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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第64号

==警視庁メールマガジン第64号==
                                   発行日:03/12/05



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●電気器具の内部に注目!

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●起きてからではもう遅い

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●防犯パトロールとシール

[防犯ミニ知識]
●ホームセキュリティを見直しましょう

[ほんの一口〜読者の声]
●カード会社から不正使用の電話があったのですが

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●鏡のくもり、スッキリ解消させます!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●電気器具の内部に注目!

 いよいよ年の瀬も迫り、あわただしい毎日をお過ごしのことと思います。また、すっかり冷え込むようになり、毎日エアコンなど暖房器具を使用している家庭も多いことでしょう。
 しかしこのところ消防庁の調査により、ネズミなどによる火災が数件発生していることが判明しています。ネズミというと、コードをかじったりして漏電したのが火災になるのだろう、と安易に考えがちですが、それだけではありません。長年天井や電気器具内にフンをしていたため、内部がショートし、火災に至ったというケースが報告されています。
 つまり、ネズミなどがいることを知りながら、「コードをかじられなければ問題ない」と放置していたため火災にまでなってしまったのです。
 これから年末に向けて大掃除などがあるかと思いますが、この時期だけでなく、普段からこまめに手入れをしたり掃除をすることは、防災の上でも非常に大切なことなのです。
 うちは高層マンションだから大丈夫、と思われている家庭もあるかも知れませんが、今日本中にはびこって様々な害をなしていると思われるネズミは「クマネズミ」といって、その名のとおりクマのように木登りも簡単にこなしてしまいます。かつてはドブネズミがはびこっていたものですが、皮肉なことに高層マンション、高層ビルの乱立に伴いクマネズミが増えてきたといわれています。
 クマネズミは衛生上の害も沢山持ち合わせています。尿や糞などの排泄物によりレプトスピラ症やサルモネラ菌の食中毒を起こし、クマネズミに寄生するイエダニに刺されることにより、かゆみを起こします。また、慎重で用心深い性質を持っていて、業者が仕掛ける罠にもかかりにくく、ネズミ駆除用の殺鼠剤の入った毒餌も簡単には食べません。
 ですから日頃から食物の管理を徹底しておくことも大切であると言えるでしょう。
 少しの油断から火災を起こさないためにも、定期的な電気器具の掃除と、普段の食品管理はきちんと行って下さい。


  


[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●起きてからではもう遅い

 ついに、日本人までもがテロの標的となってしまいました。本当に悲しいことです。亡くなられた御二方は、現地の方々の信頼も厚く、非常に人望のある方と聞き及んでいます。そんな人達を狙うというのは一体どういう神経をしているのかと思います。
 ただ、これでどこか他人事であったテロリストの存在というものが、非常に身近な恐怖として浮かび上がってきたのは間違いないでしょう。
 自衛隊がイラクに派遣されれば警告どおり日本でテロを起こす、これはただの脅しではないと、テロリスト達は最後通牒を行ったわけです。しかし日本国内では、パニックになるのを避けるためか、国内でテロが起きる危険性について殆ど指摘されていません。
 私も国内の治安を守る立場として、むやみに恐怖を煽るのはよくないと思いますが、起きる可能性のあるものについてはきちんと取り上げるべきであると考えています。以前にアメリカはロスアンゼルスへ研修のため滞在していた経験があるのですが、向こうではこういったことに関してはそれが、遠く離れた地で起こっても必ず対策などをテレビで伝えていました。もちろんアメリカ国土は広いため、反対岸で起きた出来事には興味を持たない人ばかりでしたが、対策についてはこまめにチェックしている人が多かったように思います。日本のように、いざ自分の身に降りかかってからあわてて対処する人はあまりいませんでした。
 日本のマスコミはどちらかと言えば、お互いの顔色を伺って、同時期に情報を出していく傾向にあるといえます。確かに先走って勝手な情報を公開し、そのために日本国中がパニックになったとすれば責任重大です。そのせいもあるでしょう。無論、どの地域でテロが起こる可能性があるかなど、無粋な推測はいりません。外国人の不審な動きについて情報提供を呼びかけるにしても、テロリストは訓練を受けたプロですから、素人に見抜けるものでもないでしょう。
 しかしやり方はいくらでもあります。例えば多発テロの時米国ではどのような対策が呼びかけられていたか、国民はどのように行動したかなどを報道するだけでもかなり有意義であるといえます。防災のための設備、用品などどんなものがあるか、どう使用すればいいかを取り上げるのもいいでしょう。
 「実際に起きたら困るから、おいそれと報道できない」と腫れ物に触るような扱いでは、いざことが起きた時に余計に被害を拡大させるだけです。テロへの対策も防犯対策、防災対策の一環として、是非情報を流していただきたいものです。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●防犯パトロールとシール

 情報の早い人やったら知っとるかと思うんやけど、散歩ついでに防犯パトロールっちゅーのが千葉県で始まったらしいな。
 これはどんな仕組みかというとボランティア登録をして、専用の帽子をかぶって散歩なりジョギングなりするというもんらしい。今のところは柏市内の18歳以上のみ参加可能ということらしいけども、パトロール中にいろんな人と会話したり顔見知りになるということから、不審者の早期発見には確かに役に立つと思うんや。
 泥棒や強盗団が一番嫌うのは、行動中に誰かに声をかけられること。これによって犯行をあきらめたというケースは実に80%以上にものぼる。せやから、こういうパトロールの仕方はかなり有効なんやで。成功すれば他の自治体でも取り入れるかもしれん、なんて悠長なこと言わんと、どんどんやっていって欲しい。一つの成功が出んと他のところはなんもせん、っちゅーのは悪いクセやでホンマ。
 成果があがるあがらんやないやろ。こうしてそのテストケースの結果が出るのを待ってる間にも、防げたハズの犯罪は起こっとるわけや。せやったら自分のところでもしたろ、というくらい気概のある自治体はおらんのか?
 最近は「防犯システム作動中」だの「盗難防止装置設置車」だのというシールが結構売れとるという話や。要するに、装置を入れるんは金かかるけど、シールを貼ってそういう風に見せかけて被害を減少させようというワケやな。これもええと思うで、牽制としては。
 要するに、「対策はしとるからな」という構えを泥棒相手に見せることが必要なんや。それだけで犯行をあきらめてくれるんやったら安いもんやろ? 
 そら確かに、ボランティアなわけやからすぐ人数が集るとはいいがたいし、全員がそれなりに動けるというものでもないやろ。けども出来るか出来ないか、言いあいこしてても何も始まらん。まさに「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ」や。
 誰かが始めるのを待つのではなくて、自分が先陣切るくらいでもいいとおもうんや、防犯については。
 これからまた年末に向けてせわしいし、皆も十分気をつけてな。




[防犯ミニ知識]


●ホームセキュリティを見直しましょう

 最近テレビ番組で、ホームセキュリティや防犯のものをよく見かけるようになったと思いませんか?それを人事だと思って見ていませんか?
 テレビ番組が定期的に特集を組むほど、空き巣や強盗の被害は増加しています。もちろん警察でも巡回を増やしたり周辺住民との情報交換の場を持つなど対策は行っていますが、依然被害が減ることはありません。
 それは、視聴者の防犯意識が低いためです。
 考えてみて下さい。最近は収納ノウハウや家事の裏技など、どこのテレビ局でも繰り返し繰り返しやっていますね。殆ど同じような内容であるにも関わらず、それらの番組は視聴率が高いといわれています。なぜならば、それを見て「いいな」と思っても実践する人は少なく、そのうち忘れてしまいます。そしてまた同じような話題があると聞けば「役に立つかも」と思って見るからです。
 防犯でも同じことです。「こんな犯罪があるのか」「こんな被害があるのか」と思って見ているうちはいいのですが、これを機に自宅のセキュリティを見直したり、防犯グッズを持ち歩く人はとても少ないのです。
 そういったグッズを取り扱っている店でも、防犯関連の番組が放映された翌日、翌々日は買い物客が増えるといいますが、それがすぎると、興味を持ってコーナーにやってくる人は少なくなるようです。
 セールスなどはドアを開けずに追い返すということは徹底していても、宅配便が来たとなるとそれを疑いもせずパッと開けてしまう人は少なくありません。最近の手口としては、集金人や宅配便、郵便を装ってドアを開けさせるケースが多く、チャイムを鳴らされた時点で確認できることが重要になってきています。
 最近では高齢者宅を狙った悪質な犯罪も多発していることから、防犯上の面で有効な、カメラ付きインターフォンや、録画機能付きインターフォンなどを設置されると良いでしょう。それほど高額なものではありませんし、録画機能付きであれば留守中誰が訪ねてきたかなども分かります。
 安全はお金で買えますが、命はお金では買うことが出来ません。本当に他人事ではなく、自分にも起こりうる出来事であると考え、自宅を厳しい目でチェックしてみましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●カード会社から不正使用の電話があったのですが
「なんか昨日、クレジットカード作ってた会社から電話がかかってきて、自分が別の県で高額の買い物をしたかどうか聞かれました。してないと言ったら、不正使用があったのでカードを一時使用停止にします、と言われました。誰かに番号を教えたわけでもないのに、なんでこんなことがあるんですか?また、最近はカードをどう使ったかとかすぐ分かるんですか?」

 捜査二課からお答えします。
「国内のカード会社には、米国HNCソフトウエア・インターナショナル・インク社のクレジットカード不正利用検知システム「Falcon」が導入されています。これは人工知能技術により、そのカード所持者の使用パターンを記録し、いつもと違った使い方をするなどした場合は警告が表示されるというものです。ですから、カード会社から問い合わせの電話があったのは、このFalconを使用した監視システムに、不審な利用が引っかかったからだと思われます。
 また、カードの不正使用、偽造は年々増加の傾向にあり、カード番号を他人に教えないことはもちろん、店頭などカードで支払う場合には必ずカードから目を離さないことが重要です。特に、店の奥に行ってカードを精算しているような場合はスキミングを疑った方がいいでしょう。
 スキミングとは特殊な機械を使い、カード情報を読み取ることです。最近はタバコの大きさほどのものが使われており、一瞬目を離しただけでも読み取られてしまいます。
 出来るだけ現金払いにする、カード払いをするなら目を離さないなど、自己防衛はきちんとしましょう。
 カードには盗難保険がついているため、所持者が不正使用分を請求されることもないせいか、管理もずさんになりがちです。毎月届く明細書は必ず目を通し、カード使用明細は細かく破いてから捨てるなどして下さい。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●鏡のくもり、スッキリ解消させます!

 こんにちは!交通課の由美ですvvなんだかんだいっても今年もあと1ヶ月!悔いのないように過ごしましょう。私も今月は忘年会に飲み会に…クリスマスの予定は内緒ね。
 さて今回の裏ワザは、ふいてもふいてもくもっちゃう、お風呂場や洗面所の鏡をスッキリさせるワザです。やり方は至って簡単。車を持っている人なら誰でも装備している、フロントガラスの水滴をはじくコーティング剤。これを使います。
 使い方に書いてある通りに鏡を磨いてみましょう。不思議と曇らなくなります。1ヶ月に1回くらい使うようにすればバッチリです。
 何も車のお手入れをするだけが使用方法じゃないみたいですね!ただし、ガラス磨きなど、一部家庭用には使わないで下さいと書いてあるものもあります。注意して下さいネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。


 月末に飲酒運転の取締りをやった時のことです。
 検知器が正常に作動するか確認するため、A君が試しに息を吹きかけてみました。
 するとアルコールが含まれていることを示す数値0.2ミリグラムが検出。A君は一時取調室に連れて行かれたが(マイカー通勤だったため)、機械の故障であることが分かり、無実は証明されました。




[あとがき]

 お歳暮配達の車両が忙しくあちらこちらを走り回っています。警察としては出来るだけ、配送のための路上駐車はして欲しくないのが実のところです。何台ものトラックが路上駐車をしていると交通が著しく妨げられるばかりか、道路を横断する歩行者が目に入りにくく、結果として事故多発につながってしまうのです。なるべく配慮をお願いします。
 気がつけば年内配信もあと1回。出来るだけたくさんの情報を詰め込んで、皆さんが安心して年を越せるようにしたいものです。ではまた。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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