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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第71号

==警視庁メールマガジン第71号==
                                   発行日:04/03/12



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●鳥インフルエンザ発生に伴うペットの取り扱いについて

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●ちょっとくらいなら

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●過大評価と自己評価

[防犯ミニ知識]
●帰国時の落とし穴

[ほんの一口〜読者の声]
●どこから警察に立ち会ってもらえる?
●被害者に通知とは?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●電池!あともうちょっとだけ!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●鳥インフルエンザ発生に伴うペットの取り扱いについて

 国内で相次いで発生した鳥インフルエンザの影響で、あちこちの公園などに、ペットとして飼われていたと思われる鳥が捨てられているという報告が相次いでいます。
 また、全国都道府県庁窓口や保健所に、ペットを処分したいという問い合わせもいくつかあるようです。小学校などからも、飼っている鳥や兎などの処置について問い合わせがあります。
 鳥インフルエンザは様々な種類の鳥に感染しますが、国内で鳥インフルエンザが発生したからといって、ただちにペットも感染するというようなことはありえません。
 鳥に限らず、動物の飼育にあたっては、触った後は手を洗う、排泄物にむやみに触らないようにし、速やかに処分する、動物のまわりを清潔にすることなどを心がけることが重要です。庭に出す時などは野鳥との接触に気をつけましょう。
 また、動物の健康状態に異常があった場合は獣医さんに、飼い主が身体に不調を感じた場合は早めに医療機関を受診することも大切です。
 裏づけのない情報に振り回されて、大切なペットを軽々しく処分しないようにしましょう。大切な命です。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●ちょっとくらいなら

 みせしめ逮捕の話を少し前にしましたが、「ちょっと充電したくらいで罪になってしまうのか」と驚きの声をいくつかいただきました。
 皆さんにはちょっとかも知れませんが、そのちょっとの充電のために看板や自販機の電源を落とされてしまった販売元はどうなってしまうのでしょうか?これは立派な、「威力業務妨害」という犯罪です。今回は電気を盗んだということで窃盗罪ですが、店側が被害届けを出すと、そういう罪にも問われるのです。
 不思議なことに、誰かが既にやっていれば罪悪感も薄れてしまうようです。それは「皆がやっているから」という言い訳が本人の中に生まれるからでしょうね。ただ、皆がやっているからで済まないのが犯罪なのですが。
 万引き犯も、万引きというとそうインパクトはないのかも知れませんが、これも窃盗犯です。万引きという言葉は「間引き」という言葉から転じて出来た言葉で、何故未だにこの言葉が使用されているのかは分かりませんが、万引き犯という呼び方をやめて窃盗犯という呼称に統一した方がいいでしょうね。本を1冊盗んでも、宝石を盗んでも、空き巣に入っても同じ「窃盗犯」です。ちょっとくらいなら、で済まされるものではありません。
 つい昨年、万引きの現行犯として警察に引き渡されそうになった中学生が、逃走途中で踏み切りに進入し電車にひかれて亡くなった事件がありましたが、「ちょっとくらいのことなのだから見逃すべき」と発言していた人がいたことに非常に驚かされました。確かに逃走途中で不幸な事故によって亡くなったことは同情しますが、窃盗犯を「ちょっとくらい」で見逃していたら大変なことになります。また、この方はそういった軽微な犯罪を「ちょっとくらい」のことと捉えているのかと、改めて日本の犯罪事情について考えさせられる出来事でもありました。
 そのちょっとくらい、のことでどうして逮捕され、大々的に報道されるのか、その意味を皆さんで考えていただけたらと思います。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●過大評価と自己評価

 もうそろそろ俺のところにも、いろんな会社から、新入社員の情報を集めてくれ、っちゅー依頼が来よるなぁ…。俺、そういう依頼はイヤやから絶対引き受けんのやけど、毎年毎年こりもせずに依頼してくる会社があってうんざりや。
 人間の評価っちゅーのは主観によるところが大きいし、何よりその会社に合うかどうかは実際に働いてみないとわからん。それに、どんな人材でも使えるようにしていくのが会社ってもんやろ。
 ま、それはともかく、4月を過ぎて5月にはいるとな、今度は別に悩まされる依頼があんねん。それは、「自分はもっと評価されていいはず、いい会社を探して欲しい」っちゅーものや。殆どが新人社員。で、こないなこと言うたらあかんかも知れんけど、殆どが「お前今の会社で悪目立ちしとるやろ」という雰囲気の人間やな。
 俺はまだ社会に出て仕事してるわけやないけども、それでもこれが傲慢からくる過大評価やっちゅーのは分かるで。自分のこととなるとついつい誰しも過大評価してしまうもんやけど、世間はそれほど大きな評価はしてへん。ましてや、社会に出て1ヶ月も経たんような人間が、別の会社に移ったところで業績を左右するような仕事を任されるはずがない、って常識で考えてわかるやろ。責任を任されるということをもう少し考えた方がええんとちゃうか。
 俺かて依頼をただの一度も軽々しく扱ったことはない。学生や言うたかて、引き受けた以上は責任持って依頼を遂行するのが当たり前や。そうした積み重ねで今の俺があるわけやから、決してだてや酔狂で依頼のえり好みしとるわけやない。困っている人の相談には乗りたい思うけども、世間知らずのアホたれがふんぞり返って持ってくるような依頼は受けたないっちゅーことや。
 厳しいことを言うけども、ホンマに評価されたかったら死に物狂いで働くことやな。そんで周囲だけでなく取引先とかに名前覚えてもろて、初めて社会人としてのレベルが上がるんやと思う。まあせっかく就職したんやから、5月病に負けずに頂点目指してみいや。




[防犯ミニ知識]


●帰国時の落とし穴

 旅行の季節ですね。記念にと卒業旅行、海外旅行を予定されている方も多いことでしょう。
 さて海外へ旅行を予定されている方に、是非知っておいて欲しいことがあります。
 それは、奇妙な頼みごとをしてくる人間に気をつけて下さいということです。
 「このバッグをちょっと持って行ってくれませんか?」
 こう声をかけられた覚えのある方はおられませんか。もしこんな頼みごとをされたら、絶対に安易な気持ちで引き受けないようにして下さい。
 このところ、麻薬密売組織が何も知らない人間を使い、散弾のように大量の運び屋として空港に送り込み、麻薬を密輸するケースが相次いで発覚しています。これは「ショットガン式密輸」と呼ばれており、送り込んだ運び屋の一部でも密輸に成功すれば、多額の利益が見込めるため、数万〜100万程度の報酬で、お金に困っている人や警戒心の薄い人を使い、摘発覚悟の使い捨て運び屋に仕立て上げていると見られています。
 最近は不況のあおりを受けてリストラされた方、失業中の年代を狙って運び屋に仕立て上げている傾向がみられますが、この時期では旅行から帰国した人が狙われることも少なくありません。
 また持ち込むためのバッグやスーツケースも、加工がずさんであることが多いため殆どが発覚しています。
 軽い気持ちで引き受けたとしても麻薬密輸に加担したことは非常に重い罪であり、海外の空港で露見した場合はその国の法律で裁判を受けることになりますから、死刑判決が下ることもあります。
 旅行で開放的になるとしても、帰国時はきちんと気を引き締めていきましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●どこから警察に立ち会ってもらえる?
「あるアパートの管理人をやっています。この時期になると出て行く人、入ってくる人といろいろと忙しいのですが、たまに、いるのかいないのか分からずまた、身元保証人の方から「連絡がとれないので確認して欲しい」という電話もあり、その部屋に行くこともあります。ただ、明らかに状況がおかしい場合、こちらも心もとないので警察官の立会いをお願いしたいと思うのですが、こういうのは無理でしょうか」

 生活指導課からお答えします。
「明らかに状況がおかしい場合、ということにつきましては判断の分かれるところかと思います。
 警察としましても根拠なく、住人の承諾なしにその部屋へ立ち入ることは出来ませんので、まずは管理人の方が状況をご確認いただきたく思います。
 たとえば近所から異臭がするなどの苦情がある、ここ何日か突然姿を見かけなくなったのに部屋の明かりがついている、不審な物音や叫び声などを聞いたというような場合でしたら、最寄の交番までご相談下さい。」


●被害者に通知とは?
「神戸連続児童殺傷事件の加害者が仮退院したということで、ニュースにもよく取り上げられていますが、その中で「情報が被害者に通知され…」とあるのは、どういうシステムでしょうか?」

 捜査一課からお答えします。
「それは、被害者通知制度というものですね。検察庁がすべての事件を対象に、起訴不起訴の判断理由を知らせる制度です。被害者本人、家族、捜査に協力した人達が対象となります。99年4月から運用されていますが、01年3月からは犯罪被害者の心理も考慮し、加害者の出所関連情報も一定の条件付で通知、少年事件への拡大適用も検討されています」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●電池!あともうちょっとだけ!

 こんにちは!交通課の由美ですvv花粉症の季節になったのか、あちらこちらからくしゃみの音が聞こえてきます。私もちょっと鼻がむずがゆい…風邪か微妙です。
 さて今回は、卒業式の肝心なシーンで電池切れでデジカメのシャッターが下りない、MDプレーヤーがいいところの直前で止まっちゃった、という電池切れの時にちょっとだけ役立つ裏ワザをお送りします。
 といってもやり方は簡単。手で電池を温めるだけ。手元に予備がないのなら、ちょっとならこれで十分回復します。温度が低いと電池の容量が下がるため、冬の屋外で使用しているといつもより持ちが悪いのはこのためでもあります。
 また、こんなことにならないためにも電池の使い分けを知っておきましょう。アルカリ電池とマンガン電池という2種類がありますが、ヘッドホンステレオ、ラジカセ、携帯ゲーム機、ストロボなどは、連続して大きな電流を供給できるアルカリ電池が向いています。逆にガス・石油機器の自動点火装置、インターホン、非常用懐中電灯、置時計、リモコンなどにはマンガン電池が向いています。マンガン電池は休ませると回復する性質があるので(永久にというわけではありません)、長時間使わないけど、長期間使用したいものには向いていますね。
 賢く使い分けて節約しましょう!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。


 ある番組のように雑学を披露するのが流行っているうちの課で、冗談で警察のトリビアを応募してみようかということになった。
 しかし「東京都では死体を運んだ警察官は1体につき1200円の手当てが出る」「首を絞められたときに被害者がもがいてできる首の引っかき傷は吉川線という」など、あまり放送できないようなものしか出なかった。




[あとがき]

 長嶋茂雄さん入院のニュースには本当に驚きました。今は順調に回復に向かっておられるとのこと、何よりです。我々も年1度の健康診断を受けてはいますが、長嶋さんほど健康に気を遣ってはおらず、どこかに油断があるのも事実です。これを機にもう少し自分の体に気をつけようと思います。まずは出た下腹をひっこめることから…。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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