|
||||
多分花鳥風月→金田一、コナン的読み物ページ→警視庁メールマガジン目次→警視庁メールマガジン
|
||||
|
警視庁メールマガジン第１２０号 |
＝＝警視庁メールマガジン第１２０号＝＝
発行日：06/01/27
 目次［〜お知らせ〜警視庁広報課より］ ●建物への落書きは「建造物損壊」です ［捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件］ ●ウルトラマン窃盗 ［大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や］ ●寺社仏閣が狙われとるで！ ［防犯ミニ知識］ ●地域で違う、泥棒の服装 ［ほんの一口〜読者の声］ ●CPマークって？ ［トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ］ ●あまった豆腐で雑炊を！ ［内部密告コーナー］ |
［〜お知らせ〜警視庁広報課より］ ●建物への落書きは「建造物損壊」です ２００３年４月、杉並区内の公園トイレに「戦争反対」と落書きをした書店員被告に対し、最高裁は建造物損壊罪が成立するとして今月17日上告を棄却しました。これによって懲役１年２月、執行猶予３年とした１、２審判決が確定します。 また、これまで明確な司法判断がなく、軽犯罪法が適用されていた落書きに対し５年以下の懲役が科される同罪を適用しやすくなることが予想されます。商店街シャッターへのスプレーによる落書きなども該当します。 落書きは犯罪です。絶対にやめましょう。 |
［捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件］ ●ウルトラマン窃盗 つい先日いくつかの県にまたがって窃盗を働いていた窃盗犯が、神奈川県警によって追送検されました。 特に重大な犯行であったわけでもないのにこの容疑者が注目されたのは、犯行の際にセットしていたキッチンタイマーでした。1分30秒という時間を設定し、アラームがなると犯行を済ませるもしくはあきらめて逃走していたというもので、これを例えて「ウルトラマン窃盗」とは、なるほど良く犯行状況を表しています。もちろん、正義の味方のウルトラマンにしてみれば、例えられて迷惑なことだとは思いますが。 読者の皆さんには不謹慎な、と思われるかもしれませんが私がもう一つ感心したのは、この容疑者は警察の動きや防犯情報をよく勉強しているな、ということでした。手馴れた窃盗犯に言わせれば、犯行時間は短ければ短いほど良く、プロほどさっと仕事を切り上げて逃走に時間を費やすそうです。ところが素人は「あれもこれも」とつい欲が出たり、金品のある場所を探すのに手間取っているうちに、そろそろ逃げなければまずいということになり、結局現場近くをフラフラしていて警察に捕まることが多いのだとか。プロが言うのですから説得力があります。 ただ、こちらもそれを「へぇ、なるほど」と感心するばかりではいけません。今回のようにガラスをつるはしで叩き割るといった物騒な手口にあっては難しいともいえますが、例えば夜間はガラスにブラインドを下ろして内部が見えないようにする、ガラスが割れると警告音が鳴り響くようにする、ということをするだけでも、少なくとも窃盗犯はターゲットに選ぶことを避けるでしょう。 また、一般家庭にあっては何度も言っていますが、やはり鍵です。ドアや窓に取り付けられた2つ以上の鍵、窓においてはなかなか破れないガラス。たったこれだけで約9割の被害を防ぐことが出来ます。ちなみに、一般家庭における侵入の手口で一番多いのはガラス破り、次に多いのはなんと、無施錠のドア、窓から侵入というものです。いかに、まだまだ無防備なご家庭が多いかということですね。 一般の名称で呼ばれず、「ウルトラマン窃盗」「振り込め詐欺」「ブランコすり」というように何らかの名前をつけて呼ばれる犯罪は、そこに注目させる何かがあったためです。 単に「こんな犯罪があるのか」で済ませるのではなく、この犯罪から何に気をつけるべきかを学ぶべきだと思います。 |
［大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や］ ●寺社仏閣が狙われとるで！ 最近、どこそこの寺から仏像が盗まれた、こっちの神社のお宝がなくなった、っちゅーニュースを聞くやろ。もうそろそろお寺や神社も「仏さんを盗む無法者なぞおらん」という考えは改めて、セキュリティに乗り出す必要があるで。 なんで寺社が狙われるかっちゅーと、泥棒にとって仕事がしやすい上にそこそこの金になるからや。流石に人がおる寺で堂々と強盗するんはあまりおらんけど、管理者がそこにおらん寺、夜になると無人になる神社は高確率で狙われやすい。 誰にも見られずゆっくり仕事が出来て逃げるのも簡単。鍵は大抵施錠の簡単なタイプ。こらホンマに「盗んでください」言うてるようなもんや。 「仏像なんか盗んでも、有名やから売ればすぐ足がつく」と思うやろ？ところが盗まれた仏像は大抵、文化財指定を受けてなくあまり知られてもいないものばかりなんや。せやから、持ち込まれた方も普通に骨董品や思て買い取るんやな。大体5万〜10万くらいの値にはなるっちゅーからぼろい商売やな。 これが、盗まれたことに早よ気づいて警察へ、仏像や宝の写真や詳細情報を届け出れば、そこから古美術業界へ通知されるからあわやというところで見つかったケースもあんねん。また、発見が早かったから新聞で報道されて、売るのを諦めた窃盗犯が路上に放置したというのもあったしな。 国内で売買されとるんやったらまだ何とかなるけども、最近は海外へ売り飛ばされるのも増えとんねん。買い取ったほうは普通に古美術品やと思てるし、海外のコレクターはそういう仏像とかをとても欲しがるから、海外に渡ってまうと見つけるのはホンマに困難やで。 寺社だからと油断せんこと、破壊に強い鍵をしっかり取り付けること、夜間は赤外線センサーなどを設置すること。それから、地域での見回りルートに入れたり、敷地内のゴミ、落書きなどを放置しないことやな。 何年に1回のご開帳で盗難が発覚、なんてかっこ悪いやろ。最低でも1日1回は見回りするようにしたいもんやで。もちろん、所有しているもののデータはしっかり管理しとかんとな。 これ以上日本の文化を奪われてどないすねん。 |
［防犯ミニ知識］ ●地域で違う、泥棒の服装 皆さんは泥棒というと、どんな姿を想像されますか？まさか、全身黒タイツにほっかむり、というイメージをされた方はいないと思いますが…。 実はこの泥棒の姿、地域によってかなり違うんです。手馴れた窃盗犯ほどカメレオンのように背景に溶け込むのがうまいということです。 例えば、昼間学生さんがウロウロしているのを見つけられた経験があることでしょう。これは、昼間には学生はいないもの、商店街などで歩いている主婦やお店の人たち、サラリーマンの中に混じって学生服があるため浮いて見えるのです。これが普通の服装であれば人にまぎれて気がつくこともないでしょう。 泥棒は当然ながら目立つのを嫌います。不審者がウロウロしていれば注目を浴びることになってしまい、犯行前に通報されてしまうでしょう。ですから、会社を狙う窃盗犯はスーツを着用し、住宅街では訪問販売・宅配業者等、農村地帯ではジャンバーにズボンといったような、周囲に溶け込む格好をしていることが多いのです。 また、香典泥棒やお祝い金泥棒は式場にいてもおかしくないように礼服を着て紛れ込んでいます。 少し前に業者を装った訪問詐欺がはやったように、制服を着ているから、正しい身なりをしているからでは信用しない方がいいでしょう。最近では、二人一組でやってきて、「ガスメーターの点検に来ました。無料で行いますので立ち会ってください」と家人を外に連れ出し、その間に仲間が侵入するといった手口も増えてきています。 顔見知りの業者さんならともかく、見慣れない顔、知らない顔、心当たりのない訪問については身分証明証の提示を求め、おかしいなと思ったら電話で所属先に問い合わせることです。 また、何らかの検査で外に出なければならない時は面倒でも、施錠をした方が良いでしょう。 犯罪は日々、新しい手口が生まれます。犯罪者ほど周囲に溶け込む格好をしている、ということを覚えておいて下さいね。 |
［ほんの一口〜読者の声］ ●CPマークって？ 「泥棒に入られました。我が家の防犯を見直し、いろいろそろえようと思っているのですが、調べてみると「CPマークのついたものが良い」というのがわかりました。これはどういうものなのでしょうか？」 広報課からお答えします。 「CPマークはＣｒｉｍｅ．Ｐｒｅｖｅｎｔｉｏｎ(防犯)から頭文字をとったもので、「防犯性能の高い建物部品」を表します。具体的には、破壊などの開錠作業で5分以上耐えうるドア、ガラス、鍵等をさします。警察庁・国土交通省・経済産業省や民間の防犯団体が協力して認定しています。認められたものにはCPマークが表示されています。 この製品の目録については財団法人 全国防犯協会連合会から閲覧できますので、今後の防犯にお役立て下さい。」 |
［トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ］ ●あまった豆腐で雑炊を！ こんにちは！交通課の由美ですｖｖ先日は都内でも降雪があり、交通課はてんてこまい！雪の降らないところだと言っても、冬場はチェーンの装備くらいは欲しいところです。皆さんも気をつけて下さいね。 さて今回は寒い冬にピッタリ！お味噌汁にはちょっと多い、豆腐主体の料理にするにはちょっとたりない…なんて余り方をしたお豆腐を使ったおいしい裏ワザ！ 用意するものは、あまっている豆腐に、ご飯とお湯、お好みの具。 普通に雑炊を作る要領で作り始め、豆腐は手で細かく崩して入れます。お好きな調味料で味付けし、仕上げに卵を入れて出来上がり。 単に雑炊の具にしただけでは？と思うでしょ？でもこれ実は、炭水化物もたんぱく質もとれるという、栄養満点の雑炊になっているのです！ 忙しい朝やお夜食、風邪引きさんの栄養補給にぜひどうぞ！ |
［内部密告コーナー］※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 某課のＨさんの奥さんは、友人とイギリスへ初めて遊びにいった際、国際電話でＨさんに、「外国人が沢山いる！」と興奮気味に語ったらしい。 奥さん、イギリスでは日本人の方が外国人です。 |
［あとがき］ ライブドアショックと言われる一連の出来事で株式市場が荒れているようです。昨年から株が静かなブームと言われてきましたが、今回のことは投資家に大きな打撃となったのではないでしょうか。早く落ち着くといいですね。 さて厳しい冬の到来です。インフルエンザも大流行中。帰宅したら手洗い、うがいをこまめにし、冬を乗り切りましょう。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長： 警視庁 警視総監 白馬 編集長： 警視庁 総務部 牛黒 発行： 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
| バックナンバー | ご意見募集 | トップページ |
※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
