスとまで言われました。当初Windows2000、WindowsXPのみ対象とされていましたが、すぐに亜種が発生し、WindowsMeやそれ以前のバージョンでも感染するケースがありました。
 ニュースでも注意を呼びかける報道があったため各所の対策は早急になされましたが、官公庁でも感染していたパソコンをネットワークから切り離すなど、感染例がいくつか報告されています。
 感染したパソコンの殆どが、必要なアップデートやウィルスソフトのパターン更新を行っておらず、ウィルスの侵入を許したことがわかっています。中にはアップデートの自動更新システムを切っているケースまであり、セキュリティ意識の低さを改めて確認させられた出来事だったといえるでしょう。
 いくら最新のパソコンを持っていたところで、セキュリティホールやバグにパッチを当てなければ意味がありませんし、ウィルスソフトも入れているだけでは、次々に登場するウィルスに対応することは出来ません。自動更新システムは大切なものですから、切らないようにしましょう。また時折サービスを提供しているサイトにいって、自分のパソコンのセキュリティが最新のものになっているか、更新していないサービスはないか確認することも大切です。
 ウィルスに感染したからといって被害者ではいられません。あなたのパソコンから他のパソコンにウィルスが送られたり、メールが無差別に送られた場合、あなたは加害者となります。セキュリティ意識をきちんと持ちましょう。

●ピッキング防止法が施行されました

 9月1日より、特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律(通称 ピッキング防止法)が施行されました。これは、ドライバー、ドリルなど『指定侵入工具』やピッキング用具など『特殊開錠用具』を正当な理由なく所持すれば、懲役1年以下か罰金50万円以下が科されるというものです。
 すでに9月1日、群馬県内において、建造物侵入の目的でドライバーを所持していた男が逮捕されており、法施行初の逮捕者となっています。
 また、国家公安委員会及び都道府県公安委員会による、錠取扱業者が組織する団体に対する指導、侵入防止のための援助なども強化されます。
 ピッキングされない鍵を取り付けて、侵入防止に努めましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●バッグを盗まれて…
「この間コンビニに行った時、ちょっとだからと車のエンジンをかけたまま店内に入ったのですが、戻ってきたらバッグが盗まれていました。幸い財布はもって出たから良かったのですが、免許証と、病院帰りだったので保険証を盗まれました。免許証は盗難届けを出して再発行してもらえれば大丈夫と聞いたのですが、保険証はどうなのでしょうか」

 生活安全課からお答えします。
「保険証は再発行を受けても番号が変わることがないため、悪用されやすく大変危険です。特に、消費者金融で他人の保険証を使ってお金を借りるという事件も起きており、まさにそのケースが考えられます。個人情報センターへ電話をかけて個人情報を登録されておかれると良いでしょう。すべての消費者金融が加入しているわけではないため、100%被害を防げるわけではありませんがかなりの被害を食い止めることが出来ます。また、銀行の情報センターもありますので、そちらにもご連絡下さい。
○株式会社シー・アイ・シー(物品販売関連)
 相談窓口 0120−810−414
 http://www.cic.co.jp
○全国銀行個人信用情報センター(銀行関連)
 相談窓口 0120−122−878
 http://www.zenginkyo.or.jp/pcic/pcic.htm
○全国信用情報センター連合会(消費者金融関連)
 相談窓口 株式会社ジャパンデータバンク
 0120−441−481
 http://www.jdb-web.com/」



[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●お気に入りのカップにヒビが!

 こんにちは!交通課の由美ですvv9月になってから残暑厳しいわ、雷はすごいわ、一体何があったのかしらね。地震が起きる前ぶれとか言ってる人もいるし…。そんなこと気にしてたらパトロールなんてしてられません!
 さて今回の裏ワザは、お気に入りのカップに入ってしまったヒビを目立たなくしつつ補強しちゃおうというものです。陶器の湯のみなどにも使えます。
 やり方は簡単。お鍋に、カップがすっぽり入るくらい牛乳を入れて、ぐつぐつ煮るだけ。煮る時間は4〜5分でOK。取り出してみるとあーら不思議!ひびが目立たなくなっています。また、牛乳のたんぱく質がすきまを埋めるため、補強にもなってます。
 ただし、色のついてるマグカップや湯飲みだとちょっと目立つし、何より茶渋や汚れがついてからだと意味がないので、対策はお早めに。また、かなり大きなヒビの場合はあまり効き目がありません。あくまでも軽度のヒビを目安に。
 さあ、まだまだ暑いけど頑張っていきましょう!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 クールだけど部下には優しく、捜査はホット、で有名なM管理官が、この前階段を上がっている時に、もう一段あるつもりで足をおろして転びそうになっていたのを見ました。足元もっと見た方がいいですよ、管理官。
 



[あとがき]

 米国多発テロから2年経ちました。またテロリストが犯行声明を打ち出しているようですが、何も起きないことを願います。あの惨劇は繰り返して欲しくないです。
 この号が配信される頃は、世界柔道が始まっている頃ですね。警察官の中にも柔道経験者は多いので、きっと早々に家に帰って試合を見ていると思います。日本がどれだけ金メダルを取れるか楽しみですね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


バックナンバー ご意見募集 トップページ

※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。