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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第117号

==警視庁メールマガジン第117号==
                                   発行日:05/12/16



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●年末年始の防犯対策を

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●他人との距離感

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●何故人は振り込め詐欺にひっかかる?

[防犯ミニ知識]
●街頭犯罪から身を守ろう

[ほんの一口〜読者の声]
●他人の車が勝手に自分の場所に…

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●じゃんけんの勝率をアップ!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●年末年始の防犯対策を

 今年もいよいよ残り半月となり、あわただしくなってまいりました。同時に、この時期大金を家に置いておく家庭も増え、それを狙った空き巣、強盗被害が増加します。
 今年度上半期の傾向としては、一戸建てを狙ったケースが全体の25%を占め、手口はガラス破りがもっとも多く、一戸建てで62%、中高層住宅(4階建て以上)で36%、その他の住宅で53%となっています。また、鍵のかけ忘れから侵入される被害も依然多く、侵入手口として20%前後を占めます。
 防犯の基本として、ちょっとしたゴミ捨てなどでも必ず施錠を心がけ、窓ガラスには防犯フィルムを貼る、補助錠をつけるなど侵入対策を行いましょう。頑丈な面格子をつけることも効果があります。
 「まさか自分の家にはこないだろう」という考えを捨てることが、空き巣被害を防ぐ第一歩です。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●他人との距離感

 前々から言われていることですが、最近とみに、人との交流がうまく行かない人が増えているように思います。
 ストーカー、セクハラという言葉が登場して随分経ちますが、誤解を恐れずに言えばこれは被害者が「この行為はストーカーだ」「こんなことをするのはセクハラ」と思った時点で迷惑行為が成立します。加害者側がどんなに「この程度なら問題ないと思った」と主張しても認められないのです。もちろん、客観的に見てあまりにもオーバーだという場合もありますけどね。
 ただ、私が問題だと思うのは、加害者側に「迷惑な行為をしている」意識がない、ということが最近顕著であるということです。
 例えば女性にしてみれば会社でさほど親しくもない男性に、休日のスケジュールをしつこく聞かれたり、家に突然やってこられれば何らかの恐怖感を持つものです。それなのに男性側は「これくらいは普通」と思っている感があります。こういった意識の差が、ストーカー・セクハラ行為成立につながっていくのではないでしょうか。この時点で女性が男性に「それはセクハラです」と言ったとして、「ああそうか、申し訳ないことをした」と改められる人ならいいのでしょうが、「なんだこれくらい。自意識過剰だな」と思う人間がいるのもまた事実です。
 自分がこう思うから大丈夫、ではなく、他人がどう思うかを考えて行動できる人が減ってきているのかもしれません。
 過去に扱った事件の中でも、自分の好意が受け入れられなかったから相手を殺したというものがありました。どういう理論なのかと思います。人は誰しも自由に生きる権利があり、それを、「自分の気持ちを受け入れてもらえなかったから」という理由で奪っていいはずがありません。それは好意の押し付けでしかなく、極めて一方的なものです。
 世の中はドラマや映画のようにうまくはいきません。むしろ思ったようにいかないからこそ楽しみもあるのです。
 相手の気持ちを考えて行動する。この考えが今の世の中には大事なのではないでしょうか。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●何故人は振り込め詐欺にひっかかる?
 
 街歩っとったら突然、外国人に早口で話しかけられてパニックになった、という経験した人いてるやろ。あれが同じ日本人やったらどないや?多分最初はビックリしても落ち着いて話に耳を傾けて、道を尋ねとるなら行き先を、店なら方向を教えるんとちゃうか。
 外国人に話しかけられるとパニックになるのは、まあコンプレックスもあるやろけど、何を言ってるかわからんからやろ。人というのは相手の言うことが理解できないと結構パニックになるもんやで。
 それを悪用したといえるのが振り込め詐欺や。もちろん本人達はこんな心理的効果があると分かっててしてるわけやないやろけどな。
 振り込め詐欺としてかかってきた電話を、通常の会話と比較すると、大体1.5倍〜2倍の文字数をしゃべっとるんや。つまりかなりの早口ということやな。でもって、「事故をした」「お金を払わなければならない」というところだけはゆっくりになる。こちらの慌てふためいた様子を電話口の被害者に感染させた後、重要な単語を聞き取れるようにしとるっちゅーことやねん。パニックは感染する、言うやろ。
 被害者からしてみれば身内が泣きながらしゃべくってわけがわからんでいるうちに、事故だとか金が要るといった深刻な状況であるということが刷り込みされる。まあここまできたらもう詐欺は成功したも同然や。犯人のペースに乗せられてあわてて振り込みに走る、というパターンやな。
 相手の作り出したパニックに釣られないようにするにはどうしたらええか。簡単や。早口で聞き取れんかったら、無理に聞き出そうとするのを諦めて電話口から耳を離し、しばらくほっとくんや。
 もし本当に大事なことやったら?
 あんな、本当に緊急を要することやったらなおさら、相手にきちんと伝えようと電話をかける側は落ち着いて話そうとするもんや。焦るあまり言葉にならんあわてんぼもおるやろけど、そういうのもこちらが落ち着いて聞いとったら時間の経過とともに落ち着いてくるのが当たり前。最初から最後まで早口でしか用件をしゃべらんのは振り込め詐欺か、どうでもええセールスぐらいのもんや。
 せやから、異常に早口で不審な電話がかかってきたらまず、その音を耳から遠ざけること。これでつられてパニックになることは防げる。
 どんな時も冷静でいるためには一歩引いたところから事態を把握せんとな。
 パニックにつられる探偵てカッコ悪いやん。




[防犯ミニ知識]


●街頭犯罪から身を守ろう

 街にはクリスマスソングが流れ心もウキウキ、早く暖かい家に帰りたい、ボーナスで何を買おう、クリスマスプレゼント何をあげよう、と警戒心も緩みがちです。
 そんなあなたを狙うのが街頭犯罪。後ろからやってきたバイクに鞄をひったくられた、痴漢に襲われた、暗がりに引きずりこまれたと、未だこういった犯罪は減りません。
 人間の目は後ろを見ることが出来ません。大抵の犯罪はそれを狙い、後ろからやってくることが多いものです。
 特に狙われやすいのは、携帯電話での通話、メールに夢中になっている女性です。もちろん人通りの少ない場所、街灯の暗い場所を歩くのに、誰かと話しているという風に見せかけるのは犯罪者を牽制する効果がありますが、本当に夢中になってしまっては意味がありません。むしろ格好のターゲットになってしまいます。音楽を周囲にもれるくらいの音で聴きながら歩いている人も同じように危険ですよ。
 帰宅路では時折後ろを振り返ることと、空き家・雑木林・暗い駐車場・公園を通るときは十分気をつけて通りましょう。昼間は明るくても夜人気のない場所は特に注意が必要ですね。
 そしてひったくりですが、100%これなら絶対に被害に遭わない方法というものはありません。車道と反対側にバッグ、鞄を持つ、大金を持ち歩く時はできるだけバス、タクシーなどの乗り物を利用する、複数人で移動するといった自己防衛が重要になってきます。多いのは自転車のカゴにバッグを放り込んでいて、信号待ちなどの間にひったくられるケースです。ひったくり防止ネットをかぶせておくというような対策をしましょう。
 また、子供への声かけでも問題になっていますが、突然「すみません、ちょっとお伺いしたいのですが」と声をかけられると人間誰しも一瞬気を抜いてしまうもの。それがキャッチセールスなどであると最初から分かっているならさっさと通り過ぎてしまう人でも、人のよさそうな顔をした相手だと何故か立ち止まってしまいますね。こんな時でも注意してください。
 勝手に「道を尋ねたいのかな」と思い込まず、警戒心を持ったまま話を聞くようにしましょう。大人も子供も、突然声をかけられることに対して油断しない方がいいのは言うまでもありません。
 街頭犯罪から身を守り、安全な年末を迎えましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●他人の車が勝手に自分の場所に…
「いつも楽しく拝見しています。ところで聞いて下さい!この間、自分が契約している駐車場に他人の車が入っていました。誰のものかわからないし緊急の用事があって仕方なくちょっと路地に駐車していたら運悪く警察に違反切符を切られてしまいました!もちろん自分も悪かったと思いますが、自分の駐車場に他人の車が入っていなければこんなことにはなりませんでした。反則金を請求することは出来るんでしょうか」

 交通課からお答えします。
「これはどちらかというと民事の領域になりますが、もちろんあなたが支払うことになった反則金を請求することは出来ます。また、その他被った損害などがあればそれもあわせて請求できるでしょう。
 他人の車庫を勝手に使うのはやってはいけない行為です。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●じゃんけんの勝率をアップ!

 こんにちは!交通課の由美ですvv都内でも雪がちらついて寒い毎日となりました。各地でスリップ事故も発生中。きちんとタイヤを替えましょうネ!
 さて今回は、忘年会や勝負どころでよく使われがちなじゃんけんに勝つ方法を。例えば誰がここの支払いをするかじゃんけんになった、カラオケで同点決勝になったけどここは勝っておきたいなどなど、とりあえず勝利したい時に。
 やり方は簡単、「最初はグー」と自分で掛け声をかけてしまうのです。そして出来る限り間をおかずすぐ勝負。あなたはグーを出すだけ。かなりの確率で相手はチョキを出してくるはず。
 もしもタイミングが合わなかったり、「最初はグー」と言う暇もなく「じゃんけん」と声がかかってしまった場合は逆にグー以外を出しましょう。
 この仕組みを説明すると、何も考えずにじゃんけんをはじめることになった場合、「最初はグー」と言われると大抵の人がチョキを出します。それは、グーチョキパーという順番でじゃんけんを覚えているため。逆に、「最初はグー」という掛け声がなかった場合チョキが出づらいのは、チョキの形が一番筋肉を使うため。
 ちなみに、あいこになってしまった場合はもうお手上げなので潔く諦めてね。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 Hさんは聞き込みに訪れたある電気店で「価格は店員にお尋ね下さい」という製品について、「これいくらになりますか」と聞き込みより熱心にメモを取っていた。
 仕事しろ、仕事。


 


[あとがき]

 このところ急激に寒くなってきました。朝布団から出るのも一苦労です。出たら出たで今度はストーブの前からなかなか動けません。子供と毎朝場所の取り合いです。
 このところ子供を対象にした犯罪が増えています。是非地域の皆さんの目を防犯に生かしていただきたく思います。大切な子供が今日も無事に帰ってくるように、一人の親として毎日願うことです。
 それではまた。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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